エキセナチド
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Japanese Journal
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- 新薬くろ〜ずあっぷ(124)バイエッタ皮下注5μgペン300,10μgペン300
- くすりの教室 NEW DRUG Information バイエッタ皮下注5μgペン300、10μgペン300
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
バイエッタ皮下注5μgペン300
組成
成分・含量
(1キット中):
成分・含量
(1キット中)
添加物:
- D-マンニトール 51.6mg
m-クレゾール 2.64mg
氷酢酸 1.32mg
酢酸ナトリウム水和物 1.91mg
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリン製剤による速やかな高血糖の治療が必須となるので、本剤の投与は適さない。]
- 重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない。]
- 透析患者を含む重度腎機能障害のある患者[本剤の消化器系副作用により忍容性が認められていない。「薬物動態」の項参照]
効能または効果
2型糖尿病
- ただし、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤(ビグアナイド系薬剤又はチアゾリジン系薬剤との併用を含む)を使用しても十分な効果が得られない場合に限る。
- 本剤は、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤単独療法、スルホニルウレア剤とビグアナイド系薬剤の併用療法、又はスルホニルウレア剤とチアゾリジン系薬剤の併用療法を行っても十分な効果が得られない場合に限り適用を考慮すること。[本剤の単独療法に関する有効性及び安全性は確立していない。「臨床成績」の項参照]
- 通常、成人には、エキセナチドとして、1回5μgを1日2回朝夕食前に皮下注射する。投与開始から1ヵ月以上の経過観察後、患者の状態に応じて1回10μg、1日2回投与に増量できる。
- 本剤の投与は原則として朝夕食前60分以内に行い、食後の投与は行わないこと。
- 本剤の投与は1回5μg、1日2回より開始すること。1回5μgから10μgに増量した後に、低血糖や胃腸障害が増加する傾向が認められているため、少なくとも投与開始から1ヵ月以上経過観察を行い、また、有効性と安全性を考慮して、1回10μg、1日2回への増量の可否を慎重に判断すること。
慎重投与
- 糖尿病胃不全麻痺等の重度の胃腸障害のある患者[十分な使用経験がなく、これらの症状が悪化するおそれがある。]
- 中等度又は軽度の腎機能障害のある患者[十分な使用経験がない。「薬物動態」の項参照]
- 肝機能障害のある患者[十分な使用経験がない。]
- 膵炎の既往歴のある患者[「副作用」の項参照]
- 腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[腸閉塞を起こすおそれがある。「副作用」の項参照]
- 高齢者[「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]
- 次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
- 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
- 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
- 激しい筋肉運動
- 過度のアルコール摂取者
重大な副作用
- 低血糖:スルホニルウレア剤との併用により、低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常等)を起こすことがある。低血糖症状が認められた場合、本剤あるいは併用している経口糖尿病用薬を一時的に中止するか、あるいは減量するなど慎重に投与すること。
また、ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤で、スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されていることから、スルホニルウレア剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤の減量を検討すること。低血糖症状が認められた場合には通常ショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。
- 腎不全:腎不全が報告されているので、患者の状態を注意深く観察しながら投与すること。特に、腎障害が知られている薬剤を使用している患者又は脱水状態に至る悪心・嘔吐・下痢等の症状のある患者において、急性腎不全、慢性腎不全の悪化、クレアチニン上昇、腎機能障害があらわれ透析を必要とする例が報告されている。このような場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 急性膵炎(0.7%):急性膵炎があらわれることがあるので、急性膵炎に特徴的な症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、膵炎と診断された場合には、本剤を再投与しないこと。非常にまれであるが、壊死性又は出血性膵炎あるいは死亡に至るなどの致命的な経過をたどった症例が報告されている。
