- 英
- liver hydrolysate
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肝臓水解物(かんぞうすいかいぶつ、英:liverhydrolysate)は、ウシ[1]やブタ[2]などの哺乳動物の肝臓に消化酵素を加え、加水分解したものである。肝臓加水分解物ともいう[3]。
効果[編集]
アミノ酸やペプチドを多く含む。肝臓の働きを助け[4]、飲酒時における体内のアセトアルデヒドの代謝を促進する[5]ことから、二日酔いの軽減を目的とした市販医薬品やサプリメントに使用される。
医療用途としては、古くから慢性肝疾患に肝臓エキスや肝臓そのものの投与が行われてきたが、1896年に、ドイツ学派により慢性肝疾患の治療に肝臓の加水分解物の使用が試みられた。日本では1957年より臨床研究がすすめられ、その結果慢性肝炎、肝硬変、胆管炎、毛細胆管炎、中毒性肝臓症、アレルギー性肝臓症などに有効であることが認められた[3]。
脚注[編集]
- ^ 日本産ウシ等原料を使用した製品等の現状について厚生労働省医薬局審査管理課
- ^ 肝臓加水分解物【医薬品原料】(日水製薬)
- ^ a b 医薬品インタビューフォーム (PDF)プロヘパール配合錠(科研製薬)
- ^ 協会けんぽ千葉支部メールマガジン(2012年1月4日配信)
- ^ 二日酔い予防に効く?「肝臓水解物」ってなんだ!2009年12月3日、J-CASTニュース
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 肝臓加水分解物、胆汁末の生理機能と食品への応用 (特集 肝機能の保護・強化)
- 相本 太刀夫,平田 巳円男,平木 優子,土手 千恵子,井上 直人,今井 公江
- 藥學雜誌 114(2), 89-93, 1994-02-25
- The antioxidative effect of the mammalian liver hydrolyzate preparation (LH) was investigated mainly in the mouse liver homogenates. At lower concentrations, LH stimulated lipid peroxidation induced b …
- NAID 110003649470
Related Links
- 肝臓の機能を改善する薬「肝臓加水分解物」の説明。成分名、製品名、作用・副作用、用法・注意点など。 ... 肝臓の機能を改善し、肝臓を障害する因子から肝臓を保護するので、慢性の肝臓疾患に用いられる。しかし、これで ...
- 肝臓加水分解物とは?効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 成分(一般名) : 肝臓加水分解物 製品例 : 肝臓加水分解物腸溶錠100mg「NP」、レナルチン腸溶錠100mg ・・その他 ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
肝臓加水分解物腸溶錠100mg「NP」
組成
有効成分(1錠中)
添加物
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロースフタル酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、酸化チタン、精製白糖、沈降炭酸カルシウム、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、精製ゼラチン、アラビアゴム末、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、カルナウバロウ、青色2号、黄色5号、赤色102号、赤色106号
禁忌
- 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 肝性昏睡の患者
効能または効果
- 肝臓加水分解物として、通常成人1回200mgを1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
薬効薬理
- 肝臓加水分解物は、必須アミノ酸、オリゴペプチド、核酸前駆体などを含み、障害肝の諸酵素活性の正常化・蛋白合成亢進・肝血流増加作用などによって肝細胞の保護、賦活、再生効果が認められる。1)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
性状
- ・総窒素(N:14.007)11.0〜13.5%及びアミノ態窒素(N:14.007)5.2〜7.5%を含む。
・淡褐色の粉末で、特異なにおいがある。
・水溶液(1→10)のpHは4.5〜6.5である。
・吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
イノシトール、塩酸システイン(システイン)、肝臓加水分解物、重酒石酸コリン、シアノコバラミン
- 関
- 肝臓疾患用剤
[★]
イノシトール、塩酸システイン、肝臓加水分解物、重酒石酸コリン、シアノコバラミン
[★]
肝臓加水分解物
- 関
- 肝臓疾患用剤
[★]
肝臓加水分解物
- 関
- 肝臓疾患用剤
[★]
- 英
- moisture
- 関
- 湿気、湿る
体重あたりの水分喪失量の平均(ml/kg/day)
- SPE.189
部位
|
新生児~6ヶ月
|
6ヶ月~5歳
|
5歳~10歳
|
思春期
|
不感蒸泄量
|
40
|
30
|
25
|
10
|
尿
|
60
|
60
|
50
|
40
|
便
|
20
|
10
|
-
|
-
|
合計
|
120
|
100
|
70
|
50
|
- 出典不明
|
乳児
|
幼児
|
学童
|
成人
|
不感蒸泄量
|
50
|
40
|
30
|
20
|
尿
|
90
|
50
|
40
|
30
|
発育
|
10
|
10
|
10
|
-
|
合計
|
150
|
100
|
80
|
50
|
体重あたりの必要水分量
- 出典不明
|
乳児
|
幼児
|
学童
|
成人
|
必要水分量 ml/kg/day
|
150
|
100
|
80
|
50
|
[★]
- 英
- liver
- 関
- 肝臓の病理、肝区域
発生学的由来
- 発生第3週の中頃に、前腸末端における内胚葉性上皮芽として現れる。
- 造血細胞、クッパー細胞、結合 組織細胞は横中隔の中胚葉に由来
- 肝芽は横中隔(心膜腔と卵黄嚢柄)との間の中胚葉板に進入
肝臓の周辺の膜
肝臓に関係する血管
解剖
- 体重の約2%。1.2-1.5kg。(YN.B-2)
参考資料
- 肝臓研究室
- http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed3/medical_3.html
組織
体表解剖
- 第4肋間以下のレベルで貫通する障害を受けたとき、肝臓が損傷する。
機能
- 物質の合成と貯蔵 → (肝障害時)低下:アルブミン、凝固因子、補体、LCAT、コレステロール、コリンエステラーゼ
- 解毒
- 血糖コントロール
- 胆汁の合成分泌
- 血液循環と濾過
- 血液循環:肝循環の調整、血清Na, Kの調整 → (肝障害時)腹水、Kプールの減少
- Kupffer細胞による菌・有害物の貪食 → (肝障害時)易発熱性
薬物代謝 PPC.51
- phase I: oxidation, reduction
- phase II: hydrolysis, conjugation
年齢との関連
- I相:加水分解、酸化、還元 :加齢により低下
- II相:抱合 :不変
酵素
- 肝酵素
画像
CT
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- degradation、breakdown、decomposition、disintegration、disassembly、degrade、resolve、disassemble、crack、decompose、catabolize、disintegrate、catabolized
- 関
- 異化、解決、解重合、解体、回復、壊変、亀裂、クラック、故障、腐敗、分離、崩壊、構成不能、破綻、消散、ひび
[★]
- 英
- catabolite、degradation product、decomposition product
- 関
- 異化産物、カタボライト、分解生成物、分解産物
[★]
- 英
- hydrolysate
- 関
- 加水分解産物、水解物