- 英
- organ of Corti, Corti's organ
- ラ
- organum spirale Cortii
- 同
- ラセン器 spiral organ organum spirale
- 関
- 聴覚受容器、蝸牛
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/12/25 21:36:20」(JST)
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コルチ器 |
ヒトの内耳(画象中央右がコルチ器)
|
コルチ器の拡大図
|
英語 |
Organ of Corti |
器官 |
感覚器 |
神経
|
聴神経
|
コルチ器(コルチき、コルチ器官、ラセン器とも、Organ of Corti)とは、内耳にあり聴覚を司る蝸牛内を仕切る2つの膜のうち、基底膜の上に2種の有毛細胞を持つ感覚器官である。蝸牛に対しコルチ器は螺旋状に曲がっているため、ラセン器とも言う[1]。
主にリンパ液を伝わってきた音の振動を有毛細胞が感知し、聴細胞を興奮させて音の刺激を伝える器官である。
コルチ器の名称の由来は1851年、ヴュルツブルク大学の研究室で初めてヒトの内耳の構造を記述した、イタリアの外科医及び科学者のアルフォンソ・コルチが由来である[2]。
脚注
- ^ 感覚器系 聴覚器
- ^ アルフォンソ・コルチ BEYOND DISCOVERY
出典
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、コルチ器に関連するカテゴリがあります。 |
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Japanese Journal
- 内耳疾患の治療をめざして-基礎研究の最前線 : 遺伝子導入法(蝸牛有毛細胞の再生と聴覚の回復)
- 泉川 雅彦,河本 光平,八木 正夫,YEHOASH Raphael,山下 敏夫,友田 幸一
- 日本耳鼻咽喉科學會會報 111(12), 727-733, 2008-12-20
- … 高度感音難聴は主に蝸牛コルチ器にある感覚細胞 (外有毛細胞と内有毛細胞) の消失による内耳障害によって起こるとされている. …
- NAID 10024836066
- アデノ随伴ウイルスベクターを用いた経鼓室階経由によるコルチ器への遺伝子導入
Related Links
- 百科事典マイペディア コルチ器の用語解説 - 脊椎動物の内耳の蝸牛(かぎゅう)内の基底膜の上にある音の感受器官。蝸牛に従って螺旋(らせん)状に曲がっているので,螺旋器ともいう。音を感受する細胞と,これをささえる支持細胞からなり ...
- あさひ町榊原耳鼻咽喉科 院長のブログ ... 耳鼻科医のお絵かき〜蝸牛の構造〜の続編です。前回の記事では、内耳の中でも特に聞こえを担当する蝸牛の
- 1月9日のエントリー「耳鼻科医のお絵かき〜蝸牛の構造〜」からの続きです。前回は渦巻き状になっている蝸牛の断面は、鼓室階と前庭階という外リンパで満たされ腔と...
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- 次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
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- 現病歴:娘の結婚式の準備で過労が続いていた。昨日、朝起きようとしたら天井がぐるぐる回るため、寝床でじっとしていた。めまいは約30秒で軽快した。昨日は一日、部屋を暗くして寝ていた。本日、めまいの回数が減ったので、起きて洗濯物を干そうとしたところ周囲がぐるぐると回るめまいが出現したため心配になり受診した。頭痛はない。
- 既往歴:虫垂切除術
- 家族歴:父親が脳梗塞、母親が糖尿病。
- 現症:意識は清明。身長155cm、体重50kg。体温36.8℃。脈拍80/分、整。血圧112/68mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。運動麻痺、感覚異常および運動失調を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [102C026]←[国試_102]→[102C028]
[★]
- 英
- audition, hearing
- 同
- 聴感覚
- dB = 20 log10 (被験音圧)/(基準音圧)
聴覚の受容器
- 集音・共振による音圧増強: 20dB
- 鼓膜面積:アブミ骨底面積比と耳小骨連鎖のてこ比による音圧増強: 27dB
-
- 基底膜の幅・柔らかさ・外有毛細胞による伸縮作用が異なる。
- 前庭階の入り口に近い基底膜が高周波数に応じて振動する (SP.240)
基底膜振動の伝播と進行波
SP.
