- 英
- thymine Thy
- 同
- 5-メチルウラシル 5-methyluracil
- 関
- ピリミジン、塩基、核酸
派生化合物 FB.29
WordNet
- the 20th letter of the Roman alphabet (同)t
- a base found in DNA (but not in RNA) and derived from pyrimidine; pairs with adenine (同)T
PrepTutorEJDIC
- tritiumの化学記号
- (胸腺のDNAからとる)白色結晶ピリミジン チミン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/06/07 19:24:57」(JST)
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チミン |
|
IUPAC名 |
5-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン |
別名 |
5-メチルウラシル |
分子式 |
C5H6N2O2 |
分子量 |
126.11 |
CAS登録番号 |
[65-71-4] |
形状 |
白色固体 |
融点 |
316–317 °C |
SMILES |
CC1=CNC(NC1=O)=O |
チミン (thymine) はデオキシリボ核酸 (DNA) を構成する塩基の1つで、ピリミジンの誘導体。5-メチルウラシルとも呼ばれるように、ウラシルの5位の炭素をメチル化した構造を持つ。英発音に従ってサイミンともいう。DNA中にのみ見られ、リボ核酸 (RNA) ではほとんどの場合ウラシルに置き換わっている。2本の水素結合を介してアデニンと結合する。
DNA はアデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、チミン (T) の4種で構成されている。アデニン、グアニン、シトシンは RNAの核酸塩基にも同じ構造が見られるが、RNAではチミン (T) がウラシルに置き換わっている。チミンとウラシルは共にピリミジン環を持つ非常に似た塩基である。
シトシンが化学分解されるとウラシルが生成してしまうため、DNAではウラシルの代わりにチミンが用いられるようになった。これによりシトシンの分解により誤って生成してしまったウラシルを検出し、修復することが可能になるなどの利点が生じた。DNAは配列を保存することが何より重要であるため、DNAにチミンが用いられることは理に適っていると言える。一方、RNAにおいては配列の正確性がそれほど重要ではないため、ウラシルが用いられていると考えられる。
チミンの生合成については、デオキシウリジン一リン酸と5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸は、チミジル酸シンターゼ (FAD)によりメチル化されたチミジル酸(dTMP)とテトラヒドロ葉酸を生成する。
(反応式) 5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸 + デオキシウリジン一リン酸(dUMP) + FADH2 チミジル酸(dTMP) + テトラヒドロ葉酸 + FAD
なお、DNAの合成は、dUMP(デオキシウリジン一リン酸)-dTMP(チミジル酸)-dTDP(チミジン二リン酸)-dTTP(チミジン三リン酸)と進み[1]、リン酸2分子分のピロリン酸が遊離して、チミジル酸に相当する部分がDNA鎖のデオキシリボースの3'位に結合することで、アデニン、グアニン、シトシン、チミンと4種類あるDNA塩基のうちのチミンが完成する。
テトラヒドロ葉酸(THF)による代謝とビタミンB12によるTHFの再生産、de:Folsäure=葉酸、DHF=ジヒドロ葉酸、THF=テトラヒドロ葉酸、Vit.B12=ビタミンB12、Methyl-Vit.B12=メチルコバラミン、Methionin=メチオニン、Methionin Syntase=5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼ、Homocystein=ホモシステイン、N5-Methyl-THF=5-メチルテトラヒドロ葉酸、N5,N10-Methylene-THF=5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸、N10-Formyl-THF=10-ホルミルテトラヒドロ葉酸、dUMP=デオキシウリジン一リン酸、NADPH、DNA
DNAの変異として一般的なものに、隣接した2個のチミンあるいはシトシンが紫外線によって二量体となり、機能障害を引き起こす「キンク」と呼ばれる部分を形成する現象がある。
脚注
- ^ http://www.chugokuh.rofuku.go.jp/kensa/blood/ma98/ma98.html
関連物質
核酸の構成要素 |
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核酸塩基 |
プリン (アデニン、グアニン、プリン類縁体) · ピリミジン (ウラシル、チミン、シトシン、ピリミジン類縁体)
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ヌクレオシド |
リボヌクレオシド
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アデノシン · グアノシン · 5-メチルウリジン · ウリジン · シチジン
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デオキシリボヌクレオシド
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デオキシアデノシン · デオキシグアノシン · チミジン · デオキシウリジン · デオキシシチジン
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ヌクレオチド
(ヌクレオシド一リン酸) |
リボヌクレオチド
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AMP、GMP、m5UMP、UMP、CMP
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デオキシリボヌクレオチド
|
dAMP、dGMP、dTMP、dUMP、dCMP
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環状ヌクレオチド
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cAMP、cGMP、c-di-GMP、cADPR
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ヌクレオシド二リン酸 |
ADP、GDP、m5UDP、UDP、CDP · dADP、dGDP、dTDP、dUDP、dCDP
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ヌクレオシド三リン酸 |
ATP、GTP、m5UTP、UTP、CTP · dATP、dGTP、dTTP、dUTP、dCTP
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主要な生体物質
ペプチド - アミノ酸 - 核酸 - 炭水化物 - 脂肪酸 - テルペノイド - カロテノイド
テトラピロール - 補因子 - ステロイド - フラボノイド - アルカロイド - ポリケチド - 配糖体 |
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ヌクレオチドの代謝中間体 |
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プリン代謝 |
同化
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R5P→IMP: R5P · PRPP · PRA · GAR · FGAR · FGAM · AIR · CAIR · SAICAR · AICAR · FAICAR
IMP→AMP: アデニロコハク酸
IMP→GMP: キサンチル酸
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異化
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ヒポキサンチン · キサンチン · 尿酸 · 5-ヒドロキシイソ尿酸
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ピリミジン代謝 |
同化
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カルバモイルリン酸 · カルバモイルアスパラギン酸 · 4,5-ジヒドロオロト酸 · オロト酸 · オロチジン-5'-一リン酸 · ウリジル酸
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異化
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ウラシル: ジヒドロウラシル · 3-ウレイドプロピオン酸 · β-アラニン
チミン: ジヒドロチミン · β-ウレイドイソ酪酸 · 3-アミノイソ酪酸
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- 英
- thymidine, dThd
- 同
- 1-(2-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-5-メチルウラシル 1-(2-deoxy-β-D-ribofuranosyl)-5-methyluracil、デオキシチミジン deoxythymidine dT、チミンデオキシリボシドthymine deoxyriboside]] TdR
- 関
- チミン
[★]
- 英
- adenosine monophosphate adenosine 5'-monophosphate AMP
- 同
- アデニル酸 5'-アデニル酸 adenylate adenylic acid 5'-adenylic acid
- 関
- チミン
[★]
- 英
- (物質の)permeability、(光の)transmittance、T
- 関
- 浸透性、スレオニン、チミン、透過性、トレオニン、透過度
[★]
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- 英
- pyrimidine base
- 関
- ピリミジン
[★]
- 英
- thymine deoxyriboside TdR
- 関
- チミジン
[★]
クロルフェニラミン