- 英
- first heart sound
- 同
- S1
- 関
- 心音
- 心室収縮期の開始
- 僧帽弁、三尖弁の閉鎖音
- 高音 → 膜型で聴診
- II音より低く持続が長い。
I音の亢進
メカニズム PHD.33
- 拡張終期に心房が収縮して血液が心室に流れ込む。(心室への血液の流出が進むと僧帽弁や三尖弁は)ふらふらと弁尖同士が寄り沿う(心室の血液のせい?)。心室が収縮すると弁尖同士はびたっと寄り添い閉鎖する。
- PR intervalが短いと、心室の収縮の前に弁尖同士はお互い離れており(受動的に寄り添っていないので)、心室収縮時の弁尖の移動距離は長い。このため大きいS1が聴取される。
- 僧帽弁狭窄症や三尖弁狭窄症では、心室が収縮するときでも心室と心房の圧較差は大きく、房室弁の弁尖は性状の場合に比べお互い離れているから、S1が大きくなる。
- 心拍数が高いとき、拡張期が短く、また弁尖がお互いよりそう時間が短い。このため、弁尖同士は離れておりS1が大きくなる
I音の減弱
メカニズム PHD.33
- 僧帽弁閉鎖不全症ではお互いの弁尖が接触する面積が小さくなっており、I音の減弱に繋がっている。
- 重度の僧帽弁狭窄症では、弁がほぼ固定されてS1が減弱する
- 心室のコンプライアンスが低下する病態で、拡張末期の心室と心房の圧較差が大きくなるので通常より早く弁尖同士が寄り添う。心室が収縮する頃には健常人より弁尖同士が近くなっており、S1が減弱する。
巨大なI音
- 完全房室ブロックの時、心房と心室の収縮が同時に収縮すると大きなI音として聞こえる。
WordNet
- the 9th letter of the Roman alphabet (同)i
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- 『私は』私が
- iodineの化学記号
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Japanese Journal
- DSPを用いた心音特徴検出システムに対する検討(ディジタル信号処理)
- 佐伯 勝敏,鬼頭 亨東,関根 好文
- 電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 J93-A(11), 732-738, 2010-11-01
- … きる心拍周期計測法を提案し,心雑音,I音及びII音分裂を検出する手法とし,ウェーブレット変換による周波数分解,I音及びII音の2値化信号の積分による時間幅算出を行う手法を提案し,これらを組み合わせたシステムを構築した.これをMATLAB/Simulinkを用いDSPへ実装し,DSPを用いた心音特徴検出システムを構築して実験を行った.実験には,正常心音,I音及びII音分裂心音,心雑音心音を使用 …
- NAID 110007880856
- A-4-26 DSPを用いた心音のI音およびII音分裂検出に対する検討(A-4. 信号処理,一般セッション)
- 鬼頭 亨東,佐伯 勝敏,関根 好文
- 電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集 2009年_基礎・境界, 89, 2009-09-01
- NAID 110007881402
- 河村 洋子,横田 康成,野方 文雄
- 電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス 106(591), 21-24, 2007-03-08
- … とんどあきらかにされてこなかった.本研究では,隣接する部位間の相対的な時間遅れを用いて,最短経路問題を解くことにより,観測したすべての部位にわたる絶対的な時間遅れ,つまり伝播経路を推定する手法を提案する.健常被験者の胸壁上64部位について心音同時計測を行ない,提案法により伝播経路を推定する.その結果,I音については心尖部,II音については,大動脈弁を基点とする振動伝播経路が推定されることを示す. …
- NAID 110006248366
- 心筋の振動の超音波による計測と解析(音響・超音波サブソサイエティ合同研究会)
- 金井 浩
- 電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 106(483), 33-38, 2007-01-18
- … る縦波の反射・散乱特性の映像化とは異なり,横波成分に関する心筋特性の評価であり,心筋組織の構造的な変化をより鋭敏に計測できる可能性を持つ.さらに,心音(I音)のタイミングにおいても,同様な現象を新たに見出した.また,心音(I音)より前に,心室中隔壁で心尖部から心基部方向に波の伝搬が観測された.これは,心筋を伝導する活動電位に伴う振動と考えられる.心筋梗塞による心筋の虚血部分・ …
- NAID 110006203058
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- II音……発生機序は、半月弁閉鎖(心室拡張期の開始)である。持続時間が短く高調な 音であり、最高聴取部位は心基部である。 心音の、聴診主要部位として、大動脈弁領域 (第2肋間胸骨右縁)、肺動脈弁領域(第2肋間胸骨左縁)、三尖弁領域(第4肋間胸骨 ...
