低カリウム血症
WordNet
- United States guitar player and singer of the blues (born in 1925) (同)B. B. King, Riley B King
- United States woman tennis player (born in 1943) (同)Billie Jean King, Billie Jean Moffitt King
- United States charismatic civil rights leader and Baptist minister who campaigned against the segregation of Blacks (1929-1968) (同)Martin Luther King, Martin Luther King Jr.
- street names for ketamine (同)jet, super acid, special K, honey oil, green, cat valium, super C
- the 11th letter of the Roman alphabet (同)k
PrepTutorEJDIC
- Kelvin / Kindergarten / (チェスの)King / kalium(ラテン語)(=potassium)の化学記号
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/13 04:42:06」(JST)
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低カリウム血症 |
分類及び外部参照情報 |
カリウム
|
ICD-10 |
E87.6 |
ICD-9 |
276.8 |
DiseasesDB |
6445 |
MedlinePlus |
000479 |
eMedicine |
emerg/273 |
Patient UK |
低カリウム血症 |
MeSH |
D007008 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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低カリウム血症(ていカリウムけっしょう)は、血清中のカリウム濃度が低い状態である。
目次
- 1 原因
- 2 症状
- 3 代表疾患
- 4 カリウム欠乏量
- 5 カリウムの人体内のふるまい
- 6 腎性尿崩症の原因としての低カリウム血症
- 7 関連項目
- 8 脚注
原因
カリウムの摂取不足や、細胞内カリウムとの平衡が細胞側へ傾いたり、腎臓からのカリウム排泄が亢進する事によって起こる。
症状
低カリウム血症の症状としては、高血圧、疲労、筋力低下、神経機能の低下、不安、イライラ、抑うつ、睡眠障害、虚弱、便秘、乾燥肌などがある。
軽度の低カリウム血症では、若干血圧の上昇[1],や不整脈を引き起こすことがあるが、特に症状がみられないことがしばしばある。 中程度の低カリウム血症では筋力の低下、筋肉痛、痙攣、便秘などの症状を引き起こす。さらに重症な低カリウム血症では、麻痺、自律神経失調、強度の筋肉痙攣などが起こる。深刻な低カリウム血症を伴う横紋筋融解症の報告がある。 骨格筋機能の重度の障害からくる呼吸不全は稀なことではない。
代表疾患
- 原発性アルドステロン症
- 鉱質コルチコイドの異常な分泌によって、血清ナトリウム濃度が上昇する代わりに腎臓からのカリウム排泄が亢進する。
- 腎血管性高血圧
- 腎臓の血管に障害が起こって腎血流が低下し、これを体全体の血圧の低下と勘違いした腎臓が血圧を上げるホルモン : レニンを分泌して、鉱質コルチコイドが駆動されて、血清ナトリウム濃度が上昇する代わりに腎臓からのカリウム排泄が亢進する。
- クッシング症候群
- 糖質コルチコイドの鉱質コルチコイド作用によって、血清ナトリウム濃度が上昇する代わりに腎臓からのカリウム排泄が亢進する。
- バーター症候群
- 腎臓でのNa+-K+-2Cl-共輸送体の機能不全によってカリウム排泄が亢進する。
- ギテルマン症候群
- 腎臓の遠位尿細管におけるサイアザイド感受性NaCl共輸送体の遺伝子異常による。
- リドル症候群
- 腎臓でのアミロライド感受性ナトリウムチャンネルの抑制不全によってカリウム排泄が亢進する。
- 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群
- 抗利尿ホルモンの異常な分泌によってカリウムに比べて相対的に水の排泄が弱まり、血清カリウム濃度が低下する。
- バセドウ病
- 甲状腺ホルモンの影響で、血液から細胞内へカリウムの移動がおこるため。周期性四肢麻痺を来たす。
- 褐色細胞腫
- カテコールアミンの異常な分泌によって末梢血管収縮が起こり循環血液量が減るため腎臓よりレニンを分泌して鉱質コルチコイドが駆動され血清ナトリウム濃度が上昇する代わりに腎臓からのカリウム排泄が亢進する。
カリウム欠乏量
基本的に高カリウム血症とアシドーシス、低カリウム血症とアルカローシスが連動するという経験則がある。数値的なことを言うと、pHが0.1下がると血清カリウムは0.5上がるといわれている。そのためカリウム欠乏量を計算する時は酸塩基平衡も一緒に考えなければならない。
pHが7.4の場合のカリウム欠乏量は以下のようにまとめられる。
血清カリウム(mEq/l) |
カリウム欠乏量(mEq) |
3.5 |
100 |
3 |
200 |
2.5 |
400 |
もしpHが7.3でKが3.5mEq/lであれば、アシドーシスを補正するとKが200mEq不足ということになる。大体電解質の補正は3日くらいで行うことが多く、カリウムの補正につかうKCl製剤は1キットで20mEqのものが多い.
