- 英
- p-aminobenzoic acid para-aminobenzoic acid PABA
- 関
- パラベン paraben、4-アミノ安息香酸 4-aminobenzoic acid、sulfonamide、葉酸
臨床関連
- BT-PABA試験:膵臓の外分泌機能をキモトリプシンの活性により評価する検査。BT-PABAを服用し、膵臓で分解、腸管で吸収、肝で抱合、腎臓から尿として排泄されたPABAの量を定量する。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/01/26 19:05:10」(JST)
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4-アミノ安息香酸 |
|
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
150-13-0 |
KEGG |
D02456 |
|
特性 |
化学式 |
C7H7NO2 |
モル質量 |
137.138 |
外観 |
白色結晶 |
融点 |
187-189
|
出典 |
日化辞Web |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
4-アミノ安息香酸(4-アミノあんそくこうさん、4-aminobenzoic acid)は芳香族カルボン酸かつアミンの一種である有機化合物である。パラアミノ安息香酸、PABAとも呼ばれる。葉酸の前駆体として生体内で合成されるほか、日焼け止めとしても用いられる。
PABAはある種の真正細菌に必須の栄養素であり、ビタミンBxと呼ばれたこともあった[1]。しかしヒトにとっては必須栄養素ではないことが明らかとなっており、現在ではビタミンに分類されない。
PABAは真菌の酵素(ジヒドロプテロイン酸シンターゼ)によって葉酸へと変換されるが、ヒトはこの酵素を欠いている。サルファ薬はPABAに構造が類似しており、この酵素を阻害するため真菌選択的に抗菌作用を示す。
かつてPABAは紫外線をカットする日焼け止めとして広く用いられていた。しかし皮膚細胞のDNAに損傷を与え、皮膚ガンを誘発することが明らかとなっている[2]。現在の日焼け止めには、安全でより有効な誘導体であるオクチルジメチルPADA (パディメート O (en))などが用いられている。
PABAのカリウム塩が、一部の海外では皮膚線維障害の治療薬として用いられている。また、過敏性腸症候群の治療薬として用いられる場合もある。
エチルエステル体である4-アミノ安息香酸エチルは、局所麻酔薬として用いられている(日本薬局方アミノ安息香酸エチル)。
脚注
- ^ “Para-aminobenzoic acid poisoning”. National Institute of Health: National Library of Medicine (2007年). 2009年2月9日閲覧。
- ^ P. J. Osgood; S. H. Moss, D. J. Davies: "The sensitization of near-ultraviolet radiation killing of mammalian cells by the sunscreen agent para-aminobenzoic acid". Journal of Investigative Dermatology, 1982, 79 (6): 354-357.
関連項目
- 葉酸
- プロカイン
- アントラニル酸 (2-アミノ安息香酸)
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 紫外線吸収剤(パラアミノ安息香酸エチル)および雲母(層状無機化合物)との層間化合物
- IVHによる腫瘍増殖とその対策に関する実験的研究--パラアミノ安息香酸-N-キシロシッドナトリウム塩投与について
- 旧式焼酎酒母・醪から分離した乳酸菌の生態学的性質について
- 田邊 幾之助,二石 大介,金丸 芳
- 鹿兒島大學農學部學術報告 34, 45-57, 1984-03-15
- … L.brevisは麹汁に対する生育依存性が高い.ビタミンの要求性を見ると, L.sake群は生育にパントテン酸カルシウム, 葉酸, ナイアシンおよびビオチンを要求する.一方, L.brevisはパントテン酸カルシウム, パラアミノ安息香酸およびナイアシンを要求し, ビオチン, メバロン酸, ピリドキサールおよび葉酸で生育が促進される.3.生育pH域 : L.sake群の多くは初発pHが4.2から6.8までよく生育し, あるものは3.8でも生育が認められた.一 …
- NAID 110004993266
Related Links
- パラアミノ安息香酸は、肌の老化防止や美肌効果があるビタミンです。このパラアミノ安息香酸は肉類、乳製品、穀類などに多く含まれています。またパラアミノ安息香酸を上手に摂るための「玄米菜ごはん」などのレシピも ...
