リマプロスト
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Japanese Journal
- 新薬情報(適応症追加)--腰部脊柱管狭窄症に国内初の改善薬リマプロストアルファデクス「プロレナール錠」の有用性について
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
プロレナール錠5μg
組成
成分・含量
- 1錠中リマプロスト アルファデクスをリマプロストとして5μg
添加物
- デキストラン40,デキストリン,乳糖水和物,トウモロコシデンプン,ステアリン酸,軽質無水ケイ酸
禁忌
- 妊婦または妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照〕
効能または効果
- 閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍,疼痛および冷感等の虚血性諸症状の改善
- 通常成人に,リマプロストとして1日30μgを3回に分けて経口投与する.
- 後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で,両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛,下肢しびれ)および歩行能力の改善
- 通常成人に,リマプロストとして1日15μgを3回に分けて経口投与する.
慎重投与
- 出血傾向のある患者〔出血を助長するおそれがある.〕
- 抗血小板剤,血栓溶解剤,抗凝血剤を投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
重大な副作用
肝機能障害,黄疸
頻度不明
- AST(GOT),ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど,適切な処置を行うこと.
薬効薬理
末梢循環障害改善作用9)
- 大腿動脈にラウリン酸を投与して作成した末梢(後肢)循環障害モデルおよびアドレナリン,エルゴタミンを皮下投与して作成した末梢(尾)循環障害モデルにおいて,虚血性病変の進行を抑制する.(ラット)
血流増加・皮膚温上昇作用
- 大腿動脈血流量および後肢皮膚血流量を増加し,後肢皮膚温を上昇させるが,この血流増加作用は腰部交感神経節切除によって影響されない10).(イヌ)
- 閉塞性血栓血管炎患者に経口投与すると,末梢側(足背,足底)の皮膚温が上昇する11).
血小板に対する作用
血小板粘着抑制作用
- 血栓性疾患患者に経口投与すると,血小板粘着能が低下する12).
- 血小板の粘着を抑制し,その50%抑制濃度はリマプロストとして0.186ng/mLである(モルモット,in vitro).経口投与においても,血小板粘着を抑制する(モルモット,ex vivo)13).
血小板凝集抑制作用
- 血栓性疾患患者に経口投与すると,血小板凝集を抑制する.この作用の強さはプロスタグランジンI2に匹敵する(in vitro)12).
- 種々の凝集誘発物質による血小板凝集を抑制し,また,ADP凝集を解離する(モルモット,in vitro)14).経口投与においても,血小板凝集を抑制する(モルモット,ex vivo)13).
- 血小板のサイクリックAMP含量を著明に増加し14),また,トロンボキサンA2の生成を抑制する(モルモット,in vitro)15).
抗血栓作用16)
- 電気刺激により腸間膜動脈に血栓を形成する実験において,用量依存的に血栓形成の閾値電圧を上昇させる.(モルモット)
神経組織血流量増加作用
- 第6腰椎の硬膜上にバルーンを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて,馬尾神経組織血流量を改善する17).(イヌ)
- 第4および第6腰椎脊柱管内にシリコンラバーを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて,馬尾神経組織血流量を改善する18).(ラット)
- 右後肢の坐骨神経を2カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて,結紮中間部の坐骨神経組織血流量を改善する19).(ラット)
神経機能改善作用
- 第7腰椎の硬膜上にバルーンを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて,神経伝導速度の低下を抑制する20).(イヌ)
- 右後肢の坐骨神経を4カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて,結紮側大腿部筋肉の熱刺激誘発筋放電持続時間の延長を抑制する21).(ラット)
痛覚過敏改善作用19)
- 右後肢の坐骨神経を2カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて,結紮側の痛覚過敏を改善する.(ラット)
歩行障害改善作用18)
- 第4および第6腰椎脊柱管内にシリコンラバーを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて,歩行距離の低下を改善する.(ラット)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- リマプロスト アルファデクス Limaprost Alfadex
化学名
- (2E)-7-{(1R, 2R, 3R)-3-Hydroxy-2-[(1E,3S, 5S)-3-hydroxy-5-methylnon-1-en-1-yl]-5-oxocyclopentyl}hept-2-enoic acid −α-cyclodextrin
分子式
分子量
- 380.52〔ただし,リマプロスト(C22H36O5)として〕
性状
- 白色の粉末である.水に溶けやすく,メタノールに溶けにくく,エタノール(99.5)に極めて溶けにくく,酢酸エチルにほとんど溶けない.吸湿性である.
★リンクテーブル★
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商品
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- 英
- limaprost
- 化
- リマプロストアルファデクス limaprost alfadex
- 商
- オパプロスモン、オパルモン、オプチラン、ゼフロプト、プロレナール、リマルモン
- 関
- プロスタグランジンE1、プロスタグランジン
効能又は効果
- オパプロスモン錠5μg
- 1. 閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍,疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善
- 2. 後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で,両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛,下肢しびれ)および歩行能力の改善
薬効薬理
- オパプロスモン錠5μg
- リマプロストはプロスタグランジンE1を化学的に安定化した誘導体で,本薬はリマプロストのα-シクロデキストリン包接化合物であるが,作用の本質はプロスタグランジンE1(PGE1)と同一である。プロスタグランジンE1の主な作用は,血管拡張作用と血小板凝集抑制作用であり,これらを利用して,本薬は閉塞性血栓血管炎に用いられる。なお,PGE1はプロスタグランジンIP受容体に作用して細胞内cyclic AMPを上昇させると考えられている。2)
ADME
代謝
- α鎖のβ酸化、ω鎖末端の酸化、五員環の異性化、C-9位のカルボニル基の還元等を受けて代謝される。(ラット)(プレナール添付文書)
排泄
- 排泄経路:胆汁中及び尿中(ラット)(プレナール添付文書)
- 排泄率:肝クリアランスを受けて投与量の75~80%が胆汁中に排泄されるが、腸肝循環して投与後72時間までに糞便中に約70%、尿中に約30%が排泄された。(ラット)(プレナール添付文書)
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3399003F1065_1_09/3399003F1065_1_09?view=body
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