- 英
- terminal ileitis
- 関
- 回腸、終末回腸炎
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 13.急性虫垂炎と鑑別が困難な回腸末端炎の3例(一般演題,第44回日本小児外科学会東海地方会)
- 小倉 薫,原 普二夫,冨重 博一,日比 将人,加藤 充純,中井 英剛,吉川 哲史,橋本 俊
- 日本小児外科学会雑誌 47(2), 288, 2011-04-20
- NAID 110008607785
- P-1-184 腸閉塞を繰り返したSweet病に合併した回腸末端炎の一例(小腸・大腸 良性1,一般演題(ポスター),第63回日本消化器外科学会総会)
Related Links
- 疾患 : 急性回腸末端炎 acute terminal ileitis 疾患定義 臨床的には限局性腸炎を思わせる回腸末端部の炎症であるが、自然に、しかも完全に消退し、多くは再発をみないもので、限局性腸炎との関係ははっきりしない。(1) 症状
- 「回腸末端炎」タグが付いているQ&Aの一覧ページです。「回腸末端炎」に関連する疑問をYahoo!知恵袋で解消しよう! ... 回腸末端炎 と診断されました。 症状は軽く、整腸剤のみです。これを機に生活習... 回腸末端炎と診断されました。
- 10x102) 非特異的なものであった。急性回腸末端炎の2例 術後経過!術後,創部の皮下膿瘍を形成したが間も なく改善し,術後24日目に退院した。現在,腹部症状 全く認めず健在である。なお, この症例も,術直後の 便培養で,E.coli(十),Klebsiella ...
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[★]
- 英
- Crohn disease, Crohn's disease
- 同
- Crohn病
- 限局性回腸炎 regional ileitis、回腸末端炎、終末回腸炎 terminal ileitis
- 関
- 潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患 inflammatory bowel disease
- first aid step1 2006 p.113,140,276,280,283,326,427
- see also 消化器系チュートリアルの材料.xls
まとめ
- 特定疾患治療研究事業に含まれる疾患である(特定疾患)。消化管のあらゆる部位に非連続性に起こる原因不明・全層性の慢性肉芽腫性炎症疾患である。10歳後半から20歳代の若年者に多く、また男性に多い(男女比2:1)。病因は不明であるが、炎症反応の亢進であるかもしれない。病理学的にはリンパ球、形質細胞浸潤を伴う全層性炎症像がみられる。また、非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が特徴的である。症状は腹痛、下痢、発熱、体重減少などあり、肛門病変(痔瘻や裂肛)が初発することがある。血液検査では炎症所見(WBC,CRP上昇、赤沈亢進)が見られ、貧血、低栄養の所見、またα1アンチトリプシン試験で異常となる。画像検査では、非連続性の病変が認められ、またアフタ状潰瘍、腸間膜付着側の縦列潰瘍、敷石像、瘻孔形成、肛門病変が認められる。治療は内科的治療が中心である。絶食、栄養療法(成分栄養剤による経腸栄養療法、経静脈栄養。小腸ok)、薬物療法(サラゾスルファピリジン(大腸only)、メサラジン(小腸・大腸ok)。ステロイド(栄養療法・5-アミノサリチル酸不応例)、インフリキシマブ、免疫抑制薬、顆粒球吸着療法(GCAP)が行われる。外科療法は狭窄、膿瘍、肛門病変に対して行われる。(SSUR.535 YN A-62)
比較
Table 15-10. Distinctive Features of Crohn Disease and Ulcerative Colitis*
|
Feature
|
Crohn Disease (Small intestine)
|
Crohn Disease (Colon)
|
Ulcerative Colitis
|
Macroscopic
|
Bowel region
|
Ileum ± colon†
|
Colon ± ileum
|
Colon only
|
Distribution
|
Skip lesions
|
Skip lesions
|
Diffuse
|
Stricture
|
Early
|
Variable
|
Late/rare
|
Wall appearance
|
Thickened
|
Variable
|
Thin
|
Dilation
|
No
|
Yes
|
Yes
|
Microscopic
|
Pseudopolyps
|
None to slight
|
Marked
|
Marked
|
Ulcers
|
Deep, linear
|
Deep, linear
|
Superficial
|
Lymphoid reaction
|
Marked
|
Marked
|
Mild
|
Fibrosis
|
Marked
|
Moderate
|
Mild
|
Serositis
|
Marked
|
Variable
|
Mild to none
|
Granulomas
|
Yes (40% to 60%)
|
Yes (40% to 60%)
|
No
|
Fistulas/sinuses
|
Yes
|
Yes
|
No
|
Clinical
|
Fat/vitamin malabsorption
|
Yes
|
Yes, if ileum
|
No
|
Malignant potential
|
Yes
|
