- 英
- adenine Ade
- 同
- 6-アミノプリン 6-aminopurine
- 商
- ロイコン
- (採血バック):カーミAMAP液、カーミCA液、カーミCリューコトラップMAP、セパセルインテグラC-MAP、セパセルインテグラCA、セパセルインテグラMAP、テルモ血液バッグCPDA、テルモ血液バッグMAP液
- 関
- プリン、プリン塩基
WordNet
- the 1st letter of the Roman alphabet (同)a
- the blood group whose red cells carry the A antigen (同)type_A, group A
PrepTutorEJDIC
- answer / ampere
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/01/18 23:57:27」(JST)
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アデニン |
|
|
|
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
73-24-5 |
PubChem |
190 |
ChemSpider |
185 |
UNII |
JAC85A2161 |
日化辞番号 |
J5.257D |
DrugBank |
DB00173 |
KEGG |
D00034 |
ChEBI |
CHEBI:16708 |
ChEMBL |
CHEMBL226345 |
- n1c(c2c(nc1)ncn2)N
c1[nH]c2c(ncnc2n1)N
|
- InChI=1S/C5H5N5/c6-4-3-5(9-1-7-3)10-2-8-4/h1-2H,(H3,6,7,8,9,10)
Key: GFFGJBXGBJISGV-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/C5H5N5/c6-4-3-5(9-1-7-3)10-2-8-4/h1-2H,(H3,6,7,8,9,10)
Key: GFFGJBXGBJISGV-UHFFFAOYAT
|
特性 |
化学式 |
C5H5N5 |
モル質量 |
135.13 g mol−1 |
外観 |
無色結晶 |
密度 |
1.6 g/cm3 (calculated) |
融点 |
360–365°C(分解)
|
酸解離定数 pKa |
4.15 (secondary), 9.80 (primary)[1] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
アデニン (adenine) は核酸を構成する5種類の主な塩基のうちのひとつで、生体内に広く分布する有機化合物である。
プリン骨格は糖ともアミノ酸とも異なる独特の形状をしているにもかかわらず、アデニン、グアニンの他、コーヒーや茶に含まれるカフェイン、ココアに含まれるテオブロミン、緑茶に含まれるテオフィリンなどを構成し、また最近ではプリン体をカットしたビールなども販売されるほどありふれた有機物である。アデニンはシアン化水素とアンモニアを混合して加熱するだけで合成されるため、原始の地球でもありふれた有機物であったと考えられる。
目次
- 1 構造
- 2 機能
- 3 生合成
- 4 沿革
- 5 関連物質
- 6 出典
構造
1H・3H・7H・9H体の互変異性体をとることができるが、気相などの孤立条件下で確認されるのはほぼ9H体である[2][3]。
機能
デオキシリボ核酸 (DNA) ではチミンと、リボ核酸 (RNA) ではウラシルと、2本の水素結合を介して相補的に会合するプリン塩基。対応するヌクレオシドはアデノシンである。3つの重要な補酵素、補酵素A、FAD、およびNAD の構成成分である他、最も重要なエネルギー物質である ATP の塩基部分であるなど、他の核酸塩基に比べ生体内で利用される場面は多い[4]。
生合成
プリン代謝によって合成される。これはリボース-5-リン酸をグリシン・グルタミン・アスパラギン酸・テトラヒドロ葉酸などを用いてイノシン酸(IMP)に変換し、そこからAMPやGMPを合成する経路である。
酵母では、ホスホリボシル二リン酸を7段階でAMPに変換するアデニン経路がある。
沿革
1885年、アルブレヒト・コッセルにより膵臓から抽出されたため、「腺」を意味する古代ギリシア語"aden"に因んで命名された[5]。
かつてはビタミンB4とも呼ばれたが[6]、現在ではビタミンとは認識されていない。だがビタミンBであるナイアシンやリボフラビンと結合し、NAD・FADとなる。エミール・フィッシャーは初期のアデニン研究者の一人である。
1961年のJoan Oróによる実験では、水溶液中でのアンモニアとシアン化水素(HCN)の重合反応によって大量のアデニンが生成されることが示されたが[7]、これが生命の起源に影響を及ぼしたかどうかは結論が出ていない[8]。
2011年8月8日、NASAは地球上の隕石の研究から、宇宙空間においてDNA・RNAの原料であるアデニン・グアニンなどの有機分子が合成されている可能性を示唆した[9][10][11]。
関連物質
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ウィキメディア・コモンズには、アデニンに関連するカテゴリがあります。 |
- アデノシン
- アデノシン一リン酸 (AMP)
- アデノシン二リン酸 (ADP)
- アデノシン三リン酸 (ATP)
- 環状アデノシン一リン酸 (cAMP)
出典
- ^ Dawson, R.M.C., et al., Data for Biochemical Research, Oxford, Clarendon Press, 1959.