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[★]
- 78歳の男性。動悸を主訴に来院した。3日前に家の片付けを行っていたところ動悸を初めて自覚した。動悸は突然始まり、脈がバラバラに乱れている感じで持続していたが、日常生活には影響しなかったので経過をみていた。本日になっても続くため心配になって受診した。特に易疲労感、呼吸困難感およびめまいなどは自覚していない。10年前から高血圧症で加療中。家族歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長 168cm、体重 62kg。体温 36.2℃。脈拍 76/分、不整。血圧 152/90mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。I音の強さが変化する。呼吸音に異常を認めない。血液所見:赤血球 464万、Hb 14.0g/dL、Ht 42%、白血球 6,800、血小板 21万。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dL、アルブミン 3.6g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 26IU/L、ALT 18IU/L、LD 178IU/L(基準 176~353)、ALP 352IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 42IU/L(基準 8~50)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 97mEq/L、TSH 0.8μU/mL(基準 0.4~4.0)、FT4 1.4ng/dL(基準 0.8~1.8)。胸部エックス線写真で心胸郭比 48%、肺野に異常を認めない。心電図(別冊No. 12)を別に示す。
- まず行うべき対応はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A030]←[国試_109]→[109A032]
[★]
- 次の文を読み、4~6の問いに答えよ。
- 45歳の男性。足のむくみを主訴に来院した。
- 現病歴 : 約1年前から階段を昇るときに息切れを自覚し、最近労作時の息切れが増悪するようになった。3か月前から下肢のむくみと3kgの体重増加とがみられた。
- 既往歴 : 23歳時に胸膜炎に罹患したが、2か月の自宅療養で軽快した。
- 家族歴 : 父親が肺結核。
- 現症 : 身長165cm、体重63kg。体温36.5℃。呼吸数18/分。脈拍70/分、整。血圧108/52mmHg。頚静脈は怒張し、頭部血管性雑音は聴取しない。胸部では、心尖部に汎収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常はない。両側下腿前面に浮腫を認める。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球385万、Hb 11.2g/dl、白血球4,100、血小板11万。血清生化学所見:総蛋白6.4g/dl、アルブミン3.1g/dl、クレアチニン0.6mg/dl、総コレステロール172mg/dl、総ビリルビン1.8mg/dl、GOT84単位(基準40以下)、GPT90単位(基準35以下)、LDH408単位(基準176~353)。胸部エックス線正面写真と側面写真とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095H003]←[国試_095]→[095H005]
[★]
- 次の文を読み、59~61の問いに答えよ。
- 10歳の男児。高身長と心音異常とを主訴に来院した。
- 現病歴 : 生来健康で、日常生活も普通に送っていた。学校の健康診断で高身長と心音異常とを指摘された。
- 既往歴 : 在胎39週2日、正常分娩で出生。出生体重2,960g、Apgarスコア9点(1分)。4か月で首がすわり、7か月でお座り、10か月で這い這いをした。1歳4か月で意味のある単語を話し、1歳11か月で二語文を話した。2歳1か月で独りで歩いた。入院歴はない。薬剤・食物アレルギーはない。
- 家族歴 : 父親は、身長190cm、体重69kg。やせ形で手足や指が長い。20歳代に自然気胸の既往がある。母親は身長163cm、体重54kg。1歳から3歳の間に3回の熱性けいれんの既往がある。
- 現 症 : 意識は清明。身長158cm、体重38kg。体温36.2℃。脈拍76/分、整。血圧 126/78mmHg。顔貌に特徴はない。中等度の漏斗胸を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。脊柱側彎を認める。四肢・指が長い。浮腫を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [103B059]←[国試_103]→[103B061]
[★]
- 次の文を読み、7~9の問いに答えよ。
- 36歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。
- 現病歴 : 5年前に心電図で左室肥大を指摘されたが、無症状のため放置していた。3か月前から労作時の息切れを自覚していたが、最近、夜間に呼吸困難発作が生じるようになった。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 身長161cm、体重56kg。呼吸数16/分。脈拍86/分、整。血圧104/72mmHg。頚静脈は軽度怒張し、胸部では心尖拍動が左方に偏位し、その部位にIII音と汎収縮期雑音とを聴取する。呼吸音に異常はない。肝を右肋骨弓下に2cm触知し、両側下腿前面に浮腫を認める。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球385万、Hb12.1g/dl、白血球4,600。血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.3g/dl、クレアチニン0.7mg/dl、総ビリルビン1.2mg/dl、AST(GOT)48単位(基準40以下)、ALT(GPT)56単位(基準35以下)、CK28単位(基準10~40)。心エコーの左室長軸断層像を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [096C006]←[国試_096]→[096C008]
