- 英
- dihydrofolate reductase DHFR
- 同
- ジヒドロ葉酸レダクターゼ、テトラヒドロ葉酸脱水素酵素 tetrahydrofolate dehydrogenase
- 関
- 葉酸、ジヒドロ葉酸。抗葉酸薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/01/06 17:01:08」(JST)
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ジヒドロ葉酸レダクターゼ |
蛋白質構造データバンク 今月の分子034:ジヒドロ葉酸還元酵素(Dihydrofolate Reductase)
|
識別子 |
EC番号 |
1.5.1.3 |
CAS登録番号 |
9002-03-3 |
データベース |
IntEnz |
IntEnz view |
BRENDA |
BRENDA entry |
ExPASy |
NiceZyme view |
KEGG |
KEGG entry |
MetaCyc |
metabolic pathway |
PRIAM |
profile |
PDB構造 |
RCSB PDB PDBe PDBj PDBsum |
遺伝子オントロジー |
AmiGO / EGO |
検索 |
PMC |
articles |
PubMed |
articles |
NCBI |
proteins |
|
ジヒドロ葉酸レダクターゼ(dihydrofolate reductase、DHFR)は、NADPHを電子供与体としてジヒドロ葉酸をテトラヒドロ葉酸に還元する酵素である。ヒトではDHFR遺伝子にコードされている[1][2]。
機能
ジヒドロ葉酸レダクターゼはジヒドロ葉酸をテトラヒドロ葉酸へ変換する。テトラヒドロ葉酸はプリン類、チミジル酸およびいくつかのアミノ酸のde novo合成に必要なメチル基輸送体である。
テトラヒドロ葉酸(THF)による代謝とビタミンB12によるTHFの再生産、de:Folsäure=葉酸、DHF=ジヒドロ葉酸、THF=テトラヒドロ葉酸、Vit.B12=ビタミンB12、Methyl-Vit.B12=メチルコバラミン、Methionin=メチオニン、Methionin Syntase=5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼ、Homocystein=ホモシステイン、N5-Methyl-THF=5-メチルテトラヒドロ葉酸、N5,N10-Methylene-THF=5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸、N10-Formyl-THF=10-ホルミルテトラヒドロ葉酸、dUMP=デオキシウリジン一リン酸、NADPH、DNA
脚注
- ^ Chen MJ, Shimada T, Moulton AD, Harrison M, Nienhuis AW (December 1982). “Intronless human dihydrofolate reductase genes are derived from processed RNA molecules”. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 79 (23): 7435–9. doi:10.1073/pnas.79.23.7435. PMC 347354. PMID 6961421. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=347354.
- ^ Chen MJ, Shimada T, Moulton AD, Cline A, Humphries RK, Maizel J, Nienhuis AW (March 1984). “The functional human dihydrofolate reductase gene”. J. Biol. Chem. 259 (6): 3933–43. PMID 6323448. http://www.jbc.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=6323448.
外部リンク
- 1988 Nobel lecture in Medicine
- Proteopedia: Dihydrofolate reductase
Japanese Journal
- 2P064 網羅的アラニン挿入変異解析法によるジヒドロ葉酸還元酵素の機能エレメントの分類(蛋白質-物性(安定性,折れたたみなど),第48回日本生物物理学会年会)
- Shiba Rumi,Kamikubo Hironari,Umeyama Mika,Tsukasa Sayaka,Yamazaki Yoichi,Yamaguchi Mariko,Iwakura Masahiro,Kataoka Mikio
- 生物物理 50(SUPPLEMENT_2), S93, 2010-08-15
- NAID 110008102648
- 3P-050 網羅的アラニン挿入変異解析法を用いたジヒドロ葉酸還元酵素の機能発現及び構造形成領域の抽出(蛋白質-物性(安定性,折れたたみなど),第47回日本生物物理学会年会)
- Shiba Rumi,Kamikubo Hironari,Umeyama Mika,Tsukasa Sayaka,Yamazaki Yoichi,Yamaguchi Mariko,Iwakura Masahiro,Kataoka Mikio
- 生物物理 49(SUPPLEMENT_1), S159, 2009-09-20
- NAID 110008101904
Related Links
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- methotrexate, MTX
- ラ
- methotrexatum
- 同
- メソトレキサート、メトトレキセート
- 商
- トレキサメット、メソトレキセート、メトトレキサート、メトレート、リウマトレックス
