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Japanese Journal
- 後期の緑内障性視神経症患者にMRI撮影により 神経サルコイドーシスと診断できた症例
- 明石 麻里,下園 正剛,井上 学
- 神経眼科 38(2), 172-178, 2021
- <p> 緑内障性視神経症の後期,特に,最終期の患者は,すでに視神経乳頭蒼白で視機能も悪く,所見の変化を検出しづらい.緑内障性視神経症の後期,特に最終期の患者にMRI撮影を行うことが神経サルコイドーシスの診断に有用であった症例を経験したため報告する.</p><p> 症例は48歳男性.皮膚サルコイドーシスにて当院皮膚科通院中であり,当科では虹彩炎の既往と緑内障で経過 …
- NAID 130008055691
- 両下腿の潰瘍型皮膚サルコイドーシスの1例 (特集 肉芽腫症)
- 皮膚サルコイド(2)顔面に限局してみられたびまん浸潤型皮膚サルコイド (特集 "顔の赤み"鑑別・治療アトラス)
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- 1.サルコイドーシスとはどのような疾患なのでしょうか?この病気は約100年以上も前に、イギリスで皮膚の病気として発見されました。その後研究が進み、この病気は、おもに類上皮細胞やリンパ球などの集合でできた「 肉芽腫 」と ...
- サルコイドーシス とは、皮膚や臓器、神経、眼球など、全身のさまざまな部位に肉芽腫が形成される病気です。. 肉芽腫とは、類上皮細胞やリンパ球などが集合して硬くなった結節であり、内部にアクネ菌を封じ込めるような形態をしています。. アクネ菌 ...
- 皮膚サルコイドーシス 皮膚サルコイドーシスだけの場合もあります。日本では、結節型(大結節型、播種状小結節型(苔癬様型を含む))、局面型、びまん浸潤型、皮下型の4つに分け、ほかに多くの特殊型があります。
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★リンクテーブル★
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- 56歳の女性。気が遠くなるようなめまいを主訴に来院した。1年前に鼻翼に丘疹が出現した。皮膚サルコイドーシスと診断され、副腎皮質ステロイド外用薬の塗布により、3か月程度で皮疹は改善した。今朝から気が遠くなるようなめまいが出現したため受診した。体温 36.7℃。脈拍 40/分、整。血圧 132/72mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 414万、Hb 12.6g/dL、白血球 5,400、血小板 27万。血液生化学所見:総蛋白 7.4g/dL、アルブミン 4.3g/dL、AST 21U/L、ALT 22U/L、LD 261U/L(基準 120~245)、CK 78U/L(基準 30~140)、クレアチニン 0.5mg/dL。CRP 0.1mg/dL。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図で完全房室ブロックを認める。心エコー図(別冊No. 21)を別に示す。左室駆出率は45%であった。完全房室ブロックに対して一時的ペースメーカーを挿入した。
- 適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A049]←[国試_114]→[114A051]
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- 62歳の女性。動悸とめまいとを主訴に来院した。2年前に皮膚サルコイドーシスの診断を受け、薬物治療は行わず経過観察されている。3週前から労作時の息切れを自覚している。今朝から動悸と気が遠くなるようなめまいとが出現したため受診した。意識は清明。身長 159cm、体重 62kg。脈拍 78/分、不整。血圧 116/74mmHg。心雑音を認めない。下腿に浮腫を認めない。心エコー検査で左心室の一部が菲薄化し瘤状に変形し、収縮の低下を認める。Holter心電図(別冊No. 13)を別に示す。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D032]←[国試_109]→[109D034]
[★]
- ラ
- lupus pernio
- 関
- 凍瘡状狼瘡
[★]
- 英
- sarcoidosis
- 同
- サルコイド症、ベック病 Boeck disease、ベック類肉腫 Boeck sarcoid Boeck's sarcoid、ベニエー・ベック・シャウマン病 morbus Besnier-Boeck-Schaumann、血管類狼瘡 angio-lupoide
- 関
- 難病
概念
- 特定疾患治療研究事業の対象となっている難病である。
- 原因不明の全身性疾患
病因
- P. acnes?が抗原としてTh細胞に提示されるため?
- HLA-DRB1*1101 are assosiated with an increased risk for developing sarcoidosis (HIM.2136)
疫学
- 若年と中年に好発。
- 北に多く南に少ない。黒人に多い。HLAやサイトカイン遺伝子が関与か?
