- 英
- trypsin
- 関
- プロテアーゼ
- 主に膵臓の腺房細胞から分泌される。一部、小腸から分泌される腸液の中にも含まれる、らしい。
WordNet
- an enzyme of pancreatic origin; catalyzes the hydrolysis of proteins to smaller polypeptide units
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/06 15:50:02」(JST)
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トリプシン1 |
トリプシンの構造
|
識別子 |
略号 |
PRSS1 |
遺伝子コード |
TRY1 |
Entrez |
5644 |
HUGO |
9475 |
OMIM |
276000 |
RefSeq |
NM_002769 |
UniProt |
P07477 |
他のデータ |
EC番号 |
3.4.21.4 |
遺伝子座 |
Chr. 7 q32-qter |
トリプシン2 |
識別子 |
略号 |
PRSS2 |
Entrez |
5645 |
HUGO |
9483 |
OMIM |
601564 |
RefSeq |
NM_002770 |
UniProt |
P07478 |
他のデータ |
遺伝子座 |
Chr. 7 q35 |
トリプシン(trypsin, EC.3.4.21.4)はエンドペプチダーゼ、セリンプロテアーゼの一種である。膵液に含まれる消化酵素の一種で、塩基性アミノ酸(リジン、アルギニン)のカルボキシル基側のペプチド結合を加水分解する。語源は、ギリシャ語の“tripsis(摩擦、粉砕)”に由来する。
膵臓からトリプシノーゲンとして分泌され、エンテロキナーゼ(自家加水分解)によりαトリプシン及びβトリプシンとなる。また、キモトリプシノーゲンを一部加水分解しキモトリプシンとするのに必要な酵素である。トリプシンインヒビター(アンチトリプシンやオボムコイド)によって阻害を受ける。
ヒトトリプシンの場合、コードしている遺伝子は第7染色体のq32-q36のTRY1。
ヒトではトリプシンの最適pHは8 - 9程度の弱塩基性である。
関連項目
UpToDate Contents
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- 1. 膵外分泌機能検査 pancreatic exocrine function tests
- 2. 急性膵炎の発症機序 pathogenesis of acute pancreatitis
- 3. 小児および思春期における慢性膵炎の原因 causes of chronic pancreatitis in children and adolescents
- 4. 遺伝性膵炎 hereditary pancreatitis
- 5. 急性膵炎の臨床症状および診断 clinical manifestations and diagnosis of acute pancreatitis
Japanese Journal
- 膵疾患の遺伝子診断 (特集 膵疾患診療の現状と展望) -- (膵疾患に対する検査)
- 慢性膵炎--病因と病態 (特集 膵疾患診療の現状と展望)
Related Links
- 世界大百科事典 第2版 トリプシンの用語解説 - 消化酵素の一つで,タンパク質分解酵素。膵臓から不活性のトリプシノーゲンtrypsinogenとして十二指腸内に分泌され,エンテロキナーゼにより分子の端が切断されてトリプシンと ...
