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陰茎 |
ヒトの男性器の断面図
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ラテン語 |
penis
pene
pen? |
英語 |
Penis |
器官 |
男性器 |
動脈
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静脈
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浅陰茎静脈
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神経
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陰核背神経
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陰茎(いんけい、英語:penis)は体内受精をする動物のオスにあって、身体から常時突出しているか、あるいは突出させることができる器官である。精子をメスの体内に直接送りこむ際に、これを雌の生殖器に挿入するのに用いられる性器(交接器)である。雄の生殖器、特に外性器のうちのひとつ。また、哺乳類では泌尿器を兼ね、睾丸の上部から突き出ている。
目次
- 1 動物一般
- 2 ヒトの陰茎
- 2.1 構造と機能
- 2.1.1 海綿体
- 2.1.2 亀頭
- 2.1.3 包皮
- 2.1.4 尿道
- 2.2 陰茎のサイズ
- 2.3 陰茎の病症
- 2.3.1 勃起不全
- 2.3.2 包茎(真性包茎)
- 2.3.3 尿路感染症
- 2.3.4 陰茎折症(陰茎骨折)
- 2.4 陰茎の文化
- 2.4.1 陰茎の俗称
- 2.4.2 各地の男根信仰
- 2.4.2.1 神事
- 2.4.2.2 抽象的シンボルとして
- 3 ヒト以外の陰茎
- 4 出典
- 5 関連項目・文献
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動物一般
体内受精する動物の多くが、精子を雌の体内に注入するため、雌の体内に差し入れることのできる管状の構造を発達させており、これが陰茎である。体内受精であっても、精包を受け渡すなど、交尾をしない型もあるので、体内受精する動物のすべてのオスが持っているわけではない。陰茎は、雄性生殖巣の出口に位置し、そこから突出するか、必要な場合に突き出すことができる。生殖巣の出口は肛門と共通であるか、あるいはそれに近い所にある例が多いため、陰茎もそこにある場合が多い(脊椎動物や昆虫類)が、例外もある。例えばミミズ類では体の前半、環帯より前の体節にあり、カタツムリなどでは体中央付近側面にある。
一つあれば事足りるから一つだけ持つ例もあるが、複数を持つ例もある。脊椎動物ではほ乳類や鳥類(あれば)やカメは一本、同じは虫類でもヘビやトカゲは一対である。無脊椎動物ではウズムシ類や昆虫は一本、ミミズ類は複数対を持つ。
陰茎を持つ動物では、雌にもそれに対応する構造が形成される例もあり、これを陰核と言う。
なお、線虫類では交尾の際に雌の体内に挿入する針状構造があるが、精子が内部を通り抜けるのではないので、陰茎とは言わず、「交尾針」と呼んでいる。
ヒトの陰茎
通常時のヒトの陰茎。1. 陰茎海綿体、2. 包皮、3. 陰茎亀頭、4. 外尿道口
哺乳類の陰茎には、尿道が中を通っているのが特徴である。尿道には、精子を含む精液と、尿との両方が流れる。したがって、陰茎は、性器であると同時に泌尿器の働きを持っている。尿道の途中には弁があり、尿と精液が交ざり合うことはない。陰茎は、性行為の際に海綿体が充血して勃起することで女性器(膣)に挿入可能な硬さを持つようになる。ヒトの陰茎には陰茎骨がない。
構造と機能
陰茎は、平時は左右の脚の間の前方に懸垂する柔軟な器官で、普段は排尿に用いられ、また性交時には勃起し、精液を射出する器官でもある。第二次性徴によって男性器の成長のTannerの第3段階より陰茎が長くやや太くなり(陰茎の増大から約1年後に陰毛が発生する)、第4段階で長く太くなる。そして第5段階で成人型となる[1]。形状・長さ・太さ・色合いなどには個人差がある。完全にまっすぐな陰茎はまれであり、大抵上下左右いずれかの方向に曲がっている。大きく曲がっていても性交に支障はまずないが、45°を超えるようだと支障を来たし手術で矯正することがある。ペイロニー病も参照。
