- 英
- nephroblastoma
- 関
- 腎芽腫
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/01/10 19:33:44」(JST)
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腎芽腫 |
Cut section showing two halves of a nephroblastoma specimen. Note the prominent septa subdividing the sectioned surface and the protrusion of tumor into the renal pelvis, resembling botryoid rhabdomyosarcoma.
|
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
C64 |
ICD-9 |
189.0 |
ICD-O |
M8960/3 |
OMIM |
194070 607102 |
DiseasesDB |
8896 |
MedlinePlus |
001575 |
eMedicine |
med/3093 ped/2440 |
MeSH |
D009396 |
腎芽腫(じんがしゅ、willms腫瘍)は、小児の腎腫瘍の一つ。小児腎腫瘍の中ではもっとも頻度が高く90%を占め、全小児悪性腫瘍においても6%をしめる代表的な腹部悪性腫瘍である[1]。ウィルムス腫瘍と呼ばれることも多い[1]。
目次
- 1 概要
- 2 原因
- 3 検査
- 4 予後・治療
- 5 脚注
- 6 関連項目
概要
神経芽腫、肝芽腫と並び、小児の3大固形悪性腫瘍のひとつである[2]。好発年齢2才~5才で、3才~4才でピークを迎える[1][3]。後腎原基細胞に由来すると考えられている[1]。WT1遺伝子の片側に変異が生じると腎不全と仮性半陰陽を認めるFraiser症候群をおこし、両側に変異を起こした場合に腎芽腫が発生する。発生率の男女差は、同等かやや女児に多い傾向がある[2]。
原因
兄弟間、双胎間に多く発症するため遺伝的な原因が示唆され、現在がん抑制遺伝子であるWT1遺伝子、WT2遺伝子が責任遺伝子として同定されている[1][2]。
検査
腹部超音波検査、CT、MRIなど[1][2]。
予後・治療
比較的予後良好[1]。転移のない腎芽腫の5年生存率は90%以上[3]。治療は病期、年齢により異なるが外科治療、放射線治療、化学療法を行う。抗がん剤ではアクチノマイシンD、アドリアマイシン、ビンクリスチンなどが用いられる>[3]。
脚注
- ^ a b c d e f g 『病気がみえる 〈vol.8〉 腎・泌尿器』 P236 メディックメディア社発行 ISBN 978-4896324143
- ^ a b c d 特定非営利活動法人 日本小児外科学会
- ^ a b c 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
関連項目
腎・泌尿器系の疾患 |
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疾患 |
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糸球体病変
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急性糸球体腎炎 | IgA腎症 | 急速進行性糸球体腎炎 | 慢性糸球体腎炎
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全身性エリテマトーデス | 全身性強皮症 | シェーグレン症候群
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腎血管性高血圧症 | 腎梗塞 | クルミ割り現象
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膀胱結石
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性器の疾患
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Japanese Journal
- 松崎 和美,谷口 直樹,井上 健一 [他],竹谷 慶子,横山 友紀,小谷 猛夫,谷 憲一郎,北新 秀一,大橋 文人
- 獣医麻酔外科学雑誌 = Japanese journal of veterinary anesthesia & surgery 29(3), 91-99, 1998-07-31
- NAID 10012400465
- 林 哲夫,福田 博志,萩原 明,酒井 邦彦
- 泌尿器科紀要 37(6), 613-615, 1991-06-00
- … 65歳男,馬蹄鉄腎に合併した腎細胞癌としては本邦第19例目である.馬蹄鉄腎に合併する腫瘍は正常腎にくらべ腎細胞癌が相対的に少なく,腎芽細胞腫,腎盂腫瘍の相対頻度が高いという注目すべき点がある …
- NAID 120002157920
Related Links
- 小児の腎腫瘍の90%はウィルムス腫瘍です.発生学的には中胚葉の後腎芽組織(後腎腎芽細胞metanephrogenic blastema という組織)に由来する腫瘍です.幼児に多く,様々な奇形を伴い,多くの 症候群 に出現する ことが多いという ...
- 腎芽腫は組織学的類似性から胎児期の後腎芽細胞を発生母地とする腫瘍と考えられている。 米国では1年間 に500 人の患者が発生し、 100 万人に 7-8 人の頻度で小児腫瘍の 6-8 %をしめている。 アジア系人種では頻度が少なく、日本の ...
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★リンクテーブル★
[★]
[★]
- 英
- Wilms tumor
- 同
- Wilms腫瘍、腎芽細胞腫、腎芽腫 nephroblastoma
- 関
- WT1
病因
- 第11番染色体短腕の変異・欠失
- WT1:11p13
- WT2:11p15
- 腎・生殖器系組織が正常に発達するのに重要な役割を果たす転写因子。増殖抑制に作用
- 第1番染色体短腕:1p
- 第16番染色体長腕:16q
疫学
- 神経芽腫についで多い小児悪性固形腫瘍。小児腫瘍の約5%を占める。
- 1case/8,000/year
- 男女比はほぼ同じ。
- 両側性もありうる
- 3歳が最多。成人でもありうる
- 98%が10才以下。80%は5歳以下。
症状
予後
予防
[★]
- 関
- がん、腫瘍、腫瘤、良性新生物
[★]
- 英
- glast cell, blast, blastocyte
- 関
- 幼若化応答
[★]
- 英
- cell
- ラ
- cellula
- 関
[★]
- 英
- blastoma
- 関
- 芽腫