プロプラノロール
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ソラシロール錠10mg
組成
1錠中の有効成分
添加物
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースCa、ステアリン酸Mg、無水ケイ酸
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支を収縮し、喘息症状が誘発又は悪化するおそれがある。]
糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]
高度又は症状を呈する徐脈、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
心原性ショックの患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
肺高血圧による右心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
うっ血性心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
低血圧症の患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
長期間絶食状態の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつその症状をマスクし、発見を遅らせる危険性がある。]
重度の末梢循環障害のある患者(壊疽等)[症状が悪化するおそれがある。]
未治療の褐色細胞腫の患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
異型狭心症の患者[症状が悪化するおそれがある。]
チオリダジンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
安息香酸リザトリプタンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 本態性高血圧症(軽症〜中等症)
- 狭心症
- 期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防
- 褐色細胞腫手術時
小児等に、期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防を目的に本剤を使用する場合、小児等の不整脈治療に熟練した医師が監督すること。基礎心疾患のある場合は、有益性がリスクを上回ると判断される場合にのみ投与すること。
- 本態性高血圧症(軽症〜中等症)に使用する場合
- 通常、成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日30〜60mgより投与をはじめ、効果不十分な場合は120mgまで漸増し、1日3回に分割経口投与する。
- なお、年齢、症状により適宜増減する。
- ※※狭心症、褐色細胞腫手術時に使用する場合
- 通常、成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日30mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合は60mg、90mgと漸増し、1日3回に分割経口投与する。
- なお、年齢、症状により適宜増減する。
- ※※期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防に使用する場合
- 成人
- 通常、成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日30mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合は60mg、90mgと漸増し、1日3回に分割経口投与する。
- なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 小児
- 通常、小児にはプロプラノロール塩酸塩として1日0.5〜2mg/kgを、低用量から開始し、1日3〜4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。効果不十分な場合には1日4mg/kgまで増量することができるが、1日投与量として90mgを超えないこと。
褐色細胞腫の患者では、本剤投与により急激に血圧が上昇することがあるので本剤を単独で投与しないこと。褐色細胞腫の患者に投与する場合には、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。
慎重投与
- うっ血性心不全のおそれのある患者[心機能を抑制し、うっ血性心不全が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど、慎重に投与すること。]
- 甲状腺中毒症の患者[中毒症状をマスクするおそれがある。]
- 特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、絶食状態(手術前後等)の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつその症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること。]
- 重篤な肝、腎機能障害のある患者[薬物の代謝・排泄が影響をうける可能性がある。]
- 重度でない末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)[症状が悪化するおそれがある。]
- 徐脈のある患者(「禁忌」の項参照)[徐脈が悪化するおそれがある。]
- 房室ブロック(I度)のある患者[房室伝導時間が延長し、症状が悪化するおそれがある。]
- 高齢者(「重要な基本的注意」及び「高齢者への投与」の項参照)
- ※※小児等 [痙攣や昏睡を伴う重度の低血糖を起こすことがある。]
重大な副作用
- うっ血性心不全(又はその悪化)、徐脈、末梢性虚血(レイノー様症状等)、房室ブロック、失神を伴う起立性低血圧:このような症状があらわれた場合には、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
- 無顆粒球症、血小板減少症、紫斑病:このような症状があらわれた場合には、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
- 気管支痙攣、呼吸困難、喘鳴:このような症状があらわれた場合には、減量又は中止し、必要に応じてβ2作動薬を用いるなど適切な処置を行うこと。
有効成分に関する理化学的知見
- 構造式:
- 一般名:プロプラノロール塩酸塩(Propranolol Hydrochloride)
- 別 名:塩酸プロプラノロール
- 化学名:(2RS)-1-(1-Methylethyl)amino-3-(naphthalen-1-yloxy)propan-2-ol monohydrochloride
- 分子式:C16H21NO2・HCl
- 分子量:295.80
- 性 状:白色の結晶性の粉末である。メタノールに溶けやすく、水又は酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくい。メタノール溶液(1→40)は旋光性を示さない。光によって徐々に帯黄白色〜淡褐色になる。
- 融 点:163〜166℃
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 抗不整脈薬
商品
[★]
- 英
- propranolol
- ラ
- propranololum
- 化
- 塩酸プロプラノロール propranolol hydrochloride
- 商
- アイデイトロール、インデラル Inderal、サワタール、ソラシロール、ノルモテンス、ヘルツベース、メントリース
- 関
- 血圧降下剤
- 非選択的β受容体遮断薬 (β1受容体=β2受容体)
- 競合的
- 内因性交感神経刺激作用:無
- 膜安定化作用:有
- 脳血管関門:通過
- レニン分泌抑制作用:有
- 降圧作用を示す
- 作用
- 抗狭心作用
- 抗不整脈作用