[★]
- 次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
- 4か月の乳児。体重増加不良と発達遅延の疑いとを主訴に来院した。
- 現病歴:生後数時間から心雑音が聴取され、7mmの欠損孔を有する心室中隔欠損症と診断された。生後2週から利尿薬を内服している。この1か月の体重の増加は約300gであった。
- 発育・発達歴 在胎38週2日、3,240gで出生。追視は可能、頚定は十分でない。
- 既往歴・家族歴 特記すべきことはない。
- 現症 体動は活発。身長64.2cm、体重4.8kg。体温37.1℃。呼吸数60/分。心拍数132/分、整。右肋骨弓下に肝を2.5cm触知する。
- 検査所見 胸部エックス線写真(別冊No.4)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [105F026]←[国試_105]→[105F028]
[★]
- 47歳の女性。17歳のときにリウマチ熱に罹患した。20歳後半から坂道で息切れと動悸を感じるようになった。最近は平地歩行でも息苦しくなったので来院した。来院時のカラーDoppler心エコー図を次に示す。
[show details]
- I音の亢進
- III音
- 全収縮期雑音
- リウマチ熱
- リウマチ性弁膜症
- エコー
- MR
- 心不全?
- 坂道での息切れ動悸。最近は平地歩行でも息が苦しくなった。
- NYHA分類II :坂道で息切れと動悸
- NYHA分類III:平地歩行でも息苦しくなった
-
-
- 僧帽弁逸脱症 MVPで、僧帽弁尖が心房に突出する。中年女性に多く、強震小葉の症状や心室性期外収縮が認められる。
-
-
- MSの所見。MSでは心尖でopen snap+descrescend → crescend(心房筋の収縮)
- 心房細動では心房全体の収縮が無くなり収縮前期雑音は消失する。
[★]
- 78歳の男性。全身倦怠感とめまいとを主訴に来院した。65歳時から高血圧症と糖尿病で、5年前から発作性心房細動で内服治療中である。2か月前から時々目の前が暗くなることがあった。1週前から全身倦怠感とめまいとが出現したため受診した。身長 164cm、体重 58kg。脈拍 32/分、整。血圧 138/80mmHg。呼吸数 20/分。心尖拍動を鎖骨中線から2cm外側に触知する。I音の強さは一定しない。下腿に著明な浮腫を認める。4か月前と本日の心電図(別冊No. 13A、B)を別に示す。
- 全身倦怠感とめまいの原因として正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A031]←[国試_109]→[109A033]
[★]
- 62歳の女性。安静時の息切れを主訴に来院した。60歳ころから心雑音を指摘されていたが、放置していた。6か月前から労作時の息切れと動悸とを感じるようになった。脈拍84/分、整。血圧126/74mmHg。呼吸音に異常を認めない。収縮終期心エコー図(別冊No.7A)と収縮中期カラードプラ心エコー図(別冊No.7B)とを別に示す。
- 聴診所見はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A024]←[国試_104]→[104A026]
[★]
- 26歳の女性。会社の健康診断で心雑音を指摘され来院した。身長164cm、体重50kg。体温36.2℃。呼吸数16/分。脈拍56/分、整。血圧112/72mmHg。心エコー図を以下に示す。この病態に特徴的なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A022]←[国試_100]→[100A024]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099D079]←[国試_099]→[099D081]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101B071]←[国試_101]→[101B073]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097H022]←[国試_097]→[097H024]
[★]
- 心電図と左心の心周期とを図に示す。
- III音を聴取するポイントはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103E014]←[国試_103]→[103E016]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103A005]←[国試_103]→[103A007]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095A072]←[国試_095]→[095A074]
[★]
- 英
- heart murmur, cardiac murmur
- 関
- 拡張期雑音、過剰心音、レヴァイン分類
収縮期雑音 systolic murmur
拡張期雑音 diastolic murmur
continuous murmur
- 連続的な圧較差の存在を示唆する
- A. continuous:動脈管開存症 PDA:肺動脈弁領域。動脈管を流れる血流と雑音が比例するので、S2に向かって大きくなり、S1に向かって小さくなる。
- B. to-and-fro: AS + AR, PS+ PR :S1~(収縮期:AS,PSによる駆出性雑音。ダイアモンド型)~S2, S2~(拡張期:MR,PRによる逆流性雑音。decrescendo)~S1 S1に向かって小さくなるので、連続音とは区別できるはず。
手技見えp.116
- 僧帽弁開放音(OS):MS
- 収縮中期クリック:MVP
- 拡張期ランブル + 前収縮期雑音:MS
- 拡張期灌水様雑音/拡張期逆流性雑音:AR、PR
- 収縮期逆流性雑音:心尖部:MR
体位との関係
呼吸との関係
右心系:三尖弁の雑音
- 吸うとき強く、吐くとき弱く
- 吸うと胸腔内圧が陰圧になり、静脈還流量が増加する
左心系:僧帽弁、大動脈弁の雑音
- 吸うとき弱く、吐くとき強く
- 胸腔内圧が上昇すると、肺から心臓に向かう血流が増加する(ホントニか?)ので、左心系の雑音が増強するのだ???????????