- デジタル大辞泉 パラアミノ安息香酸の用語解説 - 《 para-aminobenzoic acid 》ビタミンB複合体の一。葉酸の構成成分。ネズミでは欠乏すると白毛化が起こる。PABA。
- パラアミノ安息香酸は、体内で葉酸の合成に必要なため、葉酸の働きである ・皮膚、細胞の再生を助ける ・貧血予防 ・動脈硬化予防 ・肺がん予防 などの効果を高めます。 もともと、葉酸をはじめとするビタミンB群は、腸内 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- folic acid folate FA
- 同
- プテロイルグルタミン酸 pteroylglutamic acid PteGlu, PGA、フォラシン folacin
- ラ
- acidum folicum
- 商
- M.V.I.-12、M.V.I.-3、アミノレバンEN配合、エルネオパ1号輸液、エレンタールP、エレンタール配合、エンシュア・リキッド 、オーツカMV、ダイメジン・マルチ、ツインラインNF配合、ツインライン配合、ネオパレン1号輸液、ネオラミン・マルチV、パンビタン末、ビタジェクト、フェニルアラニン除去ミルク配合、フォリアミン(単剤)、フルカリック1号輸液、ヘパンED配合、マルタミン、ラコールNF配合、ラコール配合、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合
- 関
- テトラヒドロ葉酸(THF)。プテリン、パラアミノ安息香酸
概念
- 様々な酸化状態のC1基を転移する
吸収
機能
C1単位の調達
- セリン→グリシン (FB.421)
- グリシン開裂系 (FB.421)
- ヒスチジン代謝 (FB.423)
- THF=H4PteGlu
C1単位の転移
- 5,10-CH2H4PteGlu
臨床検査
- 全血もしくは血清で定量する。
- HPLC法により測定する
- 単位:ng/ml x 2.266 = nmol/L
基準範囲
年齢
|
平均(範囲)ng/mL
|
血清
|
全血
|
新生児
|
24.5
|
(3-59)
|
315
|
(100-960)
|
3-4月
|
12.2
|
(5-30)
|
99
|
(20-318)
|
6-8月
|
7.7
|
(3.5-16)
|
77
|
(32-176)
|
1歳
|
9.3
|
(3-35)
|
86
|
(31-400)
|
成人
|
13.1
|
(7-20)
|
195
|
(24-400)
|
臨床関連
[★]
- 英
- N-benzoyl-L-tyrosyl-p-aminobenzoic acid test
- 関
- パラアミノ安息香酸 para-aminobenzoic acid PABA、PFD試験
概念
- 膵臓の外分泌機能をキモトリプシンの活性により評価する検査。
- BT-PABAを服用し、膵臓から分泌された膵液で分解、腸管で吸収、肝臓で抱合され、そして腎臓から尿として排泄されたPABAの量を定量する。
判定
基準値
70%以下(膵外分泌障害)
- [高頻度]慢性膵炎、膵癌、急性膵炎後
- [可能性]Crohn病、肝硬変、腎不全、健常者(30%の人で低値)
注意
- 吸収障害や肝機能・腎機能の低下がある場合に、異常低値となる。
国試
[★]
- 英
- pteridine
- 関
- ジヒドロプテロイン酸
- |←dihydropteroate synthetase |-sulfonamides
- |+[グルタミン酸]]
- |←hidyrofolate reductase |-trimetoprim, methotrexate, pyrimethamine
[★]
パラアミノ安息香酸 para-aminobenzoic acid
[★]
パラアミノ安息香酸 PABA
[★]
- 英
- ethyl p-aminobenzoate
- 関
- アミノ安息香酸エチル
[★]
- 関
- アミノ安息香酸ブチル
[★]
- 英
- benzoic acid
- ラ
- acidum benzoicum
- 関
- 芳香族カルボン酸であり、ベンゼンの1つの水素原子をカルボキシ基で置換した構造となっている。
- 生体内では馬尿酸に代謝され排泄される。
参考
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- benzoin, gum benzoin, gum benjamin
- 関
- ベンゾイン、アンソッコウ