カリウムの人体内のふるまい
維持輸液で必要なカリウムは一日あたり20~40mEqであるが、経口摂取では一日50~100mEq必要であるといわれている。正常人ではカリウムは摂取量と同じだけ尿中に排出されることが知られている。即ち、腎障害がなければ尿中カリウム量からカリウム摂取量を予測することができる。尿中のカリウム排出の調節はCCT(皮質部集合管)で行われる。ここはカリウムの尿中への分泌を行う器官であり、体内のカリウムが過剰なときはカリウム分泌を促進させホメオスタシスの維持を行う。CCTでのカリウム分泌量調節因子としては以下のものが知られている。
- CCTへ到達する尿量
- CCTへ到達するナトリウム量
- アルドステロン
- pH
- カリウム摂取量
低カリウム血症の場合はそれが腎からの排出亢進によるものか、摂取不足によるものかを区別する。これは部分排泄率を用いることで簡単に区別することができる。カリウム部分排泄率(FEK)は通常12.5~25%である。血清カリウムが低下しており、部分排泄率が増加していれば腎からの排出亢進、部分排出低下をしていれば摂取不足であると判断できる。
腎性尿崩症の原因としての低カリウム血症
しばしば、教科書では高カルシウム血症と低カリウム血症を同時に扱うことがある。両者とも集合管のADH感受性を低下させ腎性尿崩症を起こすことが知られている。悪性腫瘍患者の高カルシウム血症と糖尿病患者の低カリウム血症に伴う腎性尿崩症は患者を死に至らせることもあるため注意が必要である。糖尿病性昏睡での治療失敗の原因の多くはカリウムの補正が足らず、極度の脱水の患者が腎性尿崩症にいたり、さらに脱水が助長されるという悪循環によるものである。しかし高カリウム血症も不整脈により死にいたる病態であるため、このさじ加減は非常に難しい。
関連項目
- 高ナトリウム血症
- 低ナトリウム血症
- 高カリウム血症
脚注
- ^ Krishna GG et al. (1989) Increased blood pressure during potassium depletion in normotensive men. NEJM., 320(18):1177-82; PMID 2624617.
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Japanese Journal
- 糖尿病ケトアシドーシス発症時に代謝性アルカローシス,低K血症,低Mg血症を伴ったMODY5の症例
- 口腔扁平上皮癌術後ハイリスク群における3週毎シスプラチンを用いた化学放射線療法の検討
- 大鶴 光信,太田 嘉英,青木 隆幸,山崎 浩史,新井 俊弘,鈴木 崇嗣,傳田 祐也,齋藤 寛一,金子 明寛
- 日本口腔腫瘍学会誌 25(1), 1-6, 2013
- … CTCAE Version 4.0 にてGrade 3以上の副作用は白血球減少5例,貧血4例,低K血症 3例,口腔粘膜炎1例,クレアチニン上昇1例,悪心2例,食欲不振3例であった。 …
- NAID 130003378720
- 妊娠中に高血圧を契機に発見されたクッシング症候群の1例
- 羽田野 悠子,頼 裕佳子,河原 俊介,砂田 真澄,三瀬 有香,長野 英香,川島 直逸,西川 毅,吉岡 信也,山下 唯,若狭 朋子
- 産婦人科の進歩 65(2), 126-132, 2013
- … 点滴投与されており,血圧は158/100mmHgであった.妊娠初期に発症した高血圧の原因検索として行った血液および尿検査にて,血中コルチゾール・24時間尿中コルチゾールがともに高値で,血中ACTHは低下し,低K血症(2.6mEq/l)を認めた.また血中コルチゾールと血中ACTHの日内変動が消失していた.さらにMRIにて左副腎腫瘍を認めた.以上の検査結果より副腎腺腫によるクッシング症候群と診断し,妊娠24週に左副腎摘出 …
- NAID 130003362663
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- (低K血症)低カリウム血症 血清カリウム値(3.5mEq/リットル)以下を言う (低カリウム血症の症状) 下肢の大腿四頭筋の脱力・麻痺に始まり、躯幹・上肢・呼吸筋へと進み、麻痺性腸閉塞を引き起こすこともある。
- 研修医の勉強ノートです。 ... 心電図 † 概念 心電図変化は非特異的であることが多い 低Mg血症では類似の心電図や臨床所見を示すことがある
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- 英
- hypokalemia, hypopotassemia
- 同
- 低K血症
- 関
- カリウム。高カリウム血症。電解質異常
定義
- 血清カリウム <3.5mEq/l ⇔ 基準範囲:3.4-4.5 mEq/l (臨床検査法提要第32版)
原因
