出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/04 09:36:13」(JST)
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胃切除術(いせつじょじゅつ、英: gastrectomy)は胃の一部もしくは胃全体を切断し取り除く手術的治療法。
おもに胃の腫瘍のほか、胃潰瘍、胃の損傷などに対して行われる。近年[いつ?]では腹腔鏡下手術も行われるようになっている。
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※ダイエットのための胃バイパス術は別である。同項を参照。
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1879年に、フランスのジュール・ペアン (Jules Péan) が、1880年に、ポーランドのルドヴィク・リディギエール (Ludwik Rydygier) がともに胃癌に対して幽門側胃切除を試みているが失敗している。1881年にドイツのテオドール・ビルロートが、胃癌に対して幽門側胃切除術を施行し初めて成功した。同年リディギエールが胃潰瘍に対し幽門側胃切除術を行っている。いっぽう、胃全摘を初めて行ったのはスイスのカール・シュラッターで、1897年である。
日本においては1897年に東京大学の近藤繁次が日本初の幽門側胃切除術に成功し、1918年は同大三宅秀夫によって胃全摘出術の成功が報告され、1967年には東北大学の槇哲夫によって幽門保存胃切除術(PPG)が開発された。
その後は、胃切除術の完成と共に、1980年代頃まで主に胃癌・消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)に広く行われてきた。
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1980年以降に消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)に対してヒスタミンH2受容体拮抗薬やプロトンポンプ阻害薬が開発されてきたことで、内科的治療が飛躍的に発展し、消化性潰瘍に対する胃切除術が施行されることは激減してきた。
また、1994年には大分大学の北野正剛らによって腹腔鏡補助下幽門側胃切除術が発表されてきた。
1990年以降、腹腔鏡下手術が開発され、また日本では早期の胃癌に対し内視鏡を用いた内視鏡的粘膜切除術(ESD)が開発され発展してきている。
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切除範囲から以下に分類される。
噴門側胃切除
胃体部切除
幽門側胃切除
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アプローチ法は以下がある。
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胃を切除することで残った消化管の吻合方法には以下が考案されている。これは十二指腸が靭帯で腹腔内に固定されているから単純に牽引して吻合出来ないからである。
古典的にはBillroth I法および、II法が用いられてきた。これは幽門側胃切除を行った後の再建方式で、ビルロート I法では残胃と十二指腸を直接吻合する。残胃が十二指腸に届かない場合II法が用いられる。これは残胃と空腸を端側吻合するものである。また胃全摘出術の場合、空腸を引き寄せるRoux-en-Y法(ルー・ワイ[1] ほう)や空腸間置法、double tract法(ダブル トラクト ほう)が行われる。 また、小胃症状(後述)を改善するために空腸を袋状に形成し胃の機能を一部持たせようとする試みがなされている。空腸パウチ法(空腸嚢法)と呼ぶが手術手技が煩雑になり手術時間が延びることや熟練を要すること、したがってすべての施設で行われているわけではないことが欠点である。
再建方法によって術後障害の発生率が異なるとされている。これについては後述する。
幽門側胃切除後のビルロート I法による再建
幽門側胃切除後のビルロート II法による再建
胃全摘後のRoux-en-Y法による再建
胃全摘後の空腸間置法による再建
胃全摘後のダブルトラクト法による再建
胃癌では胃切除の他に根治目的にリンパ節郭清が施行される。
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本項では胃癌に対し開腹で行われる根治的手術を例に挙げて説明する。
