オクスプレノロール
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
トラサコール錠20mg
組成
**成分・含量
添加物
- 白糖、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール
禁忌
- 本剤の成分及び他のβ-遮断剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者〔喘息等の症状を誘発・悪化させるおそれがある。〕
- 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者〔本症でみられる心筋収縮力抑制を増強するおそれがある。〕
- 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者〔心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 心原性ショック、肺高血圧による右心不全、うっ血性心不全の患者〔心筋収縮力を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 異型狭心症の患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
- 低血圧症の患者〔降圧作用により症状を悪化させるおそれがある。〕
- 重症の末梢循環障害(壊疽等)のある患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
- 未治療の褐色細胞腫の患者(〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 狭心症、頻脈性不整脈
- **通常、成人には、オクスプレノロール塩酸塩として、1日60〜120mgを3回に分けて、食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
- 褐色細胞腫の患者では、本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがあるので、α-遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα-遮断剤を併用すること。
慎重投与
- うっ血性心不全のおそれのある患者〔心筋収縮力を抑制し、症状を誘発するおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス製剤を併用するなど慎重に投与すること。〕
- 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者〔低血糖症状を起こしやすく、かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること。〕
- 重篤な肝・腎障害のある患者〔代謝又は排泄が遅延するおそれがある。〕
- 徐脈、房室ブロック(I度)のある患者〔心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるので心機能に注意すること。〕(禁忌 4.の項も参照)
- 甲状腺中毒症の患者〔頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。〕(「重要な基本的注意 3」の項も参照)
- 末梢循環障害(レイノー症候群、間欠性跛行症等)のある患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕(禁忌 8.の項も参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 小児等(「小児等への投与」の項参照)
重大な副作用
- 以下のような副作用があらわれることがある。これらの副作用を疑わせる臨床検査所見及び症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 心不全の誘発・悪化(0.1%〜2%未満)、循環虚脱(頻度不明)
- 気管支痙攣、呼吸困難(0.1%〜2%未満)
薬効薬理
- **オクスプレノロール塩酸塩の有する作用のうち薬効と関連が深い作用としてβ-受容体遮断作用の他に膜安定化作用と内因性交感神経刺激作用(ISA)が考えられる。これらの作用と臨床効果との結びつきについてはいまだ十分に解明されていない。
動物での作用
β-受容体遮断作用
- ウサギ摘出心房、イヌ心肺標本において本剤はプロプラノロールと同等のβ-受容体遮断作用を有することが確かめられている。3)
膜安定化作用(キニジン様作用)
- ウサギ摘出心房において、活動電位の立ち上り速度減少、刺激閾値の増加等の膜安定化作用を示す。4,5)
内因性交感神経刺激作用(ISA)
- イヌ心肺標本、開胸ネコにおいてレセルピン前処置によって、心筋のカテコールアミンを枯渇した後に本剤を投与すると心拍出量、心拍数の増加が低量域でみられている。3,6)
その他の作用
- ラットにおいて、血漿レニン活性低下作用が認められている。7)
ヒトでの心血行動態に対する作用
- 若年者(高血圧症例)8)及び老年者(健康成人、高血圧症例)9)に静脈内投与5〜10分後、心拍数、心係数は減少するが、1回心拍出係数はほとんど不変で、プロプラノロール同量投与時と比較すると、心係数、1回心拍出係数の減少は有意に小さい。
- 健康成人に40mg経口投与1〜2時間後、心拍数、心係数は減少するが、1回心拍出係数の減少はわずかであり、6時間後にはほぼ前値に復する。1)
有効成分に関する理化学的知見
**一般名
- オクスプレノロール塩酸塩(Oxprenolol Hydrochloride)
**化学名
- (2RS)-1-[2-(Allyloxy)phenoxy]-3-(1-methylethyl)aminopropan-2-ol monohydrochloride
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末で、水に極めて溶けやすく、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点
分配係数
- 2.28(1-オクタノール/pH7.4緩衝液、37℃)
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 抗不整脈薬
商品
[★]
- 英
- oxprenolol
- 化
- 塩酸オクスプレノロール oxprenolol hydrochloride
- 商
- トラサコール