- 英
- zopiclone
- 商
- アモバンテス、アモバン、スローハイム、ゾピクール、ドパリール、メトローム
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/06/02 14:37:03」(JST)
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ゾピクロン
|
IUPAC命名法による物質名 |
(RS)-[8-(5-chloropyridin-2-yl)- 7-oxo-2,5,8-triazabicyclo [4.3.0]nona-1,3,5-trien-9-yl] 4- methylpiperazine-1-carboxylate |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
C(US) |
法的規制 |
? |
投与方法 |
7.5 mg錠 経口投与 |
薬物動態的データ |
代謝 |
肝臓のシトクロムP450酵素による |
半減期 |
6時間以下
65歳以上は9時間以下 |
排泄 |
尿 |
識別 |
CAS登録番号 |
43200-80-2 |
ATCコード |
N05CF01 |
PubChem |
CID 5735 |
DrugBank |
APRD00356 |
KEGG |
D01372 |
化学的データ |
化学式 |
C17H17ClN6O3 |
分子量 |
388.808 g/mol |
ゾピクロン(zopiclone、商品名アモバンなど)は、非ベンゾジアゼピン系のシクロピロロン系の超短時間作用型睡眠導入剤である。フランス国有(当時)の化学・製薬会社、ローヌ・プーラン(Rhône-Poulenc)(当時)が創薬した。GABA受容体に作用し効果を示す点ではベンゾジアゼピン系睡眠導入剤と薬理作用は似ているが、筋弛緩や依存性などの点で副作用が少ないとされ、フランスでは1987年に「Imovane」の商品名で、日本では1989年から「アモバン」(当時は中外製薬と吉富製薬が提携販売)の商品名で発売されている。薬事法における習慣性医薬品に指定されている[1]。
ゾピクロンには後発医薬品が存在し、安価に入手できる場合がある。
目次
- 1 用法
- 2 薬物動態
- 3 副作用
- 4 商品名
- 5 脚注
- 6 参考文献
- 7 関連項目
用法
- 成人1回につき7.5mgから10mgを就寝前に服用する。年齢・症状により増減するが、10mgを超えないこと。
- 成人1回につき7.5mgから10mgを就寝前または手術前に服用する。年齢・症状により増減するが、10mgを超えないこと。
薬物動態
CYP3A4を主とし、2C8でも代謝される。
副作用
副作用として、依存性、呼吸抑制、一過性前向性健忘、口渇、めまい、ふらつきなどがある。過剰投与を長期に渡り行った場合、常時服用していないと離脱症状として情緒不安定、耳鳴り、幻聴、嘔吐などを起こす事がある。また苦味などを感じる味覚障害が発現する。苦味が酷い場合はうがいを行うと良い。苦味の副作用はゾピクロンに特徴的であり、他の睡眠導入剤ではほとんど報告されていないが、例えば先発品のゾピクロン製剤であるアモバンのインタビューフォームによると、承認時までの臨床試験で約8%の被験者に苦味の副作用が発現している。 なお10mg以上(例:30mgまたは40mg)を一度に服用すると筋弛緩作用により全身の力が入らなくなる症状や幻覚などが現れることがある。
商品名
- アモバン(先発品)
- アモバンテス
- アントマイリン
- スローハイム
- ゾピクール
- ゾピコン
- ゾピバン
- ドパリール
- メトローム
脚注
- ^ 厚生省, “薬事法第50条第9号の規定に基づき習慣性があるものとして厚生労働大臣の指定する医薬品 通知本文” (プレスリリース), 厚生労働省, http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_document.cgi?MODE=hourei&DMODE=CONTENTS&SMODE=NORMAL&EFSNO=627&PAGE=1 2014年2月16日閲覧。
参考文献
- サノフィ (2012-10) (pdf). アモバン錠7.5, アモバン錠10 (Report). 日本医薬情報センター. http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00046986.pdf 2014年2月16日閲覧。.
