パラアミノサリチル酸
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Japanese Journal
- Isonicotinoyl-hydrazino-pyruvic Acid Ca塩(ヒボナイプレン)及びCalcium Complex Salt of alumino-p-Amino Salicylate(アルミノニッパスカルシウム)の臨床実験
- H202(アルミノ・ニッパス・カルシウム)の使用経験
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- ニッパスカルシウムとは。効果、副作用、使用上の注意。結核をおこす結核菌の発育や増殖を阻害する作用がある薬です。肺結核、その他の結核症の治療に用いられます。 イソニアジド系製剤は、結核菌に対する抗菌力が ...
- ニッパスカルシウム製品情報:田辺三菱製薬の医療関係者向け製品情報サイト。添付文書、インタビューフォーム、薬価、使用期限検索、製剤写真、患者用資材など。 ... 販売名 ニッパスカルシウム錠(0.25g)/1,000錠 ニッパス ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ニッパスカルシウム顆粒100%
組成
成分・含量
- 日局 パラアミノサリチル酸カルシウム水和物 1g中1g
禁忌
- 高カルシウム血症の患者〔本剤はカルシウム塩であり、本剤投与により症状を悪化させるおそれがある。〕
効能または効果
適応菌種
適応症
- 肺結核及びその他の結核症
- 通常成人には、パラアミノサリチル酸カルシウム水和物として1日量10〜15gを2〜3回に分けて経口投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
なお、他の抗結核薬と併用することが望ましい。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
慎重投与
- 肝障害、腎障害又は血液障害のある患者
〔肝障害、腎障害又は血液障害が悪化するおそれがある。腎障害の場合、排泄遅延により本剤の作用が増強するおそれがある。〕
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
重大な副作用
- 無顆粒球症、溶血性貧血(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
- 肝炎、黄疸(いずれも頻度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
薬効薬理
抗菌作用
協力作用
- SM(ストレプトマイシン)あるいはINH(イソニアジド)との併用で試験管内抗菌力、血中抗菌作用及び耐性上昇遅延等の協力効果を示す。2)
有効成分に関する理化学的知見
○分子式
○分子量
○性状
- ・白色又はわずかに着色した粉末で、味はわずかに苦い。
- ・水に極めて溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。
- ・光によって徐々に褐色になる。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- salicylic acid, salicylate
- ラ
- acidum salicylicum
- 商
- GSプラスター、MS温シップ、MS冷シップ、PL配合、アスピリン、アスモロール、アルミノニッパス、イージプラスタ、イソジンガーグル、エアーサロンパス、ガシクロン、カシミタール、カシワドール、カフコデN配合、サイリジン、サラザック配合、サルソニン、ザルソロイチン、ザルソロン、ザルチロン、ジカベリン、ジノリン、ジブカルソー、シボン、スチックゼノール、スピール膏、ゼスタック、セラピナ配合、タイオゼット、デスパコーワ、トーワチーム配合、トラベルミン配合、トリガイン、ニッパスカルシウム、ネオザルベリン、ネオビタカイン、ハーネシップ、ハイアラージン、ハイシップ、ハウゼマイム、パステルハップ、パステル温感ハップ、ハフトロン、ピーエイ配合、ビーセルファ、ピリツイン、ピレチア、ヘパルス、ボーンワックス、マイオビュー、マリキナ配合、ミルサート温シップ、ミルサート冷シップ、メンタームQ、モービリン、ヤスラミン
- 化
- サリチル酸ナトリウム
- 関
- サリチル酸塩、サリチル酸エステル
- 皮ふ軟化剤(腐しょく剤を含む。)
[★]
- 英
- sodium salicylate
- 商
- GSプラスターC、MS温シップ、MS冷シップ、PL配合、アスピリン、アスモロールパップ、アルミノニッパスカルシウム、イージプラスタ、エアーサロンパス、ガシクロン、カシミタール、カシワドール、カフコデN配合、サイリジン、サラザック配合、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸ワセリン、サルソニン、ザルソロイチン、ザルソロン、ザルチロン、ジカベリン、ジブカルソー、シボンN、スチックゼノール、スピール膏、ゼスタック、セラピナ配合、タイオゼット、デスパコーワ、トーワチーム配合、トラベルミン配合、トリガイン、ニッパスカルシウム、ネオザルベリン、ネオビタカイン、ハーネシップ、ハイシップ、ハウゼマイム、パステルハップ、パステル温感ハップ、ハフトロン、ピーエイ配合、ビーセルファ、ピリツイン、ピレチア、ヘパルス、ボーンワックス、マイオビュー、マリキナ配合、ミルサート温シップ、ミルサート冷シップ、メンタームQ、モービリン、ヤスラミン、ヤンヤン温パップ、ヤンヤン冷パップ
[★]
- 英
- p-aminosalicylic acid, PAS, p-aminosalicylate
- ラ
- calcii p-aminosalicylas
- 同
- p-アミノサリチル酸、4-アミノサリチル酸 4-aminosalicylic acid
- 化
- ,パラアミノサリチル酸カルシウム calcium p-aminosalicylate, calcium para-aminosalicylate、、パラアミノサリチル酸カルシウム水和物 calcium para-aminosalicylate hydrate PAS-Ca、パスカルシウム PAS calcium PAS-calcium、アミノサリチル酸カルシウム calcium aminosalicylate
- 商
