- 英
- lumbar spinal canal stenosis LSCS, lumbar spinal stenosis, LSS
- 関
- 腰部脊柱管狭窄(←狭窄した状態)
概念
- 神経組織を入れる腰部脊柱管あるいは椎間孔部がさまざまな原因によって狭窄を来し、馬尾あるいは脊髄神経根が圧迫されることにより生じる病態
原因
症状
- 神経性間欠性跛行:最も頻度が高い症状。前屈により症状が寛解する(脊柱管は腰部で前弯している、すなわち、前屈により脊柱管広くなる?ことと関係しているのだと思われる。)。
間欠性跛行の鑑別
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ASO
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L-SCS
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発生部位
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腓腹部
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大腿後面、下腿外側
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症状変動
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あまりない
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変動有り
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改善
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急速で速やかに改善 たったままで治る
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時間がかかる 座位(前屈)で軽減
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頻度
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少
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多
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治療
- 神経根障害は自然寛解傾向があるが馬尾障害にはこれがないため治療方針が異なる。つまり前者では保存的治療が第一選択となるが後者では保存的治療が有効であることは少ない。
- 手術は保存的治療の無効であったり、神経学的症状が悪化傾向にあり、また日常生活に支障を来す場合に適応となる。
-
- 薬物療法:(疼痛除去)消炎鎮痛剤、(神経損傷治癒促進?)ビタミンB12
- ブロック療法:神経ブロック(硬膜外神経ブロック、神経根ブロック)。
- 装具療法:コルセットによる腰部の伸展制限
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- life support system 生命保持装置
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/02 08:15:30」(JST)
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腰部脊柱管狭窄症 |
分類及び外部参照情報 |
腰椎の中央狭窄症(central canal stenosis)と外側陥凹狭窄(lateral recess stenosis)
|
ICD-10 |
M48.0 |
ICD-9 |
723.0-724.0 |
DiseasesDB |
31116 |
MeSH |
D013130 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は、脊椎にある脊柱管(せきちゅうかん)という神経を囲んでいる管が狭窄する整形外科疾患。
通常、加齢に伴って発生する脊髄変性症で広く見られる症状であるが、ときには脊椎椎間板ヘルニア、骨粗しょう症や腫瘍によって引き起こされる場合もある。
目次
- 1 症状
- 2 診断・検査
- 3 治療
- 4 生活上の注意
- 5 患った著名人
- 6 関連項目
症状
間欠性跛行(かんけつせいはこう)がみられる。歩行しているとだんだん足が痺れたり痛くなり、休むと回復するのが特徴である。また、会陰(えいん)部の感覚に異常が生じることもある。なお、間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症でもみられるため、鑑別が必要。症状により、馬尾型(ばびがた)、神経根型(しんけいこんがた)、混合型の3型に分類される。
診断・検査
- レントゲン検査(造影剤を使用してX線透視下で髄腔の変化をみるミエログラフィーも行われる)
- CT,ミエログラフィーCT
- MRI検査(整形外科領域では、現在リアルタイムで撮影できるMRIは存在しない)
治療
- 保存療法 PGE1(オパルモン)など血行改善薬や、消炎鎮痛剤、ノイロトロピンを使用してコントロールする。その他、温熱療法や運動療法、コルセット療法、神経ブロックも行われる。
- 手術療法 下肢麻痺、強い間欠性跛行や排尿障害などが長い間続く場合行う。脊柱菅を狭くしている部分の骨や靱帯を削る手術が行われる。
生活上の注意
反った姿勢をとると、神経と血管を圧迫し症状が強くなるため、できるだけ避けることを心がける必要がある。(腰の前屈姿勢をとることにより、生理的な腰椎前弯が減少し、脊柱管の内腔が広がるために圧迫が減少し、間欠跛行や下肢神経症状が軽快する。)
患った著名人
- 桂歌丸(落語家)
- みのもんた(司会者)
- 大山加奈(バレーボール選手)
- 橋本じゅん(俳優)
- NAOKI(EXILE)(ダンサー)
- 天龍源一郎 (プロレスラー)
- 邪道 (プロレスラー)
- ミスター・ポーゴ (プロレスラー)
関連項目
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 椎間関節嚢腫を合併した腰部脊柱管狭窄症についての検討
- 藤城 高志,大植 睦,北野 直,篠原 和幸,森本 法生
- 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 中部日本整形外科災害外科学会抄録 54(3), 539-540, 2011-05-01
- NAID 10029072391
- 腰部脊柱管狭窄症に伴う冷えと煩熱に清熱補血湯が有効であった一例
- 下垂足を呈した腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症の検討
- 奥間 英一郎,當眞 嗣一,浦崎 康達,金城 忠克,金城 聡,野原 博和,金谷 文則
- 整形外科と災害外科 60(2), 269-272, 2011-03-25
- NAID 10027974255
Related Links
- 腰部脊柱管狭窄症の症状や原因、手術、治療方法などについての説明です。
- ウィキペディアは医学的助言を提供しません。免責事項もお読みください。 腰部脊柱管 狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は、脊椎にある脊柱管(せきちゅうかん) という神経を囲んでいる管が狭窄する整形外科疾患。 目次. 1 症状; 2 診断・検査; 3 治療 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 72歳の男性。歩行時に増強する殿部痛と両側下肢痛とを主訴に来院した。3か月前から会陰部の異常感覚を自覚している。殿部痛と両側下肢痛とは立ち止まることで消退する。下肢の深部腱反射亢進や感覚障害は認めない。両側足背動脈の拍動は良好である。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A046]←[国試_097]→[097A048]
[★]
- 脊椎疾患とその症状の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I031]←[国試_110]→[110I033]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099E053]←[国試_099]→[099E055]
[★]
- 歩行時に増強し、立ち止まることでは軽快せず、座ることで消退する両下肢痛を認める。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A004]←[国試_106]→[106A006]
[★]
- 安静による改善が乏しい背部痛をきたすのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [113F036]←[国試_113]→[113F038]
[★]
- 英
- intermittent claudication, IC
疾患
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症状発現部位
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好発年齢
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歩行による症状
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痛みを生じる歩行距離
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休憩の効果
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体位の影響
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その他の特徴
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PAD
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患者ごとに特定の部位
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ASOは中高年以降若年者に好発する疾患もある
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疼痛、だるさ、こむらがえり、しびれを伴うことがある
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一定の距離で発現
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数分で軽減
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なし
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限局性の腸骨動脈病変では足部動脈の触知が正常なことがある。内腸骨動脈病変では勃起障害を伴うことがある。
