- 英
- chlormadinone
- 化
- クロルマジノン酢酸エステル、酢酸クロルマジノン chlormadinone acetate
- 商
- ヴェロニカ、エフミン、クロキナン、クロキナンL、ゲシン、ゲシンL、サキオジール、ジルスタンL、プレストロン、プロスタール、プロスタールL、プロスタット、ルテジオン配合、ルトラール、レコルク、ロンステロン
- 関
- 抗アンドロゲン薬、メストラノール
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/26 09:30:33」(JST)
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クロルマジノン
|
IUPAC命名法による物質名 |
(9S,14S,17R)-17-acetyl-6-chloro-17-hydroxy-10,13-dimethyl-2,8,9,11,12,14,15,16-octahydro-1H-cyclopenta[a]phenanthren-3-one |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
℞ Prescription only |
投与方法 |
Oral |
識別 |
CAS登録番号 |
1961-77-9 |
ATCコード |
G03DB06 |
PubChem |
CID 16065 |
KEGG |
D07670 |
化学的データ |
化学式 |
C21H27ClO3 |
分子量 |
362.89 g/mol |
SMILES
- CC(=O)[C@]1(CC[C@@H]2C1(CC[C@H]3C2C=C(C4=CC(=O)CCC34C)Cl)C)O
|
クロルマジノン(英: chlormadinone)とはプロゲステロンの一つ。
効能[編集]
酢酸塩(酢酸クロルマジノン)として、前立腺肥大症や前立腺がんに用いられる[1]。
副作用[編集]
インポテンツ、消化器系障害、肝臓・胆管系障害が生じることがある。まれに鬱血性心不全、血栓症、劇症肝炎が起きる場合がある。重篤な肝障害・肝疾患があり代謝能が低下している患者に対しては、肝臓への負担が増大するため禁忌となっている[1]。
販売名[編集]
先発薬はあすか製薬製造、武田薬品工業より販売される「プロスタール錠」。後発医薬品では「アプタコール錠」、「クロキナン錠」、「プラクサン錠」などがある[2]。
脚注[編集]
- ^ a b プロスタール錠添付文書(イーファーマ)
- ^ ジェネリック医薬品データベース
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Japanese Journal
- PP-515 PTENコンディショナルノックアウト前立腺癌マウスを用いたエベロリムス・酢酸クロルマジノンの治療効果(発表・討論,一般演題ポスター,第99回日本泌尿器科学会総会)
- デベラスコ マルコ,田中 基幹,島田 健二,小池 浩之,宮崎 友佳,朝日 千織,牛田 博,西尾 和人,植村 天受
- 日本泌尿器科學會雜誌 102(2), 489, 2011-03-20
- NAID 110008612888
- PP-514 PTEN遺伝子改変マウスを用いた酢酸クロルマジノンによる前立腺癌発癌抑制効果(発表・討論,一般演題ポスター,第99回日本泌尿器科学会総会)
- 小池 浩之,デベラスコ マルコ,山本 豊,畑中 祐二,ワン イー,島田 啓司,吉川 和宏,荒尾 徳三,西尾 和人,小西 登,植村 天受
- 日本泌尿器科學會雜誌 102(2), 489, 2011-03-20
- NAID 110008612887
Related Links
- クロルマジノン(英: chlormadinone)とはプロゲステロンの一つ。 目次. 1 効能; 2 副作用 ; 3 販売名; 4 脚注. [編集] 効能. 酢酸塩(酢酸クロルマジノン)として、前立腺肥大症や 前立腺がんに用いられる。 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
- クロルマジノン酢酸エステル徐放錠50mg「タイヨー」
組成
- 1錠中:クロルマジノン酢酸エステル…50mg
〈添加物〉
カルメロースカルシウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ヒプロメロースフタル酸エステル、部分アルファー化デンプン、メタクリル酸コポリマーS、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
禁忌
- 重篤な肝障害・肝疾患のある患者[代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある]
効能または効果
- 通常、成人にはクロルマジノン酢酸エステルとして1回50mg(本剤1錠)を1日1回食後経口投与する。
慎重投与
- 心疾患、腎疾患又はその既往歴のある患者[ナトリウムや体液の貯留により、これらの症状が増悪することがある]
- 糖尿病患者[耐糖能の低下があらわれることがある]
重大な副作用
- うっ血性心不全 うっ血性心不全があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 血栓症 血栓症(脳、心、肺、四肢等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸 本剤投与1?2ヵ月後に劇症肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、投与開始後3ヵ月間は少なくとも1ヵ月に1回、それ以降も定期的に肝機能検査を行い、悪心・嘔吐、食欲不振、全身けん怠感等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 糖尿病、糖尿病の悪化、高血糖 糖尿病、糖尿病の悪化あるいは高血糖があらわれることがあり、昏睡、ケトアシドーシスを伴う重篤な症例も報告されているので、血糖値や尿糖に注意するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- クロルマジノン酢酸エステルは、テストステロンの選択的取り込みの阻害および5α-ジヒドロテストステロンとレセプターとの結合を阻害することにより抗アンドロゲン作用を示し、前立腺の萎縮をもたらす。2)
