- 英
- middle ear (KH)
- ラ
- auris media
- 関
- 外耳、内耳
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/10/26 15:45:14」(JST)
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中耳 |
人間の耳の構造。1:骨導、2:外耳道、3:耳殻、4:鼓膜、5:前庭窓、6:槌骨、7:砧骨、8:鐙骨、9:三半規管、10:蝸牛、11:聴神経、12:耳管
|
ラテン語 |
auris media |
英語 |
Middle ear |
神経
|
舌咽神経
|
中耳(ちゅうじ、英語:middle ear)とは、耳の鼓膜から奥のことをいい、中耳腔、耳小骨、耳管からなる。
目次
- 1 中耳の機能
- 2 圧力調節
- 3 中耳の異常
- 4 関連項目
中耳の機能
- 中耳
- 鼓膜から内耳(三半規管、蝸牛、前庭)へ空気の振動(音など)を伝えるはたらきをしている。
- 中耳腔(ちゅうじくう)
- 鼓膜の奥の空洞状になっている部分で、この中に鼓膜に接して耳小骨がある。鼓室(こしつ)とも呼ばれる。壁は粘膜で覆われている。
- 耳小骨
- つち骨・きぬた骨・あぶみ骨の3つからなる小さい骨で、鼓膜に伝わった空気の振動を内耳に伝える働きがある。外部からの振動は鼓膜とあぶみ骨底の面積比で約17倍に、耳小骨のてこ運動によりさらに約1.3倍(合計で約22倍)変換される。
- 耳管または、エウスタキオ管、ユースタキー管
- 中耳腔から伸びる管で鼻腔、咽頭につながっている。耳管の中には、たくさんの線毛が生えていて、咽頭の方に向かって動いている。空気と一緒に入ってくるほこりや微生物は、粘膜に吸着されると、線毛の動きに乗って押し流され、中耳の中は清潔に保たれる。エウスタキオ管ともいう。
- 鼓膜張筋とアブミ骨筋
- 耳小骨に付着してその動きを調節する筋肉で、人体の中で最も小さな筋肉である。鼓膜張筋は三叉神経、アブミ骨筋は顔面神経の支配を受ける。
- 大きな音が鳴ると、反射的にこれらの筋肉が緊張し、大きすぎる振動エネルギーが内耳に伝わらないように制限する。これを耳小骨筋反射または中耳筋反射と呼ぶ。反応時間は40~160msecであるため、突発的な強大音には対応しきれず急性音響外傷を起こす場合もある。
圧力調節
中耳の中は、絶えず酸素が消費されており、それに伴い外耳道より一時的に圧が低くなる事はあるが、酸素が消費されるだけ消費されたところで圧が調整された後は酸素の消費が圧の違いに及ぼす影響は、気温・体温・大気圧の変化に比べれば考慮する必要がないほどわずかである。
飛行機に乗ったりして周囲の気圧が急激に減少すると、耳にポーンと張ったような違和感を覚えることがある。これは、外耳側は外気圧をそのまま受けるのに対して、中耳側の圧力はすぐには変化せず、鼓膜の両側に圧力差が生じるからである。このような時は、唾を飲み込めばよい。すると、口蓋帆張筋の働きで耳管が開き、中耳の圧力と外気圧との均衡が回復する。
外気圧が低い場合はこの調整は容易であるが、逆の場合は鼻をつまむなどして鼻孔をふさいだ上で、鼻から息を吐き、呼気を耳管を通じて中耳に送り込むことで内外の圧力を調整する必要がある。耳抜きといい、ダイバーの常識である。むしろ、唾を飲み込む程度で中耳に空気が入る場合は、すでに開放性耳管による聴覚障害を起こし、さらに容易に鼻汁や細菌・プランクトンを含む海水が中耳に入ることで、中耳炎を起こす可能性が高い。
中耳の異常
関連項目
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Japanese Journal
- 市中病院における新生児聴覚スクリーニングと精密検査の検討
- 第116回日本耳鼻咽喉科学会総会ランチョンセミナー 小児急性中耳炎への対応
- 臨床研究・症例報告 日本における小児用13価肺炎球菌結合型ワクチンと10価肺炎球菌結合型ワクチンの費用対効果分析 : 異なる分析結果となった要因としての費用対効果分析モデルの違いに関する検討
Related Links
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- しかし、その奥には図のように中耳・内耳があります。 〈耳の構造と機能〉 私たちは音をどこで聞いているんでしょう? そう、耳ですね。上の図を見てください。これは耳の構造です。 私たち耳鼻科医は耳を 、外耳(がいじ ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 25歳の女性。両側の難聴を主訴に来院した。5年前から難聴を自覚し、徐々に増悪している。最近では耳鳴りも強くなり、会話にも不自由を感じるようになってきた。皮膚に多発性神経鞘腫がみられる。インピーダンスオージオグラムは正常である。純音聴力検査所見と頭部造影MRIの脂肪抑制T1強調像を以下に示す。
- 考えられる病変部位はどれか。
※国試ナビ4※ [097I037]←[国試_097]→[097I039]
[★]
- 英
- audition, hearing
- 同
- 聴感覚
- dB = 20 log10 (被験音圧)/(基準音圧)
聴覚の受容器
- 集音・共振による音圧増強: 20dB
- 鼓膜面積:アブミ骨底面積比と耳小骨連鎖のてこ比による音圧増強: 27dB
-
- 基底膜の幅・柔らかさ・外有毛細胞による伸縮作用が異なる。
- 前庭階の入り口に近い基底膜が高周波数に応じて振動する (SP.240)
基底膜振動の伝播と進行波
SP.