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腰部脊柱管狭窄症(神経根型)
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臀部から下肢後面が多い。片側性が多い
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中高年以降
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疼痛、しびれ、だるさ(単根性)
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日によって距離に変動がみられる。自転車や前屈(押し車)歩行では症状が出にくい。
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数分で軽減立っているだけ、座り続けでも痛む。
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前屈姿勢や座位で休むと改善しやすい。腰を反らせると悪化。
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腰痛、変形性脊椎症、変性すべり症の既往
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腰部脊柱管狭窄症(馬尾型)
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臀部から下肢後面が多い。両側性が多い
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中高年以降
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同上および脱力。神経根型よりも症状が重く広範囲(多根性)
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同上
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同上
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同上
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同上。直腸膀胱障害や会陰部の感覚障害を伴うことがある
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慢性コンパートメント症候群
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下腿部(とくに前脛骨筋部)が多い。50~70% が両側性
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若年で筋肉量の多い人(スポーツ選手など)
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疼痛、圧迫感、緊満感、だるさ
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運動開始後に徐々に発現
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軽減に時間がかかる(10 分以上)
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なし
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しばしば腫脹や圧痛、感覚・運動麻痺(dropfoot)を伴う
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慢性静脈不全症
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下肢全体、とくに下腿が多い
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若年では少ない
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疼痛、圧迫感、緊満感、だるさ
|
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ゆっくりと軽減立っているだけ、座り続けでも痛む
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下肢挙上で改善
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深部静脈血栓症の既往。静脈うっ滞、浮腫
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変形性股関節症
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股関節、臀部、大腿部、膝関節
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中高年以降の女性に多い
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疼痛、だるさ、鈍痛
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立ち上がるときや歩行開始時にも痛むことがある
|
すぐには軽減しない
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体重をかけない姿勢で改善。安静時でも痛むことがある
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先天性股関節脱臼、大腿骨骨折、関節リウマチの既往。関節可動域の制限
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足部・足関節疾患
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足関節、足部、足底アーチ
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さまざま
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疼痛、だるさ、鈍痛、しびれ
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立ち上がるときや歩行開始時にも痛むことがある
|
すぐには軽減しない
|
体重をかけない姿勢でも改善しないことが多い
|
しばしば足部の変形を伴う
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[★]
- intermittent claudication
- 英
- intermittent claudication
- 同
- 間欠跛行, 間欠性跛行症
- 血管硬化性間欠性歩行困難症 arteriosclerotic intermittent claudication
- 関
- 歩行
[show details]
定義
- ある一定の距離を歩くと歩行困難となり、休息により回復するが、再び歩き続けると同様の現象が生じ歩行持続困難となるというエピソードを繰り返すもの。
- ある距離を歩くと下肢の筋組織に生じる痛みのために、歩行をつづけることができなくなり、しばらく休息すると疼痛が消失して歩行可能となるが、また歩行すると同様の症状が出現する病態を間欠性跛行という。
分類
- 閉塞性動脈硬化症 arteriosclerosis obliterans ASO
- バージャー病 thromboangitis oblitrans TAO
- Leriche症候群
- 腰部脊柱管狭窄症:下肢の異常感覚や疼痛の拡大・増悪と筋力低下。増悪:立位、腰椎伸展位。軽快:坐位、腰椎屈曲位
- 脊髄動静脈奇形
症状
- ある一定時間歩くと両下肢の傷み、重苦しさ、しびれなどが増強する。
- 休憩することで軽快するが、歩行によりこれらの症状が再発する。
鑑別
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ASO
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L-SCS
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発生部位
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腓腹部
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大腿後面、下腿外側
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症状変動
|
あまりない
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変動有り
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改善
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急速で速やかに改善 たったままで治る
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時間がかかる 座位(前屈)で軽減
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頻度
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少
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多
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- 足背動脈の拍動、腰痛合併の有無、姿勢の症状に与える影響
- SSUR.424
[★]
- 英
- cervical spinal stenosis
- 関
- 腰椎脊柱管狭窄症、腰部脊柱管狭窄症
[★]
腰部脊柱管狭窄症 lumbar spinal canal stenosis
[★]
腰部脊柱管狭窄症 lumbar spinal canal stenosis
[★]
- 英
- vertebral canal (M)
- ラ
- canalis vertebralis
- 椎弓と椎体の後面には椎孔があるが、椎骨が関節した脊柱ではこの椎孔がつながって脊柱管となる。
[★]
- 英
- vertebral column, spinal column, spine(これだけでも脊柱の意味をなす)
- ラ
- columna vertebralis
- 関
- 脊椎
[★]
- 英
- lumbar region、pars lumbalis、lumbar
- 関
- 腰髄、腰仙部、腰椎、腰椎部
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- spinal stenosis、spinal canal stenosis
- 関
- 脊柱管狭窄症