高齢者総合的機能評価
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Japanese Journal
- 高齢者総合機能評価 (特集 在宅医療の極意 : かかりつけ医が実践する在宅医療のあるべき姿) -- (医師の在宅医療)
- 老年症候群と高齢者総合機能評価 (認知症学(下)その解明と治療の最新知見) -- (臨床編)
- 認知症疾患センターのモデルとは (第5土曜特集 老年医学・高齢者医療の最先端) -- (老化,高齢者医療の最先端 認知症)
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- 次の文を読み、60~62の問いに答えよ。
- 77歳の男性。全身倦怠感と物忘れを主訴に来院した。
- 現病歴:高血圧症で内服加療中。半年前から食後の全身倦怠感が出現した。またほぼ同時期からときどき物を置いた場所がわからなくなるようになった。その後も症状は持続し、不安、不眠および食欲低下が出現し、3か月で2kgの体重減少があった。立ち上がり時や歩行時にふらつきの自覚はなかったという。
- 既往歴:30歳時に虫垂炎で虫垂切除術。
- 生活歴:妻と2人暮らし。65歳で退職。日常生活は自立しているが、症状出現後は外出機会が減少した。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。几帳面な性格である。2か月前に運転免許証を自主返納した。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長 165cm、体重 58kg。体温 36.0℃。脈拍 76/分、整。血圧 126/66mmHg。SpO2 97%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察で下肢筋力低下を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 413万、Hb 13.3g/dL、Ht 38%、白血球 4,500、血小板 22万。血液生化学所見:総蛋白 6.3g/dL、アルブミン 3.8g/dL、AST 20U/L、ALT 18U/L、CK 53U/L(基準 30~140)、尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、空腹時血糖 94mg/dL、HbA1c 5.8%(基準 4.6~6.2)、Na 140mEq/L、K 4.1mEq/L、Cl 105mEq/L、TSH 1.56μU/mL(基準 0.2~4.0)、FT3 2.3pg/mL(基準 2.3~4.3)、FT4 1.3ng/dL(基準 0.8~2.2)。CRP 0.04mg/dL。頭部MRIで軽度の脳萎縮と両側大脳半球白質や視床に軽微な慢性虚血性変化を認める。脳の主幹動脈に有 意狭窄や動脈瘤を認めない。
- 高齢者総合機能評価(CGA)を行うことにした。
- 追加検査で抑うつ傾向と四肢筋量と骨量の低下が認められた。
- この患者に対する適切な対応はどれか。2つ選べ。
- a 運動指導を行う。
- b 自宅安静を指示する。
- c 精神科医師にコンサルテーションする。
- d ベンゾジアゼピン系薬剤の投与を開始する。
- e 器質的な疾患がないことを説明し、かかりつけ医に逆紹介する。
[正答]
※国試ナビ4※ [114F061]←[国試_114]→[114F063]
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- 次の文を読み、60~62の問いに答えよ。
- 77歳の男性。全身倦怠感と物忘れを主訴に来院した。
- 現病歴:高血圧症で内服加療中。半年前から食後の全身倦怠感が出現した。またほぼ同時期からときどき物を置いた場所がわからなくなるようになった。その後も症状は持続し、不安、不眠および食欲低下が出現し、3か月で2kgの体重減少があった。立ち上がり時や歩行時にふらつきの自覚はなかったという。
- 既往歴:30歳時に虫垂炎で虫垂切除術。
- 生活歴:妻と2人暮らし。65歳で退職。日常生活は自立しているが、症状出現後は外出機会が減少した。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。几帳面な性格である。2か月前に運転免許証を自主返納した。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長 165cm、体重 58kg。体温 36.0℃。脈拍 76/分、整。血圧 126/66mmHg。SpO2 97%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察で下肢筋力低下を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 413万、Hb 13.3g/dL、Ht 38%、白血球 4,500、血小板 22万。血液生化学所見:総蛋白 6.3g/dL、アルブミン 3.8g/dL、AST 20U/L、ALT 18U/L、CK 53U/L(基準 30~140)、尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、空腹時血糖 94mg/dL、HbA1c 5.8%(基準 4.6~6.2)、Na 140mEq/L、K 4.1mEq/L、Cl 105mEq/L、TSH 1.56μU/mL(基準 0.2~4.0)、FT3 2.3pg/mL(基準 2.3~4.3)、FT4 1.3ng/dL(基準 0.8~2.2)。CRP 0.04mg/dL。頭部MRIで軽度の脳萎縮と両側大脳半球白質や視床に軽微な慢性虚血性変化を認める。脳の主幹動脈に有 意狭窄や動脈瘤を認めない。
