出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/15 16:08:54」(JST)
24,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール | |
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IUPAC名
(6R)-6-[(1R,3aS,4E,7aR)-4-[(2Z)-2-[(5S)-5-hydroxy-2-methylenecyclohexylidene]ethylidene]-7a-methyl-2,3,3a,5,6,7-hexahydro-1H-inden-1-yl]-2-methylheptane-2,3-diol |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 40013-87-4 |
PubChem | 6434253 |
ChemSpider | 4939193 |
SMILES
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InChI
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特性 | |
化学式 | C27H44O3 |
モル質量 | 416.63 g/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
24,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール(24,25-Dihydroxycholecalciferol)は、24,25-ジヒドロキシビタミンD3(24,25-dihydroxyvitamin D3または(24R)-hydroxycalcidiol (24(R),25-(OH)2D3と省略される))とも呼ばれており)[1]、ビタミンD3の活性型である1,25-ジヒドロキシビタミンD3と密接な関係のある化合物であるが、ビタミンD3そのものや25-ヒドロキシビタミンD3とは異なり、生体内でも試験管内でもホルモンとしては不活性化されている[2][3]。
24,25-ジヒドロキシビタミンD3は、25-OH-D3の経路のC-24とC-23の反応の大半を触媒する汎用タイプの酵素であるP450cc24 (25-hydroxyvitamin D3-24-hydroxylase)により25-ヒドロキシビタミンD3から生成される[4]。24,25-ジヒドロキシビタミンD3は、25-ヒドロキシビタミンD3からの排泄される運命にある代謝物である[5]。
皮膚で産生されたものであれ経口摂取されたものであれ、ビタミンD3(コレカルシフェロール)(下図左)は、肝臓でC25の位置でヒドロキシ化の代謝を受け 25-ヒドロキシコレカルシフェロール(別名25(OH)D3 、カルシジオール)(下図右)へと変化し肝細胞に貯えられ、必要なときにα-グロブリンと結合しリンパ液中に放出される。なお、Cの番号はステロイドやコレステロールの構造と炭素の番号に由来する。
カルシジオール(下図左)は、腎臓の尿細管に移送され、2つの種類のビタミンDの型に変化する。一つは活性型ビタミンD(1,25-ジヒドロキシビタミンD3 、カルシトリオール)(下図右)となる。ヒドロキシ化されたC1は下側リング右側に位置する。 ホルモン作用を有する活性型ビタミンD(カルシトリオール)は、副甲状腺ホルモンに加えて低カルシウム、低リン酸状態により活性化した1α-ヒドロキシ酵素によって生成される。
1α-ヒドロキシ酵素が不活性な場合には、別の酵素がカルシジオールのC-24をヒドロキシ化して、もう一つの非活性型ビタミンD(24,25-ジヒドロキシビタミンD3)(下図左)を生成する。この反応によりカルシジオールは生化学的な作用から不活性化される。 また、不要となったカルシトリオールは、カルシトリオール24-ヒドロキシラーゼの触媒作用によってカルシトロン酸(下図右)が生成される。この物質は、水に溶け、尿中に排泄される。
関連記事 | 「ビタミン」「D」「ジヒドロ」「ヒドロキシ」「ヒドロ」 |
性状 | ビタミン名 | 化合物名 | 機能 | 補酵素名 | 欠乏症 | 過剰症 | ||
アミノ酸代謝 | 補酵素前駆体 | |||||||
水溶性ビタミン | ビタミンB1 | チアミン | 糖代謝 | ○ | チアミン二リン酸 | 脚気 (多発性神経炎、脚気心による動悸・息切れ) ウェルニッケ脳症 コルサコフ症候群 |
||
ビタミンB2 | リボフラビン | 酸化還元反応 | アミノ酸オキシダーゼ | ○ | フラビンアデニンジヌクレオチド | 口角炎、舌炎、結膜炎、角膜炎、脂漏性皮膚炎 | ||
ビタミンB6 | ピリドキシン | 転移反応、脱炭酸反応、離脱反応、ラセミ化 | 多くのアミノ酸 | ○ | ピリドキサルリン酸 | 末梢神経障害(INHの副作用) | ||
ビタミンB12 | シアノコバラミン | C1転移 | メチオニン、分岐アミノ酸 | ○ | コバルト補酵素 | 巨赤芽球性貧血 | ||
ビタミンC | アスコルビン酸 | 抗酸化 | ○ | 壊血病 易出血性、骨・筋の脆弱化 |
||||
ビタミンB5 | パントテン酸 | CoAの骨格 | ||||||
ビタミンB9 | 葉酸 | C1転移 | グリシン、セリン | ○ | 巨赤芽球性貧血 | |||
ビタミンB3 | ナイアシン ニコチン酸 |
酸化還元反応 | ○ | ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド | ペラグラ (1)光過敏性皮膚炎、(2)下痢、(3)認知症 |
|||
ビタミンB7 | ビオチン | 炭素固定反応 | ○ | ビオチン酵素 | 脂漏性皮膚炎、鱗屑状皮膚炎 | |||
脂溶性ビタミン | ビタミンA | レチノイド | 転写因子、視覚 | 夜盲症 眼球乾燥症・角膜軟化症(Bitot斑)・毛孔性角化症 |
脳圧亢進、四肢疼痛性腫脹、肝性皮膚落屑、悪心・嘔吐、食欲不振、催奇形性 | |||
ビタミンD | コレカルシフェロール等 | 骨形成 | くる病、骨軟化症 |
腎臓・血管壁への石灰沈着、多尿、↑尿Ca、高Ca血症、高P血症 | ||||
ビタミンE | トコフェロール | 抗酸化 | 未熟児の溶血性貧血 | |||||
ビタミンK | フィロキノン、メナキノン等 | 血液凝固因子やオステオカルシンの成熟 | ○ | 出血傾向 | 溶血、核黄疸 |
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