- 英
- potassium iodide
- ラ
- kalii iodidum
- 同
- KI
- 商
- アミノレバンEN配合、イソジンシュガーパスタ、エルネオパ1号輸液、エレジェクト、エレメンミック、エレンタールP乳幼児用配合、エレンタール配合、シザナリンN、フェニルアラニン除去ミルク配合、ヘパンED配合、ポピヨドンスクラブ、ボルビサール、ボルビックス、ミネラミック、ミネラリン、ミネリック-4、ミネリック-5、メドレニック、ヨーチン 、ヨード・グリセリン歯科用消毒液、ヨードチンキ 、ルゴール 、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合、希ヨーチン 、希ヨードチンキ 、稀ヨーチン 、歯科用ヨード・グリセリン 、複方ヨード・グリセリン 、複方ヨード・グリセリンFM
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/24 21:12:49」(JST)
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ヨウ化カリウム |
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|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
7681-11-0 |
RTECS番号 |
TT2975000 |
特性 |
化学式 |
KI |
モル質量 |
166.00g/mol |
外観 |
白色結晶 |
密度 |
3.13g/cm3, 固体 |
融点 |
681℃(954K)
|
沸点 |
1330℃(1603K)
|
水への溶解度 |
128g/100ml(6℃) |
危険性 |
MSDS |
External MSDS |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ヨウ化カリウム(ヨウかカリウム、Potassium Iodide)は、カリウムとヨウ素からなる無機化合物。化学式 KI、式量 166.00 で、潮解性を持つ無色の固体。
水酸化カリウムとヨウ化水素酸の反応によって得ることができる。水溶液中では電離してヨウ化物イオンとカリウムイオンになっている。硫酸の存在でヨウ素が遊離するので、この性質を用いて滴定反応に広く用いられる。極性溶媒に容易に溶ける。工業的にはヨウ化化合物を作るための材料として用いられる。また、水には溶けにくいヨウ素がヨウ化カリウム水溶液には三ヨウ化物イオン (I3−) となって溶解し、ヨウ素ヨウ化カリウム溶液となる。この溶液はヨウ素液と通称され、ヨウ素デンプン反応を起こす。
また、空気酸化と光によって徐々にヨウ素が遊離し、黒ずむので、遮光の上、密栓して保存する。
用途[編集]
通常は、ヨウ素ヨウ化カリウム液などのヨウ素液類の調製や、酸化性雰囲気下でのヨウ素の遊離による定色を利用して、滴定反応や、残留塩素の測定(ジエチルパラフェニレンジアミン法。俗に言うDPD法)などに広く用いられている。 また、アンモニアの検出によく使われていたネスラー試薬や、アルカロイド、第三級アミンの検出に使われるドラーゲンドルフ試薬の調製にも使われる。
原子力災害時の放射線障害予防薬として[編集]
詳細は「ヨウ素剤」を参照
非放射性のヨウ素をカリウム塩にしたもの(要するにヨウ化カリウム)を「安定ヨウ素」製剤として用いる。 動物の甲状腺は、甲状腺ホルモンを合成する際にヨウ素を必要とするため、原子力災害時等の放射性ヨウ素を吸入した場合は、気管支や肺または、咽頭部を経て消化管から吸収され、その10~30%程度が24時間以内に甲状腺に有機化された形で蓄積される。放射性ヨウ素はβ崩壊により内部被曝を起こしやすく、甲状腺癌、甲状腺機能低下症等の晩発的な障害のリスクが高まる[1]。そのため、非放射性ヨウ素製剤である本剤を予防的に内服して甲状腺内のヨウ素を安定同位体で満たし、以後のヨウ素の取り込みを阻害することで放射線障害の予防が可能である。この効果は本剤の服用から1日程度持続し、後から取り込まれた「過剰な」ヨウ素は速やかに尿中に排出される。 また、放射性ヨウ素の吸入後であっても、8時間以内であれば約40%,24時間以内であれば7%程度の取り込み阻害効果が認められるとされる[2][3]。
本剤に副作用は少ないが、ヨウ素への過敏症や、甲状腺機能異常を副作用として惹起する可能性があるため、一般人の判断での服用は極力避けるべきである。
脚注[編集]
- ^ セミパラチンスクの甲状腺腫瘍に対して実施したBRAF遺伝子変異検索長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi 81(特集号), 363-366, 2006-09
- ^ ヨードの甲状腺局所循環動態に及ぼす影響 長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi 79(特集号), 294-296, 2004-09
