- 英
- anti inflammatory drug, anti-inflammatory drugs
- ラ
- anti phlogistica
- 同
- 消炎薬 antiphlogistics
- 関
WordNet
- a medicine intended to reduce inflammation (同)anti-inflammatory_drug
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2018/01/30 06:56:45」(JST)
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抗炎症薬(こうえんしょうやく、Anti-inflammatory)とは炎症を抑える医薬品の総称である。炎症そのものは異物の侵入や組織の障害といった生体組織にとって好ましくない刺激が発生した時に免疫系が引き起こす局所的な防御反応であるが、生体にとっての非自己の排除を助ける一方で自己である生体そのものにも一定の損傷や苦痛を引き起こす性質も持つ。医療に際して、生体の引き起こした炎症が過剰に人体を傷つけているアレルギー疾患や、外部から炎症を引き起こす生理活性物質が注入されることによって起こるスズメバチ刺傷、ドクガ刺傷などの治療に際してはこの炎症のデメリットを抑制する必要があり、そうした目的で用いられる医薬品が抗炎症薬である。主にステロイド系抗炎症薬と非ステロイド系抗炎症薬の2種類に分類される。
ステロイド系抗炎症薬
詳細は「ステロイド系抗炎症薬」を参照
ステロイド系の抗炎症薬は副腎皮質ホルモンの糖質コルチコイド、合成糖質コルチコイドのことである。 ステロイドは非常に優れた抗炎症作用を持つ一方、免疫抑制作用や副腎萎縮、胃腸障害、白内障、緑内障、ムーンフェイスなど多くの副作用も持つ。
長期間にわたってステロイドを大量投与することにより副腎萎縮が生じることがあり、急にステロイドを中止することによって副腎不全を起こすことがある。
非ステロイド系抗炎症薬
詳細は「非ステロイド性抗炎症薬」を参照
非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs:Non Steroidal Antilnflammatory Drugs)には抗炎症作用のほか、鎮痛作用、解熱作用を併せ持つものが多い。
非ステロイド系抗炎症薬はさらに酸性抗炎症薬と塩基性抗炎症薬に分けることができる。 酸性抗炎症薬は一般に広く使用されておりアスピリン、イブプロフェン、インドメタシンなどがこれに分類される。
酸性抗炎症薬はアラキドン酸からプロスタグランジンを合成する酵素であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することによってケミカルメディエーターの一種であるロイコトリエンやプロスタグランジンの合成を阻害し、炎症が起きるのを抑える。
胃腸障害、肝障害、腎障害、造血障害、SJ症候群、アスピリン喘息が共通の副作用として知られている。
関連項目
- 炎症
- 免疫抑制剤
- 薬学
- 殺菌剤 (医薬品)
- 抗真菌薬
薬理学:医薬品の分類 |
消化器/代謝(A) |
- 胃酸中和剤
- 制吐薬
- 瀉下薬
- 止瀉薬/止痢薬
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血液、血液生成器官(B) |
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内分泌器(H) |
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- 片頭痛治療
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- 抗精神病薬
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感覚器(S) |
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その他ATC(V) |
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Japanese Journal
- アセトアミノフェン鎮痛目的利用の国内外差およびその普及による薬剤費低減の可能性
- 甲斐 健太郎,池田 俊也,武藤 正樹
- 薬剤疫学 17(2), 75-86, 2013
- … 物療法の第一選択薬としている.この理由の一つとして,アセトアミノフェンの有効性と安全性が挙げられる.特に安全性について,アセトアミノフェンは同じ非オピオイド性鎮痛剤である非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に対し,消化器系障害,腎障害,出血傾向,心血管障害等の副作用リスクが低いとされている.一方,本邦においては,現在 NSAIDs の使用が一般的であり,アセトアミノフェンの鎮痛目的利用は少 …
- NAID 130003372609
- 間質性筋炎を呈した慢性再発性多発性骨髄炎の1男児例
- 永嶋 早織,野澤 智,木澤 敏毅,菊地 雅子,宮前 多佳子,今川 智之,稲葉 裕,里 龍晴,橋本 邦生,相田 典子,横田 俊平
- 日本臨床免疫学会会誌 36(1), 52-57, 2013
- … CRMO)と診断した.FDG-PET/CTでは大腿・下腿の筋にも集積を認め,画像的に筋炎の併発と診断した.非ステロイド性抗炎症薬とビスホスホネートにより症状は軽快したが,軽度の炎症反応が残存した.慢性再発性多発性骨髄炎に間質性筋炎を合併した報告はなく,症例の蓄積が必要である. …
- NAID 130003364160
- 小久江 栄一
- 家畜診療 = Journal of livestock medicine 59(10), 579-585, 2012-10-00
- NAID 40019456281
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★リンクテーブル★