Yes
|
Yes
|
Response to surgery‡
|
Poor
|
Fair
|
Good
|
概念
- 原因不明の炎症性疾患
- 腸壁全層に肉芽腫形成が見られる
- 小腸や大腸に縦走潰瘍、敷石像、アフタの形成
病型
- 病変の存在部位により分類(小腸型、小腸大腸型、大腸型、特殊型など)
- 頻度:小腸大腸型>小腸型>>大腸型
病理
病因
- 遺伝的因子 + 環境因子(食餌抗原や細菌、ウイルス感染など) → 免疫異常 → 腸管に慢性炎症性変化
症状
- 主要症状:腹痛、下痢、発熱、体重減少 ← 水様性下痢が一般的で血便が見られることは少ない(QB.A-142)
- 腹痛(臍周囲部および回盲部痛)、間欠性発熱、下痢、嘔吐、肛門部病変。体重減少、貧血
合併症
- 1. 消化管合併症:狭窄、瘻孔、痔瘻、肛門周囲膿瘍
- 2. 消化管外合併症
続発症
検査
- 腹部単純X線写真:イレウスを疑う症例ではニボーの確認のために重要。クローン病の確定診断にはやくにたたない。
- 上部消化管内視鏡
- 下部消化管内視鏡
- 小腸造影:小腸病変の評価。特に回腸末端の病変、程度、潰瘍、狭窄、瘻孔
- 腹部造影CT:TNFα阻害薬やステロイドを用いる際には、腹部から触知下腫瘤が腸管の癒着か、膿瘍の合併によるものかを評価する必要がある(QB.A-144)
- 注腸造影:大腸病変の描出
[show details]
[show details]
- 左:縦走潰瘍。右:cobble stone appearance
診断
[show details]
- (1)
臨床所見
消化管病変
- (a)縦走潰瘍(注1)
- (b)敷石像(注2)
- (c)腸管の狭小,狭窄
- (d)非連続性又は区域性病変(いわゆるskip lesion)
- (e)内瘻(腸-腸瘻,腸-膀胱瘻,直腸-腟瘻など)
- (f)外瘻(腸-皮膚瘻)
- (g)不整形潰瘍
- (h)多発アフタ(注3)
- (a)難治性痔瘍
- (b)肛門周囲膿瘍
- (c)裂肛
- (d)潰瘍
- (e)肛門皮垂(skip tag)など
- (a)多発アフタ
- (b)潰瘍
- (c)狭窄など
- (d)敷石像など
消化管外病変
- 血液:貧血,低蛋白血症
- 関節:腸性関節炎,強直性脊椎炎
- 皮膚:口内アフタ,結節性紅斑,壊死性膿皮症,多形滲出性紅斑など
- 眼:虹彩炎,ぶどう膜炎など
- 栄養代謝: 成長障害,微量元素欠乏,ビタミン欠乏(ビタミンB12,葉酸など),アミロイ ドーシスなど
- 悪性腫瘍:腸癌など
- その他:原発性硬化性胆管炎
病理学的所見
切除標本肉眼所見
- 縦走潰瘍(注1)
- 敷石像(注2)
切除標本組織所見
- 非乾酪性類上皮細胞肉芽腫(局所リンパ節にもみられることがある)(注4)
- 全層性炎症(注5)
- 裂溝
- 潰瘍
生検組織所見
- 非乾酪性類上皮細胞肉芽腫(注4)
- --------------------------------------------------------------------------------
- (注1)腸管の腸軸方向に4~5cm以上の長さを有する潰瘍で活動期潰瘍では,近傍に炎症性ポリープや敷石像を伴うことが多い。虚血性大腸炎で縦走潰瘍を認めることがあるが,炎症性ポリポーシスや敷石像を伴うことは稀である。潰瘍性大腸炎で縦走潰瘍を認めることがあるが,その周辺粘膜は潰瘍性大腸炎に特徴的な所見を呈する。
- (注2)縦走潰瘍とその周辺小潰瘍間の大小不同の密集した粘膜隆起であり,密在した炎症性ポリポーシスもこれに含める。虚血性大腸炎の場合,肉眼標本上で浮腫や残存粘膜等が敷石 像類似の所見を呈することがあるが,その高さは低く,発赤調が強い。
- (注3)クローン病では縦列することがある。
- (注4)非乾酪性類上皮細胞肉芽腫は腸結核でも認められることがある。
- (注5)主にリンパ球からなる集簇巣が消化管壁全層にみられるもの。
- --------------------------------------------------------------------------------
診断の基準
(1)主要所見
- A. 縦走潰瘍
- B. 敷石像
- C. 非乾酪性類上皮細胞肉芽腫
(2)副所見
- a. 縦列する不整形潰瘍又はアフタ
- b. 上部消化管と下部消化管の両者に認められる不整形潰瘍又はアフタ
-
- 確診例 1 主要所見のA又はBを有するもの(注6,7)。
- 2 主要所見のCと副所見のいずれか1つを有するもの。
-
- 疑診例 1 副所見のいずれかを有するもの(注8)。
- 2 主要所見のCのみを有するもの(注9)。
- 3 主要所見のA又はBを有するが虚血性大腸炎,潰瘍性大腸炎と鑑別ができないもの。
- --------------------------------------------------------------------------------
- (注6)縦走潰瘍のみの場合,虚血性大腸炎や潰瘍性大腸炎を除外することが必要である。
- (注7)敷石像のみの場合,虚血性大腸炎を除外することが必要である。
- (注8)副所見bのみで疑診とした場合は同所見が3カ月恒存することが必要である。
- (注9)腸結核などの肉芽腫などを有する炎症性疾患を除外することが必要である。
- --------------------------------------------------------------------------------
鑑別診断
- IMD
治療
YN.A-66
外科療法
- 狭窄、瘻孔形成、痔瘻の場合に適応となる。
- 腸切除の後遺症:吸収障害(脂肪>蛋白>糖)、[回盲部切除]胆汁酸・ビタミンB12の吸収不良、小腸内細菌異常増殖(結腸からの侵入?)
