出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2020/05/14 16:51:07」(JST)
グラクソ・スミスクラインの Priorix | |
成分一覧 | |
---|---|
麻疹ワクチン | 生ワクチン |
流行性耳下腺炎ワクチン | 生ワクチン |
風疹ワクチン | 生ワクチン |
臨床データ | |
販売名 | M-M-R II, Priorix, Tresivac, Trimovax, その他 |
Drugs.com | |
法的規制 |
|
識別 | |
ATCコード | J07BD52 (WHO) |
ChemSpider | none |
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新三種混合ワクチン(しんさんしゅこんごうワクチン)とは、麻疹(measles)、流行性耳下腺炎(おたふく風邪、mumps)、風疹(rubella)の三種の弱毒化ウイルスが混合された3価生ワクチンで、頭文字からMMRワクチンと呼ばれる。日本ではMMRワクチンは未承認であるため、日本産のワクチンは無い。
日本では、1988年(昭和63年)から1993年(平成5年)まで実施されていた。しかし、大阪大学微生物病研究所の占部株ムンプスワクチンによる無菌性髄膜炎発生率が高い事が問題となり、接種中止となった。2006年(平成18年)4月から、副反応が問題となった占部株ムンプスワクチンを除いた、麻疹・風疹混合(MR)ワクチンの予防接種が開始された。世界では、グラクソ・スミスクラインの商品名 Priorix が有名なMMRワクチンである。
日本で輸入のMMRワクチンを接種することは、国立国際医療研究センター病院など薬監証明を取ったトラベルクリニックの自由診療で予防接種が可能で、日本の医薬品医療機器総合機構による医薬品副作用被害救済制度は適用されないが、輸入ワクチン副作用被害者補償制度(輸入商社による補償制度)の対象となる。
アメリカ合衆国においては、1971年から一般的に行われており、現在では改良された混合ワクチンが利用されている。さらに2005年には、アメリカ食品医薬品局(FDA)が、麻疹・流行性耳下腺炎・風疹・水痘-帯状疱疹の4価ワクチン(MMRV、Vは varicella-zoster の頭文字)の予防接種を認可している。
1998年、新三種混合ワクチンの接種と自閉症の発症との間に「関係性があると指摘する論文」が、医学雑誌『ランセット』に発表され[1]、イギリス・アメリカ合衆国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドにおいて、ワクチン接種が激減し、麻疹に感染する子供が増加した。2010年1月、イギリスの医事委員会(General Medical Council)は、論文に問題があることを指摘し、ワクチンと自閉症の関連性が全否定された[2]。
『ランセット』は、捏造された虚偽のデータに基づく科学における不正行為であるとして、2010年に同論文を撤回し[3][4]、主著者であるイギリスの医師アンドリュー・ウェイクフィールドの医師免許を剥奪するという懲戒処分に至った[5]。
2011年に追調査が行われ、詐欺であったことを裏付ける論文が発表されている[6]。
なお、関連性が全否定された後でも、噂は根強く残り続けた。イタリアでは予防接種をする子供が減少した結果、麻疹の発症が3倍に増えるという余波が見られ、それにより未接種者は義務教育を受けられない法律が施行された[7]。
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リンク元 | 「ジフテリア,破傷風,百日咳混合ワクチン」 |
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病原体 | 感染症 | ワクチン | 学校伝染病 | ワクチンの形状 | 潜伏期間 | 季節性 | 年齢 | 出席停止解除条件 | |
ジフテリア菌 | Corynebacterium diphtheriae | ジフテリア | ジフテリア,破傷風,百目咳混合ワクチン | トキソイド | |||||
百日咳菌 | Bordetella pertussis | 百日咳 | ○ | 不活化 | 6~14 | 咳の消失 | |||
結核菌 | Mycobacterium tuberculosis | 結核 | BCG | ○ | 不活化 | 伝染のおそれが無くなるまで | |||
ポリオウイルス | poliovirus | ポリオ | ポリオワクチン(経口) | 生 | |||||
麻疹ウイルス | measles virus | 麻疹 | 麻疹・風疹混合ワクチン | ○ | 生 | 10~12 | 0~2 | 解熱後3日 | |
風疹ウイルス | rubella virus | 風疹 | ○ | 生 | 18 | 春~初夏 | 4~9 | 発疹消失 | |
日本脳炎ウイルス | Japanese encephalitis virus | 日本脳炎 | 日本脳炎ワクチン | 不活化 | |||||
インフルエンザウイルス | influenza virus | インフルエンザ | インフルエンザワクチン | ○ | 不活化 | 1~5 | 冬期 | 解熱後2日 | |
インフルエンザ菌 | Haemophilus influenzae | 化膿性髄膜炎など | Hibワクチン | ||||||
肺炎球菌 | Streptococcus pneumoniae | ||||||||
水痘・帯状疱疹ウイルス | varicella zoster virus | 水痘 | ○ | 生 | 11~21 | 冬(12, 1) | 5~9 | 発疹の痂皮化 | |
ムンプスウイルス | mumps virus | 流行性耳下腺炎 | ○ | 生 | 18~21 | 耳下腺腫脹消失 | |||
B型肝炎ウイルス | hepatitis B virus | B型肝炎 | 成分 | 60~160 | |||||
A型肝炎ウイルス | hepatitis A virus | A型肝炎 | 不活化 | 15~40 | |||||
狂犬病ウイルス | rabies virus | 狂犬病 | 不活化 | ||||||
アデノウイルス | adenovirus | 咽頭結膜熱 | ○ | ||||||
黄熱病ウイルス | yellow fever virus | 黄熱病 | 生 |
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