手技との関連
疾患別
MS
- 概念:拡張期ランブル
- 時相:拡張中期(open snap)に続いて。
- 最強点:心尖部
- 放散:
- 体位:左側臥位
- 音程:低音
MR
- 概念:収縮期逆流性雑音
- 最強点:心尖部
- 放散:左腋窩
- 体位:左側臥位
- 呼吸:呼気
- 音程:高音
AS
- 概念:収縮期駆出性雑音
- 最強点:2LSB
- 放散:右鎖骨下動脈、右頚動脈
- 体位:座位
- 呼吸:呼気
AR
- 概念:拡張期灌水様雑音
- 時相:拡張期
- 特徴:呼気で増強
- 最強点:3LSB
- 放散:
- 体位:座位前屈位
- 音程:高音
MVP
- 概念:収縮期逆流性雑音
- 時相:収縮期中期。クリック音の後から。
- 音程:高音 ← 圧較差が大きいため
ASD
- 概念:駆出期駆出性雑音
- 最強点:2LSB
- 放散:
- 体位:
VSD
病態特異的な心雑音
[★]
- 英
- heart sound
- 関
- 過剰心音、心雑音、心拍数
心音
open snap
- 三尖弁や肺動脈弁が開く音。三尖弁領域や僧帽弁領域で聴取。高音。僧帽弁狭窄症、三尖弁狭窄症。呼吸で変動しにくい。
- 僧帽弁狭窄症:左胸骨縁~心尖。A2~P2~OSの順に聞こえる。吸気ではS1,,,A2, P2, OS、呼気ではS1,,,S2,OSと聴取される。病状が進行するほどS2~OSは狭くなる(左心房の圧上昇を反映)。
- 左房が固くなった左室に対して強力に収縮するときの音 PHD.37
- まれ
- 高音
- 収縮性心膜炎
- 拡張期早期
- S2の後(S3やOSと混同しやすい。OSより若干遅めで、音が大きい。ventricular gallopよりタイミングは早い)
- 心室への血流充満が急激に止まる(abrupt cessation)ことにより生じる
収縮期早期
- ejection click:大動脈弁や肺動脈弁が開く音。大動脈弁領域・肺動脈弁領域で聴取。高音。大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、大動脈の拡張、肺動脈の拡張。
- 大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症:硬くなった弁が急に開くため?
- 大動脈の拡張、肺動脈の拡張 :大動脈・肺動脈基部が急激に緊張するため?
