- 英
- Lewy body
- 同
- Lewy小体、レヴィ小体
概念
臨床関連
- パーキンソン病:障害部位およびレビー小体の出現部位:黒質緻密部、迷走神経背側運動核、交感神経心臓枝の節後線維、嗅球、青斑核、縫線核、マイネルト基底核、扁桃核。時にレビー小体が大脳皮質に出現。(HBN.938)
- レビー小体型認知症:大脳、脳幹に広範にレビー小体が出現。
参考
- http://www.emedicinehealth.com/script/main/art.asp?articlekey=122562
- http://files.mda06im.webnode.com/200000020-af233b01cc/lewy%20body.jpg
- http://www.genome.gov/Images/press_photos/highres/10004-300.jpg
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/05/16 20:14:58」(JST)
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中心の褐色のところはメラニン色素でそのすぐ下にある薄いピンク色をした同心円状の構造物がレビー小体
レビー小体(Lewy body)とは、神経細胞の内部に見られる異常な円形状の構造物(封入体)である。ドイツ生まれの神経学者であるフレデリック・レビー(Frederic H. Lewy)によって初めて発見された。
レビー小体は主にα-シヌクレインでできており、一部のパーキンソン病などとの関連も指摘されている。
目次
- 1 概要
- 2 関連する病気
- 3 レビー小体の進行
- 4 参考文献
- 5 外部リンク
概要
2009年現在、想定されているレビー小体形成の形成機序とその毒性を表したもの。
レビー小体は、中枢および末梢の神経細胞に出現する円形・好酸性の細胞質封入体で、染色すると中心部の芯(core)は濃く染まり周辺部の暈輪(うんりん)(halo)は明るく見える。電子顕微鏡では、中心部に緻密物質、周囲に放射状の細線維が認められる。物質構成としては、α-シヌクレインと、それに結合するユビキチン・ニューロフィラメントタンパク質・α-Bクリスタリンといったタンパク質から成る。レビー小体は、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、アセチルコリンを分泌する神経細胞に好発するが、詳しい出現機序はよくわかっていない。
関連する病気
レビー小体が関係する病気としては、パーキンソン病、レビー小体型認知症がある。パーキンソン病では、中脳黒質のドーパミン神経が変性脱落したところにレビー小体ができる。その他、青斑核、迷走神経背側核、末梢の自律神経節にも好発する。一方、レビー小体型認知症では、大脳皮質やマイネルト核にもレビー小体が広く見られる。
レビー小体の進行
近年病理学的観察から、ドイツの病理学者であるHeiko Braakによりα-シヌクレインの蓄積が嗅球、延髄から始まり、徐々に上行して中脳に至り、最終的には大脳皮質に達するという仮説(Braakの仮説)が提唱され[1]、議論されている。
参考文献
- 医学大辞典(2006年)(南山堂)ISBN 4-525-01029-0
- ^ Heiko Braak andKelly Del Tredici, Nervous system pathology in sporadic Parkinson disease. Neurology May 13, 2008 70:1916-1925.PMID 18474848
外部リンク
|
ウィキメディア・コモンズには、レビー小体に関連するカテゴリがあります。 |
- 科学技術振興機構 レビー小体の顕微写真がある。
- 抗α-シヌクレイン抗体 診断病理と免疫組織化学総合データベース「いむ~の」(東京大学 岩坪威教授)
|
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Japanese Journal
- レビー小体型認知症;神経内科と精神科の間(はざま)で (特集 認知症の臨床 最近の話題)
- 私のカルテから 昏迷と錐体外路症状への過敏性を呈し,修正型電気けいれん療法が奏効したレビー小体型認知症の1例
- 大好評「ボケない」シリーズ第5弾 まだまだある こんなに怖い認知症 : レビー小体型
Related Links
- レビー小体病はアルツハイマー病に次いで多い認知症で、とても生々しい幻視がみえる・日によって症状に変動がある・パーキンソン症状がみられるというのが特徴です。幻視に対する家族の対応・ケアの方法を紹介します。
- レビー小体は、異常なたんぱく質が脳の神経細胞内にたまったもので、主に脳幹(のうかん)に現れるとパーキンソン病になり、さらに大脳皮質(だいのうひしつ)にまで広くおよぶと、レビー小体型認知症(DLB)になります。
- 診療科の紹介、入院案内、外来案内等専門病院としての特色紹介 ... レビー小体病(びまん性レビー小体病)とは、主として大脳皮質(大脳の表面に位置する神経組織)の多数の神経細胞内にレビー小体という特殊な構造物(封入 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Parkinson disease Parkinson's disease PD
- 同
