リマプロスト
Japanese Journal
- 現場ニーズに応える剤形開発 加湿下における安定性を改善したオパルモン錠改良製剤の開発 (特集 現場ニーズにこたえる剤形開発とライフサイクルマネジメント)
- 30P3-005 PTP包装開封後の加湿下における安定性を改善したオパルモン錠改良製剤の開発(品質管理、製剤試験,医療薬学の扉は開かれた)
- 関屋 昇,西脇 敦,阿部 信貴,石川 浩士,井上 靖雄,竹中 一彦,西浦 昭雄,山本 政信,武田 和久
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 16, 431, 2006-09-01
- NAID 110006961714
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
オパルモン錠5μg
組成
成分・含量(1錠中)
- リマプロスト5μgをリマプロスト アルファデクスとして含有する。
添加物
- デキストラン40、デキストリン、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸、乳糖水和物
禁忌
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善
- 後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)および歩行能力の改善
- 閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善には
通常成人に、リマプロストとして1日30μgを3回に分けて経口投与する。
- 後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)および歩行能力の改善には
通常成人に、リマプロストとして1日15μgを3回に分けて経口投与する。
慎重投与
- 出血傾向のある患者〔出血を助長するおそれがある。〕
- 抗血小板剤、血栓溶解剤、抗凝血剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
重大な副作用
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- 本剤は強力な血管拡張作用、血流増加作用および血小板凝集抑制作用を有し、臨床的には閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの虚血性諸症状に対する効果および後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)および歩行能力に対する効果が認められている。
薬理作用
末梢循環障害改善作用
- 大腿動脈にラウリン酸を投与して作成した末梢(後肢)循環障害モデルおよびアドレナリンとエルゴタミンを皮下投与して作成した末梢(尾)循環障害モデルにおいて、虚血性病変の進行を抑制する(ラット)。11)
血流増加・皮膚温上昇作用
- 大腿動脈血流量および後肢皮膚血流量を増加し、後肢皮膚温を上昇させるが、この血流増加作用は腰部交感神経切除によって影響されない(イヌ)。12)
- 閉塞性血栓血管炎患者に経口投与すると、末梢側(足背、足底)の皮膚温が上昇する。13)
血小板に対する作用
血小板粘着抑制作用
- 血栓性疾患患者に経口投与すると、血小板粘着能が低下する。14)
- 血小板の粘着を抑制し、その50%抑制濃度はリマプロストとして0.186ng/mLである(モルモット、in vitro)。
経口投与においても、血小板粘着を抑制する(モルモット、ex vivo)。15)
血小板凝集抑制作用
- 血栓性疾患患者に経口投与すると、血小板凝集を抑制する。この作用の強さはプロスタグランジンI2に匹敵する(in vitro)。14)
- 種々の凝集誘発物質による血小板凝集を抑制し、また、ADP凝集を解離する(モルモット、in vitro)。16)
経口投与においても、血小板凝集を抑制する(モルモット、ex vivo)。15)
- 血小板のサイクリックAMP含量を著明に増加し、また、トロンボキサンA2の生成を抑制する(モルモット、in vitro)。16,17)
抗血栓作用
- 電気刺激により腸間膜動脈に血栓を形成する実験において、用量依存的に血栓形成の閾値電圧を上昇させる(モルモット)。18)
神経組織血流量増加作用
- 第6腰椎の硬膜上にバルーンを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて、馬尾神経組織血流量を改善する(イヌ)。19)
- 第4および第6腰椎脊柱管内にシリコンラバーを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて、馬尾神経組織血流量を改善する(ラット)。20)
- 右後肢の坐骨神経を2カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて、結紮中間部の坐骨神経組織血流量を改善する(ラット)。21)
神経機能改善作用
- 第7腰椎の硬膜上にバルーンを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて、神経伝導速度の低下を抑制する(イヌ)。22)
- 右後肢の坐骨神経を4カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて、結紮側大腿部筋肉の熱刺激誘発筋放電持続時間の延長を抑制する(ラット)。23)
痛覚過敏改善作用
- 右後肢の坐骨神経を2カ所結紮した坐骨神経結紮モデルにおいて、結紮側の痛覚過敏を改善する(ラット)。21)
歩行障害改善作用
- 第4および第6腰椎脊柱管内にシリコンラバーを挿入して馬尾神経を圧迫したモデルにおいて、歩行距離の低下を改善する(ラット)。20)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- リマプロスト アルファデクス(Limaprost Alfadex)
化学名
- (2E)-7-{(1R,2R,3R)-3-Hydroxy-2-[(1E,3S,5S)-3-hydroxy-5-methylnon-1-en-1-yl]-5-oxocyclopentyl}hept-2-enoic acid?α-cyclodextrin
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の粉末で、水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、酢酸エチルにほとんど溶けない。本品は吸湿性である。
★リンクテーブル★
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商品
[★]
- 英
- limaprost
- 化
- リマプロストアルファデクス limaprost alfadex
- 商
- オパプロスモン、オパルモン、オプチラン、ゼフロプト、プロレナール、リマルモン
- 関
- プロスタグランジンE1、プロスタグランジン
効能又は効果
- オパプロスモン錠5μg
- 1. 閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍,疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善
- 2. 後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で,両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛,下肢しびれ)および歩行能力の改善
薬効薬理
- オパプロスモン錠5μg
- リマプロストはプロスタグランジンE1を化学的に安定化した誘導体で,本薬はリマプロストのα-シクロデキストリン包接化合物であるが,作用の本質はプロスタグランジンE1(PGE1)と同一である。プロスタグランジンE1の主な作用は,血管拡張作用と血小板凝集抑制作用であり,これらを利用して,本薬は閉塞性血栓血管炎に用いられる。なお,PGE1はプロスタグランジンIP受容体に作用して細胞内cyclic AMPを上昇させると考えられている。2)
ADME
代謝
- α鎖のβ酸化、ω鎖末端の酸化、五員環の異性化、C-9位のカルボニル基の還元等を受けて代謝される。(ラット)(プレナール添付文書)
排泄
- 排泄経路:胆汁中及び尿中(ラット)(プレナール添付文書)
- 排泄率:肝クリアランスを受けて投与量の75~80%が胆汁中に排泄されるが、腸肝循環して投与後72時間までに糞便中に約70%、尿中に約30%が排泄された。(ラット)(プレナール添付文書)
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3399003F1065_1_09/3399003F1065_1_09?view=body