- ^ Plützer, Chr., Kleinermanns, K. (2002 waht dah). “Tautomers and electronic states of jet-cooled adenine investigated by double resonance spectroscopy”. Phys.Chem.Chem.Phys. 4 (20): 4877–4882.
- ^ M. J. Nowak and H. Rostkowska and L. Lapinski and J. S. Kwiatkowski and J. Leszczynski (1994). “Experimental matrix isolation and theoretical ab initio HF/6-31G(d, p) studies of infrared spectra of purine, adenine and 2-chloroadenine,”. Spectrochimica Acta Part A: Molecular Spectroscopy 50 (6): 1081–1094. doi:10.1016/0584-8539(94)80030-8. ISSN 0584-8539. http://www.sciencedirect.com/science/article/B6THM-44JM8D7-9J/2/36ce6ab26fc6c5aae4a120f9e7bb7d88.
- ^ Definition of Adenine from the Genetics Home Reference - National Institutes of Health
- ^ Online Etymology Dictionary by Douglas Harper
- ^ Vera Reader (1930). “The assay of vitamin B4”. Biochem J. 24 (6): 1827–31. PMC 1254803. PMID 16744538. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=1254803.
- ^ Oró J, Kimball AP (August 1961). “Synthesis of purines under possible primitive earth conditions. I. Adenine from hydrogen cyanide”. Archives of biochemistry and biophysics 94 (2): 217–27. doi:10.1016/0003-9861(61)90033-9. PMID 13731263.
- ^ Shapiro, Robert (June, 1995). “The prebiotic role of adenine: A critical analysis”. Origins of Life and Evolution of Biospheres 25 (1–3): 83–98. doi:10.1007/BF01581575. http://www.springerlink.com/content/ru56122875200030/.
- ^ “Carbonaceous meteorites contain a wide range of extraterrestrial nucleobases”. PNAS (2011年8月11日). doi:10.1073/pnas.1106493108. 2011年8月15日閲覧。
- ^ Steigerwald, John (2011年8月8日). “NASA Researchers: DNA Building Blocks Can Be Made in Space”. NASA. 2011年8月10日閲覧。
- ^ ScienceDaily Staff (2011年8月9日). “DNA Building Blocks Can Be Made in Space, NASA Evidence Suggests”. ScienceDaily. 2011年8月9日閲覧。
核酸の構成要素 |
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核酸塩基 |
プリン (アデニン、グアニン、プリン類縁体) · ピリミジン (ウラシル、チミン、シトシン、ピリミジン類縁体)
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ヌクレオシド |
リボヌクレオシド
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アデノシン · グアノシン · 5-メチルウリジン · ウリジン · シチジン
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デオキシリボヌクレオシド
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デオキシアデノシン · デオキシグアノシン · チミジン · デオキシウリジン · デオキシシチジン
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ヌクレオチド
(ヌクレオシド一リン酸) |
リボヌクレオチド
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AMP、GMP、m5UMP、UMP、CMP
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デオキシリボヌクレオチド
