- 英
- pseudoventricular tachycardia, pseudo VT
- 関
- WPW症候群、心房細動、心室頻拍 VT
概念
- WPW症候群において発作性の心房細動を合併した際、副伝導路を(順行性に)介して心室に伝わったことにより生じる心室頻拍
- ケント束の不応期が房室結節のそれより短い場合に生じる。
- 心室細動により突然死の可能性がある
- この用語は日本でのみ使われるらしい
治療
- 参考2
- 治療の目標は心拍数コントロールであり、治療の標的は副伝導路(ケント束)とすると、ナトリウムチャネル遮断薬、あるいはカリウムチャネル遮断薬による副伝導路の抑制が治療法としてあげることができる。
- 従って、治療薬は、ピルジカイニド、シベンゾリン、ジソピラミド、フレカイニド、プロカインアミドが上げられる。
- 根治療法としては、カテーテルアブレーションによる副伝導路の遮断である。
参考
- 1. これからカテーテルアブレーションを受ける人のために - 図説あり
http://www.s-more.net/sasaki/rfca/rfca.html
- 2. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 44) 慢性心房細動治療中に偽性心室頻拍を呈しWPW症候群と診断された1症例(第131回日本循環器学会東海地方会)
- 久保田 知希,高杉 信寛,竹山 俊昭,川口 智則,横山 ちはる,吉真 孝,名和 隆英,金森 寛充,川村 一太,牛越 博昭,青山 琢磨,小塩 信介,川崎 雅規,西垣 和彦,竹村 元三,湊口 信也
- Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society 72(Supplement_III), 1080, 2008-10-20
- NAID 110007011182
- 23) 持続性心房細動の経過中に偽性心室頻拍が出現し頻拍誘発心筋症を生じたWPW症候群の1例(第208回日本循環器学会関東甲信越地方会)
- 太田 昌樹,金古 善明,中島 忠,齋藤 章宏,間仁 田守,新井 昌史,倉林 正彦,笠間 周,伊藤 敏夫,市川 秀一
- Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society 72(Supplement_III), 1062, 2008-10-20
- NAID 110007011036
- 41) 高齢者の偽性心室頻拍に対し小児用アブレーションカテーテルを使用し根治し得た経験例(第207回日本循環器学会関東甲信越地方会)
- 阿部 浩幸,佐藤 寿俊,小寺 聡,宮地 浩太郎,櫛田 俊一,神田 順二,鈴木 勝
- Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society 72(Supplement_III), 1013, 2008-10-20
- NAID 110007010624
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- この波形を見て、VT(心室頻拍)だ!!、と思われるでしょう。VTではありますが、正しい名前は偽性心室頻拍(シュードVT pseudo VT)といいます。これはWPW症候群の患者さんが心房細動を伴い、心房の頻繁な興奮が心室に伝わり ...
- 解説 顕性WPW症候群に発作性心房細動が合併すると,偽性心室頻拍(pseudoventricular tachycardia)と呼ばれる心室頻拍様心電図波形を呈する(図1)。心房興奮は,房室結節をバイパスして不応期の短い副伝導路(Kent束)を通って ...
- 偽性心室頻拍(Pseudo Ventricular Tachycardia;pseudo VT) WPW症候群に発作性心房細動(Paf)が合併するとpseudo VT(偽性心室頻拍)と呼ばれる心室頻拍様心電図波形を呈する。 心房細動の興奮は、房室結節よりも不応期の短い副 ...
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★リンクテーブル★
[★]
[正答]
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[★]
- 英
- atrial fibrillation, AF, AFIB
- 関
- 心房粗動、心室細動
定義
- 心房細動は心房が高頻度に、しかも同期せずに興奮する状態である。その結果、心房は心室に血液を送るための律動的な収縮を行えなくなり、また心室の興奮も不規則となる。 (参考2)
分類
- 参考2
- 基礎心疾患を認めず,高血圧もない症例に出現した心房細動
完全房室ブロックを伴う心房細動(EAB 135)
原因
心房細動を合併しやすい病態
- 医学大事典
- 虚血性心疾患、高血圧症、リウマチ性心疾患、心筋症、呼吸器疾患、甲状腺機能亢進症、高齢者心房中隔欠損症、WPW症候群など
- 心房負荷で僧帽弁狭窄症を来しやすい
甲状腺機能亢進症
危険因子 QB.C-410
- 高齢者(65歳以上)
- 脳卒中の既往
- 高血圧
- 心不全
- 心房・心室拡大
症状
- 頻拍に因る:動悸、胸部圧迫感
- 拍出量低下による:(器質的心疾患のある場合)心不全
- 心房収縮低下による:心房内血栓形成 → 血栓塞栓症
- 血栓塞栓症は心房細動の時と心房細動から洞調律に復帰させるときに起こりやすい。
心電図
- 着目する誘導:P波 = II誘導、f波 = V1誘導
- 1. f波の出現(400-700/分(EAB.160), 350-600/分(PHD.295))←多数興奮旋回 multiple reentry
- 2. P波の欠如
- 3. RR間隔が不整 ← f波が時々心室に伝わるため
- 絶対性不整脈
[show details]
治療
QB.C-410
- 血行動態が不安定:電気的除細動
- 血行動態が安定 :2-3週間抗凝固療法を行ってから薬物的な除細動Class Ia(APD↑), Class Ic(APD±)
- 48-72時間以内に新規発症した心房細動では抗凝固療法不要
- 経食道心エコーにより左房内血栓を認めなければ、除細動施行。
- 慢性経過(6ヶ月程度)した慢性心房細動では除細動を行っても再発する率が高いので、除細動の適応にはならない????
