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Japanese Journal
- 慢性閉塞性肺疾患患者における動的肺過膨張の程度と呼吸機能・換気様式との関係
- 野添 匡史,間瀬 教史,村上 茂史,荻野 智之,和田 智弘,眞渕 敏,寺山 修史,福田 能啓,道免 和久
- 理学療法学 38(2), 74-83, 2011-04-20
- … 動的肺過膨張の程度と呼吸機能との関係では肺活量や%肺活量,最大吸気量,一秒量,%一秒量,最高呼気流量と相関関係が認められた。 … 【結論】COPD患者における動的肺過膨張の程度は,肺活量や最大吸気量,一秒量や最高呼気流量が高い例や,運動時に呼気流量,呼吸数,分時換気量が増加しやすい例で生じやすいと考えられた。 …
- NAID 110008608078
- 河野 朋哉,松井 千里,寺田 泰二
- 日本呼吸器外科学会雑誌 = The journal of the Japanese Association for Chest Surgery 24(5), 16-19, 2010-07-15
- … ことが知られている.当院で行った横隔膜縫縮術で術前,術後の呼吸機能検査が行われた5例について検討したところ,全例が呼吸困難感の改善を認め,その改善は長期間維持されていたのに対し,肺活量・一秒量が術後長期間改善を続けたのは1例のみであった.術後のフローボリューム曲線を検討したところ,ほぼ全例でフローの改善を認め,改善は長期間にわたって維持されていた.横隔膜縫縮術は呼吸機能を正常 …
- NAID 10026485159
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- COPDは、閉塞性換気障害を有することが診断要件となるため、気流制限の有無を確認 す…
- 2011年2月11日 ... 前回は、普通に測る?肺機能検査の項目を挙げましたが、今回は、「思いっきり強く吹い たときの」肺機能検査について述べます。 これは、息をいっぱいに吸い込んだとき(最大 吸気位)から、できるだけ早く息を吐ききる(最大呼気位)努力をした ...
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[★]
- 次の文を読み、28、29の問いに答えよ。
- 67歳の女性。息苦しさを主訴に来院した。
- 現病歴:5年前から労作時に呼吸困難を自覚していた。風邪をひくと回復が遅く、自宅近くの診療所で去痰薬の処方を受けていた。2か月前から安静時にも呼吸困難を自覚するようになり、数日前から症状が悪化したため受診した。
- 既往歴:60歳から高血圧症にて内服治療中である。
- 生活歴:喫煙は20本/日を45年間。飲酒は機会飲酒。朝の散歩を日課としていたが2か月前から息苦しいためやめている。
- 家族歴:父親が肺癌で死亡。
- 現症:意識は清明。身長 162cm、体重 42kg。体温 36.4℃。脈拍 64/分、整。血圧 130/72mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 90%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。胸部の聴診で、心音はI音とII音の減弱を認める。呼吸音は減弱している。