海綿体
陰茎の内部には、左右1対の陰茎海綿体と、その下側を通るある尿道海綿体の、計3本の海綿体が通っている[2]。 2本の陰茎海綿体は根部で左右に分かれ、陰茎脚を形成しており[2]、尿道海綿体は中に尿道が通っている[2]。 海綿体は、体内の会陰部から陰茎の先端まで続いており、陰茎の大半を構成している。陰茎の先端まで続いているのは尿道海綿体であり、根側では尿道球部を、亀頭を形作っている[2]。海綿体は白膜と呼ばれる強靱な膜で包まれ、それを更に陰茎筋膜、浅陰茎筋膜が包み、その外が皮膚となっている[2]。
海綿体の内部は、蛇行する静脈洞が密集してスポンジ状になっており[3]、副交感神経を通じて、陰茎深動脈からの血流が調節されている。性的興奮やその他の生理現象により、静脈洞への血流が多くなり、海綿体は血液で満たされて膨張して硬くなる。また、それと同時に海綿体表層部の導出静脈が圧迫・閉塞され、海綿体からの血液の流出が阻害される[3]。これにより、陰茎全体も膨張して硬く変化する。これを陰茎の勃起と呼ぶ。勃起時に最も硬くなるのは陰茎海綿体であり[要出典]、精液通路(尿道径)の確保のため、尿道海綿体は比較的柔らかい。
亀頭
亀頭(きとう)とは、陰茎の先端部分のくびれ(亀頭冠)から先の太さが違う部分をいう。尿道海綿体が陰茎の先端で太くなっており、皮膚のすぐ内側にまで存在している。亀頭部の皮膚はそれ以外よりも薄く、尿道海綿体に癒合している。亀頭の皮膚、皮下には、感覚受容器が発達しており、性行為の際の摩擦に特に敏感である。
亀頭の形状にも意味があり、前後運動の際、膣内に残された(他人 = ほかのオスや自身の)古い精液を掻き出す働きを持つ。ゴードン・ギャラップ博士による人工性器とコーンスターチを使った実験では、くびれのないものの35%に対し、くびれたものでは90%以上を排出している。[4][5][6]。
包皮
亀頭以外の陰茎の皮膚は、陰茎内部の組織と癒合しておらず、容易に前後に移動することができる。これにより性交の際の前後運動を円滑に行うことができる。この皮膚を「包皮(ほうひ)」と呼ぶ。 包皮には体毛は見られず[2]、また亀頭の近辺の包皮には皮脂線が多く、これが恥垢となる[2]。
小児の場合、亀頭は包皮に覆われているのが生理的に普通である。成長してからも覆われたままで亀頭が露出しないものを「包茎(ほうけい)」と呼ぶ[7]。すなわち、勃起時には亀頭を全て露出させることが一般的だが、陰茎の成長に伴って、概ね思春期を過ぎる頃までには、自然と包皮が反転して露出可能になるか、あるいは手で包皮を反転させて露出可能にする。このように変化する過程やその時期は、人によって非常に大きな差がある。形態的には包茎は包皮が後退できない状態を意味するが[8]、反転不能のものを真性包茎と呼び、可能であるが包皮の過長のものを仮性包茎と呼ぶ。包茎は、分泌物の貯留により炎症の原因となり、さらに二次的には結石・コンジローム、癌化の下地となると指摘されている[7]。性交に支障があり、保険適用の治療対象となる。割礼していない陰茎の場合は通常時包皮を被っているのが普通である[9]。
動物(哺乳類)の多くでは、亀頭部分を保護する目的から、包茎ないし表皮の下に埋もれている事が常態で、勃起時にのみ突出する。シロナガスクジラの陰茎は最大で約2mの長さを持つが、これは通常の遊泳時にはS字型に表皮下に収納されており、外部に露出していない。[要出典]
尿道
尿道海綿体を通る尿道は、亀頭の下側を通り、陰茎の先端に達し、そこで体外とつながる(外尿道口)。尿道は骨盤内部で膀胱に接続されている。膀胱にたまっている尿は、尿道を通り、陰茎の先端から体外へ排泄される。
一方、精子の通り道は、精管の端の射精管が尿道に、膀胱を出たばかりの場所で接続されており、ここで尿道に合流する。この部位の尿道は、前立腺の中を貫通している。前立腺は、もうひとつの分泌線である精嚢と同様、精液の成分のほとんどを分泌する腺で、尿道を通る際に分泌液が精子と混ぜ合わされ、受精に適したpHと粘度になった後、体外に射出される。
尿の排泄は、膀胱の壁の筋の収縮によって起こる。精液の射出は、射精管、前立腺の壁の筋の収縮によって起こる。[要出典]いずれも、これらを下腹部に力を入れて我慢する際には、陰茎よりも上流(内部)に相当する部位(尿生殖隔膜部)の尿道にある尿道括約筋を収縮させることで行われる。