- 高齢者総合機能評価(CGA)を行うことにした。
- 認知機能評価に用いる検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114F060]←[国試_114]→[114F062]
[★]
- 78歳の男性。かかりつけ医からの紹介で総合病院の初診外来を受診した。担当医は高齢者総合機能評価〈CGA〉を意識した面接を行った。自己紹介や患者確認など導入部分を終えた後の医師と患者の会話を以下に示す。
医師「では、少し質問させてください。これから言う言葉を繰り返してください。後でまた聞きますから覚えておいてください。桜、猫、電車」
患者「桜、猫、電車」
医師「今日はどうやって病院まで来られましたか」
患者「タクシーで来ました」
医師「ご自宅ではどなたとお住まいですか」
患者「妻と息子夫婦の 4人暮らしです」
医師「お風呂はどうしていますか、おひとりで入っておられますか」
患者「いや 1人では湯船から上がるのは大変なので、ちょっと手伝ってもらっています」
医師「先ほど覚えていただいた言葉をもう一度言ってみてください」
患者「桜、猫、電車」
[正答]
※国試ナビ4※ [108E049]←[国試_108]→[108E051]
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[正答]
※国試ナビ4※ [108B014]←[国試_108]→[108B016]
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[正答]
※国試ナビ4※ [109E030]←[国試_109]→[109E032]
[★]
- 英
- comprehensive geriatric assessment CGA
- 同
- 老年医学的総合機能評価、包括的高齢者評価、高齢者総合評価、高齢者総合機能評価
[show details]
[★]
- 英
- comprehensive geriatric assessment, CGA
[★]
- 英
- elderly、aged
- 関
- 老化、加齢、歳、初老、老齢、年輩、高齢、老人、老齢者、老年者、高年齢
定義
- 国連の世界保健機関による定義:高齢者とは65歳以上。前期高齢者とは65歳以上74歳未満。後期高齢者とは75歳以上。末期高齢者とは85歳以上。
特徴
- 精神:人格変化(柔軟性の低下、自発性の低下、感情の制御困難(涙もろい、怒りっぽい)、社会的引きこもり)。若い頃の性格が先鋭化。
- 神経:反射低下
- 呼吸:残気量増加、肺活量低下、分時換気量低下、最大酸素摂取量低下 ← 呼吸数は不変
[show details]
- 消化器:吸収機能低下、食欲低下、便秘
- 肝臓:肝機能低下
- 腎臓:糸球体濾過量減少
- 骨:骨塩量減少
- 筋肉:筋力低下
- 関節:可動域低下(拘縮)、変形
- 水分量:細胞外液・細胞内液減少 → 脱水になりやすい
- 血液
- 脂質増加
- BUN増加 ← 腎機能低下を反映
- 血清Cr増加 ← 腎機能低下を反映
高齢者と医療
- SUB12.
- 年齢階級別国民医療費(H20)「国民医療費」:65歳以上が54.6%と半数以上を占める。
- 年齢階級別一人あたり国民医療費(H20)「国民医療費」:65歳以上67万円、75歳以上83万円 ⇔ それ以外の年齢階級はは10-25万円
- 傷病別・年齢階級別一般診療医療費の割合(H20)「国民医療費」:65歳以上では循環器疾患(27.1%)が最も多く、新生物(13.1%)がこれに次ぐ。
- 疾病別外来・入院受診率「患者調査」:(外来)循環器系疾患(高血圧性疾患)。(入院)循環器疾患(脳血管疾患)
- 年齢階級別死因順位(H21)「人口動態統計」:(65~89歳)①悪性新生物、②心疾患。(89~99歳)①心疾患、②肺炎
- 医療保険制度:後期高齢者医療制度:65-74歳で一定の障害がある者と75歳以上を対象とする。各都道府県の全市町村が加入する広域連合が保険者。財源は公費(5割)、支援(4割)、保険料(1割)
- 介護保険制度:65歳以上(第1号被保険者)と40-64歳(第2号被保険者)が対象となる。市町村が保険者。財源は公費(5割。国20%、調節交付金5%、都道府県12.5%、市町村12.5%)、保険料(第1号被保険者20%、第2号被保険者30%)
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- 英
- evaluation、characterization、assessment、estimation、appreciation、appraisal、judgment、(英)judgement、evaluate、appreciate、assess、estimate、appraise、value
- 関
- アセスメント、値、意見、価値、感謝、キャラクタリゼーション、査定、試験、調べる、審査、特徴づけ、診断、推定、測定、認識、判断、判定、評論、描写、見込み、見積、見積もる、認める、予算、理解、性質決定、鑑定、影響評価、推計
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- 関
- 関数、官能基、機能性、機能的、作動、手術、操作、官能性、機能上、運用、操縦
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- 英
- aged、elderly
- 関
- 歳、初老、老齢、高齢者、年輩、老人、老齢者、老年者、高年齢
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- 英
- comprehensive、overall
- 関
- 全体、全体的、包括的、全体的に見て、網羅的