肺胞気動脈血酸素分圧較差
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Japanese Journal
- 気管切開後の神経筋疾患患者における短時間腹臥位が酸素化に及ぼす効果
- 安間 文彦,野口 雅弘,酒井 素子 [他]
- 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 17(2), 171-174, 2007-08
- NAID 40015754088
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- 出典 労働省安全衛生部労働衛生課編 「じん肺診査ハンドブック」1978年3月15日第1刷 p.55 肺胞気・動脈血酸素分圧較差の算出 肺胞気・動脈血酸素分圧較差を求めるためには ...
- はいほうきどうみゃくけつさんそぶんあつこうさ。A-aDo2。 肺胞気動脈血酸素分圧較差とは、肺胞レベルのガス交換障害を判定する際に用いられる数値である。詳細はA-aDo2を参照。
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、66~68の問いに答えよ。
- 84歳の男性。早期胃癌の治療のため入院中である。
- 現病歴:2か月前から上腹部痛を自覚し、改善がないため受診した。上部消化管内視鏡検査で胃前庭部小彎の早期胃癌と診断された。5日前に入院し、翌日に内視鏡的粘膜下層剥離術が行われたが、同日夜に200mL程度の吐血があり、緊急で内視鏡的止血術が行われた。吐血した際には激しい咳を伴っていた。昨日から38.7℃の発熱と呼吸困難とを自覚している。
- 既往歴:60歳時に胆嚢摘出術。
- 生活歴:喫煙は60歳まで10本/日を40年間。飲酒歴はない。石綿などの粉塵吸入歴はない。
- 家族歴:父親が肺癌で死亡。母親が脳梗塞で死亡。
- 現症:意識は清明。身長 154cm、体重 41kg。体温 37.6℃。脈拍 96/分、整。血圧 112/60mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 92%(リザーバー付マスク6L/分酸素投与下)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音に異常を認めないが、両側の胸部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体(±)、潜血(-)。血液所見:赤血球 378万、Hb 11.4g/dL、Ht 33%、白血球 16,800(桿状核好中球 8%、分葉核好中球 76%、好酸球 3%、単球 3%、リンパ球 10%)、血小板 33万。血液生化学所見:総蛋白 6.1g/dL、アルブミン 2.3g/dL、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 32U/L、ALT 59U/L、LD 363U/L(基準 176~353)、尿素窒素 15mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 169mg/dL、HbA1c 6.0%(基準 4.6~6.2)、Na 135mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 99mEq/L、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP) 120pg/mL(基準 18.4以下)。免疫血清学所見:プロカルシトニン 0.20ng/mL(基準 0.05未満)、CRP 18mg/dL。尿中レジオネラ抗原陰性、尿中肺炎球菌抗原陰性。
- 動脈血ガス分析(リザーバー付マスク6L/分酸素投与下):pH 7.45、PaCO2 35Torr、PaO2 63Torr、HCO3- 25mEq/L。仰臥位のポータブル胸部エックス線写真(別冊No. 11A)及び胸部CTの水平断像(別冊No. 11B)と冠状断像(別冊No. 11C)とを別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [111G067]←[国試_111]→[111G069]
[★]
- 78歳の男性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。6年前から坂道や階段を昇る際に息切れを自覚していた。1か月前に感冒様症状があり、その後、呼吸困難が増強するため受診した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。喫煙は60歳まで50本/日を35年間。意識は清明。身長 162cm、体重 63kg。体温 36.2℃。脈拍 92/分、整。血圧 132/66mmHg。呼吸数 28/分。SpO2 91%(room air)。呼吸音は背部にfine cracklesを聴取する。ばち指を認める。血液所見:赤血球 499万、Hb 16.2g/dL、Ht 47%、白血球 8,900(桿状核好中球 4%、分葉核好中球 78%、好酸球 1%、好塩基球 0%、単球 2%、リンパ球 15%)、血小板 17万。血液生化学所見:LD 380IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP) 37pg/mL(基準 18.4以下)、KL-6 1,460U/mL(基準 500未満)。CRP 1.2mg/dL。胸部エックス線写真(別冊No. 10A)と胸部CT(別冊No. 10B)とを別に示す。
- 検査結果として最も予想されるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A028]←[国試_109]→[109A030]
[★]
- 次の文を読み、37、38の問いに答えよ。
- 39歳の男性。眠気と労作時の息切れとを主訴に来院した。
- 現病歴:半年前から昼間の過度の眠気を自覚していた。2か月前から夜間のいびきがひどくなり呼吸が止まっていることがあると家族から注意されることが多くなった。2週前から労作時の息切れを自覚するため受診した。
- 既往歴:37歳時に自転車事故による左大腿骨骨折。
- 生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親が脳梗塞。
- 現症:意識は清明。身長 165cm、体重 105kg。体温 36.4℃。脈拍 84/分。血圧 160/100mmHg。呼吸数 16/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 503万、Hb 15.1g/dL、Ht 44%、白血球 9,200、血小板 23万。CRP 0.2mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.32、PaCO2 72Torr、PaO2 50Torr、HCO3- 36mEq/L。
- この患者の肺胞気-動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)として正しいのはどれか。