勃起時には尿道が狭くなり尿の排泄が、不可能ではないにせよ困難となる。しかし射精時には尿道括約筋の働きにより尿の排泄が不可能となるばかりでなく、尿意も感じなくなり[要出典]、尿道は精液の専用通路に切り替わる。性交時に膣内に尿が漏れることがないのは、このような理由によるものである[要出典]。
陰茎のサイズ
詳細は「ヒトの陰茎のサイズ」を参照
ヒトの陰茎の大きさは個人によって様々である。乳幼児の頃は2 - 3cm程、引き伸ばした大きさ(≒勃起時)は約4cm程度。思春期開始時には4cm弱、引き伸ばした大きさ(≒勃起時)は6cm程度で第二次性徴を経て急速に発達し、[要出典] 成人では、平常時8cm、勃起時は報告によるが9.5cm[10]、12.7cm[11]などとされている。17歳くらいまでに成長が止まると考えられている[12]。
陰茎の病症
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勃起不全
詳細は「勃起不全」を参照
ドイツ語でインポテンツ(Impotenz;略してインポ)。近年ではED (erectile dysfunction) とも呼ばれる。陰茎の勃起は、副交感神経に依存しており、末梢神経障害、心因性、脊髄損傷などで十分な勃起が起きなくなることがある。この勃起機能の低下を「勃起不全」という。ストレスなどで一時的に陥ることもあり、また糖尿病など特定の病気によってや、年齢を重ねるに従い勃起不全となる率も高くなる(バイアグラを参照)。40歳を過ぎると半数以上が勃起不全になると推定されている[要出典]。
包茎(真性包茎)
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詳細は「包茎」、「割礼」、および「包茎手術」を参照
包皮を反転させて亀頭を露出させることが不可能な場合を、「包茎(ほうけい)」あるいは「真性包茎(しんせいほうけい)」と呼ぶ。包皮の一部が亀頭に癒着していることや、亀頭先端を覆う包皮が狭い(包皮輪狭窄が起こっている)ために亀頭を通過させられないことが原因で起こる[7][8]。罹患率は0.6 - 3.7%[13]、または15歳の男性で8.6%[14]などと言われている。
包皮輪狭窄が起こっている包茎には、平常時には包皮を反転させられる場合があるが、その結果、包皮の狭い部分が陰茎を絞扼し、亀頭が鬱血し、包皮を亀頭に被せられなくなることがある。このような症状を、「嵌頓(かんとん)」ないしは「嵌頓包茎(かんとんほうけい)」と呼ぶ場合もある。この場合、鬱血している部分が壊死する恐れがあるため、速やかに医療機関で処置を受ける必要がある。
平常時に亀頭が包皮に覆われているものの、勃起時に自然と亀頭が露出する、または手で容易に包皮を剥いたり亀頭に被せたりすることができる場合は、「仮性包茎(かせいほうけい)」と呼ばれる[7]。治療対象となるのは病理学上の真性包茎が診療対象である。したがって診療上は包茎といった場合は真性包茎のみをさし、公的医療保険の対象となる。割礼を行わない成人男性の大半はこのような通常時包皮をかぶった状態であるとされており、通常、勃起や性交や射精に支障はない。
包茎治療
詳細は「 包茎手術」を参照
包茎治療は包茎の治療には外用コルチコステロイドと緩やかな伸長が有効であるが、包皮の環状切除が必要となることもある[8]。
包皮の環状切除は、勃起時に余る分の包皮を外科的に切除してしまい、亀頭を覆うことができないようにする包皮切除手術(包茎手術)である。二次性徴終了後も包皮が反転できるようにならず勃起時に陰茎に痛みを感じる場合、あるいは嵌頓状態になって戻らない場合には、外科的治療の対象となり、健康保険の適用対象となる。
その一方で、勃起の妨げとはならない場合や、小児以下への治療や、単なるアンカット(俗に言う仮性包茎)の場合は、美容外科(美容整形)と同様に自由治療となり、健康保険は適用されない。
また、民間療法としては、思春期以降、アンカット(仮性包茎)ペニスを気にした男性が、故意に包皮を剥いたまま生活することで、いつしか常に包皮が反転した状態でとどまるようになることがあるとの俗説から、通信販売(インターネット上のサービスを含む)などでこのための器具・物品が販売されている様子も見られる。[要出典]。
割礼は地域によって慣習的に行われているが、その意味においては根拠に基づいた医療にはよらず、もっぱら宗教などに基づく風習的な面が強く、『スポック博士の育児書』では住んでいる地域で周囲が慣習的に行っている場合にのみ、将来的な子供間の被差別(いわゆるいじめ)などを回避する意味合いから施術を勧めている程度である。特に発展途上国では不衛生な状態での包皮切除により重大な結果を招くことが多くあり、長年問題視されている。