- Parkinson病
- 振戦麻痺 paralysis agitans shaking palsy、特発性パーキンソニズム idiopathic parkinsonism
- 関
- 症候性パーキソニズム、定位脳手術
疫学
- 50-60歳のに発症
- 有病率は10万人対約100人
病因
病理
- 黒質線条体系のドーパミン欠如が成因に関与している (SPC.9)
- 黒質緻密部メラニン含有細胞の変性萎縮減少と残像神経細胞の細胞内にレビー小体が出現する。レビー小体 Lewy小体
- 障害部位およびレビー小体の出現部位:黒質緻密部、迷走神経背側運動核、交感神経心臓枝の節後線維、嗅球、青斑核、縫線核、マイネルト基底核、扁桃核。 (HBN.938)
- 時にレビー小体が大脳皮質に出現。(HBN.938)
病態生理
- 脳の神経細胞は加齢により減少。
- パーキンソン病では減少が早く著しい
- ↓
- 黒質ドパミン神経細胞が変性脱落し、ドパミンを十分合成できない。
- 線条体コリン神経が優位
症状
- 安静時振戦 rest tremor
- 固縮 rigidity
- 無動 akinesia ← 動作緩慢 bradykinesia と記述される場合もある (HIM.2550)
- 姿勢保持反射障害 postual instability
- 2. 精神障害 認知症、うつ病、神経心理学障害
- 3. 自律神経障害 便秘、起立性低血圧、流涎(リュウゼン)、排尿障害、脂漏
症状の頻度
- 振戦 58.2%
- 歩行障害 24.0%
- 動作緩慢 20.9%
症状の初発
- 振戦 > 歩行障害、固縮、無動
- すくみ足や姿勢反射障害で発症することはない
病因
- 若年性Perkinson病、家族性慢性優性遺伝型Perkinson病
- 1. Parkin遺伝子の異常、1998年
- chr6にあるパーキン遺伝子の変異
- パーキンはユビキチンリガーゼの一種
- パーキンの変異でパエル受容体が異常蓄積
- 2. α-synclein遺伝子の異常、1998年
- chr4上のα-synuclein gene
- リン酸、αシヌクレイン異常蓄積
- ドパミン神経細胞師を引き起こす
- 除草剤パラコート、園芸用殺虫剤マンネブ、天然系殺虫剤ロテノン
治療
薬物療法
薬物治療の副作用
その他
症状
- these various motor impediments and tremors characteristically begin in one limb (more often the left) and spread to one side and later to both sides until the patient is quite helpless.(APN.1036) 片側性で始まる
国試
[★]
- 英
- senile plaque
- 同
- 好銀性斑 argyrophilic plaque、老人性色素斑?これは皮膚症状
- 同?
- アミロイド斑 amyloid plaqueこれは皮膚症状?、神経突起斑 neuritic plaque
- 関
- アルツハイマー病
[★]
- 英
- dementia with Lewy body, DLB、Lewy body dementia
- 同
- レヴィ小体型痴呆 , レビー小体型痴呆, Lewy小体型痴呆、レビー小体型認知症, (国試)Lewy小体型認知症
- 関
- レビー小体。びまん性レビー小体病, diffuse Lewy body disease、レビー小体病, Lewy小体病, Lewy body disease。parkinson disease with dementia, PDD
概念
- パーキンソン病と同じ疾患スペクトラム上にあると考えられている。(HBN.928)
疫学
病理
- 病理学的にはびまん性レビー小体病、移行型レビー小体病であることが多い。
- 大脳、脳幹に広範にレビー小体を認め、パーキンソン病と同様に黒質、青斑核、迷走神経背側核の神経細胞脱落が認められる。(HBN.928)
症状
検査
- CT, MRI:所見に乏しい
- MIBG心筋交感神経シンチグラフィ:取り込み低下 → パーキンソン病と同じ所見
- 脳血流SPECT:後頭葉の血流低下 (保健適応外)
- PET:後頭葉の糖代謝低下 (保健適応外)
診断基準
- uptodate.2 HBN.929
- ()内はDLBで見られる頻度
- 2. 中核項目(1つあてはまる場合は疑い例、2つ以上ならばほぼ確実)
- 動揺する認知機能(60-80%)
- 反復、具体的、かつ鮮明な幻視(50-75%) ← Recurrent well-formed, detailed visual hallucinations
- パーキンソン症候群(80-90%) ← Spontaneous features of parkinsonism(特に誘因のない)
- レム睡眠行動障害
- 抗精神病薬に対する著しい感受性の亢進
- SPECT、PETでの大脳基底核でのドパミントランスポーターの取り込み低下
(以下略)
治療
- コリンエステラーゼ阻害薬 → 認知機能に対して。 アルツハイマー病より著効する
- 抑肝散 → 精神症状に対して
- クエチアピン → 幻視などの精神症状
参考
- 1. Pathologic correlates of dementia in individuals with Lewy body disease.