- ニッパスカルシウム
- 関
- 抗結核薬
[★]
抗結核薬
商品
[★]
アルミノパラアミノサリチル酸カルシウム水和物(パラアミノサリチル酸)
[★]
- 英
- calcium
- 関
- カルシウムイオン、リン
- calcium channel blockers, calcium channels
基準値
- 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
- 8.6-10.2 mg/dL (QB) だいたい 9.4 ± 0.8
- 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl
血液ガス
- 血液ガスでは (mEq/l)で出されるが 4倍すれば (mg/dl)に変換できる 原子量が約40ゆえ
溶解度積
リン酸カルシウム
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366x10-6
|
(30℃)
|
リン酸カルシウム
|
0.35x10-6
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(38℃)
|
炭酸カルシウム
|
0.0087x10-6
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(25℃)
|
酒石酸カルシウム
|
0.0077x10-6
|
(25℃)
|
シュウ酸カルシウム
|
0.00257x10-6
|
(25℃)
|
オレイン酸カルシウム
|
0.000291x10-6
|
(25℃)
|
パルチミン酸カルシウム
|
0.000000161x10-6
|
(23℃)
|
カルシウムの吸収(SP.744)
- +健康成人の1日あたりの食物Ca摂取0.6g
- +消化管分泌物と脱落上皮細胞のCa 0.6g
- -吸収されるCa 0.7g
- -そのまま排泄 0.5g
- 正味吸収されるCa 0.1g
カルシウムの吸収部位
カルシウム代謝の調節機構
副甲状腺ホルモン
- 1. 破骨細胞に作用してCa,Pが血中へ。
- 2. 腎の遠位尿細管に作用してCa再吸収の亢進、近位尿細管でのP再吸収の抑制。
- 3. 近位尿細管に作用して酵素を活性化し、1,25水酸化ビタミンD3の産生亢進。
1,25(OH)2D3
- 1. 空腸からのCaとPの吸収。
- 2. 骨形成促進。
- 3. 遠位尿細管でのCaとPの再吸収促進。
- 4. 副甲状腺ホルモンの合成を抑制
尿細管における部位別カルシウム輸送
- 糸球体で濾過されるのはイオン化Caと陰イオン複合型Ca(蛋白結合型Caは濾過されない)
- 濾過されたカルシウムのうち95%が再吸収される。
- 近位尿細管:60-70%
- ヘンレループ:20-25%
- 遠位尿細管、集合管:10-15%
近位尿細管
- Na+依存的に再吸収。受動輸送80%、能動輸送20%
- 基底側のCa2+ ATPase, 3Na+-Ca2+逆輸送系
ヘンレループ
- 太いヘンレループ上行脚で
- 受動輸送:管腔内電位が正であるため
遠位尿細管~集合管
- 糸球体濾過量の10-15%が再吸収されている → 量としては少ないが能動的に吸収が行われる部位。
- 能動輸送:管腔内電位が負であるため。
- PTH、カルシトニンに調節されている
- チアジド系利尿薬により細胞内Na↓となるとCa再吸収↑となる!!!! ← ループ利尿薬と違う点。よって高カルシウム血症が起こることがある。
接合尿細管
- 管腔側:Ca2+チャネル/非選択的カチオンチャネル
- 基底側:Na+-K+ ATPase, 3Na+-Ca2+交換系
尿細管におけるカルシウムの輸送の調節 SP.796
- Ca2+の尿中排泄量はNa+の尿中排泄量と比例。循環血漿量が増加するとCa2+排泄も増加
- Ca2+の尿中排泄量は血漿Ca2+濃度と比例する。
血清カルシウム濃度
- 血液中でCa2+は調節を受けて一定に保たれるが、蛋白と結合しているCaはアルブミンの量によって増減する。
- 血清アルブミン濃度 4 g/dl、血清Ca濃度 9mg/dl。補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- 血清アルブミン濃度 2 g/dl、血清Ca濃度 7mg/dl。 → 大変!!低カルシウム血症!! → ホント? ってことになる。アルブミンの量が減ってAlb-Caが減っただけで生理的に重要なCa2+は保たれているのではないか。 → こんな時に補正Ca濃度を用いるのである
- →補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- つまり、低アルブミン血症ではCa2+は保たれているにもかかわらず、血清Caは低値となりそのままでは評価できないために補正を行う。
- 補正Ca濃度(mg/dl)=Ca実測値(mg/dl)+(4-血清アルブミン濃度(g/dl)) ・・・Payneの式
- アルブミンのpIは7より小さく、アシデミアでは負に帯電しているアルブミンが減少、アルカレミアでは負に帯電しているアルブミンが増加する。すなわち、pHが下がるとアルブミンとくっつなくなったCaが増加するので、血液pH0.1の低下につきfreeイオン化Ca(Ca2+)は0.12mg/dl増加する???????????
循環血液量
血清Ca濃度
- 血清Ca濃度↑→PTH↓
- 生理活性のあるのはイオン化Ca(Ca2+)のみ
- 血清Ca濃度=イオン化Ca(45%) + 蛋白結合型Ca(40%) + 陰イオン複合型Ca(15%)
- イオン化Caは一定に保たれる
pH
- アシドーシス :pHが小さくなると負電荷減少:蛋白のCa結合能↓、イオン化Ca↑
- アルカローシス:pHが大きくなると負電荷増加:蛋白Caの結合能↑、イオン化Ca↓→Ca欠乏(低カルシウム血症)
低蛋白血症
- 低蛋白血症の際、蛋白結合型Caは減少するが、イオン化Ca一定。
尿中カルシウム
血中カルシウムと尿中カルシウム
- 薬剤などの影響がなければ、血中カルシウムと尿中カルシウムは相関がありそうである → 副甲状腺ホルモン
血清カルシウムと心電図
元素
- 金属元素。周期表第2族アルカリ土類金属元素
- 原子番号:20
- 元素記号:Ca
- 原子量 40.078 g/mol
臨床関連
参考
- http://www.orth.or.jp/osteoporose/caseizai.html