インスリンデテミル
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Japanese Journal
- レベミル注フレックスペンと2種類の専用注射針との組み合わせにおけるコアリング発生状況についての一考察
- 臨牀研究 超速効型インスリンを用いた強化療法における持効型インスリン「レベミル」併用により血糖改善が得られた小児期発症緩徐進行1型糖尿病の1例
- 新規持効型溶解インスリンアナログ注射製剤インスリン デテミル(レベミル^【○!R】)の薬理学的特徴および臨床試験成績
- 片山 泰之,井上 明弘,堀籠 博亮
- 日本薬理学雑誌 132(3), 181-188, 2008-09-01
- … インスリン デテミル(遺伝子組換え)(販売名:レベミル®注300フレックスペン®,レベミル®注300,以下「デテミル」)は,脂肪鎖を付加しアルブミンとの結合を利用することにより,作用の持続化を図った新規持効型溶解インスリンアナログ注射製剤である.非臨床試験では,デテミルはヒトインスリンの分子薬理学的作用を有することが示された.また,NPH(neutral protamine Hagedorn)ヒトインスリ …
- NAID 10024383878
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- 商品名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分 レベミル注フレックスペン Levemir FlexPen ノボノルディスクファーマ 2492417G1030 2529円/キット 劇薬 , 処方せん医薬品 レベミル注イノレット Levemir InnoLet
- ノボ ノルディスク ファーマは、持効型溶解インスリンアナログ製剤「レベミル®注 300フレックスペン®」「レベミル®注 300」(一般名:インスリン デテミル)の承認を10月19日に厚生労働省より取得したと発表し た。 レベミル®は、1日1回 ...
- ノボノルディスクファーマ株式会社のレベミル注ペンフィル(ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む))、一般名インスリン デテミル(遺伝子組換え)(Insulin detemir(genetical recombination)) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。
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Japan Pharmaceutical Reference
販売名
レベミル注 フレックスペン
組成
インスリン デテミル(遺伝子組換え)(1筒(3mL)中)
- 300単位注1)
注1)1単位は24nmolに相当。本剤の単位はインスリン デテミル単位であるが、インスリン デテミル1単位は、ヒトインスリン(遺伝子組換え)の1国際単位と同等である。
添加物(1筒(3mL)中)
- 酢酸亜鉛:19.8μg注2)
フェノール:5.40mg
濃グリセリン:48.0mg
m-クレゾール:6.18mg
リン酸水素二ナトリウム二水和物:2.67mg
塩化ナトリウム:3.51mg
塩酸:適量
水酸化ナトリウム:適量
注2)亜鉛含量として
原薬由来の亜鉛量と合わせた一製剤当たりの総亜鉛含量は、196.2μgである。
識別(注入ボタン)
禁忌
- 低血糖症状を呈している患者
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。
糖尿病以外にも耐糖能異常や尿糖陽性を呈する糖尿病類似の病態(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)があることに留意すること。
- 通常、成人では、初期は1日1回4〜20単位を皮下注射する。注射時刻は夕食前又は就寝前のいずれでもよいが、毎日一定とする。他のインスリン製剤との併用において、投与回数を1日2回にする場合は朝食前及び夕食前、又は朝食前及び就寝前に投与する。投与量は患者の症状及び検査所見に応じて適宜増減する。なお、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日4〜80単位である。但し、必要により上記用量を超えて使用することがある。
- *適用にあたっては本剤の作用時間、1mLあたりのインスリン含有単位と患者の病状に留意し、その製剤的特徴に適する場合に投与すること。
- 糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用すること。
- 中間型又は持効型インスリン製剤から本剤に変更する場合は、以下を参考に本剤の投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性(【薬物動態】の項参照)を考慮の上慎重に行うこと。小児への投与にあたっても同様とすること。
- 国内の臨床試験では、中間型インスリン製剤から本剤に変更する際、前治療の70%用量より開始したが、試験終了時の用量は前治療と同様であった(【臨床成績】の項参照)。
- 他の持効型インスリン製剤から本剤へ切り替えた国内での使用経験はない。
- 投与回数及び投与時期は、原則として前治療と同じ用法で切り替えること。
- 本剤への変更により本剤及び併用している超速効型又は速効型インスリン製剤の用量の調整が必要になることがある。用量の調整には、初回の投与から数週間あるいは数ヵ月間必要になることがある。
- 経口血糖降下剤から本剤に変更する場合及び経口血糖降下剤と併用する場合
- 投与にあたっては低用量から開始するなど、本剤の作用特性(【薬物動態】の項参照)を考慮の上慎重に行うこと。
- 経口血糖降下剤と併用する場合は、経口血糖降下剤の投与量及び投与スケジュールの調整が必要となることがある。
慎重投与
- インスリン需要の変動が激しい患者
- 手術、外傷、感染症等の患者
- 妊婦(「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)
- 次に掲げる低血糖を起こしやすい患者又は状態
- 重篤な肝又は腎機能障害
- 下垂体機能不全又は副腎機能不全
- 下痢、嘔吐等の胃腸障害
- 飢餓状態、不規則な食事摂取
- 激しい筋肉運動
- 過度のアルコール摂取者
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 血糖降下作用を増強する薬剤との併用(「相互作用」の項参照)
- 低血糖を起こすと事故につながるおそれがある患者(高所作業、自動車の運転等の作業に従事している患者等)
重大な副作用
低血糖
- 低血糖(脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等)があらわれることがある。
なお、徐々に進行する低血糖では、精神障害、意識障害等が主である場合があるので注意すること。また、長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β-遮断剤投与あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。
低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を経口摂取し、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を経口摂取すること。
経口摂取が不可能な場合はブドウ糖を静脈内に投与するか、グルカゴンを筋肉内又は静脈内投与すること。
低血糖は臨床的にいったん回復したと思われる場合にも後で再発することがあるので、経過観察を継続して行うことが必要である。また、本剤の作用は持続的であるため、経過観察を継続して行うことが必要である。
アナフィラキシーショック、血管神経性浮腫
- アナフィラキシーショック(0.2%)(呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身の発疹等)、血管神経性浮腫(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- インスリン デテミルは、ヒトインスリンB鎖29位のリジンにC14脂肪酸側鎖を結合させ、アルブミンと親和性を示すように設計されたインスリンアナログである。この脂肪酸側鎖が、インスリン デテミル六量体間の自己会合を促す8)ことと、皮下注射部位においてアルブミンと結合する9)ことから、投与部位からの吸収は緩徐となる。また、血中においては、インスリン デテミルの98%以上がアルブミンと結合し平衡状態となるため、組織への拡散及び毛細血管壁の透過が可能な非結合型インスリン デテミルの濃度は低く保たれ、インスリン デテミルの末梢の標的組織への分布は緩徐である。これらのメカニズムにより、インスリン デテミルはヒトにおいてNPHヒトインスリンと比較し緩徐な薬物動態及び代謝作用を示す10)。
インスリン デテミルは血中に移行後、インスリンレセプターに結合し11)インスリンで認められる次の作用により血糖降下作用を発現する。
- 筋肉・脂肪組織における糖の取込み促進
- 肝臓における糖新生の抑制
- 肝臓・筋肉におけるグリコーゲン合成の促進
- 肝臓における解糖系の促進
- 脂肪組織における脂肪合成促進
有効成分に関する理化学的知見
性状
★リンクテーブル★
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商品
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- 英
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- レベミル
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- インスリンデテミール