- 英
- mercurochrome
- ラ
- mercurochromum
- 同
- メルブロミン merbromin
- 商
- マーキュロクロム
- 関
- メルブロミン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/09/23 09:26:34」(JST)
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マーキュロクロム液 |
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IUPAC名
2,7-ジブロモ-4-ヒドロキシ水銀フルオレセイン二ナトリウム塩
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
129-16-8 |
EINECS |
204-933-6 |
KEGG |
D00861 |
特性 |
化学式 |
C20H8Br2HgNa2O6 |
モル質量 |
804.75 g/mol |
外観 |
暗緑色固体 |
危険性 |
主な危険性 |
毒性、環境への危険性 |
Rフレーズ |
R26 R27 R28 R33 R50 R53 |
Sフレーズ |
S13 S28 S36 S45 S60 S61 |
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
マーキュロクロム液(マーキュロクロムえき)は、後述するマーキュロクロムの水溶液である。別名メルブロミン液、通称赤チン。暗赤褐色の液体で、皮膚・キズの殺菌・消毒に用いる。通称の赤チンは「赤いヨードチンキ」の意味で、同じ殺菌・消毒の目的で使われる希ヨードチンキが茶色なのにたいして本品の色が赤いことからつけられた。マーキュロクロム液は水溶液なのでチンキ剤ではない。
性質[編集]
マーキュロクロム液100ml中に2gのマーキュロクロムを含むため、水銀を0.42–0.56 w/v%含む。マーキュロクロム液に含まれる水銀は有機水銀化合物であるが、皮膚浸透性が低く、濃度が薄い希釈液のために毒性は小さいので、外用剤として使う限りにおいては安全だとされている。
遮光した気密容器に保存する。pHは約8。
マーキュロクロム (C20H8Br2HgNa2O6) は青緑色から帯緑赤褐色の小葉片または粒状の物質。水には溶けやすいが、不溶分が残る事もある。エタノール、アセトン、エーテル、クロロホルムなどの有機溶媒にはほとんど溶けない。マーキュロクロム自体は劇薬であるが、その溶液は劇薬ではない。
歴史[編集]
1919年にジョンズ・ホプキンス病院のヒュー・ヤング医師によって開発された。ヨードチンキなどより傷にしみないとされ、全世界の家庭の常備薬の一つとして長く使われていた。しかし、1990年頃にアメリカのFDAによって、マーキュロクロム液の使用による水銀中毒の危険性が指摘され、販売の中止が呼びかけられたことにより、アメリカはもとより、全世界で使用を控える動きが加速した。
日本では、製造工程で水銀が発生するという理由から1973年頃に製造が中止されたが、常備薬として求める声は多く、海外で製造した原料を輸入することで現在も販売されている。
現代社会においては、塩化ベンゼトニウムや塩化ベンザルコニウムを使った消毒薬が主に使われる。これらは無色なので、赤チンに対して白チンと呼ばれることもある。例として「マキロン」(第一三共ヘルスケア)などがある。
関連項目[編集]
Japanese Journal
- メルクリオフルオレセインと硫化物イオンの消蛍光反応の分析化学的知見 : 水試料中の硫化物イオンの定量
- 合田 四郎,森重 清利,山田 延正,岡竹 充,西川 泰治
- 分析化学 35(2), 80-86, 1986-02-05
- アセトキシメルクリオフルオレセイン(AMF)並びにマーキュロクロム(MC)の硫化物イオンによる消蛍光反応を検討し,その消光機構を明らかにした.pH10 でAMFとS^<2->の結合比は1:1,又,MCとは2:1錯体を形成し,メルクリオフルオレセインの蛍光は静的消光する.この消蛍光反応を利用して(0.5〜5)×10^<-7>mol dm^<-3>(MC法),(1〜 …
- NAID 110002909287
- 84.口腔粘膜に塗布されたマーキュロクロムによるアナフィラキシーショックの1例(薬剤アレルギー)
- 鈴木 修二,平井 浩一,中島 一格,高藤 繁,小泉 一弘,村中 正治,宮本 昭正
- アレルギー 31(8), 615, 1982-08-30
- NAID 110002412751
- 鉛(II)-エチルキサントゲン酸錯体とのイオン交換による水銀(II)の抽出滴定
- 佐々木 与志実
- 分析化学 26(9), 601-605, 1977-09-05
- 鉛(II)のエチルキサントゲン酸錯体{Pb(EtX)_2と略記}を作成し,これのクロロホルム溶液を滴定剤,銅(II)を指示薬とする水銀(II)の抽出滴定法を作成した.水銀(II)(0.2mg〜4.0mg)を含む水溶液を分液漏斗に採り,銅(II)溶液を加えた後,酢酸塩緩衝溶液を加えてpHを3〜5にする.滴定剤を加えて振り混ぜて,有機相を捨てる.この操作を有機相が,かっ色{Cu(EtX)_2の色}にな …
- NAID 110002904790
Related Links
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
マーキュロクロム液
組成
- 本剤100mL中にマーキュロクロム2g(2w/v%)を含む。
本剤は水銀(Hg)0.42〜0.56w/v%を含む。
禁忌
(次の患者及び部位には使用しないこと)
- 1. 本剤又は他の水銀製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2. 臍帯ヘルニアの小児
- 3. 粘膜面
- 4. 口に触れる可能性のある部位(乳頭等)の消毒
効能または効果
用法・用量
- 皮膚表面の一般消毒には2%液を、創傷・潰瘍の殺菌・消毒には0.2〜2%液を用いる。
いずれも症状に応じ1日1〜数回患部に適用する。
重大な副作用
ショック(頻度不明)
- ショックを起こすことがある。呼吸困難、血管浮腫(喉頭浮腫等)、蕁麻疹等のアナフィラキシー様症状を伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、使用を中止するなど、適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
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商品
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- 英
- mercurochrome
- 関
- マーキュロクロム、マーキュロクローム
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- 関
- マーキュロクロム、赤チン
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- クロム中毒