- トリプシンについての解説と情報。その他、すい臓(膵臓)・膵炎・膵臓がんについての情報も紹介。 ... 【すい臓関連ニュース&トピックス】 女性の乳がんに対する撲滅運動として「ピンクリボン・キャンペーン」というもの ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
おたふくかぜ生ワクチン「北里第一三共」
組成
製法の概要
- 本剤は、弱毒生ムンプスウイルス(星野株)を特定の伝染性の疾患に感染していないニワトリ胚初代培養細胞で増殖させ、得たウイルス液を精製し、安定剤を加え分注した後、凍結乾燥したものである。培養液にはM-199を使用している。
なお、本剤は製造工程でウシの血液由来成分(血清)、ウシの乳由来成分(ラクトアルブミン水解物、乳糖)、及びブタの膵臓由来成分(トリプシン、パンクレアチン)を使用している。
組成
- 本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶かした液剤0.5mL中の組成を示す。
有効成分
- 弱毒生ムンプスウイルス(星野株) 5,000CCID50以上
安定剤
- 乳糖水和物 5.0W/V% (備考)ウシの乳由来
D-ソルビトール 1.8W/V%
L-グルタミン酸ナトリウム 0.2W/V%
抗生物質
- エリスロマイシンラクトビオン酸塩 10μg(力価)以下
カナマイシン硫酸塩 10μg(力価)以下
禁忌
(予防接種を受けることが適当でない者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
- 明らかな発熱を呈している者
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
- 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
- 明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療を受けている者(「相互作用」の項参照)
- 妊娠していることが明らかな者
- 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
効能または効果
- 本剤は、おたふくかぜの予防に使用する。
- 本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶解し、通常、その0.5mLを1回皮下に注射する。
接種対象者
- 接種対象は、生後12月以上のおたふくかぜ既往歴のない者であれば性、年齢に関係なく使用できる。ただし、生後24〜60月の間に接種することが望ましい。
輸血及びガンマグロブリン製剤投与との関係
- 輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、通常、3か月以上間隔を置いて本剤を接種すること。また、ガンマグロブリン製剤の大量療法において200mg/kg以上投与を受けた者は、6か月以上間隔を置いて本剤を接種すること。(「相互作用」の項参照)
他のワクチン製剤との接種間隔
- 他の生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること。(「相互作用」 の項参照)また、不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
慎重投与
(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
- 過去にけいれんの既往のある者
- 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
- 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
(0.1%未満)
- ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
無菌性髄膜炎
(0.1%未満)
- 接種後、ワクチンに由来すると疑われる無菌性髄膜炎が発生することがある。接種後3週間前後に、おたふくかぜワクチン(星野株)に由来すると疑われる無菌性髄膜炎が、2,300人接種あたり1人程度発生するとの報告がある。1)本剤の接種後、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
(頻度不明)
- 急性散在性脳脊髄炎(ADEM)があらわれることがある。通常、2週間程度で発熱、頭痛、けいれん、運動障害、意識障害等があらわれる。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
脳炎・脳症
(頻度不明)
- 脳炎・脳症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
血小板減少性紫斑病
- 血小板減少性紫斑病があらわれることがある(100万人接種あたり1人程度)。通常、接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれる。本症が疑われる場合には、血液検査等の観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。
難聴
(0.1%未満)
- ワクチン接種との関連性が疑われる難聴があらわれたとの報告がある。通常一側性のため、出現時期等の確認が難しく、特に幼児の場合注意深い観察が必要である。本症が疑われる場合には、聴力検査等を行い、適切な処置を行うこと。
精巣炎
(0.1%未満)
- ワクチンに由来すると疑われる精巣炎があらわれたとの報告がある。通常接種後3週間前後に精巣腫脹等が、特に思春期以降の男性にみられるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ムンプスウイルスは経気道的に感染し、上気道及び局所リンパ節で増殖後ウイルス血症を起こして全身の標的器官に運ばれ、発症すると考えられている。5)しかし、予め本剤の接種によりおたふくかぜウイルスに対する液性免疫及び細胞性免疫が獲得されていると感染したウイルスの増殖は抑制され発症は阻止される。
★リンクテーブル★
[★]
- 急性膵炎の重症度判定基準の予後因子に含まれるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D013]←[国試_114]→[114D015]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106H016]←[国試_106]→[106H018]
[★]
[★]
- 英
- small intestine (Z)
- ラ
- intestinum tenue
- 関
- 管腔内消化
- 小腸は3大栄養素の消化、吸収を行う重要な部位である
- 腸液を分泌する
解剖学
定義
組織学
- →腸腺
生理学
運動の型
- a.分節運動 segmentation
- b.蠕動運動 peristalsis
- 蠕動ラッシュperistalic rush:急速移動。感染性下痢など腸粘膜の異常刺激による。
- 消化間欠期伝播性収縮
運動の発生機構
- 腸平滑筋固有リズムによる。ペースメーカーとなる細胞により発生する。
- 徐波 slow wave、基本的電気リズム basic electric thythm (BER)
- 外来神経系
- 副交感性:促進
- 交感性 :抑制
- 内在神経系
- 胃小腸反射により食後期運動誘発
- なお、IMCの調節には外来、内在神経系のいずれも関係する
- ガストリン、コレシストキニン、インスリン
- 食後期運動増大
- ガストリン
- IMC抑制
- モチリン
- IMC誘発
- セクレチン、グルカゴン
- 運動抑制
炭水化物の吸収
- 食物中の3大炭水化物.