- aortic ejection click :心基部、心尖部聴取。呼吸変動無し
- pulmonic ejection click:心基部のみで聴取 。吸気で減弱
収縮期中期~末期
心音と過剰心音のまとめ QB.C-360
|
音を発する構造
|
聴診部位
|
疾患
|
*I音
|
房室弁
|
心尖部
|
MS
|
*II音
|
肺動脈弁、大動脈弁
|
心基部
|
HT, PH
|
*III音
|
拡張早期に血液が心臓に充満する音
|
|
容量負荷(心不全)、生理的
|
*IV音
|
拡張後期に心房収縮により心室壁が振動する音
|
|
圧負荷(拡張不全)
|
呼吸性変動
- 吸気時:心拍数↑
- 呼気時:心拍数↓
- I音-II音の間隔の変化は小さい。
II音の分裂
まとめ
|
心拍数
|
II音分裂
|
吸気
|
↑
|
A2-P2
|
呼気
|
↓
|
S2
|
記載方法の例
- I音(→) II音(→) III音(-) IV音(-)
- I音亢進減弱無し(=normal intensity) II音normal splitting
[★]
- 英
- Austin Flint murmur
- 同
- フリント雑音 Flint murmur
- Austin-Flint雑音 Austin Flint雑音
- 関
- 大動脈弁閉鎖不全症
聴診所見
部位
時期
部位
発生メカニズム
- 大動脈弁閉鎖不全症において、拡張期に大動脈弁を介して左心室に血流が逆流してくるが、この逆流血に僧帽弁前尖がおされて半閉鎖状態となり、機械的僧帽弁狭窄を来す。
僧帽弁狭窄症との鑑別
[★]
- 英
- cannon sound
- 関
- I音
- 完全房室ブロックでは心房と心室が独立して収縮するので、心室への血液充満が刻々と変化するため、I音も変化する、のだろう。たまたま良いタイミング(P波の0.15-0.2秒後にQRSが出現するとき)で心室が収縮すると、大砲音を生じる。
[★]
- 英
- second heart sounds, S2
- 関
- 心音
まとめ
II音増大
- MSとASとでは、同じstenosisでも心音の大きさに関与の仕方が違うんですね。
- 拡張期における大動脈圧、肺動脈圧が高い → 弁に衝突する血液の流速が早い → 弁の閉鎖音が大きい
- 大動脈弁が閉じるとき、拡張期早期 back pressureが高い?
- 拡張期に大動脈弁を挟んだback pressureが高いから?
II音減弱
分裂音
- PHD.33-35
|
横隔膜の相対的位置
|
II音
|
呼気
|
expiration
|
 ̄
|
|
|
single sound
|
吸気
|
inspiration
|
_
|
| |
|
splitting sound
|
- (1)吸気時には、肺の血管抵抗性が低下 → 拡張期におけるP弁へのback pressureは呼気時と比べ比較的低下する →P弁の開放時間が延長
- (2)吸気時には、肺静脈が拡張 → 左房・左室への血液還流量が減少 → 左室を充満する血液量減少 → 一回拍出量減少 → 駆出時間の短縮 → A弁の開放時間が短縮
- right bundle branch block(RBBB), pulmonic stenosis(PS)
- IIAが早まる:MR, VSD
- IIPが遅れる:RBBB, PS, pulmonary hypertension
[★]
- 英
- third heart sound, S3 heart sound S3
- 関
- 心音、過剰心音、IV音
タイミング
- I-II-III
部位
- left-sided:apex
- right-sided:sternal border
音
- dull, pitch:low. bell of the stethoscope
- left-sided S3:the left lateral decubitus positionの時に心尖で大きく聞こえる
病態生理
- 簡単に言えば、「容量負荷」
- 1. 腱索が、血液が急に充満し心室が拡張するときに張力で緊張した(引っ張られた)結果起こるように見える(PHD.37)
- 2. 急速流入期の血流による衝撃を心室壁の伸展によって逃がすことができず、衝突音が生じる(手技見え p.105)
- 3. 急速流入期における心房から心室への流入血液量の異常な増加あるいは心筋緊張度の低下、心室収縮終期容量の増加に伴って起こる心室内の振動の増加(IMD.95)
III音を生じる病態
病的
生理的
- 子供、若年者(20-30歳)、妊婦:正常(生理的III音)
- 成人:うつ血心不全など起因する容量負荷。うっ血性心不全・MR・DCM(手技見え p.105)。 ← これは生理的ではない
QB.C-15
- 拡張期流入血液増加:MR,AS
- 心室コンプライアンス低下:DCM, MI後のcardiomegaly, heart failure
III音の増強
[★]
- 同
- single S2
- 関
- II音
原因
- Eisenmenger症候群:肺高血圧のために肺動脈弁の閉鎖音が大きくなり、大動脈弁閉鎖音に近づくため。
- Fallot四徴症:肺動脈への駆出路が狭窄しており、かつ肺動脈弁は低形成であるためP2成分は小さく聴取できない。そのためA2成分のみS2として聴くことになる。(PHD.393)
- 肺動脈狭窄、肺動脈弁閉鎖
[★]
- 関
- III音
- 子供、若年者(20-30歳)、妊婦:正常(生理的III音)
[★]
- 英
- tone、sound
- 関
- 緊張、緊張度、トーン、響く、健全
[★]
[★]