アメリカでは新生児に対する包皮切除手術が盛んに行われていた時期があったものの、ヨーロッパとは違い、包皮の重要性を説く一部の学説を契機に、新生児への割礼を行わない例も見受けられる[要出典]。また、新生児期に包皮を切除された者の中には、包皮を取り戻したいという意思を持つ者もいるため、包皮再生手術も行われている。詳しくは割礼を参照のこと。また新生児に対する包皮切除手術の結果として、将来的な陰茎の変形などのケースも多数あり、こういった手術を問題視する傾向もある。
尿路感染症
男性は、女性に比べて陰茎のぶんだけ尿道が長く(一般的に男性は十数 cmで、女性は4 cm前後である)、また肛門から外尿道口が離れているため、女性に比較して尿路感染症にかかりにくい。しかし、高齢になると、男性も前立腺肥大のため膀胱に尿が貯留する傾向となるため尿路感染症にかかりやすくなる。
陰茎折症(陰茎骨折)
詳細は「 陰茎折症」を参照
勃起状態の陰茎に無理な力が加わると、海綿体を包んでいる白膜(陰茎海綿体薄膜)などが断裂する事があり、これを陰茎折症と言う[15]。
陰茎の文化
詳細は「ファルス (性)」を参照
陰茎は着衣状態では露出していないことが前提となるが、それでも男性性の象徴として、更には文化的な様々な意味付けにもより、シンボル的な扱われ方をする。この中で直接的に陰茎そのものを扱うのではなく、一種の偶像として陰茎の模型を作り、これを扱う文化形態も見られる(後述)。こういった文化では、信仰の形態としては民俗学の範疇で「男根信仰」ないし「陽物崇拝」と呼ばれる[要出典]。
その一方、大衆文化において極めて通俗的な事柄の範疇にしばしば陰茎にまつわる事物も見出せ、それらは性にまつわる文化のみならず、多岐にわたる。
陰茎の俗称
幼児語における俗称として「ちんちん(おちんちん)」「ちんぼこ(ぼこちん)」「ちんこ」「ちんぽ」「ぽこちん(ちんぽこ)」がある(カタカナ書きすることもある)。これらは幼児や児童が自身の体の一部として認識するための語としても使われる[要出典]。おちんちんの項を参照。その一方で成人男子の陰茎を指す隠語としては「マラ(摩羅)」「竿(肉竿)」「肉棒」などがある。
民俗学関係では、女性器の外陰部を「女陰」と呼ぶのに対して、男性器の陰茎を「男根」「陽根」と呼んでいる。また、大きな膣口の女陰を「巨陰」と呼ぶのに対して、大きな男根を「巨根」と呼んでいる。
各地の男根信仰
神事
日本の一部の神社では、五穀豊穣・子宝の神として、陰茎(ペニス)をご神体としているところがある。特に有名なのが、愛知県小牧市にある田縣神社(たがたじんじゃ)[16]で、毎年3月15日に行われる「豊年祭」では、木でできた巨大な陰茎「大男茎型(おおおわせがた)」を神輿に乗せて練り歩くもので、当日は外国人も含め、多くの観客が訪れる。
関東地方では、川崎大師の近くにある若宮八幡宮(公式サイト)境内の金山神社に、子宝などの象徴として陰茎が奉られている。毎年4月の第1日曜日に「かなまら祭」として、陰茎神輿が練り歩く。近年ではエイズ除けの祭りとして国際的に知られるようになったという[要出典]。
静岡県賀茂郡東伊豆町稲取の「どんつく神社」には、木製の巨大な陰茎を載せた神輿が鎮座している。この神社の名前自体が、陰茎で「どん」と「突く(つく)」ということに由来するものである。毎年6月第1火 - 水曜日の2日間にかけて、「どんつく祭」が開催され、前述の神輿が温泉街を練り歩く。
福岡県田川郡添田町の深倉峡には奇岩「男魂岩」があり対岸の「女岩」との間がしめ縄で結ばれている。11月には「男魂祭」が開かれる。
他に男根信仰で有名な神社には、栃木県日光市と群馬県利根郡片品村の境にある金精神社、和歌山県西牟婁郡白浜町の歓喜神社、山口県長門市俵山の麻羅観音などがある。
抽象的シンボルとして
ペニスは古来世界中で子孫繁栄やエネルギーのシンボルとしてさまざまな形で表現されてきた。
ヒト以外の陰茎
アイスランドペニス博物館に展示されているシロナガスクジラの陰茎
- 有袋類の多くは二股に分かれた陰茎を持っている[要出典]。
- イルカは陰茎で物を掴めるという都市伝説があるが、それはある程度事実を反映しており、クジラやイルカは陰茎の先を性交を楽にするためにある程度曲げることができる。
- 哺乳類の最小の陰茎はヨーロッパトガリネズミの5mm、最大はシロナガスクジラで2mを越える(勃起時のサイズは交尾時にしか観察できないため測定は困難)。
