- 22歳の女性。原発性無月経を主訴に来院した。身長160cm、体重52kg。陰毛は欠如している。内診で、膣は形成されているものの盲端に終わる。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球438万、Hb13.4g/dl、Ht36%、白血球7,300、血小板16万。血清生化学所見:FSH22.0mIU/ml(基準5.2~14.4)、LH18.8mIU/ml(基準1.8~7.6)、エストラジオール50pg/ml(基準25~75)、テストステロン10.5ng/ml(基準0.3~0.9)。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101A049]←[国試_101]→[101A051]
★リンクテーブル★
[★]
- 62歳の男性。2か月前からの下肢のむくみと視力低下とを主訴に来院した。45歳ころから健康診断で尿糖陽性と高血糖とを指摘されていたが放置していた。55歳ころには高血糖とともに尿蛋白と高血圧とを指摘されたが自覚症状がないため受診しなかった。身長170cm、体重82kg。血圧188/94mmHg。貧血と黄疸とを認めない。眼底には点状・しみ状出血と綿花様白斑とが多数認められ、一部に新生血管も認められる。胸部と腹部とに異常を認めない。尿蛋白3+。血清生化学所見:空腹時血糖164mg/dl、HbA1C8.5%(基準4.3~5.8)、総蛋白5.8g/dl、尿素窒素30mg/dl、クレアチニン2.1mg/dl、総コレステロール280mg/dl、トリグリセライド128mg/dl。1日摂取エネルギー量を指導し、インスリン治療を開始した。
- ほかに必要なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [101A050]←[国試_101]→[101A052]
[★]
- 生後7日の新生児。低血糖が持続し、次第に不活発になったため産科診療所から搬入された。在胎36週、出生体重2,580g。Apgarスコア5点(1分)で蘇生を受けた。皮膚は黒い。膣はあるが、陰核が大きく発達して、一見男児の外性器様である。
- この患児の血中で低下が予想されるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101A048]←[国試_101]→[101A050]
[★]
- 英
- 精巣性女性化症候群 testicular feminization syndrome
- 同
- アンドロゲン不応症? androgen insensitivity syndrome アンドロゲン不感性症候群 アンドロゲン非感受性症候群、アンドロゲン抵抗性症候群 androgen resistance syndrome
- 関
- アンドロゲン受容体。ライフェンスタイン症候群
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概念
- 性染色体は46XYであり精巣が存在するにもかかわらず、男性化が生じず表現型が完全に女性である病態の総称。
- アンドロゲン不応症のうち特に完全型を指していうことがある。
病型
完全型
不完全型
- 精巣性女性化症候群にあてはまるが、外陰部に軽度の男性化が見られる。
- 外陰部:軽度男性化
部分型
病因
- ヌル変異:完全型
- 点変異 :完全型~部分型。(アンドロゲン受容体の温度不安定性が生じる)
病態
- アンドロゲン受容体異常によるアンドロゲン不応症
- 外性器:女性、内性器:男性
- SRYを有するため、未分化性腺は精巣となり、セルトリ細胞からはMISが分泌されミュラー管を退縮させる。ライディッヒ細胞はテストステロンを分泌し、ウォルフ管を精巣上体、精管、精嚢、射精管に分化させる。ジヒドロテストステロンを受容する受容体に異常があるため、外性器は男性化することができず、女性化する。
症候
検査
- YN.D-80 QB.D-294 G9M.52
- FSH,LH:高値
- 血中エストロゲン:正常男性より多い。
- 血中アンドロゲン:正常男性と同じかや上昇
- 血中テストステロンレベル:健常男性と同レベル
- 組織5α-redactase:正常~上昇
参考
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/s3/s35221.htm
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