病型
病理
- 真皮および皮下組織に、結合組織に被包された類上皮細胞の特徴的な島嶼状結節性の肉芽腫がある。
- 皮膚では複数の類上皮細胞肉芽腫が主に真皮の上中層に生じる。ときに真皮深層、皮下組織、筋層に生じうる。
症候
- 無症状での検診発見例が大多数。微熱などの症状を出して来院することはまれ。
- 肺病変 :両側肺門リンパ節腫脹(bilateral hilar lymphadenopathy, BHL):胸部X線所見の割には無症状。
- 眼病変 :両眼性霧視(ぶどう膜炎、硝子体炎)
- 心病変 :心サルコイドーシス。心ブロック、不整脈、Adams-Stokes症候群
- 皮膚病変:2型ある。結節型、びまん浸潤型が多く、古い瘢痕(肘、膝)にサルコイド肉芽腫ができることがある。この肉芽腫を病理診断に使うと浸襲が少ない。
- 内分泌異常:高ACE活性、高カルシウム血症
- その他・・無痛性表在リンパ節腫大や心病変(まれだが本症の急死の原因)脳神経(致死的)
病変部位の頻度
- 肺(縦隔・肺門リンパ節,肺)95%以上
- 眼(ぶどう膜,網膜,硝子体)30-40%
- 皮膚5-10%
- 表在リンパ節腫脹のみられることがあり,時に心臓病変がみられる。
- YN I-112
- 初発症状:眼(眼前霧視)50%、呼吸器症状15%、皮膚症状5-10%、両側耳下腺腫脹、リンパ節腫脹
検査
- 生検:病理的に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を証明する。経気管支的肺生検や前斜角筋生検が行われる。
- 画像検査
- 胸部単純X線写真:両側肺門部リンパ節腫脹(BHL)、びまん性陰影、結節影、空洞病変、網状影、浸潤影、小粒状影
- 分類(I~III型):(I型)BHL、(II型)BHL+肺野病変、(III型)肺野病変。I型が最多。
- 胸部CT:縦隔リンパ腺腫脹、血管・気管支周囲の肥厚・不整像、胸膜不整像
- ガリウムシンチグラム(67Ga):病変部に集積。
- テクネシウムシンチグラム(99mTc):病変部に欠損像
- タリウムシンチグラム(201Tl):灌流欠損像
- PET:高集積
- 気管支鏡検査:気管分岐部周囲や両主気管支に毛細血管の増生・拡張や腫大したリンパ節による圧排像を認めうる。気管支内にサルコイド結節(肉芽腫)を認めうる。
- 気管支肺胞洗浄
- 細胞数増加
- リンパ球増加
- CD4/CD8比:高値 (喫煙者でも上昇しうる) → 液性免疫優位。血清γグロブリン上昇はこのためか?
- 皮膚生検、皮下結節生検、表在リンパ節生検、前斜角筋リンパ節生検、肝生検、縦隔・肺門部リンパ節生検:非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の証明
診断
診断基準
- 参考1
- 組織診断群(確実) :1-(2)のいずれかの臨床・検査所見があり,1-(3)が陽性。
- 臨床診断群(ほぼ確実):1-(2)①,②のいずれかの臨床所見があり,1-(2)③の(a)(ツベリクリン反応)又は(c)(血清ACE)を含む3 項目以上陽性。
- (1) 臨床症状:呼吸器症状(咳・息切れ),眼症状(霧視),皮膚症状(丘疹)など。
- (2) 臨床所見・検査所見
-
- (a) 胸部X 線・CT 所見(両側肺門リンパ節腫脹,びまん性陰影,血管・胸膜の変化など)
- (b) 肺機能所見(%VC・DLco・PaO2 の低下)
- (c) 気管支鏡所見(粘膜下血管のnetwork formation,結節など)
- (d) 気管支肺胞洗浄液所見※1(総細胞数・リンパ球の増加,CD4/8 上昇)
- (e) 胸腔鏡所見(結節,肥厚,胸水など)
- (a) 眼病変(前部ぶどう膜炎,隅角結節,網膜血管周囲炎など) → 眼サルコイドーシス
- (b) 皮膚病変(結節,局面,びまん性浸潤,皮下結節,瘢痕浸潤)
- (c) 表在リンパ節病変(無痛性腫脹)
- (d) 心病変(伝導障害,期外収縮,心筋障害など) → 心サルコイドーシス
- (e) 唾液腺病変(耳下腺腫脹,角結膜乾燥,涙腺病変など)
- (f) 神経系病変(脳神経,中枢神経障害など)
- (g) 肝病変(黄疸,肝機能上昇,結節など)
- (h) 骨病変(手足短骨の骨梁脱落など)
- (i) 脾病変(腫脹など)
- (j) 筋病変(腫瘤,筋力低下,萎縮など)
- (k) 腎病変(持続性蛋白尿,高カルシウム血症,結石など)
- (l) 胃病変(胃壁肥厚,ポリープなど)
- (a) ツベルクリン反応陰性
- (b) γグロブリン上昇
- (c) 血清ACE 上昇
- (d) 血清リゾチーム上昇
- (e) 67Ga 集積像陽性(リンパ節,肺など)
- (f) 気管支肺胞洗浄液の総細胞数・リンパ球増加,CD4/8 上昇
- 類上皮細胞からなる乾酪性壊死を伴わない肉芽腫病変生検部位(リンパ節,経気管支肺生検,気管支壁,皮膚,肝,筋肉,心筋,結膜など)。クベイム反応も参考になる
治療
- stage0やⅠ(BHL)では経過観察
- stageⅡ(BHL+肺陰影)、Ⅲ(肺陰影のみ)、Ⅳ(肺繊維化)では
- 1ステロイド(8割) 2免疫抑制剤メソトレキセート・アザチオプリン(難治性2割に)
予後
- 70%は2年以内に自然寛解。5-10%は難治性に進行。
- 死因の60%は心サルコイドーシスであり、心病変(刺激伝導障害)をきたす。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/266
- http://www.nanbyou.or.jp/upload_files/043_s.pdf
- http://www.jssog.com/www/top/shindan/shindankijyun.html
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- 英
- carp
- ラ
- Cyprinus carpio
- 関
- コイ科、ローチ、コイ属、Barbus属、コイ目、ヒメハヤ、ドジョウ
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- 英
- skin
- ラ
- cutis
- 関
- 皮膚の構造
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- 英
- monkey、simian
- 関
- 類人猿、真猿亜目、直鼻猿亜目
[★]
- 英
- sarcoid
- 関
- 皮疹