- 鳥類で陰茎を持つのはダチョウ目、シギダチョウ目とカモ科である。これらの陰茎は哺乳類と構造が異なり、総排泄孔壁のリンパ液での勃起による。鳥類の中でもアフリカオタテガモは体長の半分近くになる、体の大きさに対し全脊椎動物中最長の陰茎を持つ[要出典]。
- 爬虫類の有鱗目は2つの対になった半陰茎を持つ。
- 魚類の交尾鰭や交接器は鰭が変化して生じた。
- 昆虫の雄のペニスの相同器官は把握器 (aedeagus) と呼ばれる。
備考:アイスランドには「アイスランドペニス博物館[17]」という規模こそ小さいが、世界でも類を見ない陰茎のみをテーマにした博物館がある。同館の標本・陰茎の剥製コレクションは、アイスランドの陸海に住むほとんどの哺乳類を網羅し、なかでも23種の鯨の陰茎を並べて示すという世界でも珍しい展示物がある。2011年1月初旬に死亡した男性のペニスが標本化され、ホモ・サピエンスのペニスが博物館の所蔵品に加わることになった。
出典
- ^ 思春期の発現・大山健司
- ^ a b c d e f g 日野原重明、井村裕夫、2008、『看護のための最新医学講座 第2版』、中山書店 29.
- ^ a b 日野原、井村 (2008) p.291
- ^ The human penis as a semen displacement device Evolution and Human Behavior, 24, 277-289 (July 2003)
- ^ BBC NEWS | Health | Penis is a competitive beast
- ^ x51.org記事
- ^ a b c d 小野江為則、小林博、菊池浩吉編著、18章生殖器18.2陰茎の病理(2)包茎、『病理学』、第二版、pp.480-481、理工学社。ISBN:4-8445-5126-4
- ^ a b c 包茎と嵌頓包茎、メルクマニュアル、第18版、Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., U.S.A.
- ^ Desmond Morris (1986)
- ^ 中村亮 (1961) 日本泌尿器科学会雑誌 52:172
- ^ 鬼塚卓弥(1996) 『形成外科手術書 実際編 改訂第3版』 p.927
- ^ Ponchietti R, Mondaini N, Bonafè M, Di Loro F, Biscioni S, Masieri L (February 2001). "Penile length and circumference: a study on 3,300 young Italian males". European Urology 39 (2): 183–6.
- ^ 鬼塚卓弥、1996、『形成外科手術書 実際編 改訂第3版』、南江堂 927.
- ^ 松野正紀 監修、北島政樹、加藤治文、畠山勝義、北野正剛(編)、2007、『標準外科学 第11版』、医学書院 1150.
- ^ 田中啓幹、盛岡政明(編)、2001、『泌尿器科学ハンドブック』、大学教育出版 59.
- ^ 参考サイト
- ^ The Icelandic Phallological Museum
関連項目・文献
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- 女性器
- フォアダイス
- 巨根
- ペニスバンド - 女性用の陰茎の代替物。
- おちんちん - 陰茎(男性外性器)の幼児語。
- 朝立ち (生理現象) - 寝起きに見られる陰茎の勃起現象。
- 陽物崇拝 - 古代においては、陰茎は繁栄の象徴と見なされることが多くあった。ファルス (性)を参照。
- 生殖器崇拝
- 金精神 - 陰茎の形をした御神体を祀った日本の神
- 割礼 - 幼少時に包皮を切除する儀式。アメリカなどの国やユダヤ教徒・イスラム教徒が衛生上、または宗教上の理由で行っている。
- 去勢
- 包茎手術商法 - 包茎手術に高額な金銭を請求するトラブル
- penis envy
- マルク・ボナール, ミシェル・シューマン, 藤田真利子 (訳) 『ペニスの文化史』 (作品社、2001年) ISBN 4878934263
- デビッド・フリードマン, 井上広美 (訳) 『ペニスの歴史 ― 男の神話の物語』 (原書房、2004年) ISBN 4562038527
- ペニス増大 - 陰茎の大きさを増大させる手法。
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