- 英
- meningeal irritation sign?
- 関
- 髄膜刺激症候?(使い分けるべき?)
症状
徴候
- 髄膜刺激徴候
- SLRテストに見える。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/09 15:34:52」(JST)
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髄膜刺激症状(ずいまくしげきしょうじょう、英: syndrome of meningeal irritation)は、クモ膜下出血や髄膜炎などで髄膜が刺激されている時に出る症状[1]。髄膜刺激症候、髄膜刺激徴候ともよぶ。
原因
脳脊髄液に感染が起きたときや、出血などで髄膜が刺激されると本症を来たす。 クモ膜下出血や髄膜炎のほか、単純ヘルペス脳炎[2]・日本脳炎[3]などで見られる症状。 羞明(しゅうめい)、頭痛、嘔気、嘔吐、項部硬直、ケルニッヒ徴候、ブルジンスキー徴候などが見られる。
種類
髄膜刺激症状には以下のものがある。
- 項部硬直(nuchal rigidity, nuchal stiffness)
- 項部硬直(こうぶこうちょく)は仰臥位の患者の頭部を持ち上げると抵抗がある事。
- 病態
- 頭部を持ち上げると髄膜が伸展されて刺激される。正常ではその程度の刺激では抵抗を示さないが、感染などにより髄膜が刺激されている状態で伸展による追加刺激が加わると、追加刺激を和らげようとする方向に反射的に筋肉が働く。これが診察者には抵抗として観測される。反射なので本人の意識レベルに関係なく観測できる一方、小児などでは髄膜刺激があっても観測されない事がある。細菌性髄膜炎やクモ膜下出血では強く顕著に認め、それに比べて脳炎や非細菌性髄膜炎では軽度のことが多い[4]。
- 鑑別
- 項部硬直が頚部の前屈に対してのみ抵抗を示すのに対して、頚部強直(強剛)の場合は前後左右あらゆる方向への抵抗が見られる。この現象はパーキンソン症候群や頚椎症、除脳硬直などで起こる[5]。また項部の筋痛があるために、抵抗を感じる場合もある。咽頭後壁膿瘍では髄膜刺激症状ではなく、咽頭の炎症・疼痛のため、項部硬直(頸部進展制限)が出現する。
- ケルニッヒ徴候(Kernig's sign) : 膝関節が進展できない場合に陽性とし、決して疼痛の有無で判定しない。
- ブルジンスキー徴候(Brudzinski's sign)
- neck flexion test : 自発的に頸部を前屈させ、下顎が胸まで十分に近接するようであれば正常。前屈が困難であれば異常。
- ジョルト・サイン(jolt accentuation of headache) : 子どもが「イヤイヤ」をするように、素早く頭部を左右に振り、頭痛が増悪するようであれば異常。2~3回/秒の早さで頭を水平方向に回してみて、頭痛が増悪すれば陽性とする[6]。
成人髄膜炎に対する髄膜刺激症状所見の信頼性
検査・徴候 |
感度 |
特異度 |
陽性的中率 |
陰性的中率 |
陽性尤度比 |
陰性尤度比 |
項部硬直[7] |
30% |
68% |
26% |
73% |
0.94 |
1.02 |
ケルニッヒ [7] |
5% |
95% |
27% |
72% |
0.97 |
1.0 |
ブルジンスキー [7] |
5% |
95% |
27% |
72% |
0.97 |
1.0 |
ジョルト・サイン |
97.1%[8] |
60%[8] |
|
|
5.52[9] |
0.95[9] |
脚注
- ^ 細菌性髄膜炎の診療ガイドライン作成委員会編『細菌性髄膜炎の診療ガイドライン』、医学書院、2007年、p.93
- ^ 細菌性髄膜炎の診療ガイドライン作成委員会編『細菌性髄膜炎の診療ガイドライン』、医学書院、2007年、p.31
- ^ 田崎ら (2004) p.425
- ^ 田崎ら (2004) p.427
- ^ 田崎ら (2004) pp.37-39, p.288
- ^ 細菌性髄膜炎の診療ガイドライン作成委員会編『細菌性髄膜炎の診療ガイドライン』、医学書院、2007年、p.6
- ^ a b c Thomas, KE; Hasbun, R; Jekel first3=J; Quagliarello, VJ (Jul 2002). "The diagnostic accuracy of Kernig's sign, Brudzinski's sign, and nuchal rigidity in adults with suspected meningitis" (full text). Clin Infect Dis 35 (1): 46–52. doi:10.1086/340979. PMID 12060874.
- ^ a b Uchihara, T; Tsukagoshi, H (Mar 1991). "Jolt accentuation of headache: the most sensitive sign of CSF pleocytosis". Headache 31 (3): 167–171. PMID 2071396.
- ^ a b Waghdhare, S; Kalantri, A; Joshi, R; Kalantri, S (Nov 2010). "Accuracy of physical signs for detecting meningitis: a hospital-based diagostic accuracy study". Clin Neurol Neurosurg 112 (9): 752–757. doi:10.1016/j.clineuro.2010.06.003. PMID 20615607.
