クロルヘキシジン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
成分・含量
- クロルヘキシジングルコン酸塩を0.05w/v%含有
添加物
- ポリオキシエチレンオレイルエーテル、イソプロパノール、青色二〇五号
禁忌
(次の場合には使用しないこと)
- クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)
〔聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。〕
- 膣、膀胱、口腔等の粘膜面
〔クロルヘキシジン製剤の上記部位への使用により、ショック症状(初期症状:悪心・不快感・冷汗・眩暈・胸内苦悶・呼吸困難・発赤等)の発現が報告されている。〕
- 眼
効能または効果
慎重投与
(次の場合には慎重に使用すること)
- 薬物過敏症の既往歴のある者
- 喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者
重大な副作用
ショック(0.1%未満)
- ショックがあらわれることがあるので観察を十分に行い、悪心・不快感・冷汗・眩暈・胸内苦悶・呼吸困難・発赤等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗菌作用(in vitro試験)
- クロルヘキシジングルコン酸塩は広範囲の微生物に作用し、グラム陽性菌には低濃度でも迅速な殺菌作用を示す。5),6)
- グラム陰性菌には比較的低濃度で殺菌作用を示すが、グラム陽性菌に比べ抗菌力に幅がみられる。7)グラム陰性菌のうち、Alcaligenes, Pseudomonas, Achromobacter, Flavobacterium属等には、まれにクロルヘキシジングルコン酸塩に抵抗する菌株もある。8),9),10)
- 芽胞形成菌の芽胞には効力を示さない。11)
- 結核菌に対して水溶液では静菌作用を示し、アルコール溶液では迅速な殺菌作用を示す。12)
- 真菌類の多くに抗菌力を示すが、全般的に細菌類よりも抗菌力は弱い。13)
- ウイルスに対する効力は確定していない。
- 殺菌作用
各種細菌に対するクロルヘキシジングルコン酸塩のin vitro殺菌力
接種量:109/mL
温度:25℃
中和剤:レシチン3%、ルブロールW10%
(表1参照)
各種臨床分離株に対するクロルヘキシジングルコン酸塩のin vitro殺菌力14)
接種菌量:約107 cfu/mL 温度:室温
中和剤:SCDLP液体培地(日本製薬)
(表2参照)
作用機序
- 作用機序は十分には解明されていないが、比較的低濃度では細菌の細胞膜に障害を与え、細胞質成分の不可逆的漏出や酵素阻害を起こし、比較的高濃度では細胞内の蛋白質や核酸の沈着を起こすことが報告されている。15),16)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- クロルヘキシジングルコン酸塩液
Chlorhexidine Gluconate Solution
化学名
- 1,1′-Hexamethylenebis[5-(4-chlorophenyl)biguanide],di-D-gluconate
分子式(分子量)
- C22H30Cl2N10・2C6H12O7(897.76)
性状
- クロルヘキシジングルコン酸塩液は、無色〜微黄色の澄明な液で、においはなく、味は苦い。水又は酢酸(100)と混和する。クロルヘキシジングルコン酸塩液1mLはエタノール(99.5)5mL以下又はアセトン3mL以下と混和するが、溶媒の量を増加するとき白濁する。
光によって徐々に着色する。
比重d2020:1.06〜1.07
★リンクテーブル★
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商品
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- グルコン酸
- 英
- chlorhexidine
- JAN
- 塩酸クロルヘキシジン chlorhexidine hydrochloride、(JANなし)グルコン酸クロルヘキシジン chlorhexidine gluconate
- 商
- アセスクリン、イワコール、ウエルアップ、ウェルマッチ、オールカット、グルクロ、グルコジン、クロヘキシン、スクラビイン、ステリクロン、デスパ、ヒビスクラブ、ヒビスコール、ヒビソフト、ヒビディール、ヒビテン・グルコネート、ヒビテン Hibitane、フェルマ、フェルマジン、ヘヴィック、ヘキザック、ヘキシジン、ベンクロジド、マスキン、ラポテック、オロナイン軟膏
- 関
- 消毒薬。外皮用殺菌消毒剤
- 皮膚手指消毒に用いる。ウイルスに対する効果は未確定(無効という事になっている)。
- グルコン酸塩を粘膜面への使用自体は可能ではあるが、稀にショック様症状(血圧低下、呼吸抑制など)を起こすことがあるので、結膜嚢の洗浄消毒以外、粘膜部位への適用ができなくなった(→グルコン酸クロルヘキシジン中毒)。