鼡径ヘルニア
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/13 16:53:23」(JST)
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鼠径ヘルニア(そけいヘルニア)とは、上部の鼠径靭帯で鼠径部の皮下に出るヘルニアのこと。別名脱腸。
発病箇所と原因
男性では、27%と非常に高率で起きる、睾丸は温度が低いと、腹腔内に入り、暑いと陰嚢に下がってくる。睾丸が腹腔内に入いったり出たりする通路に腸が入り込んで起こる。腹腔外に出た腸が捩れて戻れなくなった場合、壊疽を起こして生命に危険となる。
女性でも3%に発生するという報告[1]がある。 男性に多い外側のヘルニアの場合、陰囊内で睾丸が異常な状態で下降するとき先天的に発病する。その時、腫瘤ができ、発病が確認される。ひどい場合陰囊に腫瘤ができる。
女性のヘルニアは、大陰唇皮下に発病。
腸管がねじれ嵌頓ヘルニアを併発する可能性があるため危険。
治療
鼠径ヘルニア手術は、外科手術の中でも非常によく行われるもののひとつである。
- 高位結紮術
- メッシュで補綴する手術[2]
- 腹腔鏡手術
などがある。
参考文献
- ^ John T Jenkins, Patrick J O’Dwyer (2008). "Inguinal hernias". BMJ 336: 269–272. doi:10.1136/bmj.39450.428275.AD.
- ^ http://www.jreast.co.jp/hospital/consultation/syokaki-geka/hernia.htm
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Japanese Journal
- 鼠径部ヘルニアに対する腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の短期手術成績
- 登内 仁,小西 尚巳,横江 毅,池田 哲也,伊藤 秀樹,尾嶋 英紀,渡部 秀樹,Tonouchi Hitoshi,Konishi Naomi,Yokoe Takeshi,Ikeda Tetsuya,Ito Hideki,Ojima Eiki,Watanabe Hideki
- 三重医学 55(1), 1-4, 2012-02-20
- … 本邦では近年,腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の施行症例数が増加している.腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術は経腹腔的到達法(TAPP 法)と腹膜外腔到達法(TEPP 法)が主に施行されているが,当科では 2010 年 7 月より TAPP 法を導入した.今回,TAPP 法導入後の短期手術成績を報告する. …
- NAID 120004123498
- 乳児鼠径ヘルニア手術後に遅発性に発症した小児膀胱結石症の1例
- 出家 亨一,金森 豊,小高 哲郎,田中 裕次郎,寺脇 幹,古村 眞,杉山 正彦,釣巻 ゆずり,本間 之夫,岩中 督
- 日本小児外科学会雑誌 47(7), 1038-1042, 2011-12-20
- … 院した.乳幼児期に近医成人外科施設にて再発を含む左側2回,右側1回の鼠径ヘルニア手術の既往がある.超音波検査やCTなどの精査により膀胱結石が疑われ,全身麻酔下に膀胱鏡検査を施行した.結石は膀胱頂部やや左側に固定されており,同時に施行した腹腔鏡にて膀胱壁の左内鼠径輪付近との癒着を認めたため,幼少時の鼠径ヘルニア手術に起因する膀胱結石が疑われ,膀胱切石術を施行した.膀胱結石は …
- NAID 110008896725
Related Links
- 鼠径ヘルニアの手術や症状などについて詳しく解説しているサイトです。
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★リンクテーブル★
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- 77歳の女性。今朝から腹痛と左大腿内側部痛とが出現したため来院した。昨晩から悪心と嘔吐とが統いている。26歳時に帝王切開の既往がある。腹部はやや膨隆し、腸雑音の亢進を認める。肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球378万、Hb10.8g/dl、Ht34%、白血球8,100、血小板17万。血清生化学所見:総蛋白6.2g/dl、アルブミン3.0g/dl、AST30単位、ALT25単位、LDH410単位(基準176~353)、アルカリホスファターゼ230単位(基準260以下)。CRP2.5mg/dl。骨盤部造影CTを以下に示す。最も考えられるのはどれか。
[正答]
D
- CT:ヘルニア嚢の前方に恥骨筋、後方に外閉鎖筋、その内側には内閉鎖筋が存在する。