- ^ 原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について (PDF) 平成14 年4 月 原子力安全委員会原子力施設等防災専門部会
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- ヨウ素液 理科ねっとわーく(一般公開版) - 科学技術振興機構
ヨウ化物 |
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GeIx |
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Hs |
Mt |
Ds |
Rg |
Uub |
Uut |
Uuq |
Uup |
Uuh |
Uus |
Uuo |
カリウムの化合物 |
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二元化合物 |
K3As · KBr · K2C2 · KCl · KF · KH · KI · KI3 · KN3 · K3N · KO2 · KO3 · K2O · K2O2 · K3P · K2S · K2Se · K2Te
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三元化合物 |
KAlF4 · KBF4 · KBH4 · KCH3 · KCN · KHCOO · KHF2 · K2[HgI4] · KHS · K4[Mo2Cl8] · KNH2 · KOH · KPF6 · K2[PtCl4] · K2[PtCl6] · K2[ReH9]
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四元・五元化合物 |
CH3COOK · K3[Co(NO2)6] · K3[Fe(CN)6] · K4[Fe(CN)6] · KOCH3 · KOCH2CH3 · KOCN · KONC · KSCN
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カリウムの化合物 - カリウムのオキソ酸塩 |
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Japanese Journal
- チアマゾール投与中に薬剤熱を認めその後に顆粒球減少をきたした多腺性自己免疫症候群3型の1例
- 戸塚 大輔,入村 泉,大屋 純子,花井 豪,柳沢 慶香,市原 淳弘,堀内 喜代美,岡本 高宏,山本 智子,西川 俊郎,内潟 安子
- 東京女子医科大学雑誌 82(6), 384-387, 2012-12-25
- … MMIの副作用を疑い,内服12日目にヨウ化カリウム(KI)に変更したところ速やかに解熱した.しかしこの日より好中球は低下しはじめ, 中止後5日目には白血球2620/μL (好中球599/μL)まで減少した.G-CSF投与により好中球数は改善し,MMI中止後13日目に白血球4610/μL (好中球1710/μL)となった.また, MMIの副作用と考えられる高CK血症, 肝機能障害も認めた.甲状腺機能はKI変更後もコントロールがつかず,内分泌外科に転科し,甲状腺全摘術が施 …
- NAID 110009557527
- 症例報告 ヨウ化カリウム(KI)の併用によってチアマゾール(MMI)の薬効が阻害されたと考えられた2症例
- 鵜澤 博
- 化学と工業 = Chemistry and chemical industry 65(4), 326-327, 2012-04-01
- NAID 10030545353
- キャビテーション気泡界面領域のOHラジカル濃度(音響・超音波サブソサイエティ合同研究会)
- 畑中 信一
- 電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 111(401), 101-102, 2012-01-19
- … ヨウ化カリウム水溶液への超音波照射による三ヨウ化物イオンと過酸化水素の生成速度より,キャビテーション気泡とバルク液体の界面領域の局所的OHラジカル濃度を求めた.周波数650kHzにおいて,界面濃度は2mmol/Lで,バルク液体濃度より2オーダー高かった. …
- NAID 110009480968
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- 作成又は改訂年月 **2013年5月改訂(第4版) *2013年4月改訂 日本標準商品分類番号 873221 日本標準商品分類番号等 効能又は効果追加年月(最新) *2013年4月 薬効分類名 ヨウ素剤 承認等 販売名 ヨウ化カリウム丸50mg「日医工」
- ヨード欠乏による甲状腺腫には、ヨウ化カリウムとして1日0.3〜1.0mgを1〜3回に分割経口投与する。 甲状腺機能亢進症を伴う甲状腺腫には、ヨウ化カリウムとして1日5〜50mgを1〜3回に分割経口投与する。この場合は適応を慎重に考慮する ...
