- 英
- Plummer-Vinson syndrome
- 同
- プランマー・ヴィンソン症候群 Plummer-Vinson症候群、パターソン-ケリー症候群 Paterson-Kelly syndrome、鉄欠乏性嚥下困難 sideropenic dysphagia
概念
UpToDate Contents
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- achalasia
- 同
- (国試)食道アカラシア esophageal achalasia, 噴門無弛緩症
- 関
- ヒルシュスプルング病 Hirschsprung's disease
[show details]
- first aid step1 2006 p.273
概念
- 食道平滑筋層内アウエルバッハ神経叢細胞の変性・消失によって、下部食道括約筋の弛緩不全や食道蠕動が消失することによる食物の通過障害や、食道の異常拡張を呈する機能的疾患
- 食道下端1-4cm辺りの狭窄(機能的開大欠如)とその口側食道の異常拡大を来す。
- 食道の拡大幅は3-4cmが多く、著しいものは6-10cmに達する
疫学
- 発症は稀で。10万人に1-2人
- 男女ほぼ同頻度,
- 年齢は20-50歳代(20-40歳ともいわれる(IMD.841))
- 新生児期から症状が出ることもあり、また症状は7-8歳ごろから出現することが多い(QB.O-171)。
病型 HIM chapter 286
- 特発性アカラシア:多くのアカラシアが特発性に分類される
- 二次性アカラシア:胃癌の食道への浸潤、リンパ腫、シャーガス病、ある種のウイルス感染、好酸球性胃腸炎、神経変性疾患
分類
形状
拡張度
- I度 :最大横径3.5cm
- II度 :3.5~6.0cm
- III度:6.0cm以上
内圧測定(IMD)
- A型:嚥下による食道の陽性波が認められるもの。
- B型:嚥下による食道の陽性波が認められないもの。
病理
- 食道固有筋層内のアウエルバッハ神経叢の神経節細胞の減少・消失
- 下部食道括約筋(LES)は外見的に正常。筋層の肥厚などは認められない。 → 器質性疾患は否定的
病因
- 環境の変化、精神的ストレスが誘因となって比較的急激に発症し慢性に経過し、軽快~増悪を反復、感情の乱れの強いときに増悪傾向
- 冷たい飲食物の摂取、急いで摂食する場合でも誘発される
病態
- 食道括約筋の弛緩不全や食道蠕動の消失は次の様に説明される。
- 1. 下部食道括約筋(噴門部括約筋)におけるアウエルバッハ神経叢の神経節細胞の減少・消失による蠕動の伝達とそれによる食道下端部開大が起こらない
- 2. VIPや一酸化窒素合成酵素を含む抑制性ニューロンの消失。進行期にはコリン作動性ニューロンも影響を受ける。(HIM chapter 286)
比較
アカラシア
|
下部食道括約筋(噴門部括約筋)のアウエルバッハ神経叢の神経節細胞が減少
|
ヒルシュスプルング病
|
腸管内神経節細胞(肛門側腸管の壁内神経節細胞(アウエルバッハ神経叢、マイスナー神経叢))の欠如
|
症状
- 自覚症状が生じる段階ではすでに食道は異常拡張を呈している(IMD)
- 嚥下障害(食道内に食物の停滞・逆流)、悪心・嘔吐、前胸部痛、体重減少、誤嚥
-
- 固形物・流動物の両方で嚥下障害が生じる ← 固形物のみだったら、器質的な変性による閉塞が考えられる。
- 胸腔内圧を上昇させる手技(ex. Valsalva maneuver)は食道の食物を胃に通過させるのに有効な手技である
- 体位変換や就寝時に起こりやすい
- 嘔吐 → 嘔吐物の気道への吸引 → 咳嗽、呼吸困難、喘鳴 → 誤嚥性肺炎
- 3. 胸部不快感・胸痛:胸骨下に疼痛、圧迫感、狭窄感など ← 食道炎の合併は10%
- 4. 体重減少:十分な摂食ができないため。慢性期におこりうる。
検査
X線造影
- 1. 胸部X線写真:食道陰影の出現、胃泡の消失
- 2. 食道X線造影(上部消化管造影):
- 下部食道の辺縁平滑な狭窄(鳥のくちばし様) (barium swallow:bird beak)、食道内腔の拡張像(椎体より大)。
- 造影剤は食道内に停留(健常者では数秒間、食道アカラシアの患者では1時間程度)
- 食道の逆蠕動、攣縮、胃内流出の遅延などが認められる(IMD)