- 1. 二糖類disaccharides
- スクロース(グルコース+フルクトース)
- マルトース(グルコース+グルコース)
- ラクトース(グルコース+ガラクトース)
- 植物性でん粉
- アミロース :グルコースが直鎖状に重合
- アミロペクチン:グルコースが樹枝状に重合
- 直鎖部はα1,4結合
- 分枝部はα1,6結合
- 動物性でん粉
- グリコーーゲン
- グルコースのβ1,4結合(消化不可)
炭水化物の消化
- 管内消化は、主に口腔、十二指腸で起こる
- 唾液αアミラーゼと膵αアミラーゼにより、直鎖状に2~9分子重合したグルコースまで分解される
- αアミラーゼは直鎖部分(α1,4結合)を加水分解する
- 唾液αアミラーゼは作用が弱く、また胃で失活する
- マルトース(グルコース2分子)
- マルトリオース(グルコース3分子)
- α1,4結合マルトオリゴ糖(グルコース4-9分子)
- α限界デキストリン(グルコース5-9分子、分岐したオリゴ糖)
- 2. 膜消化 membrane digestion (終末消化terminal digestion)
- 膜消化は小腸の刷子縁で起こる。
- 刷子縁にはオリゴ糖消化酵素が存在する。
- ラクターゼ:ラクトース→グルコース+ガラクトース
- スクラーゼ:スクロース→グルコース+フルクトース
- マルターゼ:マルトース→グルコース+グルコース
- トレハラーゼ:トレハロース→グルコース+グルコース
- αデキストリナーゼ:α1,4結合,α1,6結合の分解(=isomaltase)
- グルコアミラーゼ:マルトオリゴ糖(α1,4結合)→グルコース
- 3. 吸収(炭水化物の90-95%が小腸で吸収される。)
-
- 刷子縁膜
- Na依存性能動輸送を介して細胞内に取り込まれる。Na+とグルコース(ガラクトース)の共輸送体であるSGLT1が、Na+の濃度勾配を利用して細胞内に取り込む(2次的能動輸送)
- 外側基底膜
- GLUT2による促進拡散により細胞外に拡散する
- 刷子縁膜
- GLUT5によるNa非依存的促進拡散により細胞内に取り込まれる。
- 細胞内
- フルクトース+Pi→グルコース+乳酸
- 外側基底膜
- GLUT2による促進拡散により細胞外に拡散する
炭水化物の吸収傷害
- 腸内炭水化物濃度↑→腸内浸透圧↑ →下痢
- →腸内フローラ(細菌叢) →腸内ガス発生
- 乳糖不耐症
- 小腸上皮細胞刷子縁におけるラクターゼ産生不能
タンパク質の吸収
- 胃や膵臓でタンパク質を分解してオリゴペプチド(アミノ酸4個以上)を生成
- 1-1. 消化酵素の活性化
- ペプシン
- 胃液ペプシノーゲン → (H+が触媒:::) → ペプシン
- 胃液ペプシノーゲン → (ペプシンが触媒) → ペプシン
- トリプシン
- 膵液トリプシノーゲン → (エンテロペプチダーゼ) → トリプシン
- 膵液トリプシノーゲン → (トリプシンが触媒::) → トリプシン
- その他のタンパク質分解酵素(カルボキシペプチダーゼA,B)
- トリプシンが活性化
- 刷子縁でオリゴペプチドの分解がおき、そのための酵素ペプチド分解酵素が存在する。
- アミノペプチダーゼ
- N末から加水分解してアミノ酸を遊離
- ジペプチダーゼ
- ジペプチドを2個のアミノ酸に分解
- ジペプチジルアミノペプチダーゼ
- N末よりジペプチドを遊離する
- 刷子縁膜
- Na+依存性能動的輸送
- 中性アミノ酸、イミノ酸(プロリン、水酸化プロリン)、酸性アミノ酸:::::::::::Na+非依存性促進拡散
