- 英
- Wilms tumor
- 同
- Wilms腫瘍、腎芽細胞腫、腎芽腫 nephroblastoma
- 関
- WT1
病因
- 第11番染色体短腕の変異・欠失
- WT1:11p13
- WT2:11p15
- 腎・生殖器系組織が正常に発達するのに重要な役割を果たす転写因子。増殖抑制に作用
- 第1番染色体短腕:1p
- 第16番染色体長腕:16q
疫学
- 神経芽腫についで多い小児悪性固形腫瘍。小児腫瘍の約5%を占める。
- 1case/8,000/year
- 男女比はほぼ同じ。
- 両側性もありうる
- 3歳が最多。成人でもありうる
- 98%が10才以下。80%は5歳以下。
症状
予後
予防
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/31 18:02:04」(JST)
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腎芽腫 |
Cut section showing two halves of a nephroblastoma specimen. Note the prominent septa subdividing the sectioned surface and the protrusion of tumor into the renal pelvis, resembling botryoid rhabdomyosarcoma.
|
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
C64 |
ICD-9 |
189.0 |
ICD-O |
M8960/3 |
OMIM |
194070 607102 |
DiseasesDB |
8896 |
MedlinePlus |
001575 |
eMedicine |
med/3093 ped/2440 |
MeSH |
D009396 |
腎芽腫(じんがしゅ、willms腫瘍)は、小児の腎腫瘍の一つ。小児腎腫瘍の中ではもっとも頻度が高く90%を占め、全小児悪性腫瘍においても6%をしめる代表的な腹部悪性腫瘍である[1]。ウィルムス腫瘍と呼ばれることも多い[1]。
目次
- 1 概要
- 2 原因
- 3 検査
- 4 予後・治療
- 5 脚注
- 6 関連項目
概要
神経芽腫、肝芽腫と並び、小児の3大固形悪性腫瘍のひとつである[2]。好発年齢2才~5才で、3才~4才でピークを迎える[1][3]。後腎原基細胞に由来すると考えられている[1]。WT1遺伝子の片側に変異が生じると腎不全と仮性半陰陽を認めるFraiser症候群をおこし、両側に変異を起こした場合に腎芽腫が発生する。発生率の男女差は、同等かやや女児に多い傾向がある[2]。
原因
兄弟間、双胎間に多く発症するため遺伝的な原因が示唆され、現在がん抑制遺伝子であるWT1遺伝子、WT2遺伝子が責任遺伝子として同定されている[1][2]。
検査
腹部超音波検査、CT、MRIなど[1][2]。
予後・治療
比較的予後良好[1]。転移のない腎芽腫の5年生存率は90%以上[3]。治療は病期、年齢により異なるが外科治療、放射線治療、化学療法を行う。抗がん剤ではアクチノマイシンD、アドリアマイシン、ビンクリスチンなどが用いられる>[3]。
脚注
- ^ a b c d e f g 『病気がみえる 〈vol.8〉 腎・泌尿器』 P236 メディックメディア社発行 ISBN 978-4896324143
- ^ a b c d 特定非営利活動法人 日本小児外科学会
- ^ a b c 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
関連項目
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Japanese Journal
- 症例報告 下大静脈腫瘍進展を認めた小児腎悪性腫瘍に対する手術
- 14.左側ウィルムス腫瘍を発症したDenys-Drash症候群の1例(第38回九州地区小児固形悪性腫瘍研究会)
- 佐藤 薫,古賀 友紀,住江 愛子,羽田野 美穂,兒玉 志保,堤 康,松崎 彰信,原 寿郎,木下 義晶,田尻 達郎,田口 智章,孝橋 賢一,小田 義直,恒吉 正澄,中西 浩一
- 小児がん : 小児悪性腫瘍研究会記録 47(2), 342, 2010-05-25
- NAID 110007671826
Related Links
- 概念 小児三大固形悪性腫瘍(他に神経芽腫と肝芽腫があります)のひとつです.小児の腎臓に発生する代表的な悪性腫瘍で,小児の腎腫瘍の90%はウィルムス腫瘍 です.発生学的には中胚葉の後腎芽組織(後腎腎芽細胞 ...
- 年長児や転移がある小児でも、経過がかなり良い場合があります。しかし、ウィルムス腫瘍の特定の型(症例の5%未満)は、治療にあまり反応しません。腫瘍がこの型であるかどうかは顕微鏡で腫瘍検体を調べると判別でき、この型の ...
- 腎芽腫(ウィルムス腫瘍)は腎に発生する腫瘍で、多くは5歳以下(75%は3歳以下)のこどもにみられます。 5%の例では両側の腎に発生し、稀に腎以外の部位にも発生します。 腎芽腫では5%‐12%の頻度で泌尿器などの奇形をともなう ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- vincristine, VCR
- 同
- 硫酸リューロクリスチン leurocristine sulfate
- 化
- 硫酸ビンクリスチン vincristine sulfate
- 商
- ONCO-TCS、ONCOVIN、VINCASAR PFS、オンコビン oncovin
- 関
- first aid step1 2006 p.84,310
特徴
構造
作用機序
- M-phase-specific alkaloids that bind to tubulin and block polymerization of microtubules so that mitotic spindle cannot form (first aid step1 2006 p.310)
適応
- part of the MOPP (Oncovin [vincristine]) regimen for lymphoma, Wilms' tumor, choriocarcinoma(first aid step1 2006 p.310)
- MAPP regimen for Hodgkin disease, ALL lymphoma, CNS tumer, sarcoma, Wilms tumor
効能又は効果
副作用
[★]
- 英
- congenital aniridia
- 同
- 先天性無虹彩、先天無虹彩症、先天無虹彩症
- 関
- 虹彩、ウィルムス腫瘍
[★]
- 英
- tumor
- 同
- 新生物 neoplasm new growth NG
- 関
分類(EPT.65)
悪性度
細胞と間質の割合
発生学的由来
組織学的分類
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良性腫瘍
悪性腫瘍
非上皮性腫瘍
良性腫瘍
悪性腫瘍
-
臓器別分類
外陰部(女性)
子宮
卵巣
- 表層上皮性・間質性腫瘍 Surface epithelial-stromal tumors
- 性索間質性腫瘍 Sex cord/stromal tumors
- 胚細胞腫瘍 Germ cell tumors
腫瘍と関連する疾患 first aid step1 2006 p.294