※国試ナビ4※ [099A029]←[国試_099]→[099A031]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111F005]←[国試_111]→[111F007]
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[正答]
※国試ナビ4※ [097E023]←[国試_097]→[097E025]
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[正答]
※国試ナビ4※ [104I009]←[国試_104]→[104I011]
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[正答]
※国試ナビ4※ [111H014]←[国試_111]→[111H016]
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[正答]
※国試ナビ4※ [100E035]←[国試_100]→[100E037]
[★]
- 英
- 精巣性女性化症候群 testicular feminization syndrome
- 同
- アンドロゲン不応症? androgen insensitivity syndrome アンドロゲン不感性症候群 アンドロゲン非感受性症候群、アンドロゲン抵抗性症候群 androgen resistance syndrome
- 関
- アンドロゲン受容体。ライフェンスタイン症候群
[show details]
概念
- 性染色体は46XYであり精巣が存在するにもかかわらず、男性化が生じず表現型が完全に女性である病態の総称。
- アンドロゲン不応症のうち特に完全型を指していうことがある。
病型
完全型
不完全型
- 精巣性女性化症候群にあてはまるが、外陰部に軽度の男性化が見られる。
- 外陰部:軽度男性化
部分型
病因
- ヌル変異:完全型
- 点変異 :完全型~部分型。(アンドロゲン受容体の温度不安定性が生じる)
病態
- アンドロゲン受容体異常によるアンドロゲン不応症
- 外性器:女性、内性器:男性
- SRYを有するため、未分化性腺は精巣となり、セルトリ細胞からはMISが分泌されミュラー管を退縮させる。ライディッヒ細胞はテストステロンを分泌し、ウォルフ管を精巣上体、精管、精嚢、射精管に分化させる。ジヒドロテストステロンを受容する受容体に異常があるため、外性器は男性化することができず、女性化する。
症候
検査
- YN.D-80 QB.D-294 G9M.52
- FSH,LH:高値
- 血中エストロゲン:正常男性より多い。
- 血中アンドロゲン:正常男性と同じかや上昇
- 血中テストステロンレベル:健常男性と同レベル
- 組織5α-redactase:正常~上昇
参考
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/s3/s35221.htm
国試
[★]
- 英
- femoral hernia, crural hernia
- 同
- 股ヘルニア
- 関
- ヘルニア、鼠径ヘルニア、閉鎖孔ヘルニア
概念
- 大腿部に膨隆を起こすヘルニア。鼡径ヘルニアとの鑑別が困難な場合がある
- 前腹壁の弱い部分である大腿管で、腹部内臓が大腿輪を通って大腿管に突き出る。
疫学
- 鼡径ヘルニアの十数%を占める。
- 中年以降。女性に多い。多産もリスク。幼児にはほとんどない。 → 女性は骨盤が大きいが故に、大腿輪も大きい。分娩による大腿管組織の脆弱化。(SSUR.485)
- 比較的右側に多い。右60-70%
解剖
- ヘルニア門:大腿輪(血管裂孔の内側1/3でリンパ管が通っている。大腿輪中隔で仕切られている) ← ヘルニア門が狭く嵌頓を起こしやすい。
- ヘルニア内容:大網、小腸
症状
- 嵌頓による症状が初発のことが多い。
- 診察では鼠径靭帯の下で、かつ大腿動脈の内側に膨隆を触知するが、ヘルニアが小さく気づかない場合もある。
鑑別診断
検査
治療
- 嵌頓の頻度が高いため、外科手術を行う。
- クーパー靭帯と腸骨恥骨筋を縫合して大腿輪を縫縮する方法、或いはメッシュやプラグで大腿輪を閉鎖する方法がある。
- 死冠が存在する場合、大腿ヘルニアの嵌頓を解除するために、裂孔靭帯を無神経に内側に切開すると出血を起こすことがあるので注意(SSUR.485)
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
国試
参考
- https://epos.myesr.org/esr/viewing/index.php?module=viewing_poster&task=viewsection&pi=143217&ti=509497&si=1720&searchkey=
[★]
- 英
- hernia
- 同
- 脱腸
- 関
- 真性ヘルニア true hernia
-
-
[★]
- 英
- groin
- 関
- 鼠径部、鼡径部、(adj.)inguinal
- →鼡径