- Sonnen JA, Postupna N, Larson EB, Crane PK, Rose SE, Montine KS, Leverenz JB, Montine TJ.SourceDepartment of Pathology, University of Washington, Seattle, WA 98104, USA.
- Brain pathology (Zurich, Switzerland).Brain Pathol.2010 May;20(3):654-9.
- Cognitive impairment and dementia are more common in patients with Parkinson disease (PD) than age-matched controls and appear to become more frequent as PD progresses. However, estimates of dementia in patients with PD have varied widely, likely due in part to differences in case definition, case a
- PMID 20522091
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%BC%E5%B0%8F%E4%BD%93%E5%9E%8B%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87
- http://www.d-lewy.com/about.html
- http://www.clinic-nishikawa.com/1_1.html
- http://rockymuku.sakura.ne.jp/seisinnka/rebi-syoutaigataninntisyou.pdf
- http://www.lbda.org/node/470
- 7. Diagnosis and management of dementia with Lewy bodies: third report of the DLB Consortium.
- McKeith IG, Dickson DW, Lowe J, Emre M, O'Brien JT, Feldman H, Cummings J, Duda JE, Lippa C, Perry EK, Aarsland D, Arai H, Ballard CG, Boeve B, Burn DJ, Costa D, Del Ser T, Dubois B, Galasko D, Gauthier S, Goetz CG, Gomez-Tortosa E, Halliday G, Hansen LA, Hardy J, Iwatsubo T, Kalaria RN, Kaufer D, Kenny RA, Korczyn A, Kosaka K, Lee VM, Lees A, Litvan I, Londos E, Lopez OL, Minoshima S, Mizuno Y, Molina JA, Mukaetova-Ladinska EB, Pasquier F, Perry RH, Schulz JB, Trojanowski JQ, Yamada M; Consortium on DLB.SourceInstitute for Ageing and Health, University of Newcastle upon Tyne, UK. i.g.mckeith@ncl.ac.uk
- Neurology.Neurology.2005 Dec 27;65(12):1863-72. Epub 2005 Oct 19.
- The dementia with Lewy bodies (DLB) Consortium has revised criteria for the clinical and pathologic diagnosis of DLB incorporating new information about the core clinical features and suggesting improved methods to assess them. REM sleep behavior disorder, severe neuroleptic sensitivity, and reduced
- PMID 16237129
uptodate
- 1. [charged] レヴィ小体型認知症の疫学、病理学、および病因 - uptodate [1]
- 2. [charged] レヴィ小体型認知症の臨床的特徴および診断 - uptodate [2]
- 3. [charged] レヴィ小体型認知症の予後および治療 - uptodate [3]
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=RSRbR1R4mz0</youtube>
[★]
- 英
- diffuse Lewy body disease, DLB disease, DLBD
- 同
- びまん性レヴィ小体病、びまん性Lewy小体病
- 関
- レビー小体型認知症
[show details]
- 小阪により定義された病理的な診断名であり、臨床的にレビー小体型認知症としてまとめられている
[★]
レビー小体型認知症
[★]
レビー小体型認知症
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- 英
- body
- ラ
- corpus、corpora
- 関
- 肉体、身体、本体、コーパス、ボディー