- なお、PAO2(肺胞気酸素分圧)=150-PaCO2/0.8とする。
- a -10 Torr
- b 0 Torr
- c 10 Torr
- d 50 Torr
- e 60 Torr
[正答]
※国試ナビ4※ [109H036]←[国試_109]→[109H038]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101B030]←[国試_101]→[101B032]
[★]
- 異常がなければ高い確率で肺血栓塞栓症を否定できる検査はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D012]←[国試_110]→[110D014]
[★]
- 英
- alveolar-arterial oxygen difference, A-aDO2, AaDO2, A-a Do2, A-aDo2, AaDo2, a-ADO2
- 同
- 肺胞気-動脈血酸素分圧較差、A-a gradient?、alveolar-arterial oxygen gradient?
- 関
- 呼吸不全
意義
定義
考え方
- 吸気したO2は肺胞に留まる分(PAO2)と肺血管に移行した分に分けられる。
- 肺血管に移行した分 と 末梢で消費されずに残ったO2がPaO2として検出されるので、PaO2は使えない。
- O2を消費して排出されたCO2の動脈血濃度を用いて、肺血管に移行した分を算出する。
- 従って、
-
- PIO2:吸気酸素分圧。FIO2:吸気酸素比率、R:呼吸商(0.8)
- AP:大気圧(760torr)、47:水蒸気分圧(37℃)、FIO2:吸気酸素濃度
-
-
- A-aDO2 = PAO2 - PaO2 = 150 - PaCO2/ 0.8 (torr) - PaO2
基準値
- 20 Torr以下
- 15 Torr以下(YN.I-24)
肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)の開大
- YN.I-24
-
- 肺胞死腔が多くなると最初はCO2の排出が低下し、やがてO2の摂取も低下する。
- VA/Qが大きい → 血流のない肺胞の増加:VA >>>> Q
- 局所的な二酸化炭素の排出は十分に行われるが、肺全体としては換気が有効利用されないことを示す。
- シャント:VA/Q=0
- VA/Qが小さい → 換気のない肺胞の増加:Q >>>> VA
- O2の摂取が低下する。肺全体として見るとSaO2が低下する
[★]
- 英
- oxygen
- 関
- 空気、酸素療法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%B0%97
麻酔科
- 参考1
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酸素
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笑気
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空気
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二酸化炭素
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医療ガス配管
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緑
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青
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黄
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橙
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ガスボンベの色(日本)
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緑
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ピンインデックス
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ピン
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2
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2
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3
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2
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角度(時計回り)
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180
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135
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120
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-90
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参考
- http://www.eonet.ne.jp/~hidarite/me2/anzenkanri05.html
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- 英
- alveolus (Z), alveoli, pulmonary alveoli, alveoli of the lung
- ラ
- alveoli pulmonis
- 関
- 肺、肺胞中隔
解剖
- 表面積:80m2。40-120m2。(およそテニスコートの広さ) 参考によると 縦23.77m横10.97mの長方形だけど?
- 48畳くらいか(ワンルームマンション6畳x8部屋分くらい) = 80(m2) / 1.65(m2/畳)。 1畳 ≒ 0.9(m) x 1.8(m) = 1.62 (m2) ← コンパネの大きさですね
組織
呼吸生理
- 肺胞を押しつぶす力P, 肺胞の半径r, 表面張力T
- P = 2T / r
- 肺胞収縮→r↓→サーファクタントの密度↑→表面張力↓→P↓→肺胞の虚脱が防がれる
[★]
- 英
- partial pressure of oxygen, pO2, oxygen partial pressure
- 関
- 大気圧
- 大気中の酸素分圧:760 * 0.21 = 159.6 mmHg
[★]
- 英
- vital energy, life energy, active energy