USMLE
参考
- http://jsp.umin.ac.jp/corepictures2007/09/c01/index.html
- http://www.jimro.co.jp/ibd/index_ibd.htm
- http://mimibukuro.org/cd/medical-guideline08/2/
- アフタ病変
- http://www.ajronline.org/content/179/4/1029/F14.expansion
- 縦走潰瘍
- http://www.ajronline.org/content/179/4/1029/F12.expansion
- 偽ポリープ
- http://rfs.acr.org/gamuts/data/images/ID1143.htm
国試
[★]
- 英
- abdominal pain
- 関
- PQRST、急性腹症
コアカリ診療の基本 p.107
心窩部
|
食道潰瘍
|
胸焼け、嚥下困難
|
急性胃炎
|
悪心、嘔吐を伴う
|
消化性潰瘍
|
空腹時悪化傾向
|
胃癌
|
進行しないと痛まず
|
虫垂炎初期
|
回盲部に圧痛
|
急性膵炎
|
激烈な腹痛、背部痛、膵酵素の上昇
|
慢性膵炎
|
不定の上腹部症状で神経症的にみえる
|
膵臓癌
|
浸潤すると疼痛強し
|
右季肋部
|
胆石症
|
右肩に放散、発作間は痛みほとんどなし
|
急性胆嚢炎
|
発熱、圧痛著明、肝胆道系酵素上昇
|
急性肝炎
|
肝腫大、鈍痛、黄疸-肝酵素著明に上昇
|
肝膿瘍
|
激しい発熱、叩打痛は肋骨弓部付近など
|
肝癌
|
鈍痛、破裂すると激しい痛み
|
左右側腹部
|
尿管結石
|
肋骨脊椎角の叩打痛、血尿、超音波検査で水腎症
|
腎盂腎炎
|
急激な発熱と叩打痛、膿尿
|
腎梗塞
|
時に一過性の激しい痛み、血尿
|
回盲部
|
虫垂炎
|
他疾患除外の目的で、超音波検査が有用
|
右側結腸憩室炎
|
虫垂炎との鑑別困難
|
回腸末端炎
|
虫垂炎との鑑別が必要
|
クローン病
|
回盲部潰瘍をきたしやすい
|
大腸癌
|
右側結腸癌は腫癌を触知することが多い
|
左腸骨窩部
|
虚血性大腸炎
|
急激な腹痛と下血
|
S状結腸憩室炎
|
腹痛、圧痛、発熱
|
急性大腸炎
|
下痢、嬬動の元進
|
S状結腸軸捻転
|
便秘老人、鼓腸強い、内視鏡的修復
|
下腹部
|
子宮付属器炎
|
発熱、圧痛
|
卵巣嚢腫茎捻転
|
ショックに陥ることもあり、超音波検査が有用
|
子宮外妊娠破裂
|
急激に貧血が進行、ショックなど
|
生理痛
|
内膜症がある場合は強い
|
全体
|
腹膜炎
|
原発性、結核性、癌性など症状が微妙に異なる
|
潰瘍穿孔
|
腹壁防御、板状硬、緊急手術
|
腸間膜血栓症
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鼓腸、腸麻痺、ショック、最も重篤
|
- 小腸疾患による腹痛は食事後20分後ぐらいから始まることが多い。(QB.A-308)
乳幼小児の腹痛
- SPE.481
- 乳幼児・学童に共通して最も多い腹痛の原因は便秘。その他は急性胃腸炎、胆道拡張症
[★]
- 英
- granulomatous enteritis, granulomatous enterocolitis
- 関
- クローン病、限局性腸炎、肉芽腫性大腸炎、回結腸炎、回腸末端炎、限局性回腸炎
[★]
- 英
- granulomatous colitis
- 関
- クローン病、限局性腸炎、回結腸炎、回腸末端炎、肉芽腫性腸炎、限局性回腸炎、大腸クローン病
[★]
- 英
- regional ileitis
- 関
- クローン病、限局性腸炎、肉芽腫性大腸炎、回結腸炎、回腸末端炎、肉芽腫性腸炎,終末回腸炎
[★]
- 英
- end、terminal、extremity、distal、terminally
- 関
- 終わる、終わり、遠位、遠位性、遠心性、きわみ、最後、四肢、終端、終末、終了、ターミナル、端、末期、目標、末端側
[★]
- 英
- ileum (Z)
- 関
- 小腸
[★]
- 関
- 炎光、炎症