- 周期性四肢麻痺発作時、インスリン・グルコースの投与(細胞のNa-K ATPaseを活性化するため)
-
-
病因
- ぽけめ
- アルカレミア、インスリン使用、カテコラミン使用、低下リウム性周期性四肢麻痺、急激な造血(VB12で治療中の巨赤芽球性貧血、AMLの急性転化)、低体温
- 消化管からのK喪失:(Uk<25mEq/日または15mEq/L、またはTTKG<3)
- 消化管からの喪失+代謝性アシドーシス:下痢、緩下薬乱用、絨毛腺腫
- 嘔吐とNGTドレナージによるカリウム喪失
- 腎性K喪失:(Uk>30mEq/日または15mEq/L、またはTTKG>7)
-
- アシドーシス:DKA、RTA(近位RTA(2型)と多くの遠位RTA(1型))
- アルカローシス
- 利尿薬、嘔吐、NGTドレナージ(続発性高アルドステロン症)
- Bartter症候群(HHenleのループ機能異常:フロセミド様効果)
- Gitelmann症候群(遠位曲尿細管の機能異常:サイアザイド様効果)
- Mg欠乏:遠位でのK分泌亢進が原因の可能性
- 原発性高アルドステロン症:Conn症候群など
- 続発性高アルドステロン症:腎血管性疾患、レニン分泌性腫瘍
- 非アルドステロン性ミネラルコルチコイド(Cushing症候群、Liddle症候群、外因性ミネラルコルチコイド、肝臓)
病態生理
検査
鑑別診断のために
- 検査としては尿検査(Uk,UCl,Uosm),血液検査(Bosm,Mg,K),血ガス
心電図
- ECGの変化は心室の再分極が遅延し、心筋細胞内のK+濃度をうまく補正できないことによる。
- QT延長:細胞外K濃度が低い→静止膜電位が低下→再分極に時間がかかる?
- QRS幅延長
- T波の平低化、U波出現
- ST低下
- 期外収縮
- (最初に)T平坦,U出現,ST低下,QT延長 → (重度になれば)PR延長, QRS減高, QRS幅拡大 → VFリスク↑
症状
- <3mEq/Lでなければ症状が出現することはほとんどない。(HIM.282)
- 神経系:感覚鈍麻、傾眠傾向、無関心
- 心血管系:心筋壊死、心筋線維症、、末梢血管収縮
- 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、イレウス
- 筋骨格:筋力低下、呼吸筋麻痺
- impaired muscle metabolism and the blunted hyperemic response to exercise associated with profound K+ depletion increase the risk of rhabdomyolysis.(HIM.282)
- 泌尿器:多尿、腎濃縮力低下、糸球体濾過量・腎血漿流量低下、尿細管間質性腎炎、慢性腎盂腎炎
- 内分泌:糖忍容力低下(インスリンと共にカリウムが細胞に入っていかない、インスリン分泌能↓+インスリン抵抗性↑(HIM.282))、その他の代謝異常(負の窒素バランス、代謝性アルカローシス)
低カリウム血症による腎機能不全
- uptodateより
- 尿濃縮能の低下:impaired urinary concentrating ability:≦3.0mEq/Lの低カリウム血症が慢性的に持続すると中等度の腎機能低下が起こる。集合管におけるADHに対する反応性低下と関連づけられている(The concentrating defect is associated with decreased collecting tubule responsiveness to antidiuretic hormone)が、完全によく分かっていない。2つのことは少なくとも寄与している;アクアポリン2の発現の減少、Na-K-2Cl共輸送対の活性の低下。
- increased ammonia production
- increased bicarbonate reabsorption
- altered sodium reabsorption
- hypokalemic nephropathy
合併症
治療
国試
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- 英
- terfenadine
- 商
- トリルダン, Seldane
- 関
- 抗ヒスタミン薬
-
副作用
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- 関
- 無脈性電気活動
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低カリウム性周期性四肢麻痺
[★]
[★]
- 関
- binding dissociation constant、dissociation constant
[★]
- 英
- sis, pathy
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