凝固能検査
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Japanese Journal
- 血液凝固検査, プロトロンビン時間・活性化部分トロンボプラスチン時間に影響する測定前変動要因の評価
- 血算,血液凝固検査 (特集 妊婦と胎児の健康をくまなくチェック!
- 山本 雄一,平野 均,辻 佐江子,羽田 育代,小阪 幸保,瀬川 善樹,長島 光治,根子 勇
- 医学検査 : 日本臨床衛生検査技師会誌 = The Japanese journal of medical technology 57(2), 195-198, 2008-02-25
- NAID 10026954807
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- 69歳の男性。腹部膨満感と全身倦怠感とを主訴に来院した。 1か月前から腹部の膨満感と全身倦怠感とを、 2週前から下腿がむくんでいることを自覚していた。3日前から全身倦怠感が著明となったため受診した。会社の健康診断で肝障害を指摘されていたが、自覚症状がなかったため医療機関を受診しなかった。 60歳で退職後、血液検査を受けていない。 15歳時の交通事故で輸血を受けたことがある。身長165cm、体重67kg。体温36.8℃。脈拍76/分、整。血圧140/92mmHg。手掌に発赤を認める。胸部聴診で異常を認めない。腹部は膨隆している。圧痛や抵抗はない。肝を触知しない。左肋骨弓下に脾を2cm触知する。腫瘤を触れない。打診では体位変換で濁音境界が移動する。下腿に浮腫を認める。血液所見:赤血球304万、 Hb9.8g/dL、 Ht35%、白血球2,900、血小板7.0万。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dL、アルブミン2.5g/dL、尿素窒素21mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、総ビリルビン2.1 mg/dL、 AST55IU/L、 ALT40IU/L。
- この患者の重症度を判断するために重要性が低いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H021]←[国試_106]→[106H023]
[★]
- 52歳の男性。墜落外傷で尿道からの出血が止まらないため救急車で搬入された。自宅の庭木の手入れ中に誤ってはしごから墜落した。殿部の痛みのため歩けず、尿道からの出血が止まらないため救急車を要請した。意識は清明。体温 36.0℃。脈拍 110/分、整。血圧 90/58mmHg。呼吸数 20/分、整。SpO2 100%(リザーバー付マスク10L/分酸素投与下)。頭頸部と胸腹部とに変形、外傷、皮下血腫および圧痛を認めない。四肢に擦過創を認める。殿部の腫脹と疹痛とを認める。外尿道口から持続的な出血を認める。ポータブルエックス線写真で骨盤骨折を認める。呼吸と循環の補助を開始するとともに、尿量測定のため尿道カテーテル留置を検討することとなった。
- 挿入する前に行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110C015]←[国試_110]→[110C017]
[★]
- 2人の患者に血球検査、血液凝固検査および血清生化学検査のための採血を行うことになった。試験管、名札(IDシール)およびトレーの準備の写真を以下に示す。
- 適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C011]←[国試_099]→[099C013]
[★]
- 英
- coagulation test
- 同
- 凝固試験
- 血液凝固検査 blood coagulation test
[show details]
意義
凝固には血小板、凝固因子、Ca、ビタミンKが必要である。これらのどれかに異常が生じれば凝固は正常に行われない。従って凝固検査をおこなうことで、血小板数、凝固因子の量、Caの量、ビタミンKの量の異常を見つけることができる。凝固因子は肝臓で合成されるため、肝臓の機能低下によって凝固因子は減少し凝固系に異常を生じる。また、抗凝固薬のワーファリンはビタミンKに作用するため、投与量の管理はPT-INRを用いる。
方法
=PT
クエン酸Naの入ったスピッツに採血し、Caをちょうど凝固がおこらないだけキレートする。その血漿を組織トロンボプラスチンのついたビーズおよびCaを添加することで任意に凝固反応を開始し、凝固が完了すまでの時間を計る。
注意
凝固検査ではちょうど凝固がおこらないだけCaをキレートすることによって、検査時にCaを投与することで即座に凝固が開始される。そのためにはスピッツで血液とクエン酸Naが9:1の割合で混ざる必要がある。よって十分量の血液を採取することが重要である。INRはワーファリンの投与実験から導きだされた数値であるので、ワーファリンの管理以外に用いるのは不適である。
[★]
- 英
- blood (PT,Z)
- ラ
- sanguis
- 関
- 全血球計算値、循環血液量、血球、血液量
概念
- 血液は45%の細胞成分と55%の血漿成分から構成される。
- 弱アルカリ性(pH7.4)でやや粘稠の鮮紅色から暗赤色の体液 (HIS.189)
- 成人の血液量は約5L (HIS.189)
- 体重の1/13 (SP.484),体重の約7% (HIS.189), 体重の約8% (2007年度前期解剖学授業)
- 全血液量の約1/3が失われると死亡する
構成
- 血漿(約55%)
- 水(血漿のうち91%)
- 無機塩類(0.9%)
- 有機物
- 血球(約45%)
血液の量
- 091208II 麻酔
|
新生児
|
乳児
|
幼児以降
|
高齢者
|
循環血液量(ml/kg)
|
90
|
80
|
70
|
60
|
体重に対する血液量(%)
|
9
|
8
|
7
|
6
|
血液に関する標準値
- SP.484
|
男性
|
女性
|
単位など
|
ヘマトクリット
|
45
|
40
|
%
|
血液量
|
75
|
65
|
ml/kg
|
比重
|
1.057
|
1.053
|
(血漿1.027)
|
浸透圧
|
275-290
|
mOsm/Kg・H2O
|
基準値
- ♂:4.95±0.75 x 10^6 (/μl)
- ♀:4.65±0.85 x 10^6 (/μl)
- 白血球 (2007前期解剖学プリント)
- 血小板 (2007前期解剖学プリント)
- ヘマトクリット
- ♂:40-50 (%) 45%
- ♀:35-45 (%) 40%
LAB.1790
項目名
|
|
性別/ 種類
|
|
赤血球
|
|
♂
|
414~563
|
x10^4/ul
|
♀
|
373~495
|
ヘモグロビン
|
Hb
|
♂
|
12.9~17.4
|
g/dl
|
♀
|
10.7~51.3
|
ヘマトクリット
|
Ht
|
♂
|
38.6~50.9
|
%
|
♀
|
33.6~45.1
|
平均赤血球容量
|
MCV
|
♂
|
84.3~99.2
|
fl
|
♀
|
80.4~101.0
|
平均赤血球血色素量
|
MCH
|
♂
|
28.2~33.8
|
pg
|
♀
|
25.5~34.6
|
平均赤血球血色素濃度
|
MCHC
|
♂
|
32.2~35.5
|
%
|
♀
|
30.8~35.4
|
網赤血球
|
|
♂
|
0.5~1.8
|
%
|
♀
|
0.4~1.6
|
血小板
|
Plt
|
♂
|
14.3~33.3
|
x10^4/ul
|
♀
|
13.7~37.8
|
白血球
|
WBC
|
♂
|
2970~9130
|
/ul
|
♀
|
3040~8720
|
好中球桿状核
|
0~9
|
%
|
好中球分葉核
|
28~68
|
%
|
好酸球
|
0~10
|
%
|
好塩基球
|
0~2
|
%
|
リンパ球
|
17~57
|
%
|
単球
|
0~10
|
%
|
[★]
- 関
- 検定、試験、視察、視診、調べる、調査、テスト、点検、検討、監査、診察
[★]
- 英
- blood coagulation, blood clotting, hemopexis, coagulation of blood, clotting of blood
- 関
- 血液凝固因子
[★]
- 英
- clotting, coagulation