- アナフィラキシー反応、血管浮腫:アナフィラキシー反応、血管浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 腸閉塞:腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- 本剤は化学合成されたアミノペプチドであり、トカゲ(Heloderma Suspectum)由来のエキセンディン-4(Exendin-4)と同じ39個のアミノ酸配列を有する。本剤のN末端配列はヒトGLP-1と異なることから、内因性ペプチド分解酵素であるジペプチジルペプチダーゼ-4による分解に抵抗性を示し、作用が持続する。[「薬物動態」の項参照]
GLP-1受容体アゴニスト作用
- 本剤は、in vitro試験において内因性GLP-1と同様にGLP-1受容体に結合し、細胞内cAMPを増加させるGLP-1アゴニスト活性を示した10)。
血糖上昇抑制作用
血糖降下作用
- 日本人2型糖尿病患者を対象とした10日間の試験において、5及び10μgの本剤を1日2回反復皮下投与した。なお、両群とも1日目はプラセボ投与し、10μg群は5μgで投与を開始し、6日目から10μgに増量した。反復投与後の最終投与日における血漿中グルコース濃度(AUC0-6h)は、プラセボ投与時(1日目)に対して5μg群(8例)及び10μg群(7例)においてそれぞれ33.4%及び42.1%低下した1)。
グルコース依存性血糖降下作用
- 糖尿病疾患モデルマウス(db/db及びob/ob)を用いたin vivo試験において、本剤は血糖降下作用を示し、血中グルコース濃度の投与前値と投与前後の変化量に相関が認められた11)。
グルコース応答性インスリン分泌作用
- ラット膵島細胞を用いたin vitroインスリン分泌能試験において、本剤は低グルコースレベルでは作用を示さず、高グルコースレベルで認められるインスリン分泌を増強した12)。また、糖尿病モデルラットを用いたin vivo反復投与試験において、本剤は摂餌量を同等にした対照群に比し膵β細胞重量に有意な変化を示さなかったが、インスリン感受性を有意に改善し、膵β細胞重量とインスリン感受性との積(インスリン感受性で補正した膵β細胞量)を有意に増加した13)。更に糖尿病モデルラットを用いたin vivo反復投与試験において、本剤は溶媒対照群に比し、血漿中Cペプチドを有意に増加した14)。
グルカゴン分泌抑制作用
- ラットを用いたin vivo高血糖クランプ試験において、本剤は溶媒対照群に比し、グルカゴン分泌を有意に抑制した15)。
胃内容物排出遅延作用
- ラットを用いたin vivo胃内容物排出試験において、本剤は用量に依存した胃内容物排出遅延作用を示した16)。
体重減少作用
- ラットを用いたin vivo反復投与試験において、本剤は摂餌量を抑制し、溶媒投与群に比し有意な体重減少を示した13)。
インスリン抵抗性改善作用
- ラットに本剤を反復投与した後に実施したin vivo正常血糖高インスリンクランプ試験において、本剤はグルコース注入速度/血漿中インスリン濃度比を溶媒対照群に比し有意に上昇させ、インスリン抵抗性改善作用を示した13)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
分子式:
分子量:
- 4186.57
- 本品は白色の粉末である。水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。吸湿性である。
★リンクテーブル★
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商品
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- 関
- インクレチン、経口血糖降下薬、糖尿病治療薬、糖尿病
- インクレチンは象徴などの消化管が出すホルモンの総称。
- GLP1やGIPなどのインクレチンは消化管から分泌され、β細胞に作用してインスリンの分泌を促進する。
- 糖尿病患者ではDPP4が過剰に働いてインクレチンが1-2分で消滅し、インスリンの量が減る。
歴史
- 1932年:インスリンの分泌を促進する腸管にあるホルモンを「インクレチン」と命名
- 1964年:ブドウ糖を経口投与すると、インクレチンの分泌が増える効果を発見
- 1971年:インクレチンのうち、GIPを同定
- 1986年:インクレチンのうち、GLP1を同定
- 1995年:GIPとGLP1がDPP4で分解されることが明らかとなった
- 2005年:米イーライ・リリーがGLP1作用薬を発売「バイエッタ」
- 2006年:米メルクがメキシコでDPP4阻害薬を発売「[[[ジャヌビア]]」
- 2009年:ノボノルディスクが欧州で「ビクトーザ」を発売
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- 英
- exenatide
- 商
- バイエッタ
- 関
- その他のホルモン剤