出典
田崎義昭、斎藤佳雄著、坂井文彦改訂『ベッドサイドの神経の診かた』改訂16版、南山堂、2004年。
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- 小児--細菌性髄膜炎の診療ガイドラインに基づく診療 (日常診療に使えるガイドライン特集--より良い診療を目指して) -- (疾患編 感染症)
- 両側難聴および左顔面神経麻痺で発症した肺腺癌由来髄膜癌腫症の1例
- 関 みな子,栗原 一浩,福永 興壱
- 肺癌 50(1), 53-57, 2010
- … 背景.髄膜癌腫症は,悪性疾患の進行した状態で発症し得る予後不良な病態であるが,髄膜刺激症状以外にも多彩な神経学的異常を呈することがある.また,腫瘤形成を伴わない場合,画像診断を行っても確定診断を下すのは困難なことが多い.症例.56歳,男性.病理病期IIIAの肺腺癌に対し左下葉切除術および化学療法を施行された.術後9ヶ月目より右難聴・左顔面神経麻痺が相次いで出現し,11ヶ月目に左難聴・一 …
- NAID 130000252406
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- 2010年3月1日 ... 身体所見 †. 項部硬直: 下顎が胸に接触しない。頭を持ち上げるときのみ明らかな抵抗 や疼痛。 髄膜を貫通する頸部神経根が刺激されて項筋に攣縮。 Kernig徴候: 股関節と 膝関節を90°にまげ下腿を受動的に伸展させたとき、上腿と下腿の ...
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- 次の文を読み、35、36の問いに答えよ。
- 60歳の女性。発熱と腹痛とを主訴に午前1時に救急車で来院した。
- 現病歴 : 50歳ころから血圧が高いと言われたが、多忙のためにきちんとした管理をしてこなかった。また数年前から脂っこい食事を食べた後、心窩部から右季肋部にかけての重苦しさを自覚し、市販薬を時々服用していた。数日来右季肋部にいつもより強い間欠的な痛み、背部痛および嘔気を自覚するようになった。昨夕からしぼられるような痛みとなり、ガクガク震えた後40℃まで発熱した。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現 症 : 小柄で肥満の傾向。意識は清明。体温39.6℃。脈拍104/分、整。血圧116/88mmHg
[正答]
※国試ナビ4※ [095F034]←[国試_095]→[095F036]
[★]
- 30歳の女性。無月経を主訴に来院した。3年前から月経が不順となり、その後無月経となった。また、このころから前頸部の腫れを自覚するようになった。3か月前から、全身倦怠感と手指の関節痛とが出現している。身長155cm、体重45㎏。脈拍68/分、整。血圧112/72mmHg。前頸部にびまん性に軽度腫大した甲状腺を触知する。手指に軽度の浮腫を認める。血液所見:赤血球445万、Hb 14.0g/dl、Ht 41%、白血球4,000。血清生化学所見:総コレステロール218mg/dl、AST 16単位、ALT10単位、TSH 10.5μU/ml(基準0.2~4.0)、FT4 0.7ng/dl(基準0.8~2.2)、プロラクチン80ng/ml(基準30以下)。尿妊娠反応陰性。この患者にみられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A053]←[国試_100]→[100A055]
[★]
- 45歳の男性。意識障害のため搬入された。職場の同僚によると、昼食中に突然、激しい頭痛を訴えた後、意識が低下したという。搬入時は傾眠状態で呼びかけによって開眼する程度である。既往歴に特記すべきことはない。家族歴は姉に未破裂脳動脈瘤が指摘されている。
- この患者にみられる可能性がある徴候はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G043]←[国試_104]→[104G045]
[★]
- 英
- intracranial hypertension, increased intracranial pressure
- 同
- 脳圧亢進 brain hypertension
- 関
- 頭蓋内圧、頭蓋内圧亢進症
PON.594-595
頭蓋内圧亢進を来す疾患
症状
- 頭痛、嘔吐、視力障害(うっ血乳頭)、外転神経麻痺(頭蓋内での走行が長いので障害を受けやすい?)
- 脳ヘルニアに至れば、意識障害、呼吸障害、クッシング現象(徐脈、血圧上昇)
- 頭痛は早朝に出現することが多い。血中CO2濃度が上昇にするため。(脳血管拡張にてさらなる脳圧の亢進が見られる?)
[★]
- 英
- Kernig sign, Kernig's sign
- 同
- Kernig徴候
- 関
- 髄膜刺激症状
- 髄膜刺激症状
- 髄膜炎などで見られ、仰臥位で股関節を90°屈曲した状態で、膝関節を伸展させようとすると、患者の抵抗を感じて伸展できない徴候
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=rJ-5AFuP3YA</youtube>
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=l4J25pZf4m8</youtube>
[★]
- 英
- meningeal irritation?
- 関
- 髄膜刺激症状?(使い分けるべき?)
髄膜刺激症候
[★]
- 英
- symptom, presentation、manifestation、pathology
- 関
- 出現、症候、所見、徴候、提示、発現、病態、病態学、病徴、病理、病理学、現れること、発表、顕在化、プレゼンテーション、顕性化
[★]
- 英
- (刺激そのもの)stimulus、stimuli。(行為)stimulation、、stimulate、irritate、incite、(薬物や抗原で)prime
- 同
- impulse
- 関
- 刺激作用、煽動、抗原刺激、扇動、予備刺激
[★]
- 英
- meninx, meninges (M)
- 同
- 脳脊髄膜