- (1) 嚥下時に陽性波消失(遠位食道の蠕動波の消失) ← 食塊の移動させるように上部から下部に向かって食道内圧の上昇が移動していく。
- (2) 噴門陰性波消失(下部食道括約筋弛緩(LES弛緩)の欠如)
- (3) LES圧の上昇
- (1) 内視鏡スコープの噴門部通過には問題はない → 器質的疾患ではないから
- (2) 食物残渣の存在、食道内腔の拡張、慢性例では食道炎、食道癌の合併
- コリン作動性薬物を投与すると食道壁の痙攣や異常蠕動運動が生じ、食道内圧が上昇
- 試験施行の結果、胸痛を来しうるため、食道内圧検査を行うのが一般的(IMD)
- CCKは括約筋の圧力を低下させるが、アカラシアではCCKは神経伝達抑制作用が失われる(HIM chapter 286)
診察
鑑別疾患
IMD
- 2. 二次的な、あるいは他の食道蠕動運動障害を示す疾患
DIF改変
治療
精神的ケア
薬物療法
- 抗コリン薬
- 亜硝酸薬:ニトログリセリン、硝酸イソソルビド。 副作用あり
- カルシウム拮抗薬:ニフェジピン。 副作用有り
- sildenafil:cGMPを増加させ症状の軽減をもたらす → cGMPの増加はLES圧を減少させ、嚥下に伴うLESの弛緩を増強する
- ボツリヌス毒素:コリン作動性ニューロンの神経終末からのコリン放出を抑制する。6ヶ月で60%の患者の症状を緩和できる。老人の一時的な症状緩和や高リスク患者に有用である。ただし、反復利用により食道の線維化を来しうる。
下部食道括約筋拡張術バルーン
- 標準的治療
- バルーン拡張術:有効率70%前後。繰り返して行う。合併症は出血や穿孔である。
ヘラー法(Heller method, 粘膜外筋切開法)
- 腹腔鏡下でHeller筋層切開術+噴門形成術(Dor手術)を施行
-
- A surgical procedure for achalasia performed by dividing the circular muscles of the oesophagogastric junction. Using an abdominal approach a longitudinal incision is made through the lower oesophageal and upper gastric muscle wall exposing the mucosa. The procedure may be combined with a Nissen to prevent the complication of post-procedure reflux.
- http://www.surgeryrevision.co.uk/10.htm
ウェンデル法(Wendel method, 下部食道・噴門部全層切開縫合法)
ジラール変法(Girard method, 噴門形成法)
下部食道筋層切除+胃底部縫着術
フォロー
- 粘膜病変の発生(食道炎、食道癌)の有無を上部消化管造影・内視鏡などで定期的に経過観察(1年ごと)
国試
[★]
- 英
- iron deficiency anemia iron-deficiency anemia IDA, hypoferric anemia, sideropenic anemia
- 関
- メシル酸デフェロキサミン、貧血、鉄
概念
病因
徴候
- 貧血による:眼瞼結膜蒼白、収縮期心雑音、高拍出性心不全
症状
- IMD. YN.G-20
検査
- MCV≦80
- 血清鉄:低下 ← 骨髄での利用亢進。
- フェリチン:低下 ← 貯蔵鉄枯渇
- UIBC:上昇 ← 血清鉄減少のため
- TIBC:上昇 ← 鉄欠乏に対する反応?
- 骨髄赤芽球:増加 ← 鉄欠乏に対する反応?
貧血の進行と検査値の変化
- YN.G-21改変
- 鉄欠乏性貧血の進行: 血清フェリチン↓ → 血清鉄↓ → MCV↓
- 鉄欠乏性貧血の回復: 網状赤血球↑ → 血清鉄↑ → 血清フェリチン↑
治療
国試
[★]
- 英
- koilonychia, spoon nail
- 同
- スプーン状爪、さじ状爪
- 関
- 鉄欠乏性貧血、プランマー・ビンソン症候群
[★]
プランマー・ビンソン症候群
[★]
プランマー・ビンソン症候群
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候
[★]
- 英
- plan
- 関
- 計画、予定
[★]
- 英
- bottle
- 関
- ビンづめ