シロスタゾール
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Japanese Journal
- 高齢者?暈症に対する抗血小板薬エクバール【○!R】錠の治療効果
- 二木 隆
- 耳鼻咽喉科臨床. 補冊 = Practica otologica. Suppl. (112), 1-16, 2003-07-01
- NAID 50000871362
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- エクバールとは。効果、副作用、使用上の注意。 血小板が集まって血栓(けっせん)( 血液のかたまり)ができるのを防ぎ、血液の流れを改善する作用があります。血栓症の 専門薬ともいわれる薬です。 血管の手術に伴って生じる血栓 の治療、 慢性動脈閉塞症 ( ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エクバール錠50
組成
成分・含量(1錠中)
添加物
- 結晶セルロース,トウモロコシデンプン,ヒプロメロース,カルメロースカルシウム,ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 出血している患者(血友病,毛細血管脆弱症,頭蓋内出血,消化管出血,尿路出血,喀血,硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
- うっ血性心不全の患者[症状を悪化させるおそれがある。(「重要な基本的注意 4.」の項参照)]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]
効能または効果
- 慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍,疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
- 脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制
- 無症候性脳梗塞における本剤の脳梗塞発作の抑制効果は検討されていない。
- 通常,成人には,シロスタゾールとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお,年齢・症状により適宜増減する。
慎重投与
- 抗凝固剤(ワルファリン等),血小板凝集を抑制する薬剤(アスピリン,チクロピジン塩酸塩,クロピドグレル硫酸塩等),血栓溶解剤(ウロキナーゼ,アルテプラーゼ等),プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体(アルプロスタジル,リマプロスト アルファデクス等)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- 月経期間中の患者[出血を助長するおそれがある。]
- 出血傾向並びにその素因のある患者[出血した時,それを助長するおそれがある。]
- 冠動脈狭窄を合併する患者[本剤投与による脈拍数増加により狭心症を誘発する可能性がある。(「警告」の項,「重要な基本的注意 3.」の項,「副作用 重大な副作用 1.うっ血性心不全,心筋梗塞,狭心症,心室頻拍」の項参照)]
- 糖尿病あるいは耐糖能異常を有する患者[出血性有害事象が発現しやすい。]
- 重篤な肝障害のある患者[シロスタゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。]
- 腎障害のある患者[腎機能が悪化するおそれがある。また,シロスタゾールの代謝物の血中濃度が上昇するおそれがある。(「副作用 重大な副作用 7.急性腎不全」の項参照)]
- 持続して血圧が上昇している高血圧の患者(悪性高血圧等)[「その他の注意 2」の項参照]
重大な副作用
- うっ血性心不全,心筋梗塞,狭心症,心室頻拍(頻度不明):うっ血性心不全,心筋梗塞,狭心症,心室頻拍があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
- 出血(頻度不明):
<脳出血等の頭蓋内出血>
脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛,悪心・嘔吐,意識障害,片麻痺等)があらわれることがある。このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
<肺出血,消化管出血,鼻出血,眼底出血等>
肺出血,消化管出血,鼻出血,眼底出血等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
- 胃・十二指腸潰瘍(頻度不明):出血を伴う胃・十二指腸潰瘍があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
- 汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少(頻度不明):汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎(頻度不明):発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多を伴う間質性肺炎があらわれることがある。このような場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 肝機能障害,黄疸(頻度不明):AST(GOT),ALT(GPT),Al-P,LDH等の上昇や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
- 急性腎不全(頻度不明):急性腎不全があらわれることがあるので,腎機能検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
- 抗血栓作用(in vivo)
雄性ddY系マウスにおけるADP並びにコラーゲン誘発肺塞栓に対し、シロスタゾールは肺塞栓死を抑制した2)。
作用機序
- シロスタゾールは,ホスホジエステラーゼIII(cGMP-inhibited PDE)活性を選択的に阻害し,血小板及び血管平滑筋細胞内のcAMPを上昇させる。このcAMPの上昇が血小板の凝集抑制や血管平滑筋の弛緩に作用する。
血小板内での機序は,cAMPの上昇により細胞内Ca2+の貯蔵部位への再取り込みを促進させ細胞内Ca2+濃度の低下をもたらし,凝集作用を抑制する。同時に,cAMPの上昇により膜リン脂質からのアラキドン酸の遊離を抑制することにより,トロンボキサンA2(TXA2)産生を阻害し,その結果TXA2による凝集作用も抑制する。このような経路で抗血小板作用を発揮すると考えられている。
血管平滑筋細胞内においても,同様の機序で,cAMPの上昇によりCa2+濃度が低下し,その結果,血管を拡張させて血流量を増加させると考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
性状
- 白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール,エタノール(99.5)又はアセトニトリルに溶けにくく,水にほとんど溶けない。
融点
分配係数
★リンクテーブル★
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商品
[★]
- 英
- cilostazol
- 商
- アイタント、エクバール、エジェンヌ、グロント、コートリズム、シロシナミン、シロステート、シロスレット、ファンテゾール、プラテミール、プレスタゾール、プレタール、プレタールOD、プレトモール、フレニード、プレラジン、ホルダゾール、ラノミン
- 関
- 抗血小板薬、脳卒中
- その他の血液・体液用薬
概念
- PDE3阻害薬;血小板凝集抑制
- 血小板凝集抑制作用と末梢血管拡張作用を併せもつ。
作用機序
- 1. ウサギ血小板のセロトニン放出を抑制するが、セロトニン、アデノシンの血小板への取り込みには影響を与えない。
- 2. トロンボキサンA2による血小板凝集を抑制する。
- 3. cAMPホスホジエステラーゼ活性を阻害することで、抗血小板作用及び血管拡張作用を発揮する
適応
- 1. 慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
- 2. (プレタールのみ)脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制 [注意]無症候性脳梗塞における本剤の脳梗塞発作の抑制効果は検討されていない
参考
- シロスタゾール錠50mg「タナベ」/シロスタゾール錠100mg「タナベ」
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3399002F1214_1_03/3399002F1214_1_03?view=body