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WordNet
- an enzyme that catalyzes the conversion of a proenzyme to an active enzyme
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/12/12 17:59:01」(JST)
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キナーゼ(Kinase、読み:カイネイス、カイネース)とは、生化学において、ATPなどの高エネルギーリン酸結合を有する分子からリン酸基を基質あるいはターゲット分子に転移する(リン酸化する)酵素の総称であり、リン酸化酵素とも呼ばれる。EC 2.7群(リン酸転移酵素、ホスホトランスフェラーゼ)に属する。英語発音に由来するカイネイス、カイネースと呼ぶ研究者が増えてきている。
一般に高エネルギーリン酸化合物からのリン酸転移反応は大きな負の自由エネルギー変化を伴うため不可逆変化として進行しやすく、その結果生じる化合物もまた高エネルギーリン酸化合物である場合もある。ゆえにキナーゼは基質分子に対して「活性化」あるいは「エネルギーを与える」(キナーゼの名称もこの意味による)と考えることができる。すべてのキナーゼはMg2+あるいはMn2+など2価の金属イオンを要し、それによりドナー分子の末端リン酸基の転移を容易にする。
キナーゼには様々なタイプがあるが、大きくは低分子化合物を基質とし代謝経路で機能するタイプと、タンパク質を基質としてその機能を調節したり細胞内シグナル伝達経路で機能するタイプの2つに分けられる。例として次のようなものがある:
- 低分子基質タイプ
- クレアチンキナーゼ
- ピルビン酸キナーゼ
- ヘキソキナーゼ
- プロテインキナーゼ:特にこのタイプをキナーゼとよぶことも多い。
なおプロテアーゼの中にはウロキナーゼ、ナットウキナーゼのように「キナーゼ」という名称のついたものがあるが、これらは「酵素(プラスミノーゲン)を活性化する酵素」の意味で個別に命名されたものであって、本項目のキナーゼではない。
ホスホトランスフェラーゼ/キナーゼ (EC 2.7) |
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2.7.1 - OH アクセプター |
ヘキソ- - グルコ- - フルクト- - ガラクト- - ホスホフルクト- - チミジン - NAD+- - グリセロール- - パントテン酸- - メバロン酸- - ピルビン酸- - デオキシシチジン- - PFP - ジアシルグリセロール- - ブルトンチロシン - ホスホイノシチド-3 - スフィンゴシン
|
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2.7.2 - COOH アクセプター |
ホスホグリセリン酸 - アスパラギン酸
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2.7.3 - N アクセプター |
クレアチン
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2.7.4 - PO4 アクセプター |
ホスホメバロン酸 - アデニル酸 - ヌクレオシド二リン酸
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2.7.6 - P2O7トランスフェラーゼ |
リボース-リン酸ジホスホキナーゼ - チアミンピロホスホキナーゼ
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|
2.7.7 - ヌクレオチジル- |
インテグラーゼ - PNPアーゼ - ポリメラーゼ - RNアーゼ PH - UDP-グルコースピロホスホリラーゼ - ガラクトース-1-リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ -ターミナルトランスフェラーゼ - RNAレプリカーゼ - リバーストランスクリプターゼ (テロメラーゼ) - トランスポザーゼ
|
|
2.7.8 - 他のリン酸基 |
N-アセチルグルコサミン-1-リン酸トランスフェラーゼ
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2.7.10-11 - プロテイン |
チロシン - セリン/トレオニンプロテイン
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
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- 日本口腔外科学会雑誌 = Japanese journal of oral and maxillofacial surgery 60(6), 328-334, 2014-06
- NAID 40020145315
- イノシトールリン脂質脱リン酸化酵素(MTMR)の血管内皮における機能的役割
- ATP非依存的リン酸化酵素の開発について (酵素工学研究会第70回講演会)
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★リンクテーブル★
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- 英
- kinase
- 同
- カイネース、リン酸化酵素 phosphoenzyme phosphotransferase
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キナーゼ カイネース リン酸化酵素 phosphoenzyme phosphotransferase
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- 英
- kinase
- 関
- キナーゼ、リン酸化酵素
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- 関
- kinase
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- 英
- phosphoprotein phosphatase
- 関
- リン酸化タンパク質脱リン酸化酵素、リン酸化タンパク質ホスファターゼ、ホスホプロテインホスファターゼ
[★]
- 英
- cAMP-dependent protein kinase
- 関
- サイクリックAMP依存性タンパク質リン酸化酵素、サイクリックAMP依存性タンパク質キナーゼ
[★]
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- serine-threonine protein kinase
- 関
- セリン・スレオニンプロテインキナーゼ
[★]
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- protein phosphatase 2
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- プロテインホスファターゼ2
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- tyrosine kinase
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- チロシンキナーゼ
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- phosphorus P
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- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
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- 英
- enzyme, ferment
- 関
- 酵素反応
酵素の分類
- (a)酸化還元酵素(oxydoreductase) EC1:ある物質を酸化したり、還元したりします。脱水素酵素、ペルオキシダーゼなどを含みます。
- (b)転移酵素(transferase) EC2: アミノ基やリン酸基などをある物質から別の物質に転移する酵素です。アミノ基を転移する酵素はアミノトランスフェラーゼと呼ばれます。
- (c)加水分解酵素(hydrolase) EC3:ある物質(基質)に水(H2OのうちHとOH)を加えることにより、2つに分解します。多くの蛋白分解酵素が含まれます。
- (d)リアーゼ(lyase) EC4:ある物質を2つに分解します。
- (e)イソメラーゼ(isomerase) EC5:ある基質を異性体に変換します。
- (f)リガーゼ(ligase) EC6;ATPのエネルギーを使って2つの物質を結合します。