- ヨウ化カリウム(ヨウかカリウム、Potassium Iodide)は、カリウムとヨウ素からなる無機化合物。化学式 KI、式量 166.00で、潮解性を持つ無色の固体。 水酸化カリウムとヨウ化水素酸の反応によって得ることができる。水溶液中では電離 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
複方ヨード・グリセリン「ヤクハン」
組成
- 本品100mL中、日局ヨウ素1.2g、日局液状フェノール0.5mL、日局グリセリン90mL、添加物としてヨウ化カリウム2.4g、ハッカ水4.5mLを含有する。
禁忌
(次の患者には使用しないこと)
効能または効果
- 咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎
- 症状に応じ、適宜適量を患部に塗布する。
重大な副作用
アナフィラキシー様症状
- 他のヨード製剤においてアナフィラキシー様症状 (呼吸困難、潮紅、蕁麻疹等) (頻度不明*) があらわれることがあるとの報告があるので、このような症状があらわれた場合には使用を中止すること。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- sporotrichosis
- 同
- スポロトリクス症 スポロトリクム症、シェンク病 Schenck disease
- 関
- 真菌症、Sporothrix schenckii、スポロトリクス属、深在性皮膚真菌症
概念
病原体
感染経路
疫学
- 世界中に広く発生:温暖多湿の地域、とくに南米、アフリカ、日本などが多発国
- 日本:関東、近畿、九州地方に多く、北海道、東北地方には少ない。
- 年齢:は小児と中高年
- 職業:農業や戸外労働者
- 季節:冬
- 部位:顔面と上肢
- 潜伏期:3週間
症候
検査
診断
治療
予後
参考
[★]
- 関
- 乳幼児用剤
[★]
商品
[★]
分枝アミノ酸無添加総合アミノ酸粉末、油脂糖質粉末、アルファー化デンプン、乳糖水和物、硫酸マグネシウム水和物、リン酸水素カルシウム水和物、沈降炭酸カルシウム、リン酸水素二カリウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、硫酸銅、硫酸亜鉛水和物、ヨウ化カリウム、チアミン硝化物、リボフラビン、ピリドキシン塩酸塩、シアノコバラミン、アスコルビン酸、パントテン酸カルシウム、ニコチン酸アミド、葉酸、塩化コリン、バニラ香料粉末
- 大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、バニリン、エチルバニリン
- 関
- 乳幼児用剤
[★]
ヨウ化カリウム、塩化マンガン、塩化第二鉄、硫酸亜鉛水和物、硫酸銅
- 関
- 高カロリー輸液用微量元素製剤
[★]
- 関
- ヨウ素化合物中毒
[★]
- 英
- potassium
- 同
- K+
- 関
- 高カリウム血症、低カリウム血症、腎 Kと酸塩基平衡の異常
- 植物の灰(pot-ash)が由来らしい
- アルカリ金属
- 原子番号:19
- 原子量:39.10
カリウム濃度を調節する要素
- PT.481-482
-
- 血中K+が細胞内、細胞内H+が細胞外へ移動→低カリウム血症、K排泄↑
- 血中H+が細胞内、細胞内K+が細胞外へ移動→高カリウム血症、K排泄↓
-
- レニン・アンジオテンシン系の亢進 or 細胞外K+濃度の上昇 のいずれかにより副腎皮質からアルドステロンが放出される
- Na/H交換体、Na-K-2Cl共輸送体、Na/K-ATPaseを活性化。
- β2受容体を介してKの取り込みを促進。Na-Kポンプの活性化による。
例外
- 水・電解質と酸塩基平衡 改訂第2版 p.153
- 水素イオンと共に投与される陰イオンが細胞内に移行しうる場合、電気的中性は保たれるのでカリウムイオンは細胞外に移動しない。
- (細胞内に移行する)乳酸イオン、酢酸イオン ⇔ (細胞内に移行しない)塩素イオン
基準値
- LAB
- 出典不明
尿細管での再吸収・分泌
- QB.E-128
- 再吸収 :近位尿細管、ヘンレループ
- 分泌・吸収:集合管(QB.E-128)、遠位尿細管(QB.E-130)、皮質集合管の主細胞(参考1)
調節するファクター
- 1. アルドステロン
- 2. 集合管に到達するナトリウムイオン:集合管では能動的にナトリウムが再吸収されるが、電気的中性を保つために受動的にカリウムが管腔側に移動する。(参考1)
臨床関連
-
- 尿中カリウム < 20mEq/L:腎外性喪失
- 尿中カリウム > 40mEq/L:腎性喪失
参考1
- 1. [charged] Pathophysiology of renal tubular acidosis and the effect on potassium balance - uptodate [1]
[★]
- 英
- iodide、iodo
- 関
- ヨード、ヨウ化物、ヨウ素