基底膜振動の伝播は進行波と呼ばれる。
-周波数同調特性
SP. 240,251,252
-同調曲線
SP. 240,250,251
-特徴周波数
SP. 240,250
- 同調曲線上で、応答の閾値が最小値をとる周波数はその系が最も応答しやすい周波数(=特徴周波数)となる。
-周波数帯域
周波数帯SP. 239
-周波数局在性
SP. 202,206,241,250,258,260
- 振動周波数が高くなるに従い、振動の頂点は蝸牛管基部に生じる
- 蝸牛器官、らせん神経節、蝸牛神経核、上オリーブ核、台形体核、外側毛帯核、下丘、内側膝状体、聴皮質はすべて周波数局在性を有する(SP.250)
コルチ器 (2007年後期生理学授業プリント)
- 蝸牛基底部から頂部に至るらせん状の構造を全体として形成する
- 蝸牛の回転の内側に配列する
- 1列
- 3500個/蝸牛
- 感覚毛(不動毛。×動毛)
- 受容器細胞として主役
- 求心線維の90-95%が分布
- 内柱細胞 inner pillar cell
- コルチのトンネル tunnel of Corti
- 外柱細胞 outer pillar cell
- 外有毛細胞 outer hair cell
SP. 240-243,245-252,259
- 蝸牛の回転の外側に配列する
- 3-4列
- 20000個/蝸牛
- 感覚毛(不動毛。×動毛)
- 遠心性細胞が分布
- 膜電位に応じて長さを変化させ、基底膜同調特性に非線形的な増強を与えると考えられている。
- ヘンゼン細胞 Hensen cell
- 網状板(=網様膜)
- 蓋膜
- 蝸牛神経線維
- 遠心性線維(蝸牛神経節経由)
- 求心性線維(上オリーブ核(延髄)由来)
受容器電位 receptor potential
SP. 50,185,219,220,243
- 受容器電位の発生から聴神経におけるインパルス発生まで
- 1. 有毛細胞の感覚毛屈曲
- 2. 有毛細胞における受容器電位の発生
- 3. 有毛細胞から求心性線維への神経伝達物質(グルタミン酸)放出
- 4. 求心性線維終末におけるEPSP発生
- 5. 求心性線維終末における活動電位の発生
蝸牛マイクロフォン電位 cochlear microphonics potential, CM
SP. 247
- 聴覚刺激を与えることで、内耳および内耳周辺では刺激をを忠実に反映した電気信号が記録される。この電位をマイクロホン電位と呼ぶ(SP.247)
- 蝸牛マイクロフォン電位は感覚毛の振動で生じた受容器電位の総和(PT.163)
内リンパ腔電位 endolymph potential (=蝸牛内直流電位)
SP. 246,247
難聴
- 伝音性難聴とは、伝音機能の不良(音の伝達不良)によって起こる難聴であり、鼓膜破損や耳小骨硬化、慢性中耳炎などで起こり、骨伝導には問題がない。低音域で障害があらわれ、補聴器で補正できる。
- 感音性難聴とは、音の受容に問題があって起こる難聴であり、コルチ器官や聴神経あるいは聴神経核などの障害、利尿剤・老化による有毛細胞の変性などで起こる。高音域で障害があらわれ、補聴器で補正できない。
聴覚の伝導路
SP. 254-
- 1. 蝸牛・コルチ器官・有毛細胞
- 2. 蝸牛神経線維
- 3. らせん神経節(=蝸牛神経節) [一次ニューロン]
- 4. 蝸牛神経核 cochlear nucleus
- 5. 上オリーブ核群
- 6. 台形核
- 7. 外側毛帯
- 8. 外側毛体格
- 9. 下丘
- 10. 内側膝状体
- 11. 視床枕・網様核
- 12. 大脳皮質第一次聴覚野
- 13. 大脳皮質聴覚連合野
- 14. 大脳皮質感覚性言語中枢
(Q.book p.107)
伝導路における交叉
- 交叉は台形体・下丘で行われるが、反対皮質の優位性は低い
- 聴覚は両側性に中枢に伝わる
- 4-6個のニューロンを比較的多数のシナプスを中継して中枢に至る
[★]
- 英
- facial nerve
- ラ
- nervus facialis
- 同
- 第VII脳神経, 第七脳神経, 第7脳神経, CN VII, cranial nerve VII, seventh cranial nerve
- 関
- 中間神経、脳神経
- 図:N.117(全体) N.108,111,112(脳幹から出るところ)
- 特殊感覚性と臓性運動性の線維は中間神経として顔面神経から分かれて脳幹から出ている (KL.648)
由来
支配
走行
枝 (KL.649, N.117)
頭蓋からの出口
臨床関連
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- auditory tube (KH), pharyngotympanic tube (M)
- ラ
- tuba auditiva
- 同
- 欧氏管 Eustachian tube オイスタキオ管 エウスタキオ管 eustachian tube、咽鼓管 pharyngotympanic tube
- 関
- 耳管軟骨、中耳
- 図:M.529, N.89,93
- 第一咽頭嚢の基部から形成される。
- 咽頭鼻部と鼓室を連絡する管
- M.536
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- tympanic cavity
- ラ
- cavum tympani
- 関
- 中耳、内耳
- 中耳のうち時間を除いた部分
- 外壁の鼓膜と内壁の前庭窓を連絡する耳小骨が存在する。
[★]
- 英
- hammer
- ラ
- malleus (KL)
- 同
- 槌骨
- 関
- 中耳、内耳
カテゴリ
耳小骨>:耳小骨
[★]
- 英
- middle ear implant
- 同
- 植込み型補聴器 implantable hearing aid
- 関
- 補聴器
[★]
- 英
- chronic suppurative otitis media
- 同
- 慢性中耳炎 chronic otitis media
[★]
- 英
- middle ear cancer
- 関
- 中耳
[★]
- 英
- ear、otic
- ラ
- auris
- 関
- 穂