- 塩基性アミノ酸、中性アミノ酸(疎水基を有するもの)
- 外側基底膜
- Na+依存性能動的輸送、Na+非依存性促進拡散、単純拡散(外側基底膜はアミノ酸透過性高い)
- 刷子縁膜
- Na+/H+ antiporter
- 2H+/ペプチド synporter
- 細胞内
- プロリダーゼ、ジペプチダーゼ、トリペプチダーゼによる分解
- 外側基底膜
- Na+-K+-ATPase
脂質の吸収
- トリグリセリド(中性脂肪):C14~C18
- コレステロール
- コレステロールエステル
- リン脂質:::::::::主にレシチン
-
- 乳化は脂肪水解を速める
- 胆汁酸、レシチンなどにより1μm以下の脂肪滴形成
- 膵リパーゼ
- トリグリセリド → 2分子の遊離脂肪酸(FFA) + 2-モノグリセリド
- コレステロールエステラーゼ
- コレステロールエステル → FFA + コレステロール
- ホスホリパーゼA2
- レシチン → FFA + リゾレシチン
- 脂肪分解産物(モノグリセリド,リゾレシチン,FFA,コレステロール,脂溶性ビタミン)
- 胆汁酸、レシチンとミセル形成
- ミセルが微絨毛周囲の非撹拝層に侵入→単純拡散により吸収(脂肪の消化・吸収過程の律速過程)
- ミセルにより細胞内に脂肪分解産物が運ばれ、滑面小胞体内で脂肪分解産物から脂質が再合成される。その後、リポ蛋白にと結合してカイロミクロンとなり、ゴルジ装置に入りエキソサイトーシスにより絨毛リンパ管に入る。
栄養の吸収部位
[★]
- 関
- 薬理学、膵炎、急性膵炎、慢性膵炎
急性膵炎
- 種々の原因による膵臓から分泌される酵素により、膵臓自体が自己融解
- 膵トリプシン↑→phospholipase A2↑、esterase↑→浮腫、出血、壊死
- →進行すると多臓器へも波及、SIRS(全身性炎症反応症候群)、播種性血管内凝固(DIC)、多臓器不全(multiple organ failure, MOF)をきたす。
- 急性膵炎の治療としては、膵外分泌の抑制、鎮痛、酵素抑制が必要となる (SPC.313)
-
- ヒスタミンH2受容体遮断薬、抗コリン薬(ブスコパン)
- 十二指腸pH4.5↓→セクレチン分泌↑→膵液分泌↑ ←これを抑制するため
[★]
- 英
- alpha 1-antitrypsin, α1-antitrypsin, α1-AT AAT
- 関
- 94-150 mg/dl (CRM470を基準とした免疫測定。TIA、ネフェロメトリー。臨床検査法提要第32版 p.486)
- α1アンチトリプシンの変異と肺気腫や肝疾患と関連が注目されている
臨床関連
[★]
- 英
- enteropeptidase
- 同
- エンテロキナーゼ enterokinase
- 関
- 膵液
[★]
フラジオマイシン硫酸塩(フラジオマイシン)、結晶トリプシン(トリプシン)
[★]
- chyme 糜粥 → これに対するトリプシンという意味で命名されたのだろうか。
- 英
- chymotrypsin
[★]
- 英
- trypsin receptor
- 関
- プロテアーゼ活性化受容体2、トリプシンレセプター
[★]
- 英
- Kunitz soybean trypsin inhibitor
- 関
- Kunitz大豆トリプシンインヒビター
[★]
- 英
- alpha 1-antichymotrypsin
- 関
- α1アンチキモトリプシン
[★]
α1-アンチトリプシン試験
[★]
- 英
- bird、avian
- 関
- 鳥類