- 検査所見:血液所見:赤血球 434万、Hb 13.5/dL、Ht 40%、白血球 7,400、血小板 23万。血液生化学所見:総蛋白 6.7g/dL、アルブミン 3.7g/dL、総ビリルビン 0.5mg/dL、AST 25IU/L、ALT 30IU/L、LD 195IU/L(基準 176~353)、ALP 189IU/L(基準115~359)、クレアチニン 0.9mg/dL。CRP 0.2mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.41、PaCO2 55Torr、PaO2 62Torr、HCO3- 34mEq/L。呼吸機能検査:%VC 80%、FEV1% 38%。胸部エックス線写真では両側で肺野の透過性亢進と横隔膜の平低化とを認める。
- この患者の病状悪化とともに増加または上昇するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110C028]←[国試_110]→[110C030]
[★]
- 56歳男性。多量の膿性喀痰と労作時呼吸困難とが出現したので来院した。10歳代から咳と喀痰とを自覚していた。20歳時に慢性副鼻腔炎を指摘され、30歳代から咳と喀痰とが増悪したが放置していた。喫煙歴はない。胸部エックス線写真、胸部CTおよび肺生検H-E染色標本を以下に示す。この患者でみられないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G012]←[国試_095]→[095G014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [110D059]←[国試_110]→[110E001]
[★]
- 英
- chronic obstructive pulmonary disease, COPD
- 同
- chronic obstructive lung disease COLD
- 関
- 慢性気道閉塞
- 日本語訳としての「慢性閉塞性肺疾患」より「COPD」を使用することが勧められている
概念
- 「COPD とは有毒な粒子やガスの吸入によって生じた肺の炎症反応に基づく進行性の気流制限を呈する疾患である.この気流制限には様々な程度の可逆性を認め、発症と経過が緩徐であり、労作性呼吸困難を生じる」疾患
- 完全に可逆性ではない気流制限が特徴 ← 気管支喘息ではβ2受容体作動薬により気流制限の改善をみる。
- 慢性気管支炎や肺気腫により常に気道閉塞(一秒率:一秒量FEV1/努力肺活量FVC<70%)に陥っている病態で、気管支拡張薬に対する反応は乏しく、症状(呼吸困難)が恒常的・慢性的である。
疫学
病因
- 参考1
臨床上のリスク因子
- 喫煙
- 気道の過敏性
- 環境からの暴露
- アトピー体質
- 抗酸化物質の欠乏
- 気管支肺低形成
- 結核
遺伝形式
症状
身体所見
検査
- PaO2:低下
- PaCO2:上昇
- A-aDO2:上昇
- %VC:軽度の肺気腫においては時に正常より増えていることがあるが、進行した肺気腫においては低下する。(093E019)
- %DLCO:肺胞領域の破壊により拡散能低下
- 肺肝境界の下降、肺の過膨張、
- 気管短縮(輪状軟骨上縁から胸骨上炎までが4-5cm未満に短縮していることがある、らしい)(出典不明、機序不明)
診断
- 呼吸器学会ガイドライン
- 1. 気管支拡張薬投与後のスパイロ検査で、FEV1/FVC<70%
- 2. 他の気流制限を来しうる疾患を除外する
-
- 検査は原則として急性呼吸器感染症のない臨床安定期に行う
- 短時間作用型気管支拡張薬は少なくとも 6 時間、長時間作用型気管支拡張薬は 24 時間中止したうえで検査を行う
- 検査に用いる気管支拡張薬は、通常、短時間作用型吸入用 β2刺激薬を原則とするが、抗コリン薬あるいは両者の併用であってもよい
- 投与方法はスペーサーを用いた β2刺激薬定量噴霧式吸入薬(MDI)吸入、ネブライザー吸入のいずれであってもよい
- 気管支拡張薬吸入後の検査は吸入後 30~60 分後に行うべきものとする.