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dAMP、dGMP、dTMP、dUMP、dCMP
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環状ヌクレオチド
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cAMP、cGMP、c-di-GMP、cADPR
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ヌクレオシド二リン酸 |
ADP、GDP、m5UDP、UDP、CDP · dADP、dGDP、dTDP、dUDP、dCDP
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ヌクレオシド三リン酸 |
ATP、GTP、m5UTP、UTP、CTP · dATP、dGTP、dTTP、dUTP、dCTP
|
|
主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
|
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ベンジルアデニンの休眠期処理および芽傷処理が甘果オウトウ1年生苗木の新梢発生促進に及ぼす影響
- 突然変異抑制酵素NUDT5の幅広い基質特異性発現機構
- 有森 貴夫,山縣 ゆり子
- 福岡医学雑誌 102(11), 303-312, 2011-11-25
- … 化損傷およびその修復機構に関する研究が精力的に進められている.DNA を構成する4 種類の塩基(アデニン,グアニン,シトシン,チミン)の中でも,グアニンは最も酸化損傷を受けやすく,その中でも最も生成され易い8-オキソグアニン(8-oxo-7,8,-dihydroguanine,8-oxoG)は,シトシンだけでなくアデニンともミス塩基対を形成してしまうため,DNA のトランスバージョン変異を引き起こす要因となる( …
- NAID 40019177259
Related Links
- 栄養・生化学辞典 アデニンの用語解説 - C5H5N5 (mw135.13). 図に示した塩基性の化合物で,プリン塩基の一つ.リボースと結合してアデノシンとなり,デオキシリボースと結合してデオキシアデノシンとなる.誘導体がRNA,DNA ...
- 1H・3H・7H・9H体の互変異性体をとることができるが、気相などの孤立条件下で確認されるのはほぼ9H体である [2] [3] 。 機能 デオキシリボ核酸 (DNA) ではチミンと、リボ核酸 (RNA) ではウラシルと、2本の水素結合を介して相補的に ...
- アデニンについての基本情報 アデニンの効能・作用……効能は『化学物質・放射線などを用いた抗がん治療による白血球減少症』です。DNAを構成する4つの塩基配列としてアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4つが ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
FAD注10mg(ツルハラ)
組成
※ 組 成
- FAD注10mg(ツルハラ)は1管(1mL)中、FAD-2Na(フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム)をFADとして10mgおよび添加物として塩化ナトリウム、リン酸水素ナトリウム水和物、クエン酸水和物を含有する。
効能または効果
- ビタミンB2欠乏症の予防および治療
- ビタミンB2の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)
- 下記疾患のうち、ビタミンB2の欠乏または代謝障害が関与すると推定される場合
- 口角炎、口唇炎、口内炎、舌炎
- 肛門周囲および陰部びらん
- 急・慢性湿疹、脂漏性湿疹
- ペラグラ
- 尋常性ざ瘡、酒さ
- 日光皮膚炎
- 結膜炎、びまん性表層角膜炎、角膜部周擁充血、角膜脈管新生
- *(3)の適用については効果がないのに月余にわたって、漫然と使用すべきでない。
- FADとして通常成人1日1〜40mgを1〜2回に分けて、皮下、筋肉内または静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
薬効薬理
- ○ビタミンB2は生体内では大部分がFADの型で存在する。又、リボフラビンそのものには補酵素作用はなくFMN又はFADに活性化されて種々の酸化還元反応の補酵素としての作用をあらわす1)。
- ○四塩化炭素によるラット肝障害時の組織障害、肝VB2量、酵素活性等に対しリボフラビンよりも強い回復を示した2)。
- ○ビタミンB2欠乏ラットでの肝、皮膚における脂質代謝異常を改善する3)。
- 〇FADは非経口的に投与された場合においても、そのままの形では細胞膜を通過せず、一旦リボフラビンに分解された後細胞内に取り込まれそこで再びFADに合成されて利用されるが、にもかかわらずFADの方がリボフラビンに比し有効であるのはFADはそのままの形では尿中に排泄されず血液中に長くとどまる点にあると推察されている1)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
(Flavin Adenine Dinucleotide Sodium)
化学名
- Disodium adenosine 5'-[(2R ,3S ,4S )-5-(7,8-dimethyl-2,4-dioxo-3,4-dihydrobenzo[g ]pteridin-10(2H )-yl)-2,3,4-trihydroxypentyl diphosphate
