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Japanese Journal
- 感染症の迅速診断 (今月の主題 POCT,医療におけるその役割) -- (事例を通して学ぶPOCTの組み立て方と有用性)
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- 2007年12月25日 ... その鑑別の取捨選択を行う際の重要な考え方が、診断理論の中の検査前確率という考え方 である。 この検査前確率は、言い換えると、診療の場(=患者母集団)を考慮した疾患 存在確率ともいえる、この確率が、病気の診断過程に多大な影響を ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 48歳の男性。病歴と身体所見から慢性閉塞性肺疾患の可能性が20%と予測された。仮にこの疾患の診断に関して感度90%、特異度80%の新しい検査法が開発され、検査陽性であったとする。
- a. 34%
- b. 53%
- c. 66%
- d. 80%
- e. 97%
[正答]
B
- これまで陽性尤度比と検査前オッズを使って計算してきたけど、QBに載っているやり方の方が相当簡単でした。
- 感度と特異度を並べてみる。
|
疾患
|
あり
|
なし
|
検査
|
陽性
|
0.9
|
0.2
|
陰性
|
0.1
|
0.8
|
↓
- 疾患がある確率が20%ということなので(検査前確率)
|
疾患
|
|
あり
|
なし
|
|
検査
|
陽性
|
0.9
|
0.2
|
|
陰性
|
0.1
|
0.8
|
|
|
|
<20%>
|
|
|
↓
- 求めたいのは、検査が陽性であるという事象のもとで疾患が有りとなる確率なので、0.18 / (0.18 + 0.16 ) = 0.18 / 0.34 ≒ 0.529 (検査後確率)
|
疾患
|
|
あり
|
なし
|
検査
|
陽性
|
<18%>
|
<16%>
|
<34%>
|
陰性
|
<2%>
|
<64%>
|
<66%>
|
|
<20%>
|
<80%>
|
<100%>
|
定式化
se 感度
sp 特異度
p 検査前確率
|
疾患
|
|
あり
|
なし
|
検査
|
陽性
|
se
|
1-sp
|
|
陰性
|
1-se
|
sp
|
|
|
|
|
|
↓
|
疾患
|
|
あり
|
なし
|
検査
|
陽性
|
<se x p>
|
<(1-sp) x (1-p)>
|
<(se x p) + (1-sp) x (1-p)>
|
陰性
|
<(1-se) x p>
|
<sp x (1-p)>
|
|
|
|
<1-p>
|
|
- 検査後確率は <se x p> / <(se x p) + (1-sp) x (1-p)>
- ・・・面倒くさい。けど100E024みたいな問題には有効。
※国試ナビ4※ [097F016]←[国試_097]→[097F018]
[★]
- 次の文を読み、28、29の問いに答えよ。
- 68歳の男性。発熱と全身倦怠感とを主訴に来院した。
- 現病歴:昨日から38℃台の発熱、頭痛、全身倦怠感および筋肉痛を認め、食欲も低下したため朝になって受診した。
- 既往歴:30年前から高血圧症の治療を受けている。
- 生活歴:妻、長男夫婦、小学生の孫1人と同居している。喫煙歴はない。飲酒は日本酒1合/日を30年間。
- 家族歴:10日前に孫が、5日前に長男がそれぞれ高熱を出して学校や仕事を休んでいた。
- 現症:意識は清明。体温 38.4℃。脈拍 96/分、整。血圧 138/76mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 97%(room air)。咽頭に軽度発赤を認める。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。項部硬直を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。四肢に浮腫を認めない。
- この患者の診断のため鼻咽頭ぬぐい液を綿棒で採取し、外来で迅速検査を行うことにした。
- 検査の結果は陰性であった。
- 患者がこの疾患に罹患している検査前確率を75%としたときの検査後確率に最も近いのはどれか。
- ただし、この検査の感度は60%、特異度は96%とする。
- a 4%
- b 18%
- c 40%
- d 44%
- e 56%
[正答]
※国試ナビ4※ [109F028]←[国試_109]→[109F030]
[★]
- 52歳の男性。最近仕事が忙しく、食事が不規則になり、体重も減ってきた。他院で膵癌の疑いがあるといわれたので、検査データを持ってセカンドオピニオンを求めて来院した。CA19-9のみ上昇していた。CA19-9の膵癌検出の感度50%、特異度70%であり、この患者での膵癌の検査前確率を20%と仮定する。CA19-9の上昇を考慮した検査後確率に最も近いのはどれか。
- a. 25%
- b. 30%
- c. 35%
- d. 40%
- e. 45%
[正答]
※国試ナビ4※ [100D015]←[国試_100]→[100D017]
[★]
- a 感度と特異度から算出する。
- b 病歴聴取の情報量により変化する。
- c 検査後確率(事後確率)の影響を受ける。
- d 主訴が同一なら診療所と病院で変化しない。
- e 疾患を有する人の中で検査が陽性となる確率のことである。
[正答]
※国試ナビ4※ [110B062]←[国試_110]→[110C002]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104F003]←[国試_104]→[104F005]
[★]
- 英
- positive likelihood ratio, LR+
- 関
- 感度、特異度、尤度比、陰性尤度比。相対危険度と混同するな
|
疾患あり
|
疾患なし
|
検査陽性
|
a 真陽性
|
b 偽陽性
|
検査陰性
|
c 偽陰性
|
d 真偽性
|
- 「疾患を有する人」が「陽性」になる確率と「疾患を有さない人」が「陽性」になる確率の比
使用例
- A疾患の検査前確率がPb (%)の人がいる。
- B検査を行ったところ陽性であった。
- 検査後確率 Pa (%)はどのくらいか?
- 検査前オッズ:Odb = Pb / ( 1- Pb )
- 陽性尤度比 :Lp = 真陽性 / 偽陽性 = ( a / ( a + c ) ) / ( b / ( b + d ) )
- 検査後オッズ:Oda = Odb x Lp
- 検査後確率 :Oda = Pa / ( 1- Pa ) → Pa = Oda / ( 1 + Oda )
国試
[★]
- 英
- specificity
- 関
- 感度、有病率(検査前確率)、陽性適中度 陽性予測値 positive predictive value、陰性適中度 陰性予測値 negative predictive value、感度と特異度
- 無病者における検査結果が陰性である確率(流れが分かる実践検査マニュアル上巻 p.35)
|
疾患あり
|
疾患なし
|
検査陽性
|
a 真陽性
|
b 偽陽性
|
検査陰性
|
c 偽陰性
|
d 真偽性
|
Sp= d / ( b + d )
感度と特異度
- 公衆衛生学的な視点から有用
- 検査をすることによって集団の中からできるだけ疾病のある人を発見したい。
[★]
- 英
- sensitivity
- 同
- 敏感度
- 関
- 特異度、有病率(検査前確率)、検査後確率、陽性適中度 陽性的中率 positive predictive value、陰性適中度 陰性的中率 negative predictive value、感度と特異度、陽性尤度比
- 有病者における検査結果が陽性である確率(流れが分かる実践検査マニュアル上巻 p.35)
|
疾患あり
|
疾患なし
|
検査陽性
|
a 真陽性
|
b 偽陽性
|
検査陰性
|
c 偽陰性
|
d 真偽性
|
Sn= a / ( a + c )
[★]
国試
[★]
- 関
- 検定、試験、視察、視診、調べる、調査、テスト、点検、検討、監査、診察
[★]
- 英
- rate
- 関
- 比
- 集団における現象発生の頻度を表す指標。全体に対する部分の割合を示す。
- 値は0~1
[★]
- 英
- probability、chance
- 関
- 可能性、機会、偶然、見込み、チャンス