- 英
- flavin adenine dinucleotide, FAD
- 化
- フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム flavin-adenine dinucleotide sodium
- 商
- FAD、アスルダム、アセラート、アデフラビン、アデラビン9号、エフエーミック、ヒシデニン、ビタスト、ファデミン、フラジレン、フラッド、フラビタン、ベマカスト、ムコティア、ムコファジン、ライボミンS、リバレス、レバサルト、ワカデニン
- 関
- フラビン、リボフラビン = ビタミンB2。臓器製剤
- 酸化還元反応に関わる補酵素。
- 栄養ドリンクを飲んで尿が黄色に着色するのはフラビンのせい。
- H+をe-を受け取って還元力のキャリアーとなる。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/02/03 02:21:26」(JST)
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フラビンアデニンジヌクレオチド |
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
146-14-5 |
PubChem |
703 |
MeSH |
Flavin-Adenine+Dinucleotide |
特性 |
化学式 |
C27H33N9O15P2 |
モル質量 |
785.55 g/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
フラビンアデニンジヌクレオチド(flavin adenine dinucleotide、FAD)は、いくつかの代謝反応に必要な酸化還元反応の補因子である。FADには2種の酸化還元状態が存在し、それらの生化学的役割は2種の間で変化する。FADは還元されることによって2原子の水素を受容し、FADH2となる。
FADH2はエネルギーキャリアであり、還元された補酵素はミトコンドリアでの酸化的リン酸化の基質として使われる。FADH2は酸化されてFADとなり、これは一般的なエネルギーキャリアのATPを2分子作ることが可能である。真核生物の代謝でのFADの一次供給源はクエン酸回路とβ酸化である。クエン酸回路では、FADはコハク酸をフマル酸に酸化するコハク酸デヒドロゲナーゼの補欠分子族である。一方、β酸化ではアシルCoAデヒドロゲナーゼの酵素反応の補酵素として機能する。
FADはリボフラビン(ビタミンB2)から誘導される。いくつかの酸化還元酵素はフラボ酵素またはフラビンタンパク質(フラボプロテイン)と呼ばれ、電子移動において機能する補欠分子族としてFADを要する。
補因子 |
|
補酵素 |
ビタミン: NAD+ (B3) - NADP+ (B3) - 補酵素A (B5) - THF / H4F (B9), DHF, MTHF - アスコルビン酸 (C) - メナキノン (K) - 補酵素F420
非ビタミン: ATP - CTP - SAM - PAPS - GSH - 補酵素B - 補酵素M - 補酵素Q - メタノフラン - BH4 - H4MPT
|
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有機補欠分子族 |
ビタミン: TPP / ThDP (B1) - FMN, FAD (B2) - PLP / P5P (B6) - ビオチン (B7) - メチルコバラミン, コバラミン (B12)
非ビタミン: ヘム - α-リポ酸 - モリブドプテリン - PQQ
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金属補欠分子族 |
Ca2+ - Cu2+ - Fe2+, Fe3+ - Mg2+ - Mn2+ - Mo - Ni2+ - Se - Zn2+
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主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
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Japanese Journal
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- 培養ヒト角膜上皮細胞のultraviolet B障害に対するフラビンアデニンジヌクレオチドの効果
- 阪元 明日香,中村 雅胤
- YAKUGAKU ZASSHI 132(8), 933-937, 2012
- This study evaluated the effects of flavin adenine dinucleotide (FAD) on ultraviolet B (UV-B)-induced damage in cultured human corneal epithelial (HCE-T) cells. The cultured HCE-T cells were treated …
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- NAID 130004645973
- 消化器手術患者における身体計測と血清ビタミンとの関連
- 可児 富子,入山 圭二
- 静脈経腸栄養 24(6), 1199-1205, 2009
- … 回復期で有意に低下した血清ビタミンはビタミンA及びB2、フラビンアデニンジヌクレオチド、ニコチン酸であり、ビタミンB12と葉酸は増加した。 …
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
FAD注10mg(ツルハラ)
組成
※ 組 成
- FAD注10mg(ツルハラ)は1管(1mL)中、FAD-2Na(フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム)をFADとして10mgおよび添加物として塩化ナトリウム、リン酸水素ナトリウム水和物、クエン酸水和物を含有する。
効能または効果
- ビタミンB2欠乏症の予防および治療
- ビタミンB2の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)
- 下記疾患のうち、ビタミンB2の欠乏または代謝障害が関与すると推定される場合
- 口角炎、口唇炎、口内炎、舌炎
- 肛門周囲および陰部びらん
- 急・慢性湿疹、脂漏性湿疹
- ペラグラ
- 尋常性ざ瘡、酒さ
- 日光皮膚炎
- 結膜炎、びまん性表層角膜炎、角膜部周擁充血、角膜脈管新生
- *(3)の適用については効果がないのに月余にわたって、漫然と使用すべきでない。
- FADとして通常成人1日1〜40mgを1〜2回に分けて、皮下、筋肉内または静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
薬効薬理
- ○ビタミンB2は生体内では大部分がFADの型で存在する。又、リボフラビンそのものには補酵素作用はなくFMN又はFADに活性化されて種々の酸化還元反応の補酵素としての作用をあらわす1)。
- ○四塩化炭素によるラット肝障害時の組織障害、肝VB2量、酵素活性等に対しリボフラビンよりも強い回復を示した2)。
- ○ビタミンB2欠乏ラットでの肝、皮膚における脂質代謝異常を改善する3)。
- 〇FADは非経口的に投与された場合においても、そのままの形では細胞膜を通過せず、一旦リボフラビンに分解された後細胞内に取り込まれそこで再びFADに合成されて利用されるが、にもかかわらずFADの方がリボフラビンに比し有効であるのはFADはそのままの形では尿中に排泄されず血液中に長くとどまる点にあると推察されている1)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
(Flavin Adenine Dinucleotide Sodium)
化学名
- Disodium adenosine 5'-[(2R ,3S ,4S )-5-(7,8-dimethyl-2,4-dioxo-3,4-dihydrobenzo[g ]pteridin-10(2H )-yl)-2,3,4-trihydroxypentyl diphosphate
化学式
分子量
性 状
- 本品はだいだい黄色〜淡黄褐色の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。
本品は水に溶けやすく、メタノール、エタノール(95)、エチレングリコール又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品は吸湿性である。
本品は光によって分解する。
★リンクテーブル★
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- 英
- vitamin
- ビタミン、生物の生存・生育に必要な栄養素のうち、炭水化物やタンパク質、脂質、ミネラル以外の栄養素であり、微量ではあるが生理作用を円滑に行うために必須な有機化合物の総称 wiki
ビタミン
ビタミンと欠乏症、過剰症
[★]
- 英
- vitamin B2
- 同
- リボフラビン、riboflavin
- 関
- ビタミン
[★]
肝臓エキス、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(フラビンアデニンジヌクレオチド)
- 関
- 臓器製剤
[★]
フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(フラビンアデニンジヌクレオチド)、肝臓エキス
- 関
- 臓器製剤
[★]
肝臓エキス、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(フラビンアデニンジヌクレオチド)
- 関
- 臓器製剤
[★]
フラビンアデニンジヌクレオチド
[★]
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- adenine Ade
- 同
- 6-アミノプリン 6-aminopurine
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