- 関
- 他に分類されない代謝性医薬品
[show details]
- 免疫抑制薬
- 葉酸の4-amino-N10-methyl誘導体
作用機序
- 特にthymidine monophosphateの合成が阻害される (SPC.416)
- RNA、タンパク質合成を阻害するので、S期に移行しにくくなり薬効は低下
薬理作用
適用
副作用
- 胃炎、下痢。消化管穿孔
- 骨髄抑制、肝線維症、腎尿細管壊死、脱毛
- メトトレキサート腎症
関節リウマチの治療薬として用いられる場合の副作用
- 参考1
- 胃腸障害、口内炎、脱毛、肝機能障害
- (重篤な副作用)間質性肺炎(MTX肺炎)(0.5-5%)、骨髄障害(1-2%)、リンパ腫の発生
葉酸欠乏に伴う副作用
- https://minds.jcqhc.or.jp/docs/minds/MTX/05_ch4_MTX.pdf
- 症状:消化器症状(口内炎、下痢、食思不振)、肝酵素上昇、血球減少、脱毛など。用量依存性に出現する
- 治療の推奨:葉酸製剤の併用投与は、用量依存性副作用の予防や治療に有効であり、必要に応じて考慮する。MTX 8mg/週以上使用する場合や副作用リスクが高い症例(腎機能低下例、高齢者、複数のNSAIDs使用例)では葉酸併用投与が強く勧められる。葉酸製剤は5mg/週以内を、MTX最終投与後24-48時間以内に投与する。
注意
- 妊婦→妊娠初期三ヶ月における流産・奇形誘発
禁忌
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4222400D2020_2_01/4222400D2020_2_01?view=body
参考
- 1. 関節リウマチの診療マニュアル(改訂版) 診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン
- http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm400/library/guideline.html
- 2. 関節リウマチ治療におけるメトトレキサート(MTX)診療ガイドライン
- http://www.ryumachi-jp.com/info/guideline_mtx.html
[★]
- 英
- tetrahydrofolate dehydrogenase
- 関
- ジヒドロ葉酸還元酵素、テトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ
[★]
ジヒドロ葉酸還元酵素
- 同
- , dihydrofolate reductase, DHFR
[★]
- 英
- dihydrofolate reductase gene
- 同
- thfr遺伝子 tetrahydrofolate reductase gene
- 関
- ジヒドロ葉酸還元酵素
[★]
- 英
- folic acid folate FA
- 同
- プテロイルグルタミン酸 pteroylglutamic acid PteGlu, PGA、フォラシン folacin
- ラ
- acidum folicum
- 商
- M.V.I.-12、M.V.I.-3、アミノレバンEN配合、エルネオパ1号輸液、エレンタールP、エレンタール配合、エンシュア・リキッド 、オーツカMV、ダイメジン・マルチ、ツインラインNF配合、ツインライン配合、ネオパレン1号輸液、ネオラミン・マルチV、パンビタン末、ビタジェクト、フェニルアラニン除去ミルク配合、フォリアミン(単剤)、フルカリック1号輸液、ヘパンED配合、マルタミン、ラコールNF配合、ラコール配合、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合
- 関
- テトラヒドロ葉酸(THF)。プテリン、パラアミノ安息香酸
概念
- 様々な酸化状態のC1基を転移する
吸収
機能
C1単位の調達
- セリン→グリシン (FB.421)
- グリシン開裂系 (FB.421)
- ヒスチジン代謝 (FB.423)
- THF=H4PteGlu
C1単位の転移
- 5,10-CH2H4PteGlu
臨床検査
- 全血もしくは血清で定量する。
- HPLC法により測定する
- 単位:ng/ml x 2.266 = nmol/L
基準範囲
年齢
|
平均(範囲)ng/mL
|
血清
|
全血
|
新生児
|
24.5
|
(3-59)
|
315
|
(100-960)
|
3-4月
|
12.2
|
(5-30)
|
99
|
(20-318)
|
6-8月
|
7.7
|
(3.5-16)
|
77
|
(32-176)
|
1歳
|
9.3
|
(3-35)
|
86
|
(31-400)
|
成人
|
13.1
|
(7-20)
|
195
|
(24-400)
|
臨床関連
[★]
- 英
- enzyme, ferment
- 関
- 酵素反応
酵素の分類
- (a)酸化還元酵素(oxydoreductase) EC1:ある物質を酸化したり、還元したりします。脱水素酵素、ペルオキシダーゼなどを含みます。
- (b)転移酵素(transferase) EC2: アミノ基やリン酸基などをある物質から別の物質に転移する酵素です。アミノ基を転移する酵素はアミノトランスフェラーゼと呼ばれます。
- (c)加水分解酵素(hydrolase) EC3:ある物質(基質)に水(H2OのうちHとOH)を加えることにより、2つに分解します。多くの蛋白分解酵素が含まれます。
- (d)リアーゼ(lyase) EC4:ある物質を2つに分解します。
- (e)イソメラーゼ(isomerase) EC5:ある基質を異性体に変換します。
- (f)リガーゼ(ligase) EC6;ATPのエネルギーを使って2つの物質を結合します。
[★]
- 英
- reductase、reducing enzyme
- 同
- レダクターゼ、リダクターゼ
- 関
- オキシドレダクターゼ
[★]
- 英
- dihydro
[★]
- 英
- hydro
- 関
- ハイドロ