概要
- 薬物療法と抗凝固療法を施行する
- electrical direct-current cardioversionによる洞調律の回復は、頻脈の時にすべき(心房の興奮が心室に伝導しているとき)
- カテーテルアブレーションは症状があって、かつ他の内科的治療法が奏効しない特に行う
- 外科治療はMaze手術がある
薬物治療
- 心室への興奮の伝達を抑制:Class II, class IV, or digitalis
- 除細動 :Class Ia(APD↑), Class Ic(APD±), Class III
薬物治療 (不整脈薬物治療に関するガイドライン Guidelines for Drug Treatment of Arrhythmias (JCS 2004))
抗凝固療法
- ワーファリンはINR 1.6-2.5に調節。欧米では2.0-3.0。 (QB.C347)日本人ではPT-INRを1.5-2.0に設定。 治療域が狭く個人差が大きいのでPT-INRをモニターする。
- C cardiac failure
- H hypertension
- A age >75yr
- D disbites mellitus
- S2 prior stroke or TIA
- 0 LOW: aspirin 81-325 mg PO dialy
- 1 MODERATE: aspirin or warfarin
- 2 MODERATE: previous CVA/TIA/embolism? YES: warfarin/NO: aspirin or warfarin
- 3-6 HIGH: warfarin
外科的療法 (NSU.440)
- 再発性の発作性心房細動で患者の社会生活に障害が生じているもの
- 塞栓症の既往のある心房細動
- 冠状動脈疾患、僧帽弁膜症、心房中隔欠損症などのため手術を受ける症例で、発作性あるいは慢性心房細動を有する症例
- 右心房、心房中隔、左心房に切り込みを入れ一方向性の伝導しか起こらなくする。
- Coxが創案し、手術法はMazeIII法と呼ばれる。
心房細動の存在により面倒くさくなること
参考
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
- 2. 不整脈薬物治療に関するガイドライン Guidelines for Drug Treatment of Arrhythmias (JCS 2004)
国試
[★]
- 英
- Wolff-Parkinson-White syndrome, WPW syndrome
- 同
- ウォルフ-パーキンソン-ホワイト症候群、Wolff-Parkinson-White症候群、WPW症候群
- 関
- ケント束、心電図、偽性心室頻拍 pseudoventricular tachycardia, pseudo VT
- ヒス束に加え、ケント束により心房と心室が連絡されるもの → WPW症候群
分類
- V1誘導で分類する。Kent束の局在を反映
- 1. A型: 高いR波。左室自由壁
- 2. B型: rS型。右側
- 3. C型: Qr/QS。中隔
検査
心電図
- PQ短縮:PQ時間の正常値は 0.12-0.2sであるが、これより短くなる
- QRSの延長:QRSは正常では0.06-0.15s。0.1s以下は正常、0.1s以上は異常と考えるらしい。
./t_image/105/105I011.jpg
合併症
- orthodromic atrioventricular reentrant tachycardia
- antidromic atrioventricular reentrant tachycardia
- 高頻度に興奮がケント束を介して心臓に達する。このため、心室細動のリスクが高まる。
治療法
対症療法
WPW症候群+心房細動による偽性心室頻拍
- 参考1
根治療法
- カテーテルアブレーション:ケント束の焼灼による副伝導路の遮断。
参考
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
- http://www.cardiac.jp/view.php?target=wpw_synd.xml
- http://www.hamt.or.jp/kenkyuhan/link/seiri/ECG/402.html
- 4. 心電図の読み方:WPW症候群の波形を覚えるエクササイズだ! | 心カテブートキャンプ
- http://med-infom.com/?p=690
国試
[★]
- 英
- catheter ablation
- 同
- カテーテル・アブレーション、ablation、心筋焼灼術、カテーテル焼灼術
- 関
- [[]]
- 不整脈の治療に利用される
- 不整脈の原因となる心配の部位にアブレーション様カテーテルを挿入し、高周波で加熱することにより凝固壊死させる治療法
適応疾患
焼灼部位
[★]
- 英
- ventricular tachycardia, VT
- 同
- 心室性頻拍,
心室頻脈, 心室性頻脈
[show details]
概念
検査
[show details]
ガイドライン
- 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
治療
- DCショックによる再同期 cardioversion
-
- 血行動態不安定な心房細動 unstable AF 120-200J
- 血行動態不安定な単型心室頻拍 unstable monomorphic VT 100J
- その他循環動態不安定な上室性頻拍/心房粗動 other unstable SVT atrial flutter 200J
- 循環動態不安定な心室頻拍 polymorphic and unstable VFとして扱う。
- PALS:初回0.5-1J/kg 2回目以降2J/kg
国試
[★]
- 英
- ventricle (KH)
- ラ
- ventriculus
- 関
- 心房
生理学
- 循環血液量↑、心室拡張性↑ → 拡張期心室容量↑
- 循環血液量↓、心室拡張性↓ → 拡張期心室容量↓
- 末梢血管抵抗↑、心室収縮性↓ → 収縮期心室容量↑
- 末梢血管抵抗↓、心室収縮性↑ → 収縮期心室容量↓
[★]
- 英
- tachycardia
- 関
- 頻脈、頻脈性不整脈、頻拍症、頻脈症
[★]
- 英
- pseudo
- 関
- 仮性、ニセ