基底膜振動の伝播は進行波と呼ばれる。
-周波数同調特性
SP. 240,251,252
-同調曲線
SP. 240,250,251
-特徴周波数
SP. 240,250
- 同調曲線上で、応答の閾値が最小値をとる周波数はその系が最も応答しやすい周波数(=特徴周波数)となる。
-周波数帯域
周波数帯SP. 239
-周波数局在性
SP. 202,206,241,250,258,260
- 振動周波数が高くなるに従い、振動の頂点は蝸牛管基部に生じる
- 蝸牛器官、らせん神経節、蝸牛神経核、上オリーブ核、台形体核、外側毛帯核、下丘、内側膝状体、聴皮質はすべて周波数局在性を有する(SP.250)
コルチ器 (2007年後期生理学授業プリント)
- 蝸牛基底部から頂部に至るらせん状の構造を全体として形成する
- 蝸牛の回転の内側に配列する
- 1列
- 3500個/蝸牛
- 感覚毛(不動毛。×動毛)
- 受容器細胞として主役
- 求心線維の90-95%が分布
- 内柱細胞 inner pillar cell
- コルチのトンネル tunnel of Corti
- 外柱細胞 outer pillar cell
- 外有毛細胞 outer hair cell
SP. 240-243,245-252,259
- 蝸牛の回転の外側に配列する
- 3-4列
- 20000個/蝸牛
- 感覚毛(不動毛。×動毛)
- 遠心性細胞が分布
- 膜電位に応じて長さを変化させ、基底膜同調特性に非線形的な増強を与えると考えられている。
- ヘンゼン細胞 Hensen cell
- 網状板(=網様膜)
- 蓋膜
- 蝸牛神経線維
- 遠心性線維(蝸牛神経節経由)
- 求心性線維(上オリーブ核(延髄)由来)
受容器電位 receptor potential
SP. 50,185,219,220,243
- 受容器電位の発生から聴神経におけるインパルス発生まで
- 1. 有毛細胞の感覚毛屈曲
- 2. 有毛細胞における受容器電位の発生
- 3. 有毛細胞から求心性線維への神経伝達物質(グルタミン酸)放出
- 4. 求心性線維終末におけるEPSP発生
- 5. 求心性線維終末における活動電位の発生
蝸牛マイクロフォン電位 cochlear microphonics potential, CM
SP. 247
- 聴覚刺激を与えることで、内耳および内耳周辺では刺激をを忠実に反映した電気信号が記録される。この電位をマイクロホン電位と呼ぶ(SP.247)
- 蝸牛マイクロフォン電位は感覚毛の振動で生じた受容器電位の総和(PT.163)
内リンパ腔電位 endolymph potential (=蝸牛内直流電位)
SP. 246,247
難聴
- 伝音性難聴とは、伝音機能の不良(音の伝達不良)によって起こる難聴であり、鼓膜破損や耳小骨硬化、慢性中耳炎などで起こり、骨伝導には問題がない。低音域で障害があらわれ、補聴器で補正できる。
- 感音性難聴とは、音の受容に問題があって起こる難聴であり、コルチ器官や聴神経あるいは聴神経核などの障害、利尿剤・老化による有毛細胞の変性などで起こる。高音域で障害があらわれ、補聴器で補正できない。
聴覚の伝導路
SP. 254-
- 1. 蝸牛・コルチ器官・有毛細胞
- 2. 蝸牛神経線維
- 3. らせん神経節(=蝸牛神経節) [一次ニューロン]
- 4. 蝸牛神経核 cochlear nucleus
- 5. 上オリーブ核群
- 6. 台形核
- 7. 外側毛帯
- 8. 外側毛体格
- 9. 下丘
- 10. 内側膝状体
- 11. 視床枕・網様核
- 12. 大脳皮質第一次聴覚野
- 13. 大脳皮質聴覚連合野
- 14. 大脳皮質感覚性言語中枢
(Q.book p.107)
伝導路における交叉
- 交叉は台形体・下丘で行われるが、反対皮質の優位性は低い
- 聴覚は両側性に中枢に伝わる
- 4-6個のニューロンを比較的多数のシナプスを中継して中枢に至る
[★]
- 英
- Deiters cell, Deiters' cell
- 同
- Deiters細胞、外支持細胞 outer supporting cell、外指節細胞 outer phalangeal cell of Deiters
- 関
- コルチ器、外有毛細胞、ゴルジ細胞
[★]
- 英
- cochlea (HIS)
- 同
- 蝸牛器官
- 関
- コルチ器
- 図:M.538(内頭蓋底での位置)
- 骨で周囲を囲まれた管状の構造であり、リンパ液で満たされている(SP.239)
[★]
- 英
- organ of Corti
- 関
- コルチ器官、コルチ器
[★]
- 英
- auditory pathway
- 関
- コルチ器
[★]
- 英
- organ of Corti
- 関
- 乳頭基部、コルチ器、コルティ器官
[★]
- 英
- hair cell of the organ of Corti
- 関
- コルチ器、有毛細胞
[★]
- 英
- cochlea of Organ of Corti
- 関
- 蝸牛、コルチ器