化学式
分子量
性 状
- 本品はだいだい黄色〜淡黄褐色の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。
本品は水に溶けやすく、メタノール、エタノール(95)、エチレングリコール又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品は吸湿性である。
本品は光によって分解する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- thymine Thy
- 同
- 5-メチルウラシル 5-methyluracil
- 関
- ピリミジン、塩基、核酸
派生化合物 FB.29
[★]
- 英
- adenosine
- 同
- 6-アミノ-9-β-D-リボフラノシル-9H-プリン, Ado
- 商
- Adenocard
- 関
- プリンヌクレオチド
神経伝達物質
代謝産物
- 運動により筋肉より乳酸、二酸化炭素と共に放出され、筋血管の拡張を引き起こす
薬理
概念
- 海外では上室性頻拍の薬物治療として用いられる。日本ではATPが用いられる。(用量:ATP 10mg⇔アデノシン6mg (改訂3版 救急蘇生法の指針 2005 医療従事者用))
構造
作用機序
- アデノシンを結合するGタンパク質共役型受容体に結合→心房、洞房、房室結節でアセチルコリン感受性のK電流を増加→膜の過分極→活動電位持続時間を短縮。
- Ca電流を減らす
薬理作用
心血管における作用
SP.590
適応
- 上室性不整脈 (GOO.917)
- first drug for most forms of stable narrow-complex SVT. Effective to reentry involving AV node or sinus node. AF, AFL, VTは適応外。(Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
用法
- ACLS:アデノシン6mgを急速静注(1-3秒)、次いで生食を20ml入れる。その後、注射した肢を挙上。必要があれば2回目の投与は12mgを1-2分かけて静注。(Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
- PALS:1回目 0.1mg/kgを急速静注/骨髄内投与(max 6mg) 2回目 0.2mg/kgをを急速静注/骨髄内投与(max 12mg)
禁忌
- 薬剤誘発性の頻拍、二度房室ブロック、三度房室ブロック(Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
注意
- Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
- テオフィリン・カフェインを摂取・投与されている場合、効果が低下する。
- ジピリダモール、カルバマゼピン、心臓移植、あるいは中心静脈ルートが確保されている患者では投与量を3mgとする。
副作用
- Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
妊婦
- Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
[★]
- 英
- hypoxanthine-guanine phosphoribosyltransferase HGPRT
- 同
- ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ,ヒポキサンチン-グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ
- ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ hypoxanthine phosphoribosyltransferase, HPRT
- 関
- アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ APRT
- プリンヌクレオチド合成系路におけるサルベージ経路で機能する ⇔ de novo経路(リボース5-リン酸から始まるプリン合成系路)
- 以下の反応を触媒。
- ヒポキサンチン + PRPP ←(HGPRT)→ IMP + PPi
- グアニン + PRPP ←(HGPRT)→ GMP + PPi
- アデニン + PRPP ←(APRT)→ AMP + PPi
臨床関連
[★]
- 英
- adenosine diphosphate, ADP
- 同
- アデノシン5'-二リン酸 adenosine 5'-diphosphate
- 関
- アデニン、アデノシン、AMP、ATP、プリン受容体
機能
血小板凝集
[★]
- 英
- purine
- 同
- [[7H-イミダゾ[4,5-d]ピリミジン]] [[7H-imidazo[4,5-d]pyrimidine]],プリン塩基 purine base
- 関
- ピリミジン、アデニン、グアニン
- ピリミジン環とイミダゾール環との縮合環からなる複素環式化合物
- プリン核を持つ塩基性化合物がプリン塩基
[★]
- 英
- adenine residue、adenine moiety
- 関
- アデニン塩基
[★]
- 英
- N6-methyladenine, m6A
- 関
- メチルアデニン
[★]
- 英
- adenine nucleotide translocator 1、ANT1
[★]
- 英
- mycophenolic adenine dinucleotide
[★]
- 英
- deoxyadenine nucleotide