- 英
- Musset sign
- 同
- ドゥ・ミュッセ徴候, de Musset's sign, de Musset sign
- 関
- 大動脈弁閉鎖不全症
UpToDate Contents
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- アルフレッド・ルイ・シャルル・ド・ミュッセ(Alfred Louis Charles de Musset, 1810年12月11日 - 1857年5月2日)は、フランスのロマン主義の作家。詩、小説、戯曲などを広く手が けた。 サン=ドニで貴族の家系に生まれる。詩・芝居・小説 ...
★リンクテーブル★
[★]
- 日本では、英語表記ではaortic regurgitation AR、日本語表記では「大動脈弁閉鎖不全症」とするのが一般的?
- 同
- 大動脈弁閉鎖不全症 大動脈弁閉鎖不全 aortic valve insufficiency, AI
- 同
- 大動脈弁逆流症 大動脈弁逆流 aortic regurgitation AR, aortic valve regurgitation
- 関
- 弁膜症
[show details]
概念
- 大動脈弁の閉鎖不全により、拡張期に大動脈の血液が左心室に逆流する病態。
- 左室の容量負荷が特徴
身体所見
聴診
- 参考6
- S1:soft
- S2:variable
- A2:soft~absent
- P2:normal
- S3:左心機能が落ちれば聴取される
- 拡張期逆流性雑音 = 拡張期灌水様雑音 = blowing murmur in early diastole along the left sternal border
- 最強点:3LSB。
- 持続時間:軽症・急性型では持続時間は短い。
- 音量は一定かだんだん小さくなる(decrescendo)
- 重症度と音量は相関しないが、雑音の持続時間は参考になる。軽症では拡張期の初期にのみ吹くような(blowing)音が聴取される。重症になるにつれだんだん伸びていき、しまいには拡張期全体に聴取されるようになり、音は粗な音である(rougher)。
(参考6)
:::持続時間は重症度を反映しないが、軽度ARでは持続時間は短い(なぜ?)。また急性ARでも短いが、これは拡張期にすぐに大動脈と左心室の圧が均衡するからである(圧較差が小さいということか?)。(up2date)
- Austin Flint murmur:拡張期中期に低音を心尖で聴取。拡張期に大動脈弁から逆流してくる血液の乱流により、僧帽弁前尖が下方に押し下げられMS様の雑音を生じる。Austin Flint雑音はMSと違ってopening snapがなく、収縮期前期の雑音の増強がない。(PHD.214)
特徴的な身体所見 PHD.215
- 末梢の症状にトラウベ徴候、デュロジェ雑音、コリガン脈(water hammer pulse)があるが、これらは慢性ARでは特徴的だが、急性ARではほとんど見られない。急性ARではstroke volume and diastolic filling volumeが増えないためである(uptodate)
検査
心エコー
治療
外科治療
- 重症ARでありかつ症状がある場合 → 手術推奨
- 重症ARでありかつ症状が無い場合
- 左室機能低下(LVEF<50%)している場合 → 手術推奨
- 左室機能正常の場合
- 収縮終期左室径 LVESd>45mm の場合 → 手術推奨
- 収縮終期左室径 LVESd≦45mm の場合
- 拡張終期左室径 LVEDd>65mm の場合 → 手術推奨
- 拡張終期左室径 LVEDd≦65mm の場合
- 収縮終期左室径指数 >25mm/m^2 の場合 → 手術推奨
内科治療
-
- 目標:降圧(sBP<140mmHg)
- CCB, ACE-I/ARB
- β blockerは一回拍出量の増加に繋がり、sBPを上昇させうるのて好ましくない。
-
参考
http://www.mayoclinic.com/health/aortic-valve-regurgitation/ds00419
http://www.virtualmedicalcentre.com/diseases.asp?did=7
http://www.heart-valve-surgery.com/aortic-valve-regurgitation-symptoms.php
http://www.americanheart.org/presenter.jhtml?identifier=4448
http://www.patient.co.uk/health/Aortic-Regurgitation.htm
- 6. [charged] Pathophysiology and clinical features of chronic aortic regurgitation in adults - uptodate [1]
ガイドライン
- 1. 弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2007年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_matsuda_h.pdf
- https://www.j-circ.or.jp/old/guideline/pdf/JCS2020_Izumi_Eishi.pdf
国試
[★]
- 英
- heart murmur, cardiac murmur
- 関
- 拡張期雑音、過剰心音、レヴァイン分類
収縮期雑音 systolic murmur
拡張期雑音 diastolic murmur
continuous murmur
- 連続的な圧較差の存在を示唆する
- A. continuous:動脈管開存症 PDA:肺動脈弁領域。動脈管を流れる血流と雑音が比例するので、S2に向かって大きくなり、S1に向かって小さくなる。
- B. to-and-fro: AS + AR, PS+ PR :S1~(収縮期:AS,PSによる駆出性雑音。ダイアモンド型)~S2, S2~(拡張期:MR,PRによる逆流性雑音。decrescendo)~S1 S1に向かって小さくなるので、連続音とは区別できるはず。
手技見えp.116
- 僧帽弁開放音(OS):MS
- 収縮中期クリック:MVP
- 拡張期ランブル + 前収縮期雑音:MS
- 拡張期灌水様雑音/拡張期逆流性雑音:AR、PR
- 収縮期逆流性雑音:心尖部:MR
体位との関係
呼吸との関係
右心系:三尖弁の雑音
- 吸うとき強く、吐くとき弱く
- 吸うと胸腔内圧が陰圧になり、静脈還流量が増加する
左心系:僧帽弁、大動脈弁の雑音
- 吸うとき弱く、吐くとき強く
- 胸腔内圧が上昇すると、肺から心臓に向かう血流が増加する(ホントニか?)ので、左心系の雑音が増強するのだ???????????
手技との関連
疾患別
MS
- 概念:拡張期ランブル
- 時相:拡張中期(open snap)に続いて。
- 最強点:心尖部
- 放散:
- 体位:左側臥位
- 音程:低音
MR
- 概念:収縮期逆流性雑音
- 最強点:心尖部
- 放散:左腋窩
- 体位:左側臥位
- 呼吸:呼気
- 音程:高音
AS
- 概念:収縮期駆出性雑音
- 最強点:2LSB
- 放散:右鎖骨下動脈、右頚動脈
- 体位:座位
- 呼吸:呼気
AR
- 概念:拡張期灌水様雑音
- 時相:拡張期
- 特徴:呼気で増強
- 最強点:3LSB
- 放散:
- 体位:座位前屈位
- 音程:高音
MVP
- 概念:収縮期逆流性雑音
- 時相:収縮期中期。クリック音の後から。
- 音程:高音 ← 圧較差が大きいため
ASD
- 概念:駆出期駆出性雑音
- 最強点:2LSB
- 放散:
- 体位:
VSD
病態特異的な心雑音