セベラマー
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Japanese Journal
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
レナジェル錠250mg
組成
成分(1錠中):有効成分・含有量
成分(1錠中):添加物
- 結晶セルロース、硬化油、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、タルク、カルナウバロウ、白色セラック、ステアリン酸
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 腸閉塞の患者[本剤が腸管内で膨潤し、腸管穿孔を起こすおそれがある。]
効能または効果
下記患者における高リン血症の改善
- 通常、成人には、セベラマー塩酸塩として1回1〜2gを1日3回食直前に経口投与する。
なお、年齢、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減するが、最高用量は1日9gとする。
沈降炭酸カルシウムを使用していない場合
- 血清リン濃度が8.0mg/dL未満の場合は1回1gから、8.0mg/dL以上の場合は1回2gから投与を開始し、その後血清リン濃度の程度により適宜増減する。
沈降炭酸カルシウムから切り替える場合
- 沈降炭酸カルシウムの投与量が1日3g未満の場合は1回1gから、1日3g以上の場合は1回2gから投与を開始し、その後血清リン濃度の程度により適宜増減する。
投与量の増減方法
- 投与量は血清リン濃度が6.0mg/dL未満となるよう、以下の基準を目安に適宜増減する。
血清リン濃度:6.0mg/dL以上
- 投与量増減方法:1回0.25〜0.5g(1〜2錠)増量する
血清リン濃度:4.0〜6.0mg/dL
血清リン濃度:4.0mg/dL未満
- 投与量増減方法:1回0.25〜0.5g(1〜2錠)減量する
慎重投与
- 腸管狭窄のある患者又は便秘のある患者[本剤が腸管内で膨潤し、腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがある。]
- 腸管憩室のある患者[腸管穿孔を起こした例が報告されている。]
- 腹部手術歴のある患者[腸閉塞を起こした例が報告されている。]
- 痔疾患のある患者[本剤が腸管内で膨潤し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 消化管潰瘍又はその既往歴のある患者[本剤が腸管内で膨潤し、症状を悪化又は再発させるおそれがある。]
- 重度の消化管運動障害を有する患者[本剤が腸管内で膨潤し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 出血傾向を有する患者[ビタミンKの吸収阻害により出血傾向を増強するおそれがある。]
重大な副作用
腸管穿孔、腸閉塞(頻度不明)
- 腸管穿孔、腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。これらの病態を疑わせる高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。
憩室炎、虚血性腸炎(頻度不明)
- 憩室炎、虚血性腸炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、これらの病態が進行し腸管穿孔等の重篤な状態に至らぬよう、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管出血、消化管潰瘍(頻度不明)
- 吐血、下血及び胃、十二指腸、結腸、直腸等の潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、これらの病態が疑われる場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
便秘・便秘増悪(38.2%)、腹痛(16.9%)、腹部膨満(14.6%)
- 便秘・便秘増悪、腹痛、腹部膨満が高頻度で認められている。これらの症状があらわれた場合には本剤の減量又は休薬を考慮し、高度の場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用・効果
血清リン濃度及び血清カルシウム・リン積の改善効果8‐14)
- 正常ラット、ハムスターにおいて、セベラマー塩酸塩の混餌投与により血清リン濃度の低下が認められた。また、部分腎摘ラット、アドリアマイシン惹起及びアデニン誘発腎不全ラットにおいて、血清リン濃度及び血清カルシウム・リン積の上昇が抑制された。さらに、片腎摘出Thy1腎不全ラットにおいて、高値を示した血清リン濃度及び血清カルシウム・リン積の低下が認められている。
異所性石灰化の進展抑制効果13)
- アデニン誘発腎不全ラットにおいて、胸部大動脈の石灰化が病態対照群では10例中、高度が7例、中等度が1例、軽微が1例に認められたが、2%セベラマー塩酸塩の混餌投与により、10例中1例に高度の石灰化はみられたものの、9例に病変は認められず、本剤の異所性石灰化進展抑制効果が示された。
血清PTH濃度の改善効果10)‐14)
- 部分腎摘ラットにおいて、血清PTH濃度は高値(平均789.4pg/mL)を示したが、1及び3%セベラマー塩酸塩の混餌投与により、それぞれ平均192.1及び68.7pg/mLと偽手術群値(平均43.6pg/mL)付近まで低下した。また、同様の血清PTH上昇抑制あるいは低下作用が、アドリアマイシン惹起、アデニン誘発及び片腎摘出Thy1腎不全ラットで認められている。
腎性骨異栄養症の進展抑制効果13)
- アデニン誘発腎不全ラットにおいて、類骨量、線維量及び多孔率は高値を示し、血清PTHの上昇に伴う高代謝回転型骨障害を呈したが、1及び2%セベラマー塩酸塩の混餌投与により、これらすべてのパラメーターが有意に抑制された。
作用機序9,12)
- セベラマー塩酸塩はポリカチオンポリマーであり、消化管内でリンと結合して糞中リン排泄を促進することにより、消化管からのリン吸収を抑制し血中リン濃度を低下させる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- セベラマー塩酸塩(Sevelamer Hydrochloride)(JAN)
本 質
- 〔英名〕Hydrochloride of prop‐2‐en‐1‐amine polymer with 1‐chloro‐2,3‐epoxypropane
〔日本名〕プロプ‐2‐エン‐1‐アミンと1‐クロロ‐2,3‐エポキシプロパンの重合物の塩酸塩
性 状
- 白色〜微黄白色の粉末である。
アセトニトリル、2‐プロパノール、0.1mol/L塩酸溶液、0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液及び水にほとんど溶けない。
極めて吸湿性である。
★リンクテーブル★
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商品
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- 英
- sevelamer
- 商
- レナジェル、フォスブロック、セベラマー塩酸塩
- 化
- 塩酸セベラマー sevelamer hydrochloride
- 関
- 高リン血症
[★]
セベラマー、レナジェル