- 気管支拡張薬吸入効果の評価は、吸入前の FEV1.0 と吸入後 FEV1.0 を比較して、200ml 以上の増加かつ前値に対して 12%以上の増加があったときに有意と判定
鑑別診断
評価法
- mMRC(the Modified British Medical Research Council):日常生活に対する呼吸困難(息切れ)の影響を測定
- CAT(COPD assessment test):COPDの症状やQOLに関する8項目を0〜40点で評価
- IPAG(International Primary Care Airways Group):COPD 関連症状と危険因子を測定
治療
病期分類
- ガイドライン1
- 0期:リスク群:慢性症状(咳嗽・喀痰):(a) 禁煙、インフルエンザワクチン接種(肺炎球菌ワクチンはガイドライン上では推奨されていないが(COPD増悪予防に対する効果が証明されなかった?)、接種した方がよいとする意見がある)
- I期:軽症:80%≦%FEV1:(a)。(b) 必要に応じ短時間作用型の気管支拡張薬を使用。
- II期:中等症:50%≦%FEV1<80%:(a)。(b)。(c) 呼吸リハビリテーション、長時間作用型気管支拡張薬の定期的使用
- III期:重症:30%≦%FEV1<50%:(a)。(b)。(c)。(d) 吸入ステロイド薬の考慮(増悪を繰り返す)
- IV期:最重症:%FEV1<30%または%FEV1<50%かつ慢性呼吸不全あるいは右心不全合併:(a)。(b)。(c)。(d)。(e) 長期酸素療法、外科的治療の考慮
安定期の治療
- 治療のmodality:薬物療法、包括的呼吸リハビリテーション、患者教育、栄養管理、酸素療法、換気補助療法、肺容量減量手術、肺移植、在宅管理
急性増悪
- COPDの急性増悪や重症度の分類には定説はない (ガイドライン1)
- COPDの急性増悪とは「病態が日内変動を超えて悪化し、日常施行していた治療内容を変更せざるを得ない状態」(呼吸器疾患最新の治療2004-2006 p.267)
- 原因:気道感染と大気汚染が最多。1/3は原因不明。
COPDの急性増悪
定義
- COPDの自然の進行の中で起きる現象で、呼吸困難、咳嗽、喀痰といった症状が日常の変動を超えて増悪したもの
入院適応
- 突然の安静時呼吸器困難の出現など、症状の顕著な増悪
- 基盤にあるCOPDが重症(III度,IV度)
- 新たな身体所見の発言
- 増悪に対する初期治療に反応しない
- 重大な合併症の存在
- 頻回の増悪
- 新たに発生した不整脈
- 診断が不確実な例
- 高齢者
- 不十分な住宅サポート
- modality (ガイドライン1)
- 気管支拡張薬吸入の容量/回数の増加(例えば、短期間作用型β2刺激薬が用いられる)
- ステロイドの全身投与(経口/静脈注射):増悪からの回復、肺機能の回復までの時間を短縮する
- (喀痰から感染症が疑われる場合)抗菌薬の投与
- 外来 :経口ペニシリン系薬、ニューキノロン系薬
- 入院例:注射用β-ラクタム系薬/β-ラクタマーゼ阻害薬、第3,4世代セフェム系薬、カルバペネム系薬、ニューキノロン系薬
病原体
予後
参考
- 1. [charged] Chronic obstructive pulmonary disease: Risk factors and risk reduction - uptodate [1]
ガイドライン
- 1. COPD診断と治療のためのガイドライン第2版
- http://www.jrs.or.jp/quicklink/glsm/guideline/nopass_pdf/copd_summary.pdf
国試
[★]
- 英
- forced expiratory volume in one second percent, one second forced expiratory volume percent of forced expiratory volume, one second forced expiratory volume rate, FEV1.0%
- 同
- 一秒率
- 関
- 一秒量 FEV1.0。フローボリューム曲線
概念
- 最大吸気位から、努力呼出の開始後1秒間に呼出される量の努力肺活量に対する百分比
定義
解釈
- 1秒率が70%未満の場合、閉塞性障害(気流制限)があるという
臨床関連
-一秒率
[★]
- 英
- forced vital capacity, FVC
- 同
- 努力呼気肺活量 forced expiratory vital capacity
- 関
- [[]]
- 最大の吸息のあとに最大の速度で肺活量を全て呼出するときに計測された「肺活量」のこと。このときに強制呼出曲線が得られる(PT.350)。
- 努力肺活量測定において、最初の1秒間に呼出される量を一秒量(FEV1.0)とよぶ。
- 一秒量の努力肺活量に対する割合を一秒率(%)(FEV1.0/FVC*100)と呼ぶ
- 閉塞性肺障害(肺気腫、喘息、慢性気管支炎など)の診断に利用される。
[★]
- 英
- amount、volume、content、quantity
- 関
- 巻、含有量、含量、体積、達する、容積、内容物、内容、ボリューム