出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/09/11 20:29:35」(JST)
| ヒダントイン | |
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IUPAC名
imidazolidine-2,4-dione |
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| 識別情報 | |
| CAS登録番号 | 461-72-3 |
| PubChem | 10006 |
| ChemSpider | 9612 |
| 日化辞番号 | J2.588G |
| KEGG | C05146 |
| ChEBI | CHEBI:27612 |
| ChEMBL | CHEMBL122334 |
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SMILES
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InChI
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| 特性 | |
| 化学式 | C3H4N2O2 |
| モル質量 | 100.08 g mol−1 |
| 融点 |
220°C |
| 水への溶解度 | 39.7 g/L (100°C) |
| 特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 | |
ヒダントイン(Hydantoin)は複素環式化合物の一つ。構造上はグリコール酸と尿素の環状縮合物に当たることからグリコリル尿素(Glycolylurea)とも呼ばれる。またイミダゾリジンの2位と4位の炭素原子がカルボニルになった「2,4-イミダゾリジンジオン」とも見られる。遊離のヒダントインは、天然には糖蜜に存在する[1]。ヒダントインは1861年、アドルフ・フォン・バイヤーによりアラントイン(Allantoin)の水素化(Hydrogenation)によって得られ、これにより命名された。
アミノ酸とシアン酸カリウムから(5-置換)ヒダントイン誘導体が得られる(ユーレクのヒダントイン合成:1873年ユーレクにより発見[2])。
またシアノヒドリンと炭酸アンモニウムから5,5-ジ置換ヒダントイン誘導体を得ることができる(ブヘラ・ベルクス反応:ストレッカー合成の変法)[3][4][5]。
ヒダントインを加水分解するとグリシンが得られる。同様に5-置換ヒダントインの加水分解により各種アミノ酸が得られる。
ヒダントイン骨格を持つ化合物には、生物由来のアラントインのほか、次のようなものがある[6]。
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| リンク元 | 「抗てんかん薬」「フェニトイン」「薬剤性ループス」「アミノジフェニルヒダントイン吉草酸」「胎児ヒダントイン症候群」 |
| 関連記事 | 「ヒダ」 |
| 系 | 薬物 | 大発作 | 小発作 | 皮質焦点発作 | 精神運動発作 | ミクローヌス発作 | 異型小発作 | てんかん重積 | 二次的全般発作 | 副作用 | 作用機序 |
| バルビツール酸 | フェノバルビタール | ○ | ○ | 眠気、呼吸抑制、ポルフィリン尿症 | GABAA受容体に作用 | ||||||
| プリミドン | ○ | × | ○ | ○ | × | ||||||
| ヒダントイン | フェニトイン | ○ | × | ○ | 小脳症状(萎縮)、肝障害、骨髄抑制、 心室細動、歯肉増殖、フェニトイン中毒 |
不活性化状態のNaチャネルに結合 | |||||
| エトトイン | ○ | ○ | ○ | ||||||||
| オキサゾリジン | トリメタジオン | ○*1 | 催奇形性(最強) | シナプス前・後部に作用し伝達物質放出と 伝達物質への感受性に影響 | |||||||
| サクシニミド | エトスクシミド | ○ | Cl-チャネルを開口させることによって、 GABA神経機能を亢進 | ||||||||
| フェニル尿素 | アセチルフェネトライド | ○*2 | |||||||||
| イミノスチルベン | カルバマゼピン | ○ | ○ | 小脳症状、発疹、骨髄抑制、肝障害 | Naチャネルをブロックする | ||||||
| ベンズイソキサゾール | ゾニサミド | ○ | ○ | ○ | ○ | 体重減少、眠気、腎尿管結石 | T型のCa2+電流を抑制、 電位依存性のNa+チャネルの不活性化の状態を延長 | ||||
| 炭酸脱水素酵素阻害薬 | アセタゾラミド | ○ | ○ | ○ | 炭酸脱水素酵素阻害 | ||||||
| ベンゾジアゼピン | ジアゼパム | ○ | ○*3 | 呼吸抑制、眠気 | GABAA受容体に作用 | ||||||
| クロナゼパム | ○ | ○ | 眠気、めまい、小脳症状 | ||||||||
| GABA分解酵素阻害薬 | バルプロ酸 | ○ | ○*4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 悪心・嘔吐、肝障害、 高アンモニア症、毛髪の変化、催奇形性 |
GABA分解酵素阻害 |
*1 第一選択薬ではない *2 他薬が無効な精神運動発作のみに使用 *3 てんかん重積の第一選択薬 *4 第一選択薬
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