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- 38歳の女性。無月経と吐き気とを主訴に来院した。最終月経は8週前、月経周期は28-40日である。 1週前から、早朝に悪心を自覚するようになったが、嘔吐に至ったことはない。水分は摂取できている。 2週前に一度、少量の褐色帯下がみられた。体温37.2℃。脈拍80/分、整。血圧114/72mmHg。膣鏡診上、膣分泌物は白色で子宮口は閉鎖している。子宮と付属器とに圧痛を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体(-)。尿妊娠反応陽性。血液所見:赤血球400万、 Hb12.0g/dl、 Ht38%、白血球8,500、血小板21万。 CRP0.5mg/dl。経膣超音波検査で子宮内に直径20mmの胎嚢と心拍動を有する胎芽とを認め、左付属器に径3cmの嚢胞性腫瘤を認める。
- 現時点の対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106C017]←[国試_106]→[106C019]
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- 関
- 解熱薬、鎮痛薬、抗炎症薬
商品
[★]
- 関
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[★]
- 関
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[★]
- 英
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[★]
- 英
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- 関
- 抗炎症剤、抗炎症薬、消炎、消炎剤、消炎性、消炎鎮痛薬、消炎鎮痛剤
[★]
- 英
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- 関
- 非ステロイド性抗炎症薬、非ステロイド消炎鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬、非ステロイド系消炎鎮痛薬、非ステロイド系消炎薬、非ステロイド性消炎鎮痛薬、非ステロイド性消炎鎮痛剤
[★]
- 英
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- ステロイド薬、ステロイド系消炎薬、ステロイド剤、ステロイド系抗炎症剤、ステロイド系消炎剤
[★]
- 英
- acid nonsteroidal antiinflammatory drug
- 関
- 非ステロイド性抗炎症薬
[★]
- 英
- inflammation
- 同
- 炎症反応 inflammatory reaction
- 関
- 急性炎症による有害な刺激物が除去され組織が修復されるが、障害が続けば慢性炎症となる。
主徴 (BPT.32)
原因
- ウイルス、リケッチア、細菌、真菌、原虫、寄生虫
- 日光、放射線物質、電気的刺激、摩擦
- 酸・アルカリ
- 壊死物
- 異物
- 免疫学的な刺激(アレルギー、自己免疫疾患)
分類
- 比較的短期間で終了し滲出と好中球浸潤が主体
- 長時間持続し、組織増殖とリンパ球・組織球浸潤が主体
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急性炎症
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慢性炎症
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概要
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滲出性病変が主体
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増殖性変化が主体
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経過
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急性・一過性
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遷延性・潜行性
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血管
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血管透過性亢進
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血管新生
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間質組織
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充血・浮腫
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線維芽細胞・血管・間質結合組織の増生
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浸潤細胞
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好中球→マクロファージ→リンパ球
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急性炎症 (BPT.33)
- vasolilation
- increased vascular permeability
- cellular recruitment and activation
慢性炎症
[★]
- 英
- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 英
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- 関
- 抗炎症性、抗炎症薬、消炎、消炎性