関連項目
睡眠導入剤と鎮静剤 (N05C) |
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GABAA
アゴニスト/PAM |
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GABAB
アゴニスト |
- 1,4-ブタンジオール
- アセブル酸
- GABOB
- GHB (ナトリウムオキシベート)
- GBL
- GVL
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H1 インバース
アゴニスト |
抗ヒスタミン系: |
- カプトジアミン
- シプロヘプタジン
- ジフェンヒドラミン
- ドキシルアミン
- ヒドロキシジン
- メタピリレン
- フェニルアミン
- プロメタジン
- プロピオマジン
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抗うつ薬 |
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抗精神病薬 |
- 定型抗精神病薬
- 非定型抗精神病薬
- オランザピン
- クエチアピンフマル
- リスペリドンなど
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α1-アドレナリン
アンタゴニスト |
抗うつ薬 |
- セロトニンアンタゴニストと再取り込み阻害薬
- 三環系抗うつ薬
- 四環系抗うつ薬
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抗精神病薬 |
- 定型抗精神病薬
- 非定型抗精神病薬
- オランザピン
- クエチアピンフマル
- リスペリドンなど
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その他: |
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α2-アドレナリン受容体
アゴニスト |
- 4-NEMD
- クロニジン
- デトミジン
- デクスメドエトミジン
- ロフェキシジン
- メデトミジン
- ロミフィジン
- チザニジン
- キシラジン
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|
5-HT2A
アンタゴニスト |
抗うつ薬 |
- セロトニンアンタゴニストと再取り込み阻害薬
- 三環系抗うつ薬
- 四環系抗うつ薬
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抗精神病薬 |
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|
その他: |
- エプリバンセリン
- ニアプラジン
- プルバンセリン
- ボリナンセリン
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|
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メラトニン
アゴニスト |
- アゴメラチン
- LY-156,735
- メラトニン
- ラメルテオン
- タシメルテオン
|
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オレキシン
アンタゴニスト |
- アルモレキサント
- SB-334,867
- SB-408,124
- SB-649,868
- スボレキサント
- TCS-OX2-29
|
|
その他 |
- アセカルブロマール
- アプロナール
- ブロミソバル
- カンナビジオール
- カルブロマール
- エンブトラミド
- エボキシン
- フェナジアゾール
- ガバペンチン
- カバラクロン
- メフェノキサロン
- オピオイド
- トケイソウ
- スコポラミン
- UMB68
- バルノクタミド
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ゾピクロン錠とエスゾピクロン錠の苦味比較(第2報)ランダム化二重盲検クロスオーバー試験
- 日本病院薬剤師会雑誌 = Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 53(2), 192-196, 2017-02
- NAID 40021088666
- 薬物療法の中止を目標とした不眠症治療におけるエスゾピクロン(ルネスタ錠)の有用性
- エスゾピクロン(ルネスタ錠)使用成績調査 : 不眠症患者に対する安全性および有効性に関する調査(結果報告)
Related Links
- アモバンとは?ゾピクロンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 概説 寝つきをよくするお薬です。 作用 脳の神経をしずめる作用があります。そして、不安や緊張感をほぐし気分を ...
- ゾピクロンとは。効果、副作用、使用上の注意。中枢神経に作用して、眠りに導く催眠鎮静剤です。眠りに導く作用はバルビツール酸系催眠鎮静剤に比べると弱いのですが、薬物依存におちいる危険が少ない薬です。 不眠症の治療の ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ゾピクロン錠7.5mg「トーワ」
組成
1錠中の有効成分:
添加物:
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、無水ケイ酸、ステアリン酸Mg、ヒプロメロース、マクロゴール、タルク、酸化チタン
禁忌
※※本剤の成分またはエスゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者
重症筋無力症の患者
- [筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]
急性狭隅角緑内障の患者
効能または効果
・不眠症
・麻酔前投薬
不眠症:
- 通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5〜10mgを就寝前に経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、10mgを超えないこと。
麻酔前投薬:
- 通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5〜10mgを就寝前または手術前に経口投与する。
なお、年齢・症状・疾患により適宜増減するが、10mgを超えないこと。
- 本剤を投与する場合、反応に個人差があるため少量(高齢者では1回3.75mg)から投与を開始すること。また、肝障害のある患者では3.75mgから投与を開始することが望ましい。やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に投与すること。ただし、10mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。
- 不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
慎重投与
衰弱者
- [薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。]
高齢者
心障害のある患者
- [血圧低下があらわれるおそれがあり、心障害のある患者では症状の悪化につながるおそれがある。]
肝障害、腎障害のある患者
脳に器質的障害のある患者
重大な副作用
依存性:
(頻度不明)
- 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。また、投与の中止により、振戦、痙攣発作、不眠等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
呼吸抑制:
(頻度不明)
- 呼吸抑制があらわれることがある。また呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。
※※肝機能障害:
(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、中止するなど適切な処置を行うこと。
精神症状、意識障害:
(頻度不明)
- 幻覚、せん妄、錯乱、夢遊症状、悪夢、易刺激性、攻撃性、異常行動等の精神症状及び意識障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
一過性前向性健忘、もうろう状態:
(頻度不明)
- 一過性前向性健忘(中途覚醒時の出来事をおぼえていない等)、もうろう状態があらわれることがあるので、本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に投与すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。
アナフィラキシー様症状:
(頻度不明)
- アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ※GABAA受容体に存在するベンゾジアゼピン結合部位に結合し、GABA神経系の抑制機能を増強する。
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hypnotic, hypnotics
- 同
- 催眠薬 somnifacient
- 関
- 睡眠、薬理学、睡眠障害、中枢神経抑制薬
- 正常な睡眠と同じような中枢作用を示す薬
- http://www.gifuyaku.or.jp/fumin.pdf
- http://www.tokyo-med.ac.jp/pharmacol/pdf/news_suimin0910.pdf
- http://mentalsupli.com/medication/sleeping-drug/summary-sleeping-drug/sleep-choice/
- http://seseragi-mentalclinic.com/sleepingdrug/
睡眠薬
- (1) 薬物依存性が高い、(2) REM睡眠が短縮しやすい、(4) 過量により急性中毒→抗痙攣薬、抗てんかん薬としての適応
分類
-
-
- ω2受容体への作用が弱く、転倒リスクが少ない。高齢者の筋弛緩作用に関与。反跳性不眠が比較的少ない。
- 持ち越し効果に注意。逆に、抗不安作用を期待して使用することも
-
- flutoparazepam
- fluurazepam
- rilnazafone
投与制限
睡眠障害
- 睡眠障害の型に合わせた処方
- 何で眠れないのか聴取。身体的要因、環境整備、
- 睡眠障害の型を聴取する。
[★]
- 関
- 睡眠薬、鎮静薬、抗不安薬
商品
[★]
- 英
- eszopiclone
- 商
- ルネスタ
参考
- http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2012-05-18