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- benign prostatic hyperplasia BPH, benign prostatic hypertrophy, prostatic hyperplasia
- 同
- 前立腺肥大
- 関
- 前立腺
定義
- 加齢に従い、前立腺の内腺が腫大し、尿路を圧迫して排尿障害を呈する疾患。
疫学
- 前立腺の肥大(内腺)は30-40歳代から始まり、50歳代には顕著となり、70歳代以降ではほぼ全例に認められるが、臨床症状を呈するのはこの一部である(10-20%)。
病因
病態
- 肥大した前立腺により尿路を刺激し、さらには閉塞して、ついには完全尿閉に至る。
重症分類
- 前立腺体積が20ml以下では軽症、前立腺体積が20-50ml以下では中等症、前立腺体積が50ml以上では重症
症状
- YN.E-86 SURO.258
- 病期は3つに分けられる:(1)第1病期 刺激期、(2)第2病期 残尿発生期、(3)第3病期 慢性尿閉期
病期
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病態
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症状
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第1病期
|
刺激期
|
腫大した前立腺による後部尿道(膀胱頚部、前立腺尿道)の刺激
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軽度の排尿困難、夜間頻尿、排尿時不快感
|
第2病期
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残尿発生期
|
残尿(50-150ml)の発生
|
排尿困難(いきみながらの排尿)。残尿。急性尿閉(飲酒、抗コリン薬、長時間の乗り物の乗車)
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第3病期
|
慢性尿閉期
|
さらなる残尿(300ml以上)、膀胱の過伸展(排尿筋だけでは排尿できない)
|
奇異性尿失禁、腎機能低下による尿毒症症状
|
検査
[show details]
診断
- 参考1
- 病歴、理学的検査、尿検査、血清クレアチニン測定、PSA測定、尿流測定、残尿測定、排尿時における排尿筋圧、尿流率同時測定法、内視鏡検査、画像診断(超音波検査法、静脈性腎盂造影法、排尿時膀胱尿道造影法、逆行性尿道造影法など)などにより行う。
- 診断のステップ
- 1. 病歴、理学的検査(直腸診)、尿検査、血清クレアチニン測定、PSA測定 → 排尿障害の症状が前立腺肥大症によるものと考えられるか判断
- 2. 国際前立腺症状スコアの評価:(≦7点)経過観察。(≧8点)尿流測定、残尿測定、PFSを施行 → 尿道閉塞の程度を把握し治療
- 3. (治療する場合)QOLスコアを考慮して治療方法を選択。
- 4. (追加検査)内視鏡検査、画像診断法:ルーチン検査法ではない。外科的治療の準備や合併疾患の疑診例に対して実施する。
治療
- SURO.258 参考1 参考3
-
- α1ブロッカー:プラゾシン(副:起立性低血圧)、タムスロシン(副:血圧を下げないが、射精障害がある) ← 肥大した前立腺の圧迫の他に膀胱頚部、尿道、前立腺の平滑筋(α1受容体)の過剰収縮によっても排尿困難が起きているため、尿道内圧を下げ症状緩和しうる。
- 抗アンドロゲン薬:クロルマジノン、アリルエストレノール。前立腺の縮小作用。(副:性器脳障害、肝機能障害)
- 5α還元酵素阻害薬:前立腺の縮小作用。
- その他:漢方製剤(猪苓湯、八味地黄丸)、花粉製剤、アミノ酸製剤 ← 自覚症状の改善にとどまる
- 加熱療法:ハイパーサーミア(前立腺内加熱温度45℃以下)と高温度療法(前立腺内加熱温度45℃以上)がある。熱源はマイクロ波、RF波、レーザー波などがある。レーザー療法、温熱療法の長期成績は未確立。
- 出典不明
- 第1期:薬物療法:α遮断薬、抗アンドロゲン薬、漢方薬
- 第2期:手術療法:経尿道的前立腺切除術、前立腺被膜下摘出術
参考
- 1. 2001年 前立腺肥大症 ガイドライン
- 2. 日本Endourology・ESWL学会によるBPHガイドライン
- http://jsee.umin.ac.jp/images/guideline.pdf
- 3. [信頼度不明]前立腺肥大症の漢方治療【百花園漢方薬局】
- http://www.est.hi-ho.ne.jp/abes/hyakkaen21/tokusiyu26.htm
国試
[★]
- 英
- antiandrogen
- 同
- アンドロゲン拮抗薬 androgen antagonist、男性ホルモン拮抗薬 male sex hormone antagonist
- 関
- 抗アンドロゲン、前立腺肥大症
[show details]
抗アンドロゲン剤 : 約 16,100 件
抗アンドロゲン薬 : 約 55,300 件
抗アンドロゲン製剤 : 約 1,100 件
抗男性ホルモン剤 : 約 12,800 件
抗男性ホルモン薬 : 約 33,400 件
抗男性ホルモン製剤 : 36 件
アンドロゲン拮抗薬 : 55 件
男性ホルモン拮抗薬 : 14 件
- (ヒドロキシプロゲステロン誘導体)シプロテロン、
- (合成黄体ホルモン製剤)クロルマジノン、
- (テストステロン系)オキセンドロン:前立腺でアンドロゲンと競合阻害し、アンドロゲンのアンドロゲン受容体への結合を阻害。
[★]
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クロルマジノン酢酸エステル(クロルマジノン)、メストラノール
[★]
酢酸クロルマジノン、クロルマジノン