手術自体は部分切除の場合3 - 4時間だが切除範囲、リンパ節郭清の程度や再建の方式により前後する。また癒着により所要時間が伸びる場合もある。リンパ節郭清を要しない手術の場合短くなる。 手術の前後に麻酔の導入と覚醒をするためさらに1時間程度を要する。 出血量は部分切除で200ml程度、全摘出で600ml程度で輸血の必要はほとんどない、もしくは自己血輸血が行われるが、合併症や原疾患によっては増加する。例えば腹部の外傷や癌や潰瘍などの病変部から出血があり術前から貧血を伴っている場合は、手術中または術後に輸血が行われることがある。
術後早期に問題となるのが縫合不全、吻合部狭窄である。手術中に膵臓の周囲を操作するため、目に見える範囲で損傷がなくても膵臓から消化酵素を含む膵液が漏れだし、膵液漏という状態になることがある。これらは術後2週間ぐらいが目安である。長期的に見ると内臓(おもに小腸)が癒着し癒着性イレウス(腸閉塞)を引き起こす可能性もある。
これに加えて一般的な開腹手術と麻酔の危険性が伴う。
消化管手術であるため、吻合部からの食物の漏出が起こらないように注意する。術後数日は絶食とし、末梢静脈からの点滴で栄養を補給する。術後5日程度で消化管造影X線写真を撮影し、吻合部よりの漏れがないことを確認しペースト状の粥から経口摂取を開始する。問題がないようであれば粥の固形物の割合を多くしていき徐々に普通食に戻していく。吻合箇所が多い術式の場合はさらに時間がかかる。吻合部は手術前より狭くなっているため食が進まないと訴える患者も多い。
ドレナージチューブは術後7日から10日程度留置するが排液が多い場合や汚染が見られた場合は期間が延長される。抜糸は創傷治癒のはやさにもよるが術後7日頃に行う。
痛みは点滴より鎮痛薬を静脈投与することで鎮痛を行う。硬膜外麻酔を併用した場合術後3日間程度硬膜外カテーテルから鎮痛薬を投与する。
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胃の機能が失われることにより起こるさまざまな障害が胃切除後症候群として知られている。体調変化が劇的で、驚く患者も少なくない。これには単純に胃の大きさが小さくなる(「小胃症状」と呼ぶ)こととそれに伴う機能の低下のみならず、迷走神経切除や内分泌機能の低下による消化管の協調不全といった総合的な問題が介在していると考えられている。さらに切除後の再建法式による影響も報告されている。ビルロート II法、ルーワイ法では食物が十二指腸を通過せず、正常の通過経路とは異なってしまう。このため特に消化管ホルモンの分泌調節に異常をきたすという考え方である。
これらの障害が原因で主に食事を中心とした生活習慣を変えないといけないこともある。具体例を挙げる。
また、ビルロート II法で術後障害の発生が多いことが知られるにつれ改良法としてルーワイ法、空腸間置法が行われるようになった。さらに自動吻合器の改良で空腸パウチ法が実用化され小胃症状の改善が期待される。神経機能の温存、幽門機能の温存とパウチの作成がQOLを高める上で重要だとされている。
切除範囲 | 幽門側胃切除 | 胃全摘 | |||
---|---|---|---|---|---|
術式 | ビルロート I法 | ビルロート II法 | ルーワイ法 | 空腸間置法(空腸パウチ法も含む) | ダブルトラクト法 |
手術 | 単純 | やや複雑 | やや複雑 | 複雑 | 複雑 |
食物の生理的な流れ (特に十二指腸) |
生理的 | 非生理的 十二指腸を通過しない |
非生理的 十二指腸を通過しない |
生理的 | 非生理的 一部が十二指腸を通過する |
消化管ホルモンの分泌 | 良好 | 低下しやすい | 低下しやすい | 良好 | 良好 |
消化、吸収不良 | ビルロートII法で多い | ルーワイ法で多い | |||
ダンピング症候群 | ビルロートII法で多い | ルーワイ法で多い | |||
貧血 | ビルロートII法で多い | 不明 | |||
骨障害 | ビルロートII法で多い | ルーワイ法で多い | |||
輸入脚症候群 | × | 発生する | 発生する | × | × |
残胃癌 | ビルロートII法で多い | 不明 |
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本項目では胃切除術に関していまだ評価の定まっていない事柄について述べる。今後の研究の進展、意見の一致が望まれる。
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胃切除合併症 : 13 件 胃切除後症候群 : 約 13,900 件 胃切除後遺症 : 約 42 件
en
complication of gastric surgery : 約 42,300 件 postgastrectomy syndrome : 約 13,700 件 postgastrectomy sequela : 4 件
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