バルプロ酸
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- 第一三共株式会社のエピレナート錠200mg(中枢神経用薬)、一般名バルプロ酸 ナトリウム(Sodium valproate) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エピレナート錠100mg
組成
有効成分
添加物
- メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン
禁忌
- 重篤な肝障害のある患者[肝障害が強くあらわれ致死的になるおそれがある。]
- 本剤投与中はカルバペネム系抗生物質(パニペネム・ベタミプロン、メロペネム水和物、イミペネム水和物・シラスタチンナトリウム、ビアペネム、ドリペネム水和物、テビペネム ピボキシル)を併用しないこと(「相互作用」の項参照)。
- 尿素サイクル異常症の患者[重篤な高アンモニア血症があらわれることがある。]
効能または効果
- 各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療
- 躁病および躁うつ病の躁状態の治療
- *片頭痛発作の発症抑制
*[片頭痛発作の発症抑制]
- 本剤は、片頭痛発作の急性期治療のみでは日常生活に支障をきたしている患者にのみ投与すること。
*各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療
*躁病および躁うつ病の躁状態の治療
〔錠100mg、錠200mg〕
- 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜1,200mgを1日2〜3回に分けて経口投与する。
ただし、年齢・症状に応じ適宜増減する。
〔シロップ5%〕
- 通常1日量8〜24mL(バルプロ酸ナトリウムとして400〜1,200mg)を1日2〜3回に分けて経口投与する。
ただし、年齢・症状に応じ適宜増減する。
*片頭痛発作の発症抑制
〔錠100mg、錠200mg〕
- 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mgを1日2〜3回に分けて経口投与する。
なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、1日量として1,000mgを超えないこと。
〔シロップ5%〕
- 通常1日量8〜16mL(バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mg)を1日2〜3回に分けて経口投与する。
なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、1日量として20mL(バルプロ酸ナトリウムとして1,000mg)を超えないこと。
慎重投与
- 肝機能障害又はその既往歴のある患者[肝機能障害が強くあらわれるおそれがある。]
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- 自殺企図の既往及び自殺念慮のある躁病及び躁うつ病の躁状態の患者[症状が悪化するおそれがある。]
- 以下のような尿素サイクル異常症が疑われる患者[重篤な高アンモニア血症があらわれるおそれがある。]
- 原因不明の脳症もしくは原因不明の昏睡の既往のある患者
- 尿素サイクル異常症又は原因不明の乳児死亡の家族歴のある患者
重大な副作用
劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸、脂肪肝等
頻度不明
- これらの症状を起こすことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高アンモニア血症を伴う意識障害
頻度不明
- 高アンモニア血症を伴う意識障害があらわれることがあるので、定期的にアンモニア値を測定するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
溶血性貧血、赤芽球癆、汎血球減少、重篤な血小板減少、顆粒球減少
頻度不明
- これらの症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
急性膵炎
頻度不明
- 急性膵炎があらわれることがあるので、激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値の上昇が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性腎炎、ファンコニー症候群
頻度不明
- これらの症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
**中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
頻度不明
- これらの症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
過敏症症候群
頻度不明
- 過敏症症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
脳の萎縮、認知症様症状(健忘、見当識障害、言語障害、寡動、知能低下、感情鈍麻等)、パーキンソン様症状(静止時振戦、硬直、姿勢・歩行異常等)
頻度不明
- これらの症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、これらの症状が発現した例では中止により、ほとんどが1〜2ヵ月で回復している。
横紋筋融解症
頻度不明
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビンの上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
頻度不明
- 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム量の増加、高張尿等があらわれた場合には水分摂取の制限等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用15〜17)
抗けいれん作用
- バルプロ酸ナトリウムは、マウスにおいてメトラゾールけいれん、最大電撃けいれん、ベメグリドけいれん、ストリキニーネけいれん、ピクロトキシンけいれん、無酸素けいれんを、またラットにおいて聴原発作を抑制する。
発作性放電に対する作用
- バルプロ酸ナトリウムは、ウサギにおいて海馬後放電及び扁桃核の発作性放電を抑制する。
筋肉微細振動に対する作用
- バルプロ酸ナトリウムは、マウスにおいて中脳網様体刺激による筋肉微細振動の増強効果を鋭敏に抑制する。
抗躁作用
- バルプロ酸ナトリウムは、マウス及びラットにおいて躁病の動物モデルと考えられる、デキサンフェタミンとクロロジアゼポキシドとの併用投与により生じる自発運動亢進作用を有意に抑制する。
*作用機序18〜20)
- Na+チャネルとT型Ca2+チャネルの抑制、及びGABA分解酵素のGABAトランスアミナーゼの阻害によるGABAの増量が考えられている。
抗躁作用及び片頭痛発作の発症抑制作用についてもGABA神経伝達促進作用が寄与している可能性が考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- バルプロ酸ナトリウム(Sodium Valproate)
化学名
- Monosodium 2-propylpentanoate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末である。
水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすい。
吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- valproic acid
- 同
- ジプロピル酢酸 dipropylacetic acid
- 化
- バルプロ酸ナトリウム sodium valproate, valproate sodium
- 商
- エピレナート、サノテン、セレニカR、プロモーション、セレブ、デパケン、ハイセレニン、バルデケンR、バルプラム、バレリン、Depakene, Depakote, Epival
- 関
- てんかん、バルプロ酸ナトリウム中毒
特徴
作用機序
- GABAトランスアミナーゼを阻害(SPC.187)
薬理作用
- GABAの異化を抑制→GABAの濃度↑
- 全ての型のてんかんに作用するが、特に欠神発作によく効く (SPC.187)
注意
副作用
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1139004Q1097_2_02/1139004Q1097_2_02?view=body
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1139004G1024_1_16/1139004G1024_1_16?view=body
臨床関連
[★]
- 英
- magnesium aluminometasilicate
- 関
- FK配合散、HM散、KM散、MS温シップ、MS冷シップ、NIM配合、S・M配合、アニベソールSR、アポラスノン、エバスチンOD、エピレナート、オフタルムK配合、キャベジンUコーワ配合、クラロイシン、ゲファルナート、ケルナック、サーカネッテン配合、スピロノラクトン、ゾルピデム酒石酸塩、トリアゾラム、トリフェジノン、ネオ・ユモール配合、バンコミック、パントシン、ビーマス配合、プラバスタチンNa塩、プラバスタチンナトリウム、プラメバン、ブロチゾラムOD、プロモーション、ベザフィブラートSR、マナミンTM散、メバロチン、メバン、リントン、リン酸ピリドキサール
[★]
- 英
- antiepileptic drug
- 関
- 抗